癌(がん)の種類にはどんなものがあるの?死亡率は?わかりやすく解説します!

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癌(がん)は、常に日本人の死因の上位を占めている厄介な病気です。

食生活の偏り・喫煙や、人間関係、仕事上のストレス等が蓄積され、または遺伝により発症する場合もあるというように、様々な原因が指摘されています。

がんは、身体のあらゆる部位、血液、皮膚、骨や筋肉にすら発症するリスクがある危険な病気です。

また、女性特有のがんもあり生命の危険は無視できないものになっています。

しかし、近年の調査では男女ともに、がんの死亡率が高い部位は、ほぼ同じであることがわかってきました。

そこで今回は、「がんとは何か?」を説明した上で、がんの死亡率が高い部位の情報と治療法をご紹介します。

この記事を読めば、がんの基礎的な知識を得ることができます。そして、がんに備えるために何をなすべきかを知る、有効な資料の一つとなることでしょう。

目次

1.がんという病気について

  • 1-1.がんとは
  • 1-2.がんの死亡率の割合
  • 1-3.初期のがんと悪性のがん

2.各部位のがんについて

  • 2-1.身体のあらゆる部分で発症する可能性が
  • 2-2.がんの死亡率ランキング
  • 2-3.性別によるがん死亡率の共通点

3.胸部のがんについて

  • 3-1.肺がんの特徴
  • 3-2.肺がんの死亡率
  • 3-3.肺がんの治療法

4.消化管のがんについて

  • 4-1.胃がん・大腸がんの特徴
  • 4-2.胃がん・大腸がんの死亡率
  • 4-3.胃がん・大腸がんの治療法

5.肝胆膵(かんたんすい)のがんについて

  • 5-1.肝がんの特徴
  • 5-2.肝がんの死亡率
  • 5-3.肝がんの治療法

6.女性のがんについて

  • 6-1.乳がん・子宮がんの特徴
  • 6-2.乳がん・子宮がんの死亡率
  • 6-3.乳がん・子宮がんの治療法

7.公的医療保険と民間のがん保険

  • 7-1.公的医療保険の高額療養費制度について
  • 7-2.公的医療保険の適用外の費用とは?
  • 7-3.民間のがん保険の意義

8.まとめ

1.がんという病気について

がんは怖いと言われていて、政府機関や医療機関もその治療法について研究・開発に力を入れている。

しかし、がんとは何かを考えても今のところピンとこない・・・・・。

がんとはそもそもどの様な病気なのだろう?

こちらでは、がんの特徴とそのリスク、種類について説明します。

1-1.がんとは

がんとは、人体を構成する細胞が何らか原因により変異し、その変異した細胞が周囲の正常な細胞を攻撃し、破壊しながら増殖していく病気です。

がんの原因は、遺伝や職場・家庭環境等でのストレス、暴飲・暴食・偏食等による食生活の乱れ、運動不足および肥満、喫煙等が長期にわたって継続、蓄積されていったことで発症すると指摘されています。

つまり、ご自分や家族の心がけで十分予防できる生活習慣による原因の他、遺伝のようにやむを得ない要素もがんの発症原因といえます。

1-2.がんの死亡率の割合

日本人の全死因における、悪性新生物(がん)の割合については次の表のようになっています(厚生労働省「平成28年 人口動態統計月報年計(概数)の概況」を参考に作成)。

死因 死亡数(人) 死亡率
平成28年度 全死因 1,307,765 100%
1 悪性新生物(がん) 372,801 28.5%
2位 心疾患 197,807 15.1%
3位 肺炎 119,206 9.1%
4位 脳血管疾患 109,233 8.4%
その他 508,718 38.9%

悪性新生物(がん)の死亡数・死亡率とも極めて高く、日本人の全死因の3割近くになっています。

1-3.初期のがんと悪性のがん

がん進行の度合は以下の表の通り5段階に分かれます。

進行度合 ステージ0 ステージI ステージII ステージIII ステージIV
内容 がん細胞が身体や臓器の表面または内腔等を覆う組織内に止まっている状態 腫瘍が広がっているものの、筋肉の層に止まっている状態 腫瘍が筋肉の層を超えて広がっている状態、リンパ節に少し転移 腫瘍が筋肉の層を超えて深く広がっている状態、リンパ節へも転移 がん細胞が臓器の壁を超えてしまい、血管に広がり、他の臓器へ転位する状態

