掛け捨ての医療保険は損なのか?知っておきたい医療保険の基本

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医療保険への加入を検討する時に誰もが必ず疑問に思うこと、それは「掛け捨てと貯蓄型医療保険ってどちらがお得なのか?」ということではないでしょうか?

最近、保険会社はこぞって保険料の安い終身保険を宣伝しており、その大半は掛け捨ての保険です。

しかし、保険に加入することは車一台購入するくらいの買い物ですから、誰だって保険選びで失敗したくありませんよね?

今回は、様々な保険商品を分析・検討してきた私が、保険選びをするために最低限押さえておくべき基本事項をはじめ、「掛け捨て」と「貯蓄型」医療保険の違いについて詳しく説明するとともに、どちらの医療保険を選ぶべきなのか、その秘訣をお教えします。

この記事を読んで、あなたに最も適した保険選びをしましょう!

目次

はじめに:どのような医療保険が適しているかは人によって違うもの

1.医療保険ってそもそも必要なの?

1.-1 病気によって生じる様々なリスク

1.-2 押さえておきたい公的医療保険

2.公的医療保険と民間医療保険

2.-1 公的医療保険によってカバーできる部分

2.-2 足りない部分を民間医療保険でカバー

3. 医療保険にはどんな種類があるの?

3.-1 定期医療保険

3.-2 終身医療保険

4.医療保険の掛け捨てと貯蓄型、何が違うの?

4.-1 掛け捨てと貯蓄型、それぞれの保険のメリット、デメリット

4.-2 掛け捨て医療保険のメリット、デメリット

4.-3 貯蓄型医療保険のメリット、デメリット

5. どちらがお得?掛け捨てと貯蓄型医療保険の保険料徹底比

5.-1 掛け捨てと貯蓄型、保険料はどのくらい違うのか?

5.-2 貯蓄型医療保険は貯蓄なのか?

5.-3 貯蓄型医療保険の賢い使い方

6. これで納得!自分に合った医療保険の選び方!

6.-1 必要な保障内容を無理のない支払保険料で

6.-2 将来の環境変化も考慮した保険選びをすべし!

7.まとめ:保険選びはライフプラン設計そのもの

はじめに:どのような医療保険が適しているかは人によって違うもの

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これから「掛け捨て」と「貯蓄型」、どちらの医療保険を選ぶべきなのかについて説明しますが、その前に知ってほしいことがあります。

それは、最も良い保険は人によって違うものになるということです。

そもそも保険は万が一の時に備えるためのものです。

その「備え」はその人の年齢や家族構成・収入・健康状態など置かれている状況によって違いますし、また、その状況が変化することによって必要な「備え」も変わるものだからです。

また日本は国民皆保険制度を採っており社会保障制度が充実している国です。

病気やけがなどの場合、一定の保障は受けられる仕組みがありますので、すべて自分で何とかしなければならないという訳ではありません。

ですから、インターネットサイトで検索した民間医療保険ランキングをそのまま鵜呑みにして保険に加入してしまうと、万一の時の保障内容が不十分であったり、逆に必要以上の保険料を支払って損をしてしまうようなことが起こらないとも限りません。

「掛け捨て」「貯蓄型」どちらを選ぶにせよ、まずは「自分に必要な保障はどのようなものか?」を明確にするべきだと思います。

  1. そのためにはまず、公的医療保険の内容と民間医療保険の種類など最低限知っておくべきことを押さえたうえで、どちらが自分にとって良いのかを考えてゆきましょう。

1.医療保険ってそもそも必要なの?

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医療保険は病気に備えるものだということは誰もがご存じのはずです。

それでは、病気になった場合、自分の生活にどのような影響があるのでしょうか?

