高度医療保険に異変あり?!徹底解説いたします!

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現在、日本で暮らしている20歳以上の方であれば、国民健康保険か、あるいは、お勤め先の健康保険に、誰しも必ず、加入していますよね。

そして、たとえば、風邪をひいたり、ケガをしたりして、病院にいったときに、健康保険証さえ提示すれば、自分で支払う治療費は、数千円でよかった-というような場合が、ほとんどではないでしょうか?

これは、医療機関での窓口負担金は、実際にかかった治療費の3割でいいと、健康保険法で決められているためです。

この健康保険法ですが、社会情勢の変化や、医療技術の進歩に合わせて、ここ数年、次々と改訂が加えられていることは、ご存知ですか?

今回は、高度医療保険との関係がどうなっているのか、すこし詳しくみていきましょう。

そうすれば、きっと、どういうときに、どういう保障が必要なのか?

あれば、安心できるのか?

その点が、はっきりするはずです。

この際にぜひ、人生の一大事に、賢く備えられるようになりましょう!

目次

1.どうなってるの!?高度医療保険

2.「先進医療」と「高度医療」は、別もの!?

3.保険がきく、きかないって?
3.1特定療養費制度ってこんな制度だった!
3.2特定療養費制度での高度先進医療
3.3特定療養費制度で高度先進医療を受けた場合

4.いわゆる混合診療って?
4.1保険診療って?
4.2自由診療って?

5.「特定療養費制度」とか「保険外併用療養費」ってナニソレ?
5.1「評価療養」と「選定療養」の違い

6.「評価療養」って?

7.「選定療養」って?

8.先進医療AとかBってナニ!?
8.1先進医療A
8.2先進医療B
8.3先進医療A・先進医療Bの注意点

9.その医療保険、時代遅れになってませんか!?

10.まとめ

1.どうなってるの!?高度医療保険

高度医療保険とは、一般的には、高度医療(高度先進医療)に備えるための、民間の医療保険のことを指して言われています。

民間の医療保険は、昨今、大変、人気の保険商品ですから、いざという時の「お守り」替わりとして、すでにご加入されている方が、多くおられるかもしれませんね。

高度医療(高度先進医療)とは、簡単にいってしまうと、国(厚生労働省)から認定された「高度な医療技術を用いた治療」のことで、技術料などが、健康保険の給付の対象とはなりません。

つまり、先進医療を受けた場合、技術料などは、全額が、自己負担になるということです。

「高度な医療技術を用いた治療」とは、外科療法や放射線療法のほかにも、移植・再生療法や、抗がん薬などの薬物療法、免疫療法など、さまざまな治療法があります。

また、治療のみならず、検査・診断・治療法を判断する評価においても、先進医療とされている技術もあります。

そういった治療法や診断技術を選択した場合、治療費が、たいへんに高額になる場合があります。

もし、将来的に、先進医療を受けたいといった希望がある場合や、あるいは、医師からの勧めで受ける必要がある場合に備えて、経済的な負担を少しでも軽くし、治療に専念するために、民間の医療保険に加入後、特約として、高度先進医療保険を付帯することは、昨今、ごく一般的なことになってきています。

2.「先進医療」と「高度医療」は、別もの!?

ひとくちに「高度医療(高度先進医療)」とはいっても、「先進医療」と「高度医療」では、健康保険上の取り扱いや、治療内容などが、異なったものであることは、ご存知でしょうか?

これは、2006年(平成18年)に、健康保険法等の一部が改正されたことにより、改正前は、特定療養費としての「高度医療(高度先進医療)」であったものが、改正後は保険外併用療養費としての「評価療養」となったことによるためです。

3.保険がきく、きかないって?

国民健康保険や、健康保険などの公的医療保険では、保険のきく治療(保険診療)と、保険のきかない治療(自由診療)とに、切り分けて考えられています。

保険のきく治療(保険診療)とは、日本で生活している方であれば、誰でも、どこでも受けられる、安全性と有効性が確立された医療のことです。

これに対して、保険のきかない治療(自由診療)とは、厚生労働省が認可していない治療法や薬を用いた治療や、あるいは、健康上、とくに必要のない美容外科の手術などがあげられます。

このように、保険診療と自由診療に分かれているのは、大前提として、公的医療保険には、全員加入が、法律で義務づけられていることにあります。

もし、有効性の確立されていない治療法や、安全性が確認できていない投薬などを、無制限に、保険適用に含めてしまうと、被保険者の負担が増大したり、不利益につながると考えられているためです。

