保険金受取人は安易に決めないで!税金の落とし穴と活用法まとめ

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「この間生命保険に入ったけど、保険金受取人はとりあえず妻にしておいた」「独身時代から入っている保険、確か保険受取人は親にしていたはず」このように、保険金受取人を何となく決めている方や、ライフスタイルが変わっても保険金受取人を以前と同じままにしてしまっている方はいませんか?

生命保険の死亡保険金は様々な税金制度が絡み合っており、保険金受取人が誰なのかによってのちのち予想外の税負担が待っていることも少なくありません。しかし、その使い方によっては大きな節税効果を発揮してくれることも。

この記事では、保険金の受取に関わる税金の仕組みや、生命保険の活用方法を紹介していきます。ご自身の資産状況やライフスタイルに合った保険がどんなものなのか、一緒に考えてみましょう!

目次

1.生命保険の役割って?何のために入るの?

1−1.生命保険の究極の目的とは?

1−2.家族だからってみんな平等?

1−3.金利が低い時代だからこそ

1−4.税金のこと、しっかり考えています

2.保険金受取人によって変わってくる税金3パターン

2−1.相続税の場合

2−2.贈与税の場合

2−3.所得税の場合

3.相続発生!相続税はかかる?かからない?

3−1.生命保険の非課税制度とは?

3−2.相続税はかかるの?生命保険の非課税制度の効果は?

4.贈与税、所得税の場合は?いくらから税金はかかる?

4−1.贈与税の場合

4−2.所得税の場合

5.相続税の知っておきたいリスクと解決方法

5−1.保険金受取人は全額妻で大丈夫?そのリスクは?

5−2.こんな対策いかがですか?

6.「内縁の妻がいます」そんなときは?

6−1.最近の保険会社の傾向は?

6−2.遺言書という方法

7.相続が発生したときにすることは?

7−1.保険金請求

7−2.相続税の申告

8.まとめ

1.生命保険の役割って?何のために入るの?

「生命保険」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?生命保険は、万が一のことがあった場合のための保障だとイメージする人もいれば、預金代わりや相続対策で活用するものだと思っている方もいるかもしれません。どれも正解です。ここでは生命保険の役割や目的についてまとめて見ていきましょう。意外な使われ方をしていることに驚くかもしれません。

1−1.生命保険の究極の目的とは?

生命保険の究極の目的は、万が一のことがあったときに「家族の安心」「自分自身の安心」を保障するということです。

「急にもしものことが起きた場合に、金銭面で家族が困らないように備える」、それが生命保険の役割です。万が一に備えて毎月の給料の中からコツコツと毎月保険料を支払って、大きな保障を作っておくということもできますし、まとまった資金があればそれを生命保険の形に変えてしまうということも可能です。

また、生命保険は一般的に、亡くなった方の銀行の預金口座から現金を得ることよりも簡単・スムーズな手続きで現金を得ることが可能です。

銀行の預金口座というのは、一度本人の死亡を銀行側が確認した場合に、口座が凍結されてしまいます。その状態から口座を解約して家族が現金を得るためには、「相続手続き」をする必要があり、本人の戸籍謄本を出生時までさかのぼって取り寄せたり、法定相続人全員の自署による書類を揃える必要があったりと、家族が多ければ多いほど複雑になり時間もかかってきます。

例えば、本人が生前に全国各地を転々としていた場合には複数の自治体に問い合わせをして戸籍謄本を取り寄せることになりますし、法定相続人である子どもたちが県外、国外など様々な場所で暮らしている場合などには銀行の所定の書類を郵送でやり取りしなければならないことも多く、時間も労力も重くのしかかってきます。

一方、生命保険であれば、あらかじめ保険金受取人を指定した上で契約するため、法定相続人が何人いようと保険金受取人に指定された人のみが必要書類を揃えるだけで保険会社からスムーズに死亡保険金としてお金が振り込まれます。保険金受取人を配偶者のみにしていた場合には、ご主人が亡くなった場合には奥さんたった一人分の手続きで完了することになります。

不測の事態のときには、何かとお金がかかってくるもの。葬儀代、病院代、家族の生活費など緊急で大きな資金が必要になることもあるので、比較的スムーズな方法でお金を用意することができる生命保険は、残された家族の安心につながります。

