30代、女性の保険の選び方!どこで、どんな保険にどのくらい入る?

30代は、女性にとって人生設計が最も変わりやすい時期ではないでしょうか?

20代後半から30代にかけては、結婚式などにお呼ばれする場面が増えていく時期です。自分を含め周りも結婚・妊娠・出産を経験していたり、将来のこと、保険についての話題が出たりと、あなたの人生設計(ライフプラン)を考えさせられる機会が増えるはずです。

実際、女性の保険加入率を見てみると、20代が53.2%、30代が81.3%と、この時期に30%近くも加入率がアップしているのです。(生命保険文化センター「平成28年度、生活保障に関する調査」より)

ここでは、30代女性の で新しく保険への加入を考えている方、または保険の見直しを考えている方に向けて、女性が備えるべき生命保険についてご紹介します。新しく保険加入を検討している方にとっては、どこで相談・加入すればいいのか?数ある商品からどうやって選べばいいのか?というのが、まず問題として立ちはだかりますよね。

また、そもそも女性に必要な備えは?保険料はみんなどのくらい払ってるの?など保険商品についても知っておかなければならない情報です。これは、保険の見直しを検討している方にも言えること。改めて保険の基礎を確認して、無駄のない保険への加入・見直しをしましょう。

1.女性が人生で直面するリスク

1.1.万一の恐れは、どのくらいの割合である?

よく、万一の場合と言われる「死亡」について、実際にどのくらいで起こりうる割合なのでしょうか?その指標となるのが死亡率です。死亡率とは、年齢別に一定期間に死亡する人数の割合を示したもので、通常、死亡者の割合は年齢とともに上昇していきます。

厚生労働省「簡易生命表(平成28年)」によると、35歳の男性の死亡率は、1,000人あたり0.71人。これは、1,000人の35歳男性がいれば、1年後に生存している数が999人いることを意味しています。同じ35歳でも、女性の場合は1,000人あたり0.42人と、男性の約半数であることがわかります。20歳から80歳くらいまでの死亡率は女性が男性の約半数となっており、女性の方が万一の場合が起こる可能性が低いことを表しています。

また「平均余命」とは、ある年齢の人々が平均してあと何年生きられるのか、その余命年数のことをいいます。また「平均寿命」とは、0歳の子の平均余命のことをいいます。平成28年(2016年)のデータによると、日本人の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳となっています。日本の平均寿命は、男女ともに世界でトップクラスを誇っています。

※死亡率は、人口1000人あたりの死亡者数

参考:厚生労働省「平成29年簡易生命表の概況」をもとに作成

1.2.女性特有のがん

今回、30代女性の保険を考えるにあたって、女性が人生で直面する健康上のリスクについて考えていきます。まず考えられるのは、女性特有のがんである乳がん、子宮がん(子宮頸がんおよび子宮体がん)、卵巣がんなどの発症リスクです。

がんは日本人の死因の約27.8%を占め、年間に約37万3,000人が亡くなる日本人の死因No.1の病気です。このうち、女性だけに限っていえば1年間で亡くなるのは約15万人、がんの部位別に見ると、死亡数が多い順に肺、結腸、膵臓、胃、乳房となっており、乳がんだけでも年間に約1万4,285人が亡くなっています。厚生労働省「平成29年人口動態統計」より)

一方、部位別のがん罹患数(ある1年のうちに新しくがんと診断された症例数)では、2014年時の女性のデータによると、多い方から乳房、大腸、結腸、胃、肺、子宮の順で、第1位の乳がんは約7万6,257例、第5位の子宮がんは約2万4,944例、1~5位には入っていないものの、卵巣がんも約1万11例ありますさらに、これらのがんのうち特に乳がんにかかる人の割合が増加傾向にあり、今やがんにかかる女性の5人に1人が乳がんという状態になっています。(国立がん研究センターがん情報サービス「地域がん登録全国合計による罹患データ(2014年)」より)

また、国立がん研究センターが発表した「2018年のがん統計予測」によると、2018年の1年間で新たにがんにかかると予測された人数は乳がんが8万6,500人と、2014年と比べると約1万人も増加しています。

ちなみに子宮がんは2万7,500人、卵巣がんは1万600人で、1年間にこれら3つの女性特有のがんにかかる人の予測人数は合計12万4,600人。女性全体での予測数は43万8,700人なので、その割合は28.4%となります。