初期のがんとは

上皮内新生物と呼ばれます。上の表ではステージ0に該当します。がんが上皮内に止まり、筋肉の層を超えず間質細胞に広がる前の状態を指します。

上皮内新生物でも放置をすれば深刻な事態につながりますが、この段階で適切な治療を受ければ、3年の生存率はほぼ100%といわれています。つまり、転移・再発の危険性はほとんど無いということです。

悪性のがんとは

悪性新生物と呼ばれます。上の表のステージI以降の状況を指します。がん細胞が増殖をはじめ、粘膜の下にある筋肉の層を超えて間質細胞に侵入し増殖を続ける状態を指します。

ステージIおよびIIであるなら、まだ転移はしていない状態ですが病巣は徐々に深くなっていきます。

その後、ステージIIIでリンパ節まで広がると、がん細胞はリンパ管・血液を通じて、他の臓器に転移し急激な増殖を開始します。

ステージIVになれば、完治はかなり難しくなり、患者の生存率も急激に低下します。

2.各部位のがんについて

がんは上皮内新生物に止まっているなら、まだ完治の可能性は十分にあるということか・・・・。

では、がんは身体のどの部分で発症するのだろう?

がんの発症や死亡率について、男女に差はあるのだろうか?

こちらでは、各部位で発症し易いがんと性別による死亡率を説明します。

2-1.身体のあらゆる部分で発症する可能性が

がんは身体のあらゆる部分に発生する極めて厄介な病気です。各部位により発症し得る主ながんは表のとおりです。

部位 がんの種類
脳・目 脳腫瘍、眼のがん
頭頸部 頭頸部がん、口腔がん、唾液腺がん、鼻・咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、原発不明転移性扁平上皮性頸部がん
胸部 肺がん、胸腺腫瘍、中皮腫、乳がん(女性)
消化管 食道がん、胃がん、小腸がん、大腸がん
肝胆膵 肝がん、胆嚢(たんのう)・胆道がん、膵(すい)がん
泌尿器 腎細胞がん、腎盂・尿管がん、副腎腫瘍、膀胱がん、尿道がん、前立腺がん、精巣腫瘍、陰茎がん
子宮・卵巣 子宮体がん、子宮頸がん、子宮腫瘍、卵巣腫瘍、女性の性器がん
皮膚 皮膚がん
骨・筋肉 骨肉腫、軟部肉腫
血液・リンパ 造血器腫瘍、白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、悪性リンパ腫

その他、小児に関係するがんや、原発不明がん等も存在します。

2-2.がんの死亡率ランキング

がんの死亡率で上位のがんは以下の通りです。

男性の部位別の死亡者数および死亡率

平成28年 悪性新生物(がん) 死亡数(人) 死亡率
1位 52,415 86.1%
2位 29,836 49.0%
3位 大腸 27,014 44.4%
4位 18,500 30.4%

「肺」の悪性新生物(がん)による死亡数・死亡率が群を抜いて高く、死亡率は80%を大きく超えています。

女性の部位別の死亡者数および死亡率

平成28年 悪性新生物(がん) 死亡数(人) 死亡率
1位 大腸 23,063 35.9%
2位 21,405 33.4%
3位 15,673 24.4%
4位 乳房 14,013 21.8%
5位 10,015 15.6%
6位 子宮 6,344 9.9%

「大腸」の悪性新生物(がん)による死亡数・死亡率がもっとも多く、死亡率は35%を超えています。

2-3.性別によるがん死亡率の共通点

「女性の部位別の死亡者数および死亡率」の表で示した通り、女性の場合は、女性特有の「乳房」、「子宮」に関係するがんの死亡数・死亡率が上位にランキングされています。

しかし、それらの部位を除くと男女とも、「肺・胃・大腸・肝」に関係するがんの死亡数・死亡率が上位であることがわかります。

特に肺は男性・女性で1位・2位となり、死亡率は男性の場合で80%を大きく超えています。

次章からは上位にランキングされた、各部位のがんの特徴および治療法を紹介していきます。

3.胸部のがんについて

先ほど記載されていたがんの死亡率ランキング、肺がんの死亡率が飛び抜けて高い・・・・・非常に恐ろしい事実だ。

肺に関係するがんの特徴とはどんなものなのだろう?