そのため、公的医療保険では、保険のきく治療(保険診療)と保険のきかない治療(自由診療)を併用することは、原則、禁止となっています。

ただし、特別に定められた「特定療養費」に該当する場合であれば、保険診療内の医療行為については、1984年(昭和59年)以降、健康保険法等の改正にともない、保険適用が可能とされるようになりました。

つまり、『特別なサービス』や『高度先進医療』を受けた場合であっても、一般の治療と共通する基礎的な医療の部分は、「特定療養費」として保険給付されるようになったということです。

ただし、『特別なサービス』や『高度先進医療』については、全額自費(自己負担)扱いとなります。

この、一定のルールに基づいて、保険のきく診療(保険診療)と保険のきかない治療(自由診療)の併用を可能とした制度のことを、「特定療養費制度」と言います。

3.1特定療養費制度ってこんな制度だった!

「特定療養費制度」は、1984年(昭和59年)に、新しい医療技術の出現や、患者側のニーズの多様化に、適切に対応すべく、導入されました。

「特定療養費制度」での、『特別なサービス』とは、次のようなものがあげられます。

●差額ベッド代
●一般病床200床以上の病院の初診・再診代
●予約診療代
●180日を超えての長期入院費
●薬剤・医療用具の治験費
●薬事法承認・薬価基準収載前の医薬品の投与

3.2特定療養費制度での高度先進医療

特定療養費制度での、「高度先進医療」とは、心臓移植や、生体部分肺移植など、大学病院などで実施される先端医療で、かつ、「厚生労働大臣の承認を受けたもの」と規定されていました。

また、その種別ごとに、認定を受けた医療機関(「特定承認保険医療機関」と言います)で実施されるものに限られていました。

つまり、厚生労働大臣の承認がある先端治療法を、医師の指示によって、指定を受けている「特定承認保険医療機関」で、治療を受けた場合に限り、それ以前は、先端治療を受けた場合であれば、混合診療(保険診療+自由診療を併用することを言います)禁止の原則により、全額自己負担となっていた治療費を、一般の医療と共通する部分については、保険診療の適用が可能となったということです。

3.3特定療養費制度で高度先進医療を受けた場合

特定療養費制度を利用して、高度先進医療を受けた場合、健康保険上の取り扱いは、次のようなイメージとなります。

【例】総医療費が100万円(うち先進医療にかかる費用が20万円)だった場合

●先進医療にかかる費用=20万円は、全額を患者が負担します。

●一般的な治療と共通する部分(診察、検査、投薬、入院費)は、保険適用として給付されます。

●保険給付分=80万円(10割)に対して、7割にあたる56万円は、健康保険から給付されます。

●一部負担金(3割の場合)=24万円が、自己負担金となります。

4.いわゆる混合診療って?

混合診療とは、大学病院や一般のクリニックなどの医療機関が、患者(被保険者)を治療するにあたって、「保険診療」と「自由診療」を併用することを言います。

健康保険では、原則として、「保険診療」の中に、一部でも「自由診療」が含まれた場合、すべてが「自由診療」と判断されます。

4.1保険診療って?

「保険診療」とは、健康保険法等の法律に基づいて行われる診療のことを言います。

公的な医療保険制度では、健康保険法等の法律によって、さまざまな法令が定められています。

厚生労働大臣の指定を受け、健康保険で診療を受けられる病院、診療所、薬局をことを、保険医療機関と言います。

保険医療機関が治療するにあたって、かかった費用(診療報酬)についても、健康保険法第76条第2項の規定に基づき、関連の『告示』と各種の『通知』により、その詳細が決められている仕組みになっています。

たとえば、私たちが、医療サービスを受けた場合、3割負担の方であれば、全体にかかった治療費の3割といった一部負担金を、窓口負担します。

残りについては、①保険医(保険医療機関で、健康保険の診療に従事する医師または歯科医師のことを言います)が②保険医療機関において③健康保険法・医師法・医療法・薬事法等の各関係法令を守り④療養担当規則を守り⑤医学的に妥当適切な診療を行い⑥診療報酬点数表に定められたとおりに請求を行っているという条件を満たす場合に限り、国民健康保険組合や、協会けんぽ、健康保険組合などの保険機関から、医療機関に対して、支払われます。
(ただし、実際には、審査支払機関という専門機関が仲介して、報酬の支払いを行っていますます)。