つまり、1年間に新しくがんを発症する女性のうち、約3人に1人がこれら女性特有のがんにかかっているのです。がんは、通常の病気と比べて治療費が嵩むことはよく知られています。これだけ高いリスクがあれば、何かしらの形で「がんの備え」を準備しておく必要があるといえます。

1.3.女性器のトラブル

子宮や卵巣といった女性器はがんを発症するリスクもありますが、体の中でも最もデリケートな箇所であるため、他にも様々なトラブルが起こる可能性があります。代表的な病名(症状)には、次のようなものが挙げられます。

子宮筋腫
子宮の内側にこぶができた状態で、成人女性の3~4人に1人はこの病気を持っているといわれています。症状が無ければ治療の必要はありませんが、筋腫が大きくなった場合は月経時の出血量が増えたり、早産や流産のリスクを高めることもあります。

子宮内膜症
月経のある女性の子宮の内側では、毎月赤ちゃんを迎えるために子宮内膜が準備され、使われない場合は月経時に体外に排出されるということが繰り返されています。この子宮内膜が、卵巣など子宮以外の場所に作られてしまうのが子宮内膜症で、生殖年齢の女性の10%が持っているといわれています。これは、不妊症などの症状につながる可能性もあります。

卵巣機能障害
何らかの原因で、卵巣がうまく機能しなくなってしまった状態です。月経周期が長くなるなどが症状として表れ、悪化すると90日以上月経がない無月経や無排卵につながり、不妊症になってしまうこともあります。

1.4.妊娠・出産に関わる負担

新たな命を生み出す妊娠・出産。家族にとっても大きな喜びではありますが、そこには乗り越えなければならない様々な危険が潜んでいます。そんな妊娠・出産に関わる負担の代表的なものをご紹介します。

妊娠初期:子宮外妊娠
受精卵が子宮以外の場所(多くは卵管)に着床してしまった状態で、自然状態でも発生件数は多くありませんが初期は自覚症状もなく予防法もありません。
そのまま胎のう(赤ちゃん)が成長してしまうと、卵管が破れて大量出血にもつながる大変危険なものです。

妊娠中期:妊娠高血圧症候群
妊娠前には異常がなかったのに、妊娠20週~産後12週の間に高血圧の症状が出るものです。発症率は妊婦の20人に1人といわれていますが、ひどくなると赤ちゃんの命にも関わる病気です。根本的な治療はなく、出産するしか改善法がないため、症状の程度によっては長期の入院と安静が必要になる場合もあります。

分娩時:異常分娩
自然に陣痛が始まり、いきむリズムに合わせて自然に進む分娩は「自然分娩」と呼ばれます。対して、陣痛が弱いまたは強すぎる、赤ちゃんがなかなか出てきてくれない、逆子のため自然分娩が難しい、赤ちゃんの状態が悪い、などの理由で行う陣痛促進剤の使用や吸引分娩、帝王切開などを総称して「異常分娩」といいます。ケースによっては母体にダメージがあったり、入院期間が長引いたりすることがあります。

以上のような女性が直面するリスクの他にも、もちろん男女共通のがんや、糖尿病・高血圧などの生活習慣病、それによって引き起こされる脳卒中や心筋梗塞などのリスクももちろん考えられます。

2.リスクの高まる時期はいつ?

2.1.女性特有のがんは、若い時に発症率が高い!

がんは、一般的に加齢と共に発症率が高まる病気というイメージがありますが、女性の場合は必ずしもそうとは言えません。
確かに消化器系・循環器系のがんはそのような傾向にあるのですが、乳がんや子宮がん、卵巣がんなどの女性特有のがんは、20代や30代、早い人では10代から発症するリスクがあり、発症率のピークも他のがんと比べて早い時期に来るのです。

年齢階級別がん罹患 部位内訳(2010年)

年齢階級別がん罹患率推移(1980年、2010年)

公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計’14」によると、胃や大腸、肝臓、肺など、消化器・循環器系のがん罹患率がおおむね年齢と共に上がっていくのに対し、乳がんは15~39歳の罹患率では第1位。その発症率は20代後半から徐々に上がり始め、30代後半になると急激に上昇。40代~50代でピークを迎えた後、徐々に下がっていくことが分かります。