また、最近では、より家族の安心を確保するために「リビングニーズ特約」というものが付加されている生命保険が多く、この制度によって生命保険の被保険者が余命6ヶ月以内と診断された場合に生前でも死亡保険金の一部を受け取ることができるようになっています。

リビングニーズ特約を使った場合には、保険金受取人ではなく被保険者が資金を受け取り、病院代などに充てることができます。

これは、本人自身による請求でなくてもあらかじめ決めた「指定代理人」からの請求でも可能です。

そもそも、余命6ヶ月以内と診断された本人が自分自身で手続きを行うのは困難なことですよね。場合によっては、家族だけが余命を知らされているという場合もあるかもしれません。

中には、リビングニーズ特約のない生命保険もありますが、最近では多くの保険でリビングニーズ特約を付けることができます。

このような家族の安心、自分自身の安心を作ることが生命保険の究極の目的と言えます。

1−2.家族だからってみんな平等?

「万が一のことがあった場合に、自分の資産を残された妻や子どもたちが平等に分け合ってくれるのが理想」という方も多いかもしれませんが、同じ兄弟・姉妹であっても親と同居していたり、近くに住んで困ったときにはいつでも助けてくれるという子ども、または遠くに住んでいて年に数回しか会わない子どもなど様々なパターンがあると思います。

そんな場合に、近くで助けてくれた子どもに多くお金を残してあげたいなどと考えるのは自然なことではないでしょうか?または、同居している子どもには家や土地を残すから、他の子たちに現金で残すのが妥当だという考えもあるかもしれませんね。

しかし、銀行の預金口座にお金を預けたまま、遺言などを残さずに万が一のことが起きてしまった場合にはその考えは残された家族に伝えることができません。家族が遺産の分け方に困ってしまってしまう事態になるかもしれません。

生命保険の大きな役割の一つに「お金に宛名をつける」というものがあります。元気なうちに、誰にどんな割合で残すかということを決めて、保険の形にすることで家族は悩むことなく自分の指定された割合で受け取ることが可能になります。

例えば、子ども二人に残したい資産を生命保険の形にする場合、死亡保険金額全体に対して「近くに住んで世話をしてくれた長男が70%」「それほど助けてくれなかった次男には30%」などとご自身の考えで指定できるんです。

家族には様々な事情があります。そんな事情を考慮した上で、柔軟に割合を決めることができるのは大きなメリットです。

1−3.金利が低い時代だからこそ

生命保険は本来、これまで説明してきたように「家族に安心な生活を残すこと」や「お金に宛名をつけること」を目的としています。しかし、これらとは別の目的で生命保険を利用している人もいます。

日本は今やマイナス金利の時代。過去には銀行にお金を預けるだけで年7%や8%もの金利がついて退職金などのまとまったお金が手に入ったあとは銀行に置いておくだけで老後の暮らしに困ることがなかったという時代もありましたが、今となっては株などでリスクを取らない限り、元手資金を増やすことは不可能になってしまいました。

それでも、生命保険の中には数年置いて解約すると、現在の銀行金利以上の利率で増やすことができる商品が存在します。比較的リスクを取らずにお金を増やすことができる方法なので、「お金に少しは働いてもらいたい!」と考えている人は「生命保険でお金を増やす」という方法を活用しています。

1−4.税金のこと、しっかり考えています

「生命保険が税金対策になる!」こんな話をどこかで聞いたことはないでしょうか?そうなんです、最近は相続税対策の一つとして生命保険が大活躍しています。関係してくるのは、万が一のことがあった場合に相続税が発生してしまう富裕層です。

どれくらいの資産があれば相続税が発生するのかについては後ほど説明しますが、生命保険には控除制度などを使って相続財産を見かけ上小さくする効果があるんです。

その結果、「残された家族が支払う相続税が少なくなった」や「相続税がゼロになった」などの例が多くあります。

生命保険に関する税金制度は複雑なので、次の章から詳しく解説していきたいと思います。

2.保険金受取人によって変わってくる税金3パターン

生命保険を契約するときに、どうしても知っておく必要があるのが税金の制度です。生命保険契約時に保険会社の保険外交員などの「保険のプロ」に相談していれば著しく税制上不利となるような契約形態となることは稀ですが、場合によっては、相手があなたの全ての総資産状況を知らないことや生命保険契約後に資産状況や家族構成が変わったなどの理由で税制上の不具合が生じることも少なくありません。