診療 ⇒ 診療報酬算定 ⇒ 一部負担金を受領 ⇒ 保険機関に残りを請求

これは、公的な医療保険では、医療サービスを提供する側(医療機関)が、医療サービスを受ける側(患者側)から、「受領してもよい費用」として、健康保険法等によって、以下の範囲に定められているためです。

1.患者一部負担金(窓口負担)
2.入院時食事療養費、入院時生活療養費(標準負担額)
3.保険外併用療養費における自費負担額
4.人工腎臓を実施した患者について、療養の一環として行われた食事以外の食事の実費
5.療養の給付と直接関係ないサービス等の実費

保険医療機関が、診療にかかった費用(診療報酬)を、計算するために用いるものが、「診療報酬点数表」(「点数表」)です。

点数表は、医療の技術とサービスを評価したもので、厚生労働大臣によって定められた『告示』となっています。

つまり、健康保険では、たとえ医療機関が患者に対して診療をおこなったとしても、報酬点数表に定められていない診療であった場合、保険者に対して、医療費を請求することができません。

4.2自由診療って?

「自由診療」とは、ざっくり言ってしまうと、「診療報酬点数表」(「点数表」)に記載されていない、すべての治療のことを言います。

さらに、「自由診療」では、健康保険法等の規定を受けないため、診療を行った医療者は、かかった費用を、直接、患者に請求することができます。

つまり、「自由診療」とは、治療にかかった費用の全額を、患者自らに負担してもらう治療であるといえます。

また、「自由診療」は、健康保険法等による規制がないため、日本国内では未承認である治療薬であっても、個人輸入などでして、治療にあてることが可能であったり、医師が妥当であると判断した場合や、患者自らが希望すれば、その分野での最先端の治療を受けることが可能であったりなど、患者にとって、メリットとなる側面が大きいとされています。

しかし、その反面、有効性が確立されていない治療法を受けた場合、望まない治療結果となる可能性があったり、あるいは、未承認薬による重篤な副作用がおこる危険性など、安全性の面では、いろいろ疑問視されています。

5.「特定療養費制度」とか「保険外併用療養費」ってナニソレ?

2006年(平成18年)、健康保険法等の改正により、「特定療養費制度」が「保険外療養費制度」と名称変更され、あらためて再編成されました。

「特定療養費制度」とは、厚生労働大臣が定めた「高度先進医療」を行う、都道府県知事の承認を受けた「特定の大学病院」などが、「高度先進医療」を実施する場合に限り、一部負担金を超える部分を、「特定療養費」として、健康保険より、給付されるものです。

ただし、「高度先進医療」の技術料部分は、被保険者の全額負担となるものと規定されていました。

また、「特定療養費」については、健康保険法第86条第1項に、「被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる療養を受けたときは、その療養に要した費用について、特定療養費を支給する」と、規定されていました。

「次に掲げる療養」とは、高度の医療を提供するものとして、厚生労働大臣の承認を受けた大学附属病院等の「特定承認保険医療機関」で受けた「高度先進医療」と、特別の病室の提供や、その他の厚生労働大臣の定める「選定療養」が、該当します。

●特定療養費制度以前に「選定療養」として認められていたもの

● 食事療養費
● 選定療養
1.室料差額(個室料 ⇒ 四人部屋以下)
2.歯科治療における前歯部における金属材料

食事療養費については、健康保険法第63条第2項で、「食事の提供である療養に係る給付及び被保険者の選定に係る特別の病室の提供その他の厚生労働大臣が定める療養(=選定療養)に係る給付は、同項の給付に含まれまれないものとする」と規定されています。

また、1人部屋等の特別病室の差額や、金合金等の歯科材料差額は、患者の快適性や審美性の要望にこたえるためのものであり、医療の本質部分にはかかわらないため、例外的に、患者からの差額徴収が認められていました。

公的な医療保険では、差額徴収について、その時の医療の水準に照らし、必要かつ適正な医療を提供し、健康保険法で定められた一部負担金以外を、患者から報酬として「徴収しない」ということが、あくまでも、原則とされています。

