後期高齢者医療保険料っていくらなの?

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後期高齢者医療制度という制度はみなさんご存知でしょうか。2008 年施行されたこの制度は、75歳以上の高齢者を対象とした公的医療保険となっています。この医療保険のおかげで、病院を受診した際の窓口負担が1割になっています。しかし、ほとんどの高齢者の方は、この後期高齢者医療保険の保険料がいくらなのか答えることが出来ないかもしれません。その理由は、ほとんどの高齢者は年金からこの保険料が天引きされているからです。後期高齢者医療保険の保険料はいくらなのか、その疑問を解消していきます。

日本とアメリカの高齢者事情

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2016年現在、多くの先進国は高齢化社会に突入したとされています。そのため、先進国各国は、高齢者医療の充実を図ろうとしています。その中で、我が国である日本と先進国の中心であるアメリカの2カ国の高齢者事情を紹介していきます。

日本

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日本は、1970年に高齢社会に突入し、2016年現在は超高齢化社会と呼ばれているほど、日本人口における高齢者の割合がとても高くなっています。この高齢化が進むスピードが、他の国よりもとても早くなっています。高齢化率が7%を超えてから14%になるまでの所要年数は、フランスが115年、スウェーデンが85年、ドイツが40年、イギリスが47年の所要年数がありましたが、日本はたった24年で14%に達しました。この年数を見ても分かるようにとても速いスピードで高齢化が進んでいます。

アメリカ

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同じ先進国のアメリカはどのような高齢者事情なのでしょうか。アメリカは、19××年に高齢社会に突入しました。しかし、アメリカには日本のような国民皆保険制度をとっていないため、現役世代の人々は企業や個人で民間の保険会社で保険に加入しています。65歳になると国が提供を行っている公的医療保険に加入するか民間の保険会社に加入したままを選ぶ制度となっています。アメリカで日本と同じような公的医療制度で保障を受けようとすると、月に相当な金額を保険会社に支払うことになってしまいます。

後期高齢者医療制度とは

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後期高齢者医療制度は2008年に施行され、2016年現在は被保険者である高齢者の人にとても根付いている制度になりました。後期高齢者医療制度を施行する前はどのような医療制度があって、被保険者である高齢者の人々の医療費負担を手助けしていいたのでしょうか。

後期高齢者医療制度の施行前

後期高齢者医療制度が発足する以前は、1982年に制定された老人健康法(2006年6月以降は、高齢者の医療の確保に関する法律に改正)という法律が高齢者医療を守る法律でした。

この老人健康法とは、国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保のため、疾病の予防、治療、機能訓練などの保健事業を総合的に実施し、それによって国民保険の向上および老人福祉の増進をはかることを目的とする法律。

出典:コトバンク https://kotobank.jp/word/%E8%80%81%E4%BA%BA%E4%BF%9D%E5%81%A5%E6%B3%95-168582

この老人保健法が制定された背景には、1973年に施行された老人福祉法における財政圧迫を打開するために制定されました。1973年に施行された老人福祉法は、70歳以上の老人医療費は全額公費から負担され、自己負担はゼロだったという高齢者からするととてもありがたい法律でした。この法律により公費の財政圧迫が著しくなり、1982年には、老人健康法を新たに施行しました。1983年には、老人医療を社会保険制度に組み込むことや、老人になったときに病人にならないように保健事業も含む内容に改正されました。

老人保健法では、老人医療の実施の主体者は市町村であるとされ、対象となる者は75歳以上の高齢者と65歳以上の障害者と定められていました。老人保健法が施行された当初は、老人医療の全てを担う法律でしたが、1997年の介護保険法に制定により、老人の急性期医療や慢性期医療に限定するようになりました。

後期高齢者医療制度の施行後

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2008年の法律改正により、75歳以上の老人医療は後期高齢者医療制度へ移行されました。後期高齢者医療保険制度に移行された目的は以下の通りです。

  • 高齢者の医療費を安定的に支えるため
  • 高齢者と若い世代が公平に医療費を負担するため
  • 高齢者に対する医療や介護サービスの質を維持、向上するため

このような目的で移行が行われました。日本は急速に少子高齢化が進みました。そのため、高齢者に対する医療費が大幅に増加するようになりました。このまま少子高齢化が進んでしまうと、高齢者の医療費は国や都道府県、市区町村が負担をするか、若い現役世代が負担せざるを得ません。以前のような医療や介護サービスを続けることが難しくなりました。こうした背景があって、後期高齢者医療制度が始まったのです。