こちらでは肺がんの特徴、死亡率の原因、治療法について説明します。

3-1.肺がんの特徴

胸部に関係するがんは、肺がん、胸腺腫瘍、中皮腫、乳がん(女性)とありますが、その死亡数・死亡率が深刻な事態にあるのが「肺がん」です。

肺がんは、気管や気管支、肺胞(はいほう)の細胞の一部が何らかの原因によりがん化したものです。

肺がんの発症は、気管や気管支、肺胞(はいほう)の細胞の中にある遺伝子が変異することによって起こります。

変異の原因には色々な要因が指摘されていますが、主にあげられるのが喫煙・受動喫煙です。その他、アルミニウムであるとかヒ素、近年問題となっていたアスベストもその原因になることが認められています。

3-2.肺がんの死亡率

肺がんの死亡率は深刻で男性では86.1%、女性では33.4%と無視できない数字となっています。

ここまで深刻な事態になるリスクが高いのはいったい何故でしょうか?

それは早期の肺がんは症状が出にくい上に、症状があるとしてもタバコの吸い過ぎや風邪をひいたからと、当人が解釈してしまうことが原因です。

また、タバコに関しては常用していると中毒性・依存性が高まり、なかなか喫煙をやめることができないという事実もあります。

ご自分に喫煙の習慣があったり、ご家庭内に喫煙をされている方がいたりする場合、次の症状が続いている時には、医療機関での受診をお勧めします。

  1. 咳、息切れ、息苦しさや呼吸困難、胸の痛み
  2. 痰や血の混じっている痰が出る
  3. 体重減少

3-3.肺がんの治療法

肺がんへの治療方法は、放射線治療、抗がん剤治療をはじめとした薬物療法が採られますが、患者の健康・体力に問題がなければ、手術療法が用いられます。

○薬物療法

抗がん剤、ホルモン剤等の薬物を使用する治療方法です。この治療方法は副作用があります。肺がんに限らず、がん治療全般に用いられます。

なお、抗がん剤はがん細胞自体は死滅させることはできませんが、がん細胞を小さくする効果を持つ薬物です。

○放射線治療

がん組織に放射線を照射して治療する方法です。手術に耐えられる体力がなくても、治療を受けることができます。肺がんに限らず、がん治療全般に用いられます。

○手術療法

肺がんの手術については主に次の通りです。

①完全鏡視下手術

比較的早期に発見された肺がんに対して施されます。胸に4か所の孔を開けた上で、最大3~4cm程度の傷に抑え患部を治療する方法です。

②胸腔鏡手術

胸に数か所の孔を開けた上で、最大5~10cm程度切開し患部を治療する方法です。

③機能温存手術

肺葉切除の他、肺を残す区域切除や部分切除等を施し、がんに蝕まれていない部分は極力残す方法をとります。

4.消化管のがんについて

女性の死亡率1位の大腸がんも非常に怖いがんだ。

消化管に関係する胃・大腸のがんの二つが、死亡率の上位に位置している。

これらのがんの特徴も知りたい・・・。

こちらでは胃がん・大腸がんの特徴、死亡率の原因、治療法について説明します。

4-1.胃がん・大腸がんの特徴

消化管に関係するがんには、食道がん、胃がん、小腸がん、大腸がんがあります。その内、死亡率が高いのが「胃がん」「大腸がん」です。

胃がんは、胃の壁の内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因で変異し増殖を繰り返していくがんです。

大腸がんは、結腸、直腸および肛門で構成される長さ約2mの大腸で発症するがんです。

胃がん・大腸がんは共に、食生活の乱れが原因で発生します。塩分の取り過ぎ、動物性たんぱくの過剰摂取、お酒の飲み過ぎや、高血糖が主な要因となります。胃がんに関しては喫煙の影響も否定できません。

4-2.胃がん・大腸がんの死亡率

胃がんの死亡率は男性が49.0%、女性が24.4%で、大腸がんの死亡率は男性が44.4%、女性が35.9%です。

死亡率は共に高い数値であり、その原因は胃がん・大腸がんとも症状が出にくいことがあります。

定期的な検診が欠かせませんが、各部位で次のような症状が続く場合は医療機関での受診をお勧めします。

①胃がん

  1. 胃痛
  2. 胸やけ
  3. 黒い便が出る

②大腸がん

  1. 腹痛
  2. 血便が出る

4-3.胃がん・大腸がんの治療法

胃がん・大腸がんへの治療方法は、放射線治療、抗がん剤治療をはじめとした薬物療法が採られますが、患者の健康・体力に問題がなければ、手術療法が用いられます。

手術療法については主に次の通りです。

①胃がんの手術療法

比較的早期に発見された胃がんに対して施される「完全鏡視下手術」や、腹部に数か所の孔を開けた上で患部を治療、追加して5cm程度切開し胃をつなげる手術をする「腹腔鏡手術」が行われます。

