病院の個室の料金はどれ位なの?差額ベッド代について詳細解説!

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もしも、自分が病気やケガをして入院をしなければいけない時は、プライバシーがしっかりと守られ、安心できる医療環境の中で治療を受けたいものだ・・・。そうお考えになっている方々も多いことでしょう。

その要望に応える医療サービスが「特別療養環境室」です。この特別療養環境室を利用するために患者が支払う病室の費用が、通称「差額ベッド代」と呼ばれています。

特別療養環境室は、いわゆる大部屋の病室とは違い公的医療保険制度が適用されません。よって、原則として患者側の全額自己負担となります。

全額自己負担に抵抗があっても、ご自分が急病やケガをしてしまい、医療機関の勧めで、特別療養環境室の入院に同意してしまうこともあることでしょう。

その後、退院し医療費を支払う時になって、多額の支払額になっていたことへ困惑する場合も想定されます。

公的医療保険に該当する手術等の場合は3割自己負担であるため、こちらの負担はあまり重くはならない傾向があります。

しかし、全額自己負担となる特別療養環境室の費用について知っておかないと、高額な金銭的負担に頭を抱えることになります。

そこで今回は、病院の個室等の料金である差額ベッド代の特徴と注意点について説明します。

この記事を読めば、個室等を利用した場合に医療機関側とトラブルになり得るケースを事前に把握することができ、ご自分の入院時、特別療養環境室で安心して治療に専念するための基本的な知識を得られることでしょう。

Contents

目次

1.医療機関の病室の利用代金について

  • 1-1.公的医療保険が適用される病室と適用されない病室がある
  • 1-2.差額ベッド代とは
  • 1-3.実際に患者は差額ベッド代のかかる病室を利用しているのか?

2.差額ベッド代がかかる病室(特別療養環境室)の条件

  • 2-1.差額ベッド代のかかる病室は個室であることが条件ではない
  • 2-2.特別療養環境室の4条件
  • 2-3.特別療養環境室の利用に向いている患者さんとは?

3.差額ベッド代がかかる病室の1日当たりの料金について

  • 3-1.差額ベッド代の平均金額は非常に大きな開きがある
  • 3-2.医療機関の1日当たり徴収額は個室が高額になる傾向
  • 3-3.差額ベッド代の平均金額と都心・地方の医療機関の平均金額

4.差額ベッド代が請求される場合と請求されない場合

  • 4-1.差額ベッド代が請求される場合について
  • 4-2.差額ベッド代が請求されない場合について
  • 4-3.差額ベッド代をそもそも請求しない医療機関もある

5.差額ベッド代の注意点

  • 5-1.医療費が高額になるのは、差額ベッド代が原因のことも多い
  • 5-2.高額療養費制度が適用範囲外
  • 5-3.残念ながら医療費控除も対象外

6.民間保険(共済)等の活用を!

  • 6-1.民間の医療保険やがん保険を活用する!
  • 6-2.民間の保険を活用する場合の注意点
  • 6-3.ご自分の加入している健康保険が役立つことも!

7.まとめ

1.医療機関の病室の利用代金について

自分や家族がまさかの病気や事故で治療しなければならなくなった時は、公的医療保険が適用されることはわかっている。

しかし、問題は入院の際に病室を利用する場合、いったいどの位の料金がかかるかわからない点だ。

病室を利用する際も公的医療保険は適用されるのだろうか?

実は医療機関にて、公的医療保険が適用される病室・適用されない病室に分かれています。

こちらでは、病室よって異なる公的医療保険の適用・不適用について、また差額ベッド代とは何か?を説明します。

1-1.公的医療保険が適用される病室と適用されない病室がある

医療機関の病室であっても、健康保険または国民健康保険に加入しているなら、公的医療保険が適用されます。

この公的医療保険が適用される病室は、いわゆる「大部屋」と呼ばれています。

大部屋は大勢の患者が一室を使用するというわけではなく、各医療機関で概ね4~6人部屋以上が大部屋に該当します。

この大部屋は公的医療保険が適用され、病室の利用は無料となります。そのため、大部屋を利用したい患者は非常に多く、医療機関によって満室が常態化してしまうケースもあります。