この差額徴収(「選定療養(選定療養費)」)について、法律によって規定し、制度化したものが、「特定療養費制度」です。

「特定療養費制度」が創設されたことにより、一切の差額徴収は不可となり、混合診療禁止のルールが、完成されました。

●特定療養費制度での「選定療養」

特定療養費制度では、「選定療養」(=患者から差額徴収してもよい費目)として、以下の16項目に、規定されています。

1.特別の療養環境の提供(差額ベッド代)
2.前歯部の金属材料差額
3.金属床総義歯
4.200 床以上の病院についての初診料
5.200 床以上の病院についての再診料
6.予約診療費
7.診療時間外診療費
8.治験に関する治療費
9.う触(虫歯)患者の指導
10.薬事法に基づく承認を受けた医薬品の投与
11.入院期間が 180 日を超える入院費
12.医薬品の適応外投与
13.高度先進医療※
14.薬事承認後の、保険収載前の医療機関に係る診療代
15.一定の要件を満たした医療機関における先進医療※
16.制限回数を超える医療行為

※13、15が、高度先進医療にかかるもの(その他が選定療養にかかるもの)になります。

「高度先進医療」については、1984年(昭和59年)に、「先進医療」については、2004年(平成16年)に、国民の安全性を確保し、患者負担の増大を防止するという観点を踏まえ、国民の選択肢を広げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用が、認められるようになりました。

5.1「評価療養」と「選定療養」の違い

2006年(平成18 年)、医療技術の進歩や、患者ニーズの多様化に対応すべく、「特定療養費制度」が見直しされ、新たに「保険外併用療法制度」と、名称が変更されるにともない、従来の「特定療養費制度」の内容も、以下の2つに再編されています。

●評価療養

原則、保険導入を前提とし、適正な医療を効率的に提供することを目的とするもの。

●選定療養

原則、保険導入は前提としておらず、特別の病室の提供など、被保険者の選択によるもの。

 

●特定療養費制度から保険外併用療法制度へ変更

6.「評価療養」って?

「評価療養」とは、医学的な価値が定まっていない新しい治療法や、新薬など、将来的に、保険導入するかどうかの、「評価」を行うための療養のことを言います。

さらに、「評価療養」は、①医療技術にかかるもの、②医薬品、医療機器にかかるものに区別されています。

評価療養の種類には、次の7種類があります。

評 価 療 養
医療技術にかかるもの

1.先進医療
(基準を満たして、届け出た医療機関のみが実施できる)

医薬品・医療機器にかかるもの

2.医薬品の治験にかかる診療

3.医療機器の治験にかかる診療

4.薬事法承認後で保険収載前の医薬品の使用

5.薬事法承認後で保険収載前の医療機器の使用

6.適応外の医薬品の使用(公知申請されたもの)

7.適応外の医療機器の使用(公知申請されたもの)

従来の特定療養費制度と同様に、「保険外療養費制度」でも、先進的な医療技術は、一定の条件を満たせば、保険診療と併用することができます。

また、従来の特定療養費制度では、高度な医療技術については、「高度先進医療」と「先進医療」に区分されて、保険診療との併用が、認められていました、

また、実施できる医療機関も、大学病院などの「特定承認保険医療機関」に限り、実施可能であるといった、厳しい承認要件がありました。

しかし、「保険外併用療養制度」として再編されるにあたり、「高度先進医療」も「先進医療」としての承認要件を満たしていれば、どの医療機関でも実施可能とするように変更されています。

●承認要件等の変更点

1.技術の先進性、難易度が極めて高く、技術集積のための施設限定が必要なもの(希少疾病に対する最先端の治療など)

※従来の「先進医療」

1. 技術及び施設を個別に承認する。
2.一定の先進性が認められるが、技術が定着しつつあり、特定承認保険医療機関で実施が可能なもの(高度な内視鏡下手術、遺伝子診断等)

※従来の「高度先進医療」

2.新規に実施する場合は、個別承認制とし、1施設目の承認時に一定の施設要件 を定め、2施設目以降は、届出制とする。

7.「選定療養」って?

「選定療養」とは、特別な療養環境など、『患者が自ら』が希望して選ぶ療養で、保険導入を前提としない療養のことを言います。

「選定療養」には、次の10種類があります。

選 定 療 養
快適性・利便性にかかるもの

1.特別の療養環境の提供(差額ベッド)

2.予約診療

3.時間外の診療

4.前歯部材料差額

5.金属床総義歯

医療機関の選択にかかるもの

6.200床以上の病院の未紹介患者の初診

7.200床以上の病院の再診

医療行為等の選択にかかるもの

8.制限回数を超える医療行為
(厚生労働大臣の定める検査・リハビリ・精神科専門療法)

9.180日を超える入院

10.小児う触(虫歯)の治療後の継続管理

●保険外併用療養費の仕組み(差額ベッドの場合)

基礎的部分
(入院基本料相当)保険外診療として給付
上乗せ部分
(差額ベッド料)患者より実費徴収(自由料金)※

※保険外併用療養費では、患者から料金徴収する際の要件(料金の掲示等)は、明確に定めてられています。

8.先進医療AとかBってナニ!?