また、がんの進行度・発症した場所に応じ、胃の出口を残す「幽門保存胃切除術」、少量の胃をできるだけ残す「極小残胃手術」、胃の下半分を残す「噴門側胃切除」を施し、がんに蝕まれていない部分は極力残す方法をとります。

②大腸がんの手術療法

がんがある程度進行しても、腹部に数か所の孔を開けた上で患部を治療、追加で5cm程度切開して後、切除した大腸をとりだす「腹腔鏡手術」が主に行われます。

また、がんの進行度・発症した場所に応じ、腹部を通常15cm以上切開して治療を行う「開腹手術」も行われます。

5.肝胆膵(かんたんすい)のがんについて

肝臓については「沈黙の臓器」と呼ばれていて、非常に丈夫な臓器と聞いている。

少し腫瘍ができたとしても機能低下はそう簡単に起こりにくいようだが?

肝がんの特徴についてくわしく知りたい・・・。

こちらでは肝がんの特徴、死亡率の原因、治療法について説明します。

5-1.肝がんの特徴

肝胆膵(かんたんすい)のがんには、肝がん、胆嚢(たんのう)・胆道がん、膵(すい)がんがあります。その内、死亡率が高いのが「肝がん」です。

肝がんは肝臓の細胞が何らかの原因で変異し増殖を繰り返していくがんです。肝がんは肝臓の病気である「肝硬変」を経て発症する場合が多いです。

肝硬変とは、慢性の肝障害により肝細胞が死滅・減少し、肝機能が著しく弱ってしまう病気です。

または糖尿病も肝がんの原因とされ、予防には日頃の生活習慣の改善が求められます。

5-2.肝がんの死亡率

肝がんの死亡率は男性が30.4%、女性が15.6%と高い割合です。死亡率が高い原因は、自覚症状がほとんどなく、がんとわかった頃には末期だったということがあげられます。

定期的な検診が欠かせませんが、次のような症状が続く場合は医療機関での受診をお勧めします。

  1. 体がむくむ、お腹に体液が溜まる
  2. 食欲不振、疲れやすい、だるい、微熱が続く
  3. 白目や肌が黄色くなった
  4. 尿の色が濃い、下痢または便秘が続く
  5. 貧血が続く

5-3.肝がんの治療法

肝がんへの治療方法は、放射線治療、抗がん剤治療をはじめとした薬物療法、特殊なラジオ波により腫瘍を壊死させる「ラジオ波焼灼療法」が採られますが、患者の健康・体力に問題がなければ、手術療法が用いられます。

手術療法については主に次の通りです。

①肝切除術

がんが少数個の場合に施されます。大きな腫瘍であってもを治療できる方法です。

②肝移植術

こちらは主に65歳以下の患者で肝機能が悪化し、肝切除が困難な場合に施されます。公的保険も限られており、5cm以下の肝がんの場合なら1個、3cm以下の肝がんの場合なら3個まで適用されます。

6.女性のがんについて

女性と特有のがんもやはり深刻なようだ。

男性には理解できない苦痛もあるだろう・・・。

乳がん・子宮がんについても是非知りたい。

こちらでは乳がん・子宮がんの特徴、死亡率の原因、治療法について説明します。

6-1.乳がん・子宮がんの特徴

女性特有のがんには、乳がん、子宮体がん、子宮頸がん、子宮腫瘍、卵巣腫瘍、女性の性器がんがあります。

死亡率が高いのが「乳がん」「子宮に関係するがん」です。乳がんと子宮に関係するがんには以下のような特徴があります。

①乳がん

乳房の乳腺にできる腫瘍です。乳がんは乳房のあらゆる部分に発生するおそれがあります。40代後半から60代以降の方が主に発症しやすいと指摘されています。

②子宮頸がん

子宮の入り口である子宮頸部から発症するがんです。がんが進行すれば子宮の摘出手術が必要です。60代以降の方が主に発症しやすいと指摘されています。

③子宮体がん

子宮体部の内側にある子宮内膜から発症するがんです。60代以降の方が主に発症しやすいと指摘されています。

6-2.乳がん・子宮がんの死亡率

乳がんの死亡率は21.8%、子宮がん(子宮体がん・子宮頸がん)では9.9%です。

これらのがんに共通しているのは早期に自覚症状がほとんど無い点です。ただし、進行するとそれなり症状が表れます。定期的な検診が欠かせませんが、次のような症状が続く場合は医療機関での受診をお勧めします。