これから、生命保険契約に関わる税制を見ていきますが、まずは契約者、被保険者、生命保険受取人によって異なる3つのパターンがあることを押さえておきましょう。

2−1.相続税の場合

生命保険の死亡保険金が相続税になるのは「契約者=被保険者」の場合です。

例えば、ご主人が契約者として自分自身に生命保険をかけていて保険金受取人が奥さんの場合、相続税の課税対象となってきます。「家族に残すための保険」としてはこのパターンが最も一般的です。

契約者 被保険者 受取人

2−2.贈与税の場合

生命保険の死亡保険金が贈与税になるのは「契約者、被保険者、保険金受取人が全て異なる」場合です。

例えば、お父さんが契約者で、お母さんを被保険者として保険に加入。

その保険金受取人が子どものような場合です。後ほど贈与税の計算について説明していきますが、このパターンは要注意です。税制上、最も大きな金額の税金が発生しやすいからです。

契約者 被保険者 受取人

2−3.所得税の場合

生命保険の死亡保険金が所得税(一時所得)となるのは「契約者=保険金受取人」となる場合です。

例えば、子どもが契約者、被保険者をお父さんとして保険に加入し、お父さんが亡くなった場合に子どもが保険金受取人となる場合です。

契約者 被保険者 受取人

「え?こんな契約の仕方あるの?なぜ?」なんて思われる方もいるかもしれませんが、最近では「生前贈与」と言って、「贈与税の年間非課税枠110万円」を利用した毎年110万円ずつ親が子どもにお金を贈与していく契約などで多く使われる契約スタイルです。

毎年ただ110万円ずつ子どもの銀行口座に入金してしまうと税務署に親が子どもの名前を借りて預金をする「名義預金」として見なされ、のちに多額の税金を徴収されてしまう可能性もありますが、保険契約にするとその可能性が低くなると言われています。

また、毎年贈与したお金を親の生存中に子どもが浪費しないためなどの目的で使われることが多いスキームです。この記事では詳しく解説しませんが、そういう契約形態もあるんだなと思って見ていただければと思います。

3.相続発生!相続税はかかる?かからない?

生命保険の被保険者となっている家族に万が一のことがあった場合「相続」が発生します。前章で見てきた、「契約者=被保険者」の生命保険の一般的なパターンとなります。

ここでは知っておきたい生命保険の効果と相続税が発生するかしないかの基準を見ていきたいと思います。

3−1.生命保険の非課税制度とは?

「契約者=被保険者」となっている生命保険を契約していて被保険者に万が一のことが発生した場合には保険金受取人が受け取った死亡保険金は相続税の対象となります。

生命保険の役割の一つに「税金対策」があったことを覚えているでしょうか?この契約形態の場合に「生命保険の非課税制度」を利用することができ、相続財産の圧縮(実質的な金額は変わらずに、相続税の課税対象金額を減らすこと)を図ることができるんです。

簡単な例で見ていきましょう。例えば、お父さん、子ども2人という家族構成の3人家族で、お父さんが亡くなった場合を考えます。お父さんの財産は以下のとおりです。

・不動産(土地と家):2,000万円

・銀行預金:3,000万円

この場合の、お父さんの相続資産は合計で5,000万円です。

一方で、銀行預金の一部を生命保険の形に変えた場合を見てみましょう。

・不動産(土地と家):2,000万円

・銀行預金:2,000万円

・生命保険:1,000万円

この場合は、相続資産は4,000万円になるんです。

その理由は、生命保険には非課税制度があり、生命保険の形にしておくと、「500万円×法定相続人の人数」の金額が非課税となるからです。

相続税は資産が増えれば増えるほど大きくなるものです。この非課税制度を利用して、相続資産を見かけ上小さくすることができるので、この制度は相続税対策として広く使われています。

3−2.相続税はかかるの?生命保険の非課税制度の効果は?