また、子宮がんの発症率は20代前半から急上昇を始め、子宮頸がん(子宮の入り口近くにできるがん)は30代後半~40代前半がピーク、子宮体がん(子宮の中にできるがん)は50代頃にピークを迎えます。また卵巣がんは、数は少ないながらも子どもの頃から発症するケースもあり、10代後半頃から徐々に発症率が上昇します。そして30代後半になると爆発的に上昇し、40代~50代がピークとなっています。

2.2.帝王切開での出産率は約20%

一方、病気ではありませんが、出産に関わるものとして、異常分娩の代表ともいえる帝王切開をする可能性も低くありません。

厚生労働省「平成26年(2014)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」によると、2014年9月の分娩件数は8万5,216件で、1987年の同月に比べて約2万件減少しています。しかし、帝王切開での出産割合は伸び続けており、1987年には8.5%程度に過ぎなかったのが、2014年には19.7%程度と、約4人に1人が帝王切開で生まれるまでになっています。

3.女性が保険に加入する意味とは

3.1.医療費負担のカバー

ここまでご紹介したように、女性には男女共通の病気にかかるリスクに加え、若くても女性特有のがんを発症するリスク、妊娠・出産に際して異常分娩に直面するリスク、などがあることがわかります。では実際にこれらの病気や状態になった時、どのような負担が発生するのでしょうか。

一例として、乳がんを発症したと仮定して考えてみたいと思います。乳がんの場合、治療そのものは外科手術でがん組織周辺を切除するのが基本です。しかし、もちろん切るだけで治療を終えるわけではありません。がんの大きさや進行具合によって、次のような費用が必要になります。

  • 検査費
  • ホルモン治療など術前の療養法費用
  • 手術代
  • 乳房全摘出の場合の再建手術代
  • 手術・治療にかかる入院費用
  • 術後、再発予防のための抗がん剤や放射線治療、ホルモン治療などの費用
  • 通院交通費

このうち、先進医療や一部の乳房再建手術などを除く治療費は公的保険の対象となるので、自己負担額は基本3割です。

しかし、入院中の食事代や差額ベット代、入院用品を揃える費用、お見舞いに来る家族の交通費や宿泊費、子どもを預けた場合の保育料、退院した後の通院費用などは全額自腹しなければなりません。また、もちろん入院中に仕事や家事は出来ないので、その分の収入が減ったり、家族の負担が増えたりすることも考える必要があります。

30代~50代の、子育て真っ最中の時期に発症率が最も高い病気であるため、治療にお金がかかると養育費への影響も心配されます。このような金銭的負担をカバーすることが、女性が保険に加入する第一の目的と言えるでしょう。

3.2.手厚い保障が必要な場合

親族にがんになった人が多い、特定の病気になっている人が多いなどで、女性特有の病気以外にも手厚い保障がほしい場合もあります。

女性保険は「医療保険+女性特有の病気に対しての特に厚い保障」が基本ですが、他にも特約を付加してカバーできる保障の範囲を広げた商品も販売されています。付加できる特約は、次のようなものがあります。

  • 先進医療保障:先進医療を受けた場合に、一時金や実費が支払われる特約
  • がん保障:女性特有のがん以外にも、消化器・循環器系など一般的ながんも手厚く保障する特約
  • 三大疾病対応:女性特有の病気以外に、三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)について手厚く保障する特約

特約を付加することで月々の保険料も上がるため、バランスを見ながら保障範囲を決める必要がありますが、これにより女性特有の病気に備えつつ、特定の病気にも備えられるのです。

3.3.貯蓄型の保険

女性保険には、掛け捨てタイプのほか貯蓄型のタイプもあり、定期ボーナスを受け取ることができる商品もあります。

入院・手術などの有無を問わず、あらかじめ決められた年数ごとに支払われる「生存給付金」、入院や手術等が無かった場合に支払われる「健康お祝い金」などのボーナスがあり、金額は十数万~数十万円が一般的です。

この貯蓄型のタイプの保険がお得であるかどうかは、月々の保険料とのバランスで考えてみる必要がありますが、ちょっとした臨時収入として家計の貯蓄作りや必要な出費をまかなうのに役立てることが出来ます。