①乳がん

  1. 胸にしこりのような物がある
  2. 月経周期に関係なく乳房が痛くなった
  3. 乳首から血が混じったような分泌物が出た
  4. 乳頭や乳輪部のただれ・乳房の皮膚の赤い腫れ
  5. 乳頭が極端に陥没
  6. 脇の下の腫れている

②子宮頸がん

  1. 月経が開始していない時、または性行為の時に膣から出血
  2. 普段とは異なるおりものが増加
  3. 月経量の増加や長期化

③子宮体がん

  1. 月経とは無関係な出血、おりものに血が混ざる
  2. 月経不順・下腹部の痛み
  3. 排尿時の痛みがある

6-3.乳がん・子宮がんの治療法

乳がん・子宮がんへの治療方法は、放射線治療、抗がん剤治療をはじめとした薬物療法の他、手術療法が用いられます。

手術療法については主に次の通りです。

①乳がん

  • 乳房部分切除術・・・乳房の一部のみを切除し、乳房のふくらみ乳首を残す方法です。この手術の条件は、しこりが1個のみで3cm以下、がんが乳管の中に広がっていない、放射線の照射が可能、患者さん自身の希望によることです。
  • 乳房切除術・・・乳房全部をがん細胞と共に摘出する方法です。がんが進行している場合に用いられます。
  • 乳頭温存乳房切除術・・・皮膚と乳頭・乳輪を残し、乳腺を全部切除して同時再建を行うという方法です。

②子宮頸がん

  • 円錐切除・・・子宮頸がんの初期段階で施される方法です。子宮頸部の組織を円錐状に広範囲に切除します。なお初期段階では円錐切除かレーザー治療または両方の治療法が用いられる場合があります。
  • 子宮全摘術・・・こちらが原則的として使用される方法で、文字通り子宮の全てを摘出します。

③子宮体がん

  • 腹腔鏡下手術・・・子宮体がんの初期段階で施される方法です。内視鏡を体内に入れて手術する方法です。開腹手術よりも患者の身体的な負担が軽減されます。
  • 子宮全摘術・・・子宮頸がんと同様、原則的として使用される方法で、文字通り子宮の全てを摘出します。

7.公的医療保険と民間のがん保険

いずれの部位のがん治療にも高度な治療方法が用いられることがわかった。

では、がん治療を金銭的にサポートする体制はどうなっているのだろう?

こちらでは、公的医療保険・民間のがん保険のサポートについて説明します。

7-1.公的医療保険の高額療養費制度について

健康保険または国民健康保険に加入していれば、患者は3割負担でがん保険診療を受けることができます。

この保険診療と認められるものとしては、医師によるがん診断・検査に加え、前述した治療方法である手術療法、薬物療法、放射線治療が該当します。

ただし、公的医療保険が適用されても、医療機関にがんの治療費を支払う際には、患者の負担割合を超えてしまう場合があります。

その場合に活用するのが「高度療養費制度」です。この制度は、患者が3割負担を超えてお金を支払っても、定められた所得区分に応じてお金が戻ってくるというものです。

医療機関に支払った後、3割負担を超えている場合には、お金を払い戻す申請書が送付されてきます。

速やかにその申請書に必要事項を記入して、それぞれの保険者へ提出します。

  • 健康保険加入者→各健康保険組合
  • 国民健康保険加入者→市町村

7-2.公的医療保険の適用外の費用とは?