後期高齢者医療保険の対象者

後期高齢者医療保険の対象者は、以下の通りです。

  • 75歳以上の高齢者(75歳の誕生日から対象となる)
  • 65歳以上で一定の障害があると認定を受けた者

後期高齢者医療保険の対象者は、原則75歳以上の高齢者です。しかし、65歳以上75歳未満で一定以上の障害があると認定された方は、対象となります。後期高齢者医療保険の対象者になると、1人1人に1枚ずつ後期高齢者医療被保険者証が広域連合(都道府県)から交付され、保険料を納めることになります。

後期高齢者医療保険の内容

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では、後期高齢者医療保険の内容とはどのようなものがあるのでしょうか。

後期高齢者医療保険の保障内容

後期高齢者医療制度の保障内容は以下の通りです。

  • 医療費の負担は原則として1割
  • 後期高齢者医療尾権者証を提示すると、1ヶ月の医療費が一定額を超える負担はない
  • 介護保険との1年間の合計が、基準の金額を超えるとその差額が戻ってくる

後期高齢者医療制度に加入すると、医療費の負担は原則1割になります。しかし、仕事をしている現役世代と同じ水準の所得(年間370万円以上の所得がある被保険者とその者と同一世帯にいる被保険者)がある場合には、現役世代と同じ医療費負担は3割となります。現役並みの所得がある場合でも、基準収入額未満であることを申請すると1割の医療費負担になります。

後期高齢者医療保険の保障額

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後期高齢者医療制度の保障額は、次のようになります。

1、後期高齢者医療保険者証を提示した場合

外来の場合は、個人単位の所得で保障額が決まることになっています。一定以上の所得がある高齢者は44,400円、一般的な所得の高齢者は12,000円、住民税が非課税の高齢者は8,000円となっています。

通院の場合は、世帯収入の合算で保障額が決まります。一定以上の所得のある家庭は(10割相当医療費―267,000円)×1%+80,100円、一般的な所得のある家庭は44,400円、住民税が非課税の家庭は24,600円、判定の基準である所得がない家庭は15,000円となっています。

2、後期高齢者医療保険と介護保険の負担額が基準額を超えた場合

医療保険と介護保険の自己負担額の合計が基準額を超えると、基準額を超えた分の金額を払い戻すことができます。この仕組みを高額介護合算医療費といいます。

この仕組みの限度額は所得によって異なります。一定以上の所得がある家庭は67万円、一般的な所得のある家庭は56万円、住民税が非課税の家庭は31万円、判定基準の所得がない家庭は19万円となっています。

後期高齢者医療保険の問題点

後期高齢者医療制度の問題点はあるのでしょうか。制度が開始されてから現在に至るまでの問題点は以下の通りです。

  • 制度を開始するにあたっての説明不足や不手際
  • 医療費負担の公平性を目的としているが、本当に公平なのか
  • 偏った報道がある

2008年4月1日に後期高齢者医療制度が開始されましたが、開始直後から様々な不手際がありました。時系列でみていくと、4月1日に後期高齢者医療制度の被保険者となっていたのにも関わらず、後期高齢者医療被保険者証が届かないという不手際に始まり、4月15日の年金の支給から後期高齢者医療保険料の徴収が開始されましたが、多くの市区町村で保険料の金額を間違えるということが発生しました。4月1日の制度開始から多くの不手際が全国の市区町村で発生したため、被保険者には不信感があったことでしょう。

また、問題点としてあげられるのが本当に公平な負担であるかということです。制度が開始する以前から見ると、高齢者の負担が1割に上がり負担が増えたと認識する方もいると思います。しかし、後期高齢者医療制度の財源は公費と現役世代の支援金によって賄われています。現役世代の収入が上がらないことを見れば、高齢者の1割負担は妥当かもしれません。

そして、最後の問題点は後期高齢者医療制度の開始した当時、マスコミ各社は高齢者のインタビューを連日報道しました。この報道で、視聴者の耳にはこの制度の悪いところしか入らず、制度自体をあまり理解していないのに悪く思う人が多くいたという点です。

後期高齢者医療保険の保険料計算方法

後期高齢者医療保険の保険料はどのようにして計算されるのでしょうか。金額は各都道府県によって違いますが、計算される方法は全国一律になっています。

後期高齢者医療保険の保険料計算方法

後期高齢者医療保険の保険料は以下の式で計算されます。

後期高齢者医療保険料=均等割額+所得割額

このうち、均等割額が各都道府県によって異なるため、保険料も変わってきます。一定の基準を満たす高齢者には、この均等割額の軽減措置が適用され、保険料も安くなります。その場合、申請などは必要ありません。

後期高齢者医療保険の保険料軽減措置

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後期高齢者医療保険の保険料が軽減される場合があります。その対象となる人は以下の通りです。