4.女性の加入状況

4.1.保険の加入割合

日本は、世界的に見ても生命保険大国と言えるほど生命保険に関する意識は高く、約8割もの方が生命保険に加入しています。生命保険文化センターのデータによると、生命保険に加入している人は男性で80.6%、女性で81.3%となっています。

女性の加入率を年齢別にみると、20歳代は53.2%に対して30歳代では81.3%程度に推移しています。20歳代~30歳代にかけて多くの人が生命保険に加入していることがわかります。20歳代、30歳代は人生において大きく生活が変わる年代でもありますので、生命保険の加入や見直しには絶好のタイミングといえます。

※民間の生命保険会社や郵便局、JA(農協)、生協・全労済で取り扱っている生命保険や生命共済(個人年金やグループ保険、財形は除く)の加入率を示す。
参考:平成28年度 生命保険文化センター「生活保障に関する調査」をもとに作成

また、近年の世帯での加入率の推移を見てみると民間保険では平成18年~平成30年まで微増しているのに対し、簡易保険の加入率は減少傾向、JAは低い水準で推移していることがわかります。

4.2.保険の加入金額はいくら?

3.1.と同じく、生命保険文化センター「生活保障に関する調査」によると、病気で亡くなった際に支払われる生命保険加入金額の平均は男性で1,793万円、女性で794万円となっています。なお、女性の加入金額を年齢別でみると、女性は30歳代で最も高い914万円となっています。

加入保険金額の分布をみると、女性は男性に比べると加入額は低く、6割近くの人が1,000万円未満となっています。

4.3.情報収集と加入経路

例えば、いつの間にか周りの友達が保険に加入していて、自分も考えなければと思った時、あなたはどこに相談しますか?

知人に保険会社で働いている方がいる、または職場に保険業者が出入りしているなど身近に保険の専門家がいれば苦労はありません。しかし、最近は保険代理店やインターネット経由での保険加入が圧倒的に増えてきています。

出典:生命保険文化センター「平成30年、生命保険に関する全国実態調査<速報版>」より

インターネットでの加入は、時間を取られなくて良い、気軽に加入出来るというメリットがありますが、対面で加入するわけではないためプロと相談して内容を決めることが出来ません。保険の知識があり、自分に必要な保障・加入したいプランが固まっている方にとっては、保険料も比較的安くおすすめ出来る加入経路です。

しかし、保険の初心者の方、相談しながらプランを固めたい方にとっては、保険代理店での加入がおすすめです。店舗にもよりますが、FPの資格を持つプロと相談しながらあなたに合ったプランが見つかるまでじっくり相談して決められるという点で、最も不安の少ない情報収集・加入経路でしょう。

5.保険の活用方法とは

5.1.「20代〜30代」

女性の保険の活用方法として、まず20代~30代は就職から結婚、出産へと環境が大きく変わる時期であり、保険も生活状況やライフステージに合わせて考えていく必要があります。

具体的には、就職したばかりで親と同居中、親も現役で仕事をしているというような場合には、保険に入る必要性はそれほど高くはないと言えるでしょう。

一方、独り暮らしの場合には、万一の病気や怪我で働けなくなると、生活にも影響が出てしまいます。そのため、若い世代でも女性特有のがんになるリスクがあることも考えれば、保険に入っておくと安心です。

また、結婚を考えている方は、妊娠・出産への備えとして女性保険への早めの加入がおすすめです。なぜなら、妊娠中は加入できなかったり、保障が限定されることもあるからです。10年や15年の定期、1年更新の定期女性保険もあるため、必要な期間だけ加入するという活用方法もあります。

5.2.「30代後半〜50代」

30代後半~50代は乳がん・子宮がん・卵巣がんの発症率が高く、これらの病気に対する備えがもっとも必要な年代です。加えて、子育て中の方も多く、養育費にお金がかかる時期でもあるため、病気になってしまったとしても、高額な治療費で養育費が圧迫されることは避けなければなりません。

そのため、この時期には、やはり女性特有のがんへの備えとして、女性保険を活用するのがおすすめです。10年や15年、または60歳までの定期商品を利用して、リスクの高い期間だけを公的保険を補う形で加入すすことがおすすめです。