1.-1 病気によって生じる様々なリスク

大きな病気に罹った場合、その程度にもよりますが手術などの治療費や入院費などで20~30万円の負担が発生するケースが少なくありません。

また、胃潰瘍で18日間、脳卒中で27日間程度の入院を強いられますので、有給休暇があればよいのですが、消化しきってしまっていると入院期間中は欠勤扱いとなり無収入になってしまいます。

傷病ごとの治療費や入院日数は代表的なもので次の通りとなります。

1.-2 押さえておきたい公的医療保険

実際に大きな病気になってしまった場合、数十万円の貯蓄が無ければ治療を受けることすらできないわけではありません。

日本の場合、公的機関がかかった医療費の一部を負担してくれる制度があります。

これを「国民皆保険制度」と言い、全ての人が何らかの公的医療保険に加入する仕組みとなっています。

代表的な公的医療保険とその加入対象者は次のとおりです。

①健康保険・・・会社員など

②国民健康保険・・・自営業者、専業主婦など

そして、どちらの健康保険加入者であっても治療費の自己負担額は次の通りとなっています。

①小学校入学前までは2割

②小学校入学後から70歳までは3割

③70歳以上は2割

ここで問題なのは、「たとえ3割負担と言っても治療費が100万円かかるとしたら30万円を負担しなければならないのか?」ということです。しかし、日本の公的医療保険には高額医療費の自己負担上限が所得によって決められているのです。

2.公的医療保険と民間医療保険

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それでは、公的医療保険でカバーできる高額医療費はどの程度なのでしょうか?また、高額医療費以外に公的医療保険でカバーできる治療費などはあるのでしょうか?

2.-1 公的医療保険によってカバーできる部分

高額医療費のうち、公的医療保険によってカバーできる部分は所得によって違ってきます。

また、加入している保険によっては入院などで働くことのできなかった場合の手当てもあるのです。

まず高額医療費ですが、70歳未満の社会人の場合、所得区分を5段階に分け医療費の自己負担額上限を設けています。区分ごとの自己負担額については次のとおりです。

 

所得区分 自己負担限度額 多数該当の

自己負担減額

標準報酬月額83万円以上の方 252,600円+(10割負担医療費-842,00円)×1% 140,100円
標準報酬月額53万円~79万円の方 167,400円+(10割負担医療費-558,00円)×1% 93,000円
標準報酬月額28万円~50万円の方 80,100円+(10割負担医療費-267,000円)×1% 44,400円
標準報酬月額26万円以下の方 57,600円 44,400円
被保険者が市区町村民税の非課税者の方等 35,400円 24,600円

*多数該当とは、直近1年間に3か月以上の高額医療費の支給を受けている場合は4か月目から自己負担限度額が軽減される制度です。

所得区分は「標準報酬月額」によって区分されています。

会社員の方なら給与明細に標準報酬月額の記載があると思いますので、これを機会に確認してみて下さい。

次に各種手当についてです。

健康保険加入者である会社員などの場合、病気や出産などで欠勤となり報酬が得られなかった場合、傷病手当や出産手当が支払われます。

傷病手当は欠勤4日目から標準報酬日額の4分の3が1年半、出産手当は産前42日から産後56日までの期間、欠勤1日につき標準報酬日額の3分の2が支給されます。

一方、国民健康保険加入者である自営業者の場合、これら手当は残念ながらありません。

2.-2 足りない分を民間医療保険でカバー

これまで見てきたように、私たちが病気になった時に必要となる医療費については、かなりの部分が公的医療保険によってカバーされています。

この公的医療保険によってどこまでカバーされているのかを押さえることが民間の医療保険選びの第一歩となります。

すなわち、公的医療保険によってカバーされていない部分を民間医療保険を使ってカバーすれば良いのです。

そもそも保険は非常に高額な買い物ですので、余計な保障まで買い込んで必要以上に高い保険料を支払うのはもったいないですね。

そうならないためにもまずはあなたの加入している公的医療保険でカバーできる医療費はどこまでかをしっかりと把握してから保険選びを行いましょう。

3.医療保険にはどんな種類があるの?