2006年(平成18年)からスタートした「保険外診療制度」では、従来の特定療養費制度で、「高度先進医療」と「先進医療」に分かれていたものを、「評価療養」の中の「先進医療」として一本化し、さらに、「将来的に保険適用を目指す」ものと、「保険適用を目指さない」ものの2種類に区別しています。

「将来的に保険適用を目指す」ものは、「第2項先進医療」(先進医療A)に、分類されます。

「保険適用を目指さない」ものは、「第3項先進医療」(先進医療B)に、分類されます。

2016年(平成28年)6月30日の時点で、先進医療A(「第2項先進医療」)が、40種類、先進医療B(「第3項先進医療」)は、60種類が報告されています。

8.1先進医療A

「第2項先進医療」(先進医療A)とは、先進医療技術とともに用いる医薬品や医療機器などについて、薬事法上の承認・認証・適用がある場合に限られています。

従来の特定療養費制度の「高度先進医療」は、「第2項先進医療」(先進医療A)に継承されています。

●先進医療Aの種類とかかる費用例

技術名 1件当たりの費用※
(円)
平均入院期間
(日)
年間実施件数
(件)
陽子線治療 2,680,805 13.0 3,012
重粒子線治療 3,086,341 12.1 1,889
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 535,218 1.2 9,877
CYP2C19遺伝子多型検査に基づくテーラーメイドのヘリコ バクター・ピロリ除菌療法 10,910 0.1 283

●第38回先進医療会議「平成27年度実績報告(平成26年7月1日~平成27年6月30日)」より実施件数の多いものを抜粋

※(1件当たりの費用の概算)=(各先進医療の先進医療部分に係る費用の総額)÷(年間実施件数)として算定したものです

8.2先進医療B

「第3項先進医療」(先進医療B)は、有用な医療技術の普及と、科学的評価可能なデータ収集の迅速化を目的として、2008年(平成16年)4月に導入された「高度医療評価制度」に基づき、薬事法上の承認などが得られていない医薬品や医療機器を用いたものになります。

従来からの自由診療としての「先進医療」は、「第3項先進医療」(先進医療B)として、枠組みされています。

「第3項先進医療」(先進医療B)も、一定の条件を満たせば、保険診療との併用を可能とされています。

「第3項先進医療」(先進医療B)は、位置づけとしては、先進医療のひとつですが、「第2項先進医療」(先進医療A)が、最先端の医療技術の中でも、ある程度、有効性が、厚生労働大臣によって認められたものにあるのに対して、「第3項先進医療」(先進医療B)では、未承認の医薬品や医療機器を使った医療が、対象となります。

つまり、「第3項先進医療」(先進医療B)では、未承認薬などの治療に、門戸をひらく一方で、本当に有効かどうかを調べる「臨床試験(治験)」としての目的があります。

「臨床試験(治験)」には、参加方法や、治療を受けられる期間、人数などが決められている場合があります。

また、なかには、有効性がはっきりしていないものもあります。

あるいは、「臨床試験(治験)」に参加した場合であっても、希望している新薬ではなく、比較のための治療のグループに振り分けられることもあります。

ですから、先進医療であっても、「第3項先進医療」(先進医療B)の場合、受ける際には、医師から、念入りに説明を受ける必要があります。

●先進医療Bの種類とかかる費用例

技術名 1件当たりの費用※
(円)
平均入院期間
(日)
年間実施件数
(件)
術後のホルモン療法及びS-1内服投与の併用療法 原発性乳がん(エ ストロゲン受容体が陽性であって、HER2が陰性のものに限る) 359,064 622
ペメトレキセド静脈内投与及びシスプラチン静脈内投与の併用療法 肺 がん(扁平上皮肺がん及び小細胞肺がんを除き、病理学的見地から完全に切除されたと判断されるものに限る) 1,031,929 26.7 111
内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術 腎がん(長径 が七センチメートル以下であって、リンパ節転移及び遠隔転移していない ものに限る)