一方、「特別療養環境室」と呼ばれる病室に関しては、原則として患者側が医療機関へお金を払う必要があります。

こちらの病室は公的医療保険が適用されず、利用料は全額自己負担となります。特別療養環境室については後述します。

1-2.差額ベッド代とは

差額ベッド代とは、前述した特別療養環境室を利用する代金のことです。この利用料は医療機関側が自由に設定できます。

差額ベッド代を支払う特別療養環境室は必ずしも全て個室というわけではありません

特別療養環境室で入院する場合には当然個室がありますが、時には2人~4人部屋になることもあります。4人部屋というと「前述した大部屋を利用する人数と同じではないか。」とお考えの方々もいらっしゃると思います。

医療機関側が差額ベッド代を受け取るためには、複数の患者が特別療養環境室で治療を受ける場合、大部屋とは違う設備およびプライバシーに配慮する特別な工夫が必要とされます。

また、差額ベッド代がどれ位かかるかは、医療機関内の見やすい場所(例:受付窓口や待合室等)に、特別療養環境室に該当する病室の①ベッド数、②特別療養環境室となっている場所、③料金を、患者にわかりやすく掲示しなければなりません。

1-3.実際に患者は差額ベッド代のかかる病室を利用しているのか?

医療機関が特別療養環境室を設置している割合は、厚生労働省の報告によると、総病床数1,321,258床の内、特別療養環境室は271,683床であり、総病床数に占める割合は20.6%となっています(厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」平成29年11月15日)。

しかし、特別療養環境室271,683床分がほぼ100%近い割合で利用されているかといえば、決してそうではありません。

実際に患者が特別療養環境室を使用している割合は、全体での利用率が約4.9%と非常に低くなっています。

この利用率の低さを見てみると、患者側は高額になってしまう差額ベッド代を避ける傾向のあることが報告されています(日本経済新聞朝刊2015年9月23日付)。

 

2.差額ベッド代がかかる病室(特別療養環境室)の条件

なるべくなら病室には公的医療保険が適用され、無料で利用したいものだ。

しかし、特別療養環境室の設備についても気になるところだ。是非、特別療養環境室の設備、条件について教えてもらいたい・・・・。

こちらでは特別療養環境室の設備・条件等について説明します。

2-1.差額ベッド代のかかる病室は個室であることが条件ではない

差額ベッド代を支払う特別療養環境室は、必ずしも個室と言うわけではありません。特別療養環境室は1人~4人部屋であることが差額ベッド代が発生する条件の一つです。

ただし、特別療養環境室に占める個室の割合は最も高く、厚生労働省の報告によれば70%近くに上ります。下表を参考にしてください(厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」平成29年11月15日を基に作成)。

特別療養環境室 病床数 割合
(1位)1人室 182,149床 約67%
(2位)2人室   46,619床 約17%
(3位)4人室   37,997床 約14%
(4位)3人室     4,918床 約2%
合計 271,683床 100%

2-2.特別療養環境室の4条件

特別療養環境室として、医療機関側が患者から利用料を徴収するためには、次の4条件を全て満たす必要があります。

①1室あたりの病床数は4床以下

前述した通り、特別療養環境室は4人部屋以下であることが条件です。5人部屋以上になる医療機関側は差額ベッド代を請求することができません。

②1室あたりの面積は患者1人につき6.4㎡以上

特別療養環境室は1人につき6.4㎡以上必要で、療養病床(医療機関で長期入院する際の病床)と同じくらいの広さとなります。

ゆったりとしたスペースを確保し、患者にストレスがかからないよう、治療に専念できることを目的に設定されていると考えられます。

③患者のプライバシーに配慮した設備

個室ではその必要性はあまりないですが、特別療養環境室で複数の患者が入院・治療を受けている場合には、プライバシー確保のための設備が重要です。

例えば、治療の際や就寝・着替えのために、ベッドの周辺をカーテンで覆うことができることの他、簡易な仕切りを設ける等、患者のプライバシーに配慮した工夫が求められます。

患者個人の病床に、患者の私物の収納が可能で、患者個人用の照明機器、小机・イス等の設備がある

患者が自分の利用している病床を、より快適に使用するための設備の充実が求められます。

そのため、最低限でも患者の私物の収納、患者個人用の照明機器、小机・イス等の3点は、患者個人の病床毎に必要な設備となります。

2-3.特別療養環境室の利用に向いている患者さんとは?