  • 低所得者である場合
  • 新たに国民健康保険に加入しなくてはならなくなった場合

1.均等割額の軽減措置

世帯の総所得金額などに応じて、保険料の均等割額が最大9割軽減されます。均等割額される基準は総所得金額等が基礎控除額である33万円以下の場合は7割軽減されます。

総所得金額等が基礎控除額である33万円に24.5万円を被保険者の数を掛けた金額を足した金額以下の場合は5割軽減となります。

総所得金額等が基礎控除額である33万円に35万円を被保険者の数を掛けた金額を足した金額以下の場合は2割軽減となります。

なお、均等割額を7割軽減されている世帯のうち後期高齢者医療制度の被保険者全員の年金収入が80万円以下の場合、均等割額が9割軽減されます。

2.所得割額の軽減措置

一定の所得以下の被保険者(保険料を計算する金額が58万円以下である)は、所得割額が一律で5割軽減されます。

後期高齢者医療制度に加入する前日まで、会社の健康保険などの被扶養者であった人は、次のように保険料が軽減されます。

資格の取得日から2年間は所得割額が0円となり、均等割額を9割軽減されます。

後期高齢者医療保険の保険料納付方法

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後期高齢者医療保険の保険料納付方法は2種類あります。1つ目が、年金から直接引かれる特別徴収、2つ目が納付書や口座振替による普通徴収です。

特別徴収

特別徴収は、介護保険と同様に年額18万円以上の年金を受給している人が対象です。そのため、原則的に保険料納付はこの特別徴収になります。ただし、後期高齢者医療保険の保険料と介護保険の保険料の合計が年金受給額の2分の1を超えてしまう場合は、納付書や口座振替で納付することになります。

普通徴収

普通徴収は、特別徴収の対象とならない人が保険料を納める納付書や口座振替のことを指します。

後期高齢者医療保険の保険料(都道府県別)

実際に各都道府県では、どのような金額で後期高齢者医療保険の保険料として定められているのでしょうか。各都道府県別にまとめてみました。皆さんの住んでいる都道府県の均等割額や所得割額はいくらぐらいになるのでしょうか。

北海道・東北

北海道

北海道では次のような計算で、後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(49,809円)+所得割額((所得―33万円)×10.51%)

このように定められており、北海道の限度額は年間57万円となっています。

青森県

青森県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(40,514円)+所得割額((所得―33万円)×7.41%)

このように定められており、青森県の限度額は年間57万円となっています。

岩手県

岩手県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(38,000円)+所得割額((所得―33万円)×7.36%)

このように定められており、岩手県の限度額は年間57万円となっています。

宮城県

宮城県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(42,480円)+所得割額((所得―33万円)×8.54%)

このように定められており、宮城県の限度額は年間57万円となっています。

秋田県

秋田県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(39,710円)+所得割額((所得―33万円)×8.07%)

このように定められており、秋田県の限度額は年間57万円となっています。

山形県

山形県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(41,700円)+所得割額((所得―33万円)×8.58%)

このように定められており、山形県の限度額は年間57万円となっています。

福島県

福島県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(41,700円)+所得割額((所得―33万円)×8.19%)

このように定められており、福島県の限度額は年間57万円となっています。

関東

茨城県

茨城県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(39,500円)+所得割額((所得―33万円)×8.00%)

このように定められており、茨城県の限度額は年間57万円となっています。

栃木県

栃木県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(43,200円)+所得割額((所得―33万円)×8.54%)

このように定められており、栃木県の限度額は年間57万円となっています。

群馬県

群馬県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(43,600円)+所得割額((所得―33万円)×8.60%)

このように定められており、群馬県の限度額は年間57万円となっています。

埼玉県

埼玉県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(42,070円)+所得割額((所得―33万円)×8.32%)

このように定められており、埼玉県の限度額は年間57万円となっています。

千葉県

千葉県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(40,400円)+所得割額((所得―33万円)×7.93%)

このように定められており、千葉県の限度額は年間57万円となっています。

東京都

東京都では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(42,400円)+所得割額((所得―33万円)×9.07%)

このように定められており、東京都の限度額は年間57万円となっています。

神奈川県

神奈川県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(43,429円)+所得割額((所得―33万円)×8.66%)

このように定められており、神奈川県の限度額は年間57万円となっています。

山梨県

山梨県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(40,490円)+所得割額((所得―33万円)×7.86%)

このように定められており、山梨県の限度額は年間57万円となっています。

信越・北陸

新潟県

新潟県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(35,300円)+所得割額((所得―33万円)×7.15%)

このように定められており、新潟県の限度額は年間57万円となっています。

長野県

長野県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

後期高齢者医療保険料=均等割額(40,907円)+所得割額((所得―33万円)×8.30%)

このように定められており、長野県の限度額は年間57万円となっています。

富山県

富山県では、次のように後期高齢者医療保険の保険料が定められています。

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