また、50代頃になると消化器系・循環器系のがんの罹患率も徐々に上がってくるため、注意が必要です。女性保険の保障範囲は商品により異なり、女性特有の病気のみというのもあれば、一般的ながんまで広く含むものもあるので、契約時によく確認して、自分の求める保障がきちんとカバーされているものを選ぶことが大切です。

5.3.「60代」

60代になると、女性特有のがんの罹患率・死亡率は下がり、代わりに消化器系・循環器系のがんの罹患率・死亡率が上がってきます。そのため、女性特有の病気よりも一般的な病気(特にがん)への対策の方が重要度を増してきます。

終身型の保険に入っている場合には、基本的に一般の病気への保障も含んでいるので継続すれば良いですが、これから加入を考えるであれば、がん保険や一般の医療保険にがん特約をつけたものの方が優先度は高いでしょう。

6.30代女性へ、おすすめの保険選び

ここでは、家庭環境に合わせた30代女性への保険選びのポイントをご紹介します。

6.1.「夫婦」向け

<POINT1>これから生活の変化も考えた保険選びを

30代は住宅購入、出産など、大きなライフイベントを迎える方が多い時期です。お子さまを望まれるなら教育費、住宅購入を予定しているのであれば頭金など、まとまった一時金が必要となるため、これから貯蓄を増やす必要があります。

そのため、過度な保障で保険料の支払いが負担とならないよう、まずは万一のときの生活の保障を考えて、死亡保障と医療保障を優先して考えましょう。

夫婦で協力して貯蓄体質を作っていくことが大切です。

<POINT2>死亡保障は最低限の保障額で

(1)万一のときに必要な金額は?

夫婦どちらかに万一のことがあった場合、残された方の生活費の不足分について死亡保障を準備する必要があります。葬儀・埋葬費用、引っ越しの必要があればその費用、再就職費用など生活の立て直しをカバーできる金額を把握しておきましょう。

(2)貯蓄タイプか掛け捨てタイプか

万一の場合に必要なお金、公的保障から受け取れるお金を知っていれば、必要な保障額が分かります。

貯蓄性のある「終身保険」は、掛け捨てタイプよりも保険料が高くなってしまいます。そのため、どうしても必要な保障額を、保険で全て確保するのであれば、掛け捨てで保険料の手頃な「定期保険」や「収入保障保険」が良いでしょう。貯蓄性の高い「終身保険」は、早期に解約すると元本割れする可能性があります。お子さんの誕生、住宅の購入などで家計の支出が増えたときに、保険料が負担になって解約するということのないよう、無理のない金額で加入しましょう。

<POINT3>公的保障も考慮した医療保障を

(1)ケガや病気のときの公的保障

国民健康保険・健康保険などにより、医療費の負担額は3割で済み、ひと月の医療費が高額になると高額療養費制度によ負担は軽減されるようになっています。

また、会社員や公務員などの厚生年金加入者に限って言えば、業務外のケガや病気で4日以上働けなくなった際でも、健康保険から「傷病手当金」が支給され、最長1年6カ月の間は給与の概ね3分の2が支給されます。

なお、業務内であれば労働保険から「休業(補償)給付」および「休業特別支給金」があります。

公的保障があったとしても、働けなくなった場合には収入が減り、ボーナスはありません。そのため、医療費の自己負担分や収入の減少分を補うために貯蓄だけでは不安だという方は、就業不能保険・医療保険の加入を検討しましょう。

(2)妊娠や出産に備える医療保険

お子さまを望まれているご夫婦は、妊娠前に一度、医療保険への加入を検討しておきましょう。

一般の医療保険では、正常分娩の場合に給付金を受けることができませんが、切迫早産での入院や帝王切開となったケースについては給付金を受け取ることが可能です。

また、女性特有の病気、あるいは女性の発生率が高い所定の病気を中心に保障する女性疾病特約を付加することで、上乗せの保険金が受け取れるものもあります。妊娠してから加入すると、特別条件がついたり、特定の期間は妊娠や出産に関して保障されないなどの制約が付く可能性があります。

6.2.「ファミリー」向け

<POINT1>子どもの教育費と万一の保障に備える

30代のファミリーは子育ても忙しい中、子どもの教育費も準備しなければならない期間でもあります。また、家計を支える方に万一があった場合の保障もしっかり考えなければいけません。保険へ加入、または見直しをするのであれば、子どもの教育費と遺族の生活費が死亡保障で補えるかが保険選びのポイントになります。