患者さんの中には、医療機関で治療を受ける際に、ご自分のプライバシーが十分に守られるとは言えない大部屋を嫌い、自分のプライバシーがしっかりと確保されることを望む人がいます。

また、医療機関側から禁止されていない私物を持ち込み、できるだけご自宅にいるのと変わらないような、快適な医療サービスを受けたい人もいます。

次のような希望ある方々は、特別療養環境室の利用がお勧めです。

  • 手術を受ける前または手術後に、医療機関許可の下、パソコン等で仕事の続きをしたい人、自分の隣に他の患者が居ては仕事内容がわかってしまい困る人
  • 見舞客が多い人で大部屋では他の患者の迷惑になるかもしれないと不安な人
  • ご家族と手術前・手術後に、他の患者の目を気にせずにゆったりと会話を楽しみたい人
  • とくかく治療に専念したいので、他の患者とトラブルになってしまうことを避けたい人
  • 他の患者のうめき声・いびき等に悩されずに、夜安心して眠りたい人

上記のような場合は患者の希望による特別療養環境室の利用のため、医療機関側は差額ベッド代を請求することができます。

 

3.差額ベッド代がかかる病室の1日当たりの料金について

差額ベッド代がかかる特別療養環境室は設備も充実していて、ビジネスマンや、見舞客の多い患者には安心できるサービスのようだ。

しかし、差額ベッド代は1日でどれ位の金額になるのかよくわからない。差額ベッド代の目安について詳細を知りたい・・・。

こちらでは、差額ベッド代の平均金額(目安)について解説します。

3-1.差額ベッド代の平均金額は非常に大きな開きがある

特別療養環境室は、患者のプライバシー・設備に配慮した快適な病床といえますが、肝心な1日の料金について各医療機関で非常にばらつきがあります。

厚生労働省の報告では1人~4人室の差額ベッド代の平均金額が、1日につき6,144円となっています。当然、全ての医療機関の特別療養環境室が一律で6,000円台というわけではありません。

特別療養環境室であっても差額ベッド代すら請求しない医療機関もあれば、1日で数十万に上る差額ベッド代を請求する医療機関もあります。

また、同じ医療機関でも特別療養環境室の充実度、例えば個室であるか2~4人部屋であるか、ホテルの宿泊施設のような設備が揃っているかでも、1日にかかる差額ベッド代には大きな差があります。

3-2.医療機関の1日当たり徴収額は個室が高額になる傾向

医療機関の1日当たりの差額ベッド代は下表のとおりです(厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」平成29年11月15日を基に作成)。

  • 平成28年7月1日現在
  • 報告医療機関数:1,305
  • 差額ベッド代(日額):最低徴収額:50円、最高徴収額:378,000円
差額ベッド代(日額) 1人室 2人室 3人室 4人室 合計
50~1,080円 6,998 9,179  1,244  11,104  28,525
1,081~2,160円 13,891 13,481  1,269  12,272  40,913
2,161~3,240円 22,255 9,958  993  7,026  40,232
3,241~4,360円 17,330 4,383  541  1,885  24,139
4,361~5,400円 28,445 4,112  365  3,170  36,092
5,401~8,640円 40,014 3,305  415  2,477  46,211
8,641~10,800円 19,767 1,307  72  48  21,194
10,801~16,200円 19,830 836  19  13  20,698
16,201~32,400円 11,469 52  0  2  11,523
32,401~54,000円 1,810 6  0  0  1,816
54,001~108,000円 302 0  0  0  302
108,001~378,000円 38 0  0  0  38
合計病床数 182,149床 46,619床  4,918床 37,997床  271,683床

上の表から、1日につき徴収される差額ベッド代が50~1080円ならば2人または4人部屋の特別療養環境室を利用することが多いです。そして、金額が高くなるほど個室(1人室)の割合が大きくなります。

全体的にみると、個室(1人室)は特別療養環境室に占める割合も非常に大きく、また1日の差額ベッド代も高額になる傾向があります。

3-3.差額ベッド代の平均金額と都心・地方の医療機関の平均金額

東京をはじめとした都心は地価が高く、医療機関を維持する費用は地方より負担が大きいものとなります。

都心にある私立大学病院・大病院は、1日につき数十万円を超える差額ベッド代を設定しているケースが多いです。医療機関側にとって料金を自由に設定できる分、差額ベッド代を貴重な収益としている場合も多いことが窺えます。