世界にも類を見ないほど、我が国の公的医療保険は手厚い保障を被保険者に約束していますが、適用外の医療サービスもあります。

主に以下のようなサービスがあげられます。

○がん治療に関する医療サービス

いまだ保険診療には該当していない最先端の医療技術や抗がん剤等が該当します。

①先進医療

厚生労働大臣が認めた医療機関によって、同大臣から承認された最先端の技術を用いて患者を治療する医療行為です。

先進医療を用いた治療を行う場合は、保険診療に該当する部分は公的医療が適用されますが、先進医療分は全額自己負担となります。がん治療を行う方法としては、主に陽子線治療・重粒子線治療が該当します。

陽子線治療は放射線治療よりも正確に、かつ効果的にした医療行為です。この医療行為の約276万円分が全額自己負担となります。

重粒子線治療は、陽子線治療以上に線量集中性が向上している医療行為です。この医療行為の約309万円分が全額自己負担となります。

②自由診療

厚生労働大臣が認定していない医療機関が、最先端の技術を用いて患者を治療する医療行為、または、いまだ承認されていない薬物等を用いた医療行為を指します。

前述した陽子線治療・重粒子線治療が先進医療として認められていても、厚生労働大臣が認定していない医療機関がこの医療行為をした場合には、自由診療となります。

自由診療をすると、本来ならば公的医療保険となりえた診療分まで費用全額が患者の自己負担となります。

○その他の医療サービス

直接にはがん治療に係るものではありませんが、入院する際に必要な費用が当てはまります。

①差額ベッド代

正式には特別療養環境室料と呼ばれます。患者のプライバシーを守り、良質な医療を安心して受けるために、公的医療保険の範囲外の病室を利用した際に請求される費用です。なお、大部屋は公的医療保険が適用されます。

差額ベッド室の気になる料金ですが、同じ医療機関でも料金に差があり1日数十円~数十万円のものまで様々です。ただし、料金は見やすい場所に掲示板する必要があります。

差額ベッド室の要件は以下の要件を満たすものに限られます。

  1. 病室内のベッド数は4床以下(つまり個室に限定されません)
  2. 病室の面積は患者一人当たり6.4㎡以上が必要
  3. 患者のプライバシーをしっかりと守れる設備がある
  4. 患者のための収納、照明機器、小机、イス等の設備がある

②入院時の食事代

がんで入院中の食事は、体力を保つために欠かすことができないものですが、こちらも公的医療保険の適用外です。

入院中の食事代は日本全国の医療機関共通であり、医療機関ごとに費用が変わることはありません。

入院時の1食あたりの費用は原則として360円ですが、平成30年4月1日から100円値上げされ460円となります。

7-3.民間のがん保険の意義

がん治療に自由診療や先進医療を利用する場合、相当高額な費用になることはもちろん、差額ベッド代や入院時の食事代なども加算され、予想外の出費となる可能性があります。

がんの入院の目安は19.9日と言われていますが、この期間に全てのがんが完治するわけでは無く、通院をして治療を受ける必要も出てきます。

自由診療費や先進医療費、差額ベッド代、食事代、通院費を給付金・一時金という形で賄うことができる方法こそ、「民間のがん保険」です。

生命保険会社・共済等の民間が運営するがん保険には、入院給付金、通院給付金、先進医療給付金、全ての保険というわけでは無いですが自由診療の保障を目的とする保険も存在します。

また、がんと診断されたらまとまった一時金を受け取ることができ、高額ながん治療に備えられる十分な貯蓄があるとはいえない方に心強い保険商品です。

この保険の金銭的サポートを受けるには、保険会社・共済と契約を締結し、加入後、約90日間に及ぶ免責期間を経ることが必要です。

がん保険の毎月の支払は手頃なものが多く、20代の若い方であれば月々600円程度でがん保障を受けられる商品もあります。各社とも価格や保障内容を競っています。

民間のがん保険の意味は、公的医療保険では適用されない医療サービスの費用を賄い、公的医療保険制度を補完することにあります。

逆にいえば、貯蓄だけで高額な治療費を払える方や、大企業の組合管掌健康保険に加入し、がんになっても手厚い保障が約束されているサラリーマンであるなら、無理に民間のがん保険へ加入する必要はありません。

8.まとめ

がんは、日頃の生活習慣の改善やストレスを貯めない配慮が必要ですが、遺伝のように自分の努力では如何ともしがたい面もあります。

そのため、定期のがん検査を行いできるだけ初期の段階でがんを発見する、治療について家族と話し合っておく、民間のがん保険に加入するというように予防措置や備えを十分に行うことで、仮にがんを発症しても生命のリスク・金銭的なリスクを最小限に抑えることができることでしょう。

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