927,130

13.3 105
経皮的乳がんラジオ波焼灼療法 早期乳がん(長径が一・五センチメート ル以下のものに限る) 478,794 5.2 71

●第38回先進医療会議「平成27年度実績報告(平成26年7月1日~平成27年6月30日)」より実施件数の多いものを抜粋

※(1件当たりの費用の概算)=(各先進医療の先進医療部分に係る費用の総額)÷(年間実施件数)として算定したものです

8.3先進医療A、先進医療Bの注意点

「評価療養」と位置づけられているものには、先進医療(高度医療を含む)のほかにも、医薬品や医薬機器の治験にかかる治療、薬事法承認後で保険収載前の医薬品や医薬機器の使用などがあります。

厚生労働大臣が定める「評価療養」の中の「先進医療」とは、具体的には、有効性及び、安全性を確保する観点から、医療技術ごとに一定の施設基準を設定し、施設基準に該当する保険医療機関の届出により、保険診療との併用が、可能になるとされています。

また、将来的な保険導入のための評価を行うものとして、まだ保険診療の対象ではない先進的な医療技術等と、保険診療との併用が、特別に、認められたものであるため、実施している保険医療機関は、定期的に報告をすることが、義務づけられています。

「評価療養」としての先進医療では、「評価」の結果、保険診療への導入が決まり、先進医療でなくなる技術や、新たに承認追加される技術、あるいは、さまざまな要因により、保険診療への導入には適さないと評価され、先進医療から削除(承認取消等)される技術もあります。

厚生労働省から発表された、2016年(平成28年)6月30日時点(集計期間:平成27年7月1日~平成28年6月30日 ) に実施されていた先進医療の実績報告では、新規承認技術数 が、先進医療Aは2種類、先進医療B は17種類、削除技術数は、先進医療Aが12種類、先進医療B が1種類となっています。

また、保険収載(保険適用)技術数としては、先進医療Aは11種類、先進医療B は1種類となっています。

9.その医療保険、時代遅れになってませんか!?

以前であれば、高度先進医療を受けたいと希望した場合、そのほとんどの治療は、保険のきかない自由診療として、患者側が、治療費をすべて自己負担して、治療にあたらなければなりませんでした。

高度先進医療のなかには、科学的根拠が不確かな治療法や、有効性がはっきりしていない治療薬なども含まれており、まさに、玉石混合のような時代がありました。

なおかつ、患者負担が高額になる治療法や医薬品なども、多くみられました。

しかし、国民の安全性を確保し、患者負担の増大を防止するといった観点から、医療技術の進歩や、患者ニーズに適合するよう、健康保険法が改正され、高度先進医療の中でも、ある程度は、有効性の確認が確認できるものについては、一定のルールを適用することによって、「先進医療」として、保険診療との併用が可能となりました。

これにより、保険のきく保険医療機関でも、「先進医療」の部分についてのみを、患者側が全額を自己負担することによって、高度な医療技術をもちいた治療が受けられるようになりました。

つまり、先進医療の制度とは、最先端の治療を受けやすくするための制度でもあるということです。

このように、先進医療については、医療技術の進歩や、健康保険法等の改正により、医療機関での対応や、治療の内容が、日々刻々と変化しています。

たとえば、もし民間の医療保険に20年以上前に加入して、それっきりという方の場合でしたら、ご加入中の医療保険の内容を、いま一度、確認されることを、ぜひ、おすすめします。

もしかしたら、医療保険の内容が、時代にマッチしておらず、いざという時には、役にたたなくなっている可能性がいなめません。

10.まとめ

以上、高度医療保険についてみていきましたが、いかがでしたか?

「いつのまに、こんなに、ややこしくなっていたんだ!」と感想をもたれた方も、多くおられるのではないでしょうか!?

とくに、先進医療の中でも、治験的な意味合いの先進医療Bには、個人的には、少々、驚かされました。

私事ですが、実は、父親が、治験に参加していたことがあります。

そのときは、自己負担が一切なく、副作用もほとんどない新薬を投与してもらえると、家族一同、たいへんに、喜んでいたのですが、今思うと、「ひょっとして、あれは、もしかしたら、プラセボの方だったのでは」と思いました。

制度をきちんと理解して、前もって備えておくことは、やはり、とても大切なことだと、いまさらながら、痛感しております。

みなさんも、このように、もし病院から「おいしい話」があった場合、「それって、ちゃんと新薬を投与してもらえるんでしょうか?」と、確認をお忘れなく!

あとから、後悔しても、はじまりませんから!

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