では、実際に相続税の対象額がどのように計算されるかを見ていきたいと思います。

相続税の対象額を計算する上で大きなポイントとなるのは、「基礎控除額」です。相続財産から基礎控除額を引いて、すべて差し引くことができた場合には相続税が発生しないことになるからです。逆に、基礎控除額で差し引くことができなかった部分に対して相続税は発生します。基礎控除額の計算式は以下のとおりです。

基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の人数

先ほどの、お父さんと子ども2人の構成の3人家族では、お父さんの法定相続人は2人なので、4,200万円が基礎控除となります。

生命保険を使わない場合には、お父さんの相続資産は5,000万円だったので、相続税の課税対象となりますが、1,000万円を生命保険とした場合には相続資産は4,000万円となり、基礎控除額以内でおさまっていますよね?

生命保険の非課税制度を使うと基礎控除額内におさめたり、課税対象だったとしても、その金額を少なくするなどの効果があるため、残った家族の税負担軽減、すなわちより多くの資産を残すために活用することができます。

ここでは、法定相続人が子ども2人の場合を見てきましたが、実は相続人が配偶者の場合には「配偶者の税額軽減制度」という制度があり、配偶者が資産を相続する場合には基本的に1億6千万円まで相続税は非課税となります。

4.贈与税、所得税の場合は?いくらから税金はかかる?

前章では、生命保険の中で最も多い相続税のケースを見てきましたが、次は贈与税、所得税のケースを見ていきます。

贈与税や所得税の扱いとなるタイプの保険契約になっている場合、多くの方が税金についての疑問を持っているようです。整理して見ていけば全く複雑ではないので、しっかりチェックしてみてくださいね。

4−1.贈与税の場合

贈与税の対象となるのは、「契約者、被保険者、保険金受取人が全て異なる」場合でしたね。この契約は税制上不利となり、最も注意が必要ということを前章でお伝えしましたが、ここではその理由を見ていきます。

お父さんが契約者で、お母さんを被保険者として保険に加入。お母さんが亡くなり、保険金受取人である子どもが死亡保険金を受け取るケースを考えてみます。

この場合、保険料の出どころは現在も生存中のお父さん。子どもが死亡保険金を受け取ることで子どものもとへお父さんのお金が移動しているのです。そのため贈与税になるということです。

贈与税は、年間110万円の基礎控除がありますが、その枠を超えてしまうと非常に大きな贈与税率となって、受取人の取り分が減ります。贈与税率は次のとおりです。

【兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合】

基礎控除後の課税価格 200万円以下 300万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 3,000万円超
税 率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円

【祖父母や父母などから、その年の1月1日において20歳以上の者(子・孫など)への贈与の場合】

基礎控除後の課税価格 200万円以下 300万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 3,000万円超
税 率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 10万円 30万円 90万円 190万円 265万円 415万円 640万円

成人の子が1,000万円の死亡保険金を受け取った場合には、なんと177万円もの贈与税を納めることになるんです。

生命保険は基本的に契約者と被保険者を変えることはできません。(契約者変更はできますが、この場合も贈与税の対象となってしまいます。)なので、もしこのタイプの契約になってしまっている場合は次に見ていく契約者=保険金受取人にすることで税負担が軽減できるので、保険金受取人を変更することをお勧めします。

もちろん、死亡保険金額が年間の基礎控除額110万円以下の場合や何かこの契約形態にしておく事情がある場合は別ですが・・・。

4−2.所得税の場合

生命保険の死亡保険金が所得税(一時所得)となるのは「契約者=保険金受取人」となる場合です。

例えば、子どもが契約者、被保険者をお父さんとして保険に加入し、お父さんが亡くなった場合に子どもが保険金を受け取ったケースです。保険料の出どころは子ども、保険金を受け取るのも子どもなので、子どもは自分のお金を保険の形にすることで利益を得ることになり、一時所得に分類されます。

一時所得の場合、50万円の特別控除がありますが、払込保険料と死亡保険金を比べて50万円以上差益があるときには所得税の対象となってきます。一時所得の金額は次のとおりです。