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それでは民間の医療保険にはどのような種類があるのでしょうか?ここではまず、保障期間が一定期間で終了する「定期医療保険」と保障期間が一生涯続く「終身医療保険」、そして最近登場した女性向け医療保険について解説します。

 3.-1 定期医療保険

定期医療保険は、短いもので3年、長いもので10年程度の期間で保障期間が終了する保険のことです。

保障期間を短期間に限定することで保険料そのものが安く設定されている医療保険です。

定期医療保険のメリットは何と言っても保険料が安いことですが、短期間の保障なので保険期間満了時に、その時々で必要な保障内容の見直しが可能となることも挙げられます。

例えば、20代と40代では自分の身近に感じる疾病は違うでしょうし、未婚か既婚か、子供の有り無しなどによっても必要な保障内容も違ってくると思います。

その時々で必要と考える保障内容に安い保険料で加入できることが定期医療保険の最大のメリットと言えます。

一方、定期医療保険のデメリットは保険期間満了後に新たな保険を更新する際に保険料が上がることです。

保険料は加入時の年齢に左右されますので当然のことですが、同じ保障内容を継続しても、更新のたびに保険料が高くなってしまいます。

例えば自分の考える最低限の保障のみを保険でまかない、あとの医療費は貯蓄で対応しようと考える場合など「最低限の保障」がライフステージで変化しないと考えるのであれば、保険期間満期ごとに保険料のアップする定期医療保険はお勧めできません。

その場合は、次にご紹介する終身医療保険を選択するべきでしょう。

 3.-2 終身医療保険

現在、保険会社各社が力を入れている保険がこの終身保険です。

終身保険のメリットは保障が一生涯続く保険であり、一度加入すると保険料は一生涯変わらないことです。

さきほど定期医療保険では、年齢とともに保険料は上がると説明しましたが、終身保険も同じで、若い時に加入すれば安い保険料で同じ保障を一生涯受けることができます。

また、「月々○○円で一生涯の保障」とわかりやすい内容が消費者にも受けており、保険会社各社が非常に力を入れている商品となっています。

そのため、保険各社の競争も激しい分野であり、保険料が低下傾向にあることも人気に拍車をかけています。

ただし、終身医療保険は定期医療保険と比較すると一定期間に支払う保険料は高くなります。

特にその傾向は若い時に顕著であり、終身医療保険であれこれリスクをカバーしようとすると、収入に占める月々の保険料が大きな負担になってしまう場合もあります。

これが終身医療保険のデメリットです。

終身医療保険に加入する場合、自分にとって一生涯必要だと思われる保障はどの程度で、それに対する保険料はいくらなのかを見積り、また、自分の収入から支払える保険料はいくらなのかを考えたうえで、その両者を比較しながら無理のない範囲で加入する保険を決定するべきです。

4. 医療保険の掛け捨てと貯蓄型、何が違うの?

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さて、これまで医療保険によってカバーする必要のある医療費はどの程度なのかということと、その医療保険の基本的な設計思想である定期と終身について説明しました。

最後にもう一つ、保険商品を選ぶ際のポイントとして掛け捨てと貯蓄型について説明します。

同じ保障の保険に加入した場合、「掛け捨て」は支払った保険料が戻ってこない=損、貯蓄型は支払った保険料が戻ってくる=得、と考えがちですが本当にそうでしょうか?

ここではそれぞれの商品の特徴や保険料を説明することにより、どちらを選ぶべきなのか?を明確にしてゆきます。

 4.-1 掛け捨てと貯蓄型、それぞれの保険のメリット、デメリット

掛け捨てと貯蓄型、どちらの医療保険を選ぶにせよ、そのメリットとデメリットを押さえておく必要があります。

双方の違いを正しく理解したうえで、自分に合うのはどちらなのかを考える必要があるからです。

 4.-2 掛け捨て医療保険のメリット、デメリットgahag-0115295021-1

掛け捨ての医療保険のメリットは何といってもその保険料の安さにあります。少ない金額で大きな保障を得られるので、万一に備えるための保険としてはわかりやすい商品といえるでしょう。

また、民間保険会社各社とも現在はこの掛け捨て医療保険に力を入れており、商品ラインナップが充実していることもメリットの一つです。

一方、掛け捨て医療保険のデメリットは、やはり保険料が戻ってこないことにあります。

医療保険はそもそも病気になった時の医療費負担をカバーするためのものですので、「保険料を受け取らない」=「健康であること」ですのでこんなに素晴らしいことはないのです。

ただし、掛け捨て医療保険の場合、病気にならない限り支払ったお金が帰ってくることはありません。

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