必要保障額を考えるには、まず、子どもの教育費を考えます。文部科学省「平成28(2016)年度、子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校まで公立に通う場合でも約523万円、大学学部の1年間の学費は参考としては国公立で67万3,700円、私立で1,31万9,700円とされています。

つまり、幼稚園から大学までの総額を考えると、約1,023~約3,070万円もの費用がかかるのです。次に、遺族の生活費については、公的保障の「遺族年金」と預貯金や収入などを考慮し、生活費の不足分を保険で備えるとよいでしょう。

教育費の貯蓄をしつつ、万一の場合の死亡保障も確保したい場合、死亡保障を一部「低解約返戻金型終身保険」で準備するという選択肢もあります。「低解約返戻金型終身保険」とは、保険料払込期間終了までの解約返戻金を減らす代わりに、貯蓄性の高い保険です。親が契約者・被保険者となり、保険料の払い込みが終わった後、子どもの大学進学など資金が必要になったタイミングで解約すれば、支払った保険料の総額を上回る解約返戻金を受け取れます。ただし、教育費確保のためには、学資保険が代表的ですので、比較検討すると良いでしょう。

<POINT2>死亡保障の保険料を抑えるには定期保険や収入保障保険

必要な死亡保障額全てを終身保険で確保しようとすると、掛け捨て型の保険よりも保険料の負担は大きくなります。月々の保険料を抑えたい場合は、定期保険や収入保障保険を検討しましょう。

子どもが独立するまでは、教育費や生活費など必要な死亡保障額は大きくなります。大きな保障で保険料を抑えたい場合、一定期間の保障は掛け捨ての定期保険や収入保障保険で備えるのも、ご家庭に合った保険を組み合わせるのも選択肢の一つです。

<POINT3>住宅ローンを組むときには保険を見直し

30代は、住宅購入についても考える世代ではないでしょうか。住宅ローンの借り入れには、契約者に万一のことがあったとき、返済中の住宅ローン残金を保険金で完済することのできる「団体信用生命保険(団信)」の加入を求められることがほとんどです。

団信に加入していれば、契約者に万一があったときに住宅ローンは完済され、家族はその家に住み続けることができます。将来の住宅費まで考慮した保険金額を保険で備えている場合は、その分減らすことが出来ます。遺族の生活費・子どもの教育費など、団信ではカバーできない部分だけを備えましょう。

30代ファミリーは、子どもが独立するまでの教育費と、万一の場合の生活費で必要保障額を算出しましょう。そして、その保障額と目的にあった保険を選択します。また、病気になったときの家計の負担も考慮し、医療保険やがん保険も健康なうちに検討する必要があります。

6.3.「独身」向け

<POINT1>ライフイベントごとの保険を見直すタイミング

20代で生命保険に加入していた方は、保障内容を確認してみましょう。契約時にはベストな保障でも、現在のご自身には合わない、または、更新の時期を迎えているということもあります。

時間の経過とともに、必要な保障内容は変化していきます。

30代は再就職・転職・独立開業、結婚・再婚など、ライフイベントに変化がある年代です。転職・収入の変化、住宅購入をしたときをピックアップして、保険見直しのチェックポイントをご紹介します。

(1)転職したとき

健康保険に加入していれば、高額な医療費については「高額療養費制度」で給付を受けることができます。例えば、年収約370万~約770万円(3割負担)の方で100万円の治療費がかかった場合、「高額療養費制度」の支給額を計算すると自己負担額は87,430円になります。もっとも、医療費以外にかかる食事代や差額ベッド代、入院生活に必要な日用品などの費用は対象外です。

また、「高額療養費制度」に加えて、加入している健康保険組合により独自の給付が用意されている場合もあります。これにより自己負担はさらに軽減されるため、転職により勤務先が変わったときは、新たに加入する健康保険をチェックしましょう。

元気に過ごしている時でしか、いざという時の備えは出来ません。そのため、どんな保障があり、いくら給付されるかを確認し、不足している部分があれば医療保険で備えましょう。

(2)収入に変化があったとき

ボーナスのカット、残業の減少などがあると、収入が減ってしまいます。家計収支の改善には、固定費の見直しをすると効果があります。その一つに保険の見直しが挙げられます。ご自身に必要のない保障や特約が付加されていないか、改めて見直しましょう。