一時所得=死亡保険金−払込保険料−50万円

例えば、保険料払込総額が1,000万円の契約で死亡保険金が1,030万円のときには特別控除50万円で控除できるので所得税の対象となりません。

一方で、1,060万円の死亡保険金が降りた場合には控除しても10万円が残るので所得税の対象となってきます。

昨今の低金利の影響で、50万円以上増える生命保険はそれほど多くないので、一般的に贈与税よりも税負担が軽くなります。課税対象ゼロという場合も多いです。そのため、もし何かの間違えで贈与税の契約形態になっている場合にはこちらの税制が適用されるように受取人を契約者本人にすると税負担を減らすことができます。

もし贈与をする必要があるのであれば、暦年贈与と言う毎年小分けに贈与していく方法を利用するとより税負担は軽くなります。ただし、「時間がかかる」というデメリットは避けられません。

5.相続税の知っておきたいリスクと解決方法

「自分のお金は、長年妻と一緒に貯めてきたもの。だから、保険金受取人は妻で当然!」こんな風に考えて、保険金受取割合を100%配偶者にしている方は多いと思います。

間違えた考えではないですが、金融資産の状況によっては、税制上かなり不利になるケースも見られます。知らずに損をしてしまっていることも!?

保険金受取人を配偶者のみにしてしまうことのリスクと解決策について見ていきましょう。

5−1.保険金受取人は全額妻で大丈夫?そのリスクは?

これから保険を契約する場合や、すでに契約している保険で保険金受取人を配偶者が100%としてしまっている場合に考えてみたいことがあります。「二次相続」という問題です。

ご主人が亡くなり、奥さんに相続財産が渡ることを一次相続といい、その奥さんが亡くなったときに子どもに相続財産が渡ることを二次相続といいます。

一次相続では、「配偶者の税額軽減制度」を利用して1億6千万円まで控除することができるため、相続税はゼロということが多いかと思います。

しかし、ご主人から引き継いだ資産が奥様のもともとの資産にプラスされた資金が二次相続の場合にお母さんから子どもへ相続されます。

今度は「配偶者の税額軽減制度」の適用はないので、基礎控除額は純粋に「3,000万円+600万円×法定相続人の人数」となります。

特に、お母さんのもともとの資産が多い場合や、ご主人からの相続財産が多かった場合には大きな相続税が発生する可能性があります。

5−2.こんな対策いかがですか?

「二次相続」で大きな相続税が発生する前に対策方法があります。それは、お父さんが亡くなった段階で子どもにある程度の金額を保険で相続するという方法です。

生命保険の非課税制度を使えば「500万円×法定相続人の人数」が非課税となるので、子どもたちを保険金受取人に指定することで、ある程度の資金の移動ができます。

また、お母さんの相続のタイミングで再度生命保険の非課税制度を使えば、更に相続資産を圧縮させることができますよね。

相続資産額によっては、この対策を取った場合と、全く意識せずに二次相続を迎えてしまった場合とでは非常に大きな税額の差になることもあります。

この方法は、子どもの人数が多ければ多いほど非課税額が増え、有効になります。

6.「内縁の妻がいます」そんなときは?

生命保険はとっても便利な制度。でも、保険金受取人は多くの生命保険では「2親等以内の血族」という決まりがあるんです。配偶者、祖父母、父母、兄弟姉妹、子、孫までが一般的に保険金受取人に指定できる範囲です。

しかし、「内縁の妻に自分の資産を残したいんだけど」などという相談も多く寄せられています。そんなときにはどのような方法があるのでしょうか?ここでは、二つの方法を見ていきます。

6−1.最近の保険会社の傾向は?