病気やケガで仕事を休まざるを得ない状況になった場合、「傷病手当金」または「労災保険」で補償を受けられます。しかし、経済的に頼れる人がいない独身者の場合、働けなくなると生活費に大きな負担がかかるため医療保険は頼りになる味方です。

また、収入が増えたときは、貯蓄代わりにもなる「低解約返戻金型終身保険」を利用して、老後資金の準備を少しずつ始めるのも良いでしょう。

(3)住宅を購入したとき

住宅を購入したときも保険見直しのタイミングです。住宅購入のときに「団信」へ加入する場合、現在加入している保険と保障内容が重複していないか、または、不足している保障がないかそチェックしましょう。

なお、住宅ローンを組むときに保険の見直しをされた方は、完済したときに不足する保障についても確認をしておきましょう。新しく保険に加入する場合は、年齢を重ねると保険料が高くなる傾向があり、健康状態によっては加入できない恐れもあります。

今は、「生涯独身」と思っていても、未来はどうなるか分かりません。見直すタイミングがきたときに、忘れずに保険の確認をしていくことで、そのときに必要な保障が確保されていくでしょう。

6.4.「シングルマザー」向け

<POINT1>子どもの夢を守るために保険でできること

30代はお子さまが未就学、小中学生というご家庭が多く、子育てと仕事との両立が大変な時期です。子育て真っ最中の30代シングルマザーは、収支のバランスを考えた保険加入が必要です。

シングルマザーにとって大きな心配事として、お子さまの教育費やご自身の将来の収入、自分に万一のことがあった場合のお子さまの生活費など、経済的な不安が大きいのではないでしょうか。働き手である自分に万一のことがあった場合でも、子どもに進学の夢を諦めさせたくない、独立するまでは経済的に困らせたくないと考えるならば、残された家族の生活費や教育費を生命保険で備えることが必要です。

しかし、必要保障額全てを貯蓄タイプの生命保険で準備しようとすると、保険料は嵩んでしまいます。掛け捨てタイプの生命保険で、現在の生活費を圧迫しない事がポイントです。お子さまが独立するまでの一定期間だけは、必要な保障を備えることができる掛け捨てタイプの保険を上手に利用しましょう。

(1)定期保険と収入保障保険の違い

定期保険は、死亡保険金額が保険期間中変わらない掛け捨てタイプの保険で、保険料は貯蓄性のある終身保険よりもお手頃です。保険金は、一括で受け取ることができます。

一方、収入保障保険は、万一のことがあった場合、遺族は保険金を年金型で受け取ることができます。保険金を受け取れる回数は、死亡時期によって変わりますが、お子さまの成長とともに保障額も減少するので、加入時の保障額が同じであれば、保険料を定期保険よりもさらに抑えることが可能です。

定期保険も収入保障保険も、途中で保障の必要がなくなれば解約もしくは一部解約が可能です。また、学資保険などで世帯主の死亡後も祝い金が保障されている場合は、必要保障額が二重保障にならないように注意しましょう。

<POINT2>ご自身のケガや病気の備えは大丈夫ですか?

万一の保障も大切ですが、ご自身のケガや病気に対する備えもしっかり備えましょう。シングルマザーの場合、「ひとり親家庭医療費助成」の制度もありますが、保険の対象外となる食時代や差額ベッド代などは、やはり負担しなければなりません。こういった出費については、貯蓄または医療保険でまかなわなければなりません。

また、ケガや病気になった場合のお子さまの預け先、有給休暇の残日数、収入への影響といった不安も伴ってきます。医療保険への加入は、休業中の生活費のカバーという視点からも必要性は高くなります。

7.まとめ

30代は、人生において最も変化の多い時期です。仕事、子育てなど、公私ともに忙しい時に病気やケガをしてしまったら・・・忙しく過ごすあなただからこそ、保険は万一の時の大きな支えとなるでしょう。

保険加入は、情報収集から検討、契約まで手間のかかることですが、30代という節目で、一度ゆっくり自分の将来について考えてみるのも大切な時間です。

保険については、家族、友人、パートナー以外にも、相談できるプロもいます。近くの保険代理店や、インターネットでの保険相談予約なども上手に活用し、あなたに合った保険選びをしましょう。

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