最近では、2親等以内の血族でなくても内縁のパートナーであれば保険金受取人として指定できる例が増えてきているようです。

しかし、保険金受取人に指定できる条件は保険会社によって異なっており、明確な基準がなく「販売担当者との面談、相談の上可否を判断」となってしまい保険相談をしたけれど結局認められなかったということもあります。

一般的には、お互いに戸籍上の配偶者がいないことが大前提で同居や同居開始時期を特定できる住民票や生計を同一にしている証明ができる口座の履歴などが必要となってきます。

内縁関係にあるパートナーであっても、保険金受取人に指定することができれば家族の安心につながります。

内縁関係をよく思っていない家族がいたとしても、保険金受取人を内縁のパートナーにすることができれば、死亡保険金は受取人の固有の財産となるんです。

まだまだ内縁のパートナーを保険金受取人として指定することはハードルが高いというのが現状ですが、複数の生命保険会社の商品を扱っている保険窓口で相談することで各社加入可能か一度に相談することも可能になるので、検討してみる価値もあるかもしれませんね。

6−2.遺言書という方法

死亡保険金に内縁関係にあるパートナーを指定して生命保険に加入することが難しかった場合や、既に加入済みの生命保険で2親等以内の家族から内縁関係にあるパートナーへの保険金受取人変更ができなかった場合には、「遺言書」という解決方法もあります。

「遺言書」と言っても、ご自分のオリジナルでノートなどに書くだけでは全く効力はありません。

遺言書は法律で細かく記載の仕方や保管方法が決められています。形式に不備があると遺言書として認められないため、多くの場合は、公証役場で公証人に作成してもらう「公正証書遺言」という方法が使われますが、その遺言の中で保険金受取人を内縁のパートナーに指定することができます。

しかし、遺言書を作っても家族の同意が得られていない場合には「遺留分」という法定相続人に保証される一定の金額があるため、期待通りに内縁のパートナーへ全額残すというのは難しいかもしれません。

「遺留分」は配偶者や子どもが請求した場合、相続財産の2分の1となります。遺留分をめぐるトラブルも起き兼ねませんので、内縁のパートナーにスムーズにお金を残したい場合には、法定相続人である家族の理解を得ることが最も大切なことかもしれません。

7.相続が発生したときにすることは?

最後に、万が一のことがあったときに発生する生命保険に関する手続きを見ていきます。

7−1.保険金請求

生命保険会社に死亡保険金を請求する場合には、保険金受取人による手続きが必要です。

まずは、生命保険会社に連絡をして被保険者が死亡したことを伝えます。生命保険会社から請求書類が送られてくるので、指定の必要書類と合わせて返送します。

必要書類として多くの保険会社で指定しているのは「被保険者の住民票」「保険金受取人の戸籍抄本」「保険金受取人の印鑑証明」「医師による死亡診断書」「保険証券」です。これら全てを保険会社に送り、保険会社が支払可否を判断します。

死亡保険金の支払は、保険会社に書類が到着してから原則5日以内に保険金受取人が指定した銀行口座に振り込まれます。

これらの手続きをスムーズにするためには、「保険証券の置き場所を家族内で把握しておくこと」が大切です。

銀行の預金口座にも言えることですが、置き場所が定まっておらず「いくつの契約があるのかわからない」や「どこの保険会社の契約があるのかわからない」などの事態となると、近年は個人情報保護の関係で保険会社に連絡をしても教えてもらうことが難しいこともあるんです。

7−2.相続税の申告

相続税が発生する場合は、相続開始から10ヶ月以内に税務署に申告をしなければなりません。

先ほど見たとおり相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の人数」なので、例えば妻と子ども2人が法定相続人の場合は相続財産が4,800万円を超えなければ相続税は発生しません。

しかし、相続税が発生しない場合でも、「配偶者の税額軽減の適用」がある場合や、過去3年以内に生前贈与などを行っている場合にはその金額を超えなくても相続税の申告をする必要があるので、注意が必要です。

申告期間を過ぎてしまうとペナルティとして追加で税金が課せられることもあるので、ご自身が相続税の申告をする必要があるかどうか税務署に問い合わせてみることが確実な方法です。

8.まとめ

生命保険の保険金受取人による税金の違いを見てきましたが、いかがでしたか?

保険は上手に活用すれば、家計の強い味方になっていく心強い存在です。

保険に入ることによって自分の死後に残された家族の混乱を減らしたり、トラブルを回避することにつながることもあります。

ご自身の入っている生命保険が保険金受取人にとってベストなものとなっているのかということや、資産状況に応じた対策が取れているかなどを一度見直してみてはいかがでしょうか?ぜひ、あなたの家族にとって一番良い保険の形を目指してみてくださいね!

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