株式会社ケアレビューの調査結果(2010年)によれば、差額ベッド代の全国平均は1日につき4,018円ですが、東京都の医療機関の差額ベッド代平均は1日につき6,097円で、全国平均より2,000円以上高いことになります。

 

4.差額ベッド代が請求される場合と請求されない場合

都心に住んでいる私にとって、特別療養環境室は非常に金銭的な負担になり得るサービスのようだ。

そもそも特別療養環境室を利用すると、差額ベッド代はいかなる状況でも支払う必要があるのだろうか?

実は医療機関側から患者へ差額ベッド代が請求される場合と、医療機関側が差額ベッド代が請求してはならない場合があります。

こちらでは、差額ベッド代が請求されるケース、請求されないケースを取り上げます。

4-1.差額ベッド代が請求される場合について

医療機関側から差額ベッド代が請求されるのは、患者が特別療養環境室を希望し、その利用に関して同意書にサインをした場合です。

医療機関側が患者に、差額ベッド代の対象となる病室を利用させ、料金を徴収する場合には、その同意が必要です。

また、患者が積極的に利用したいと希望した場合の他、公的医療保険の対象となる大部屋が人気で満室となり、やむなく医療機関側の勧めで特別療養環境室を利用することもあります。

患者としては、他の医療機関で診療としてもらっても構わない場合なら、特別療養環境室の利用を断り、他の医療機関で入院治療することも考えられます。

しかし、急病の場合や、ケガをした場合、知っている医療機関が一つしかない場合は、しぶしぶ患者が特別療養環境室の利用に同意することもあります。残念ながらこの様なケースでも、患者が特別療養環境室を希望したことになってしまいます。

患者がこの利用に同意し、同意書にサインをした場合には差額ベッド代を支払う必要があります。そのため、患者は医療機関側から十分な説明を受けた後に、差額ベッド代の内容を吟味し、納得してから同意書にサインすることが必要です。

4-2.差額ベッド代が請求されない場合について

患者が差額ベッド代を払わなくていい場合、医療機関側が差額ベッド代を請求してはならない場合は次の通りです。

①書面での同意が無かった

医療機関側が、患者の同意を得ないまま同意書にサインもさせず特別療養環境室を利用させた場合、患者側は差額ベッド代を請求されても拒否できます。

また、患者が書面にサインしたとしても、書面に肝心の差額ベッド代の記載が無いというような場合は書面の不備であり、説明不足としてやはり支払う必要はありません。

②治療上の都合により利用する必要があった

医療機関側が患者の治療に関して必要なために利用させた場合です。患者にとっても、周囲にとっても深刻な事態の発生を回避するため、医療機関側が行った措置が該当します。

次のようなやむを得ないケースがあてはまります。

  • 緊急事態で一刻も早い治療が求められる患者や、手術を終えても予断を許さない状態の患者、適切な看護や介助が必要な患者、免疫力が甚だしく低下し、感染症を発症するリスクが高い患者のために個室で監護する必要がある場合
  • 集中治療または身体的苦痛・精神的苦痛を緩和させることが必要である終末期の患者
  • 強い感染力のある病気では無いが深刻な病気として、適切な治療と看護を必要とする病気(※)

(※)に関しては、例として次の病気が上げられます。

病名 内容
後天性免疫不全症候群(AIDS) 性的接触、母子感染、輸血や臓器移植、不適切な静脈注射等が原因で感染し、適切な治療が施されないと重篤な全身性免疫不全となり、日和見感染症・悪性腫瘍を引き起こす状態となる病気です。
クロイツフェルト・ヤコブ病 1/100万人という割合で発病する病気です。発症するのが稀な病気とは言えますが、この病気なると数ヶ月で痴呆、妄想、失行が急速に進行します。また、起立歩行不能となり、3ヶ月〜半年程度で自発的な運動・発言もできない状態に悪化します。1〜2年経てば全身衰弱、呼吸麻痺、肺炎等で死亡に至ることになります。

③医療機関側の都合により利用する必要があった

主に患者を隔離しないと、医療機関内で深刻な事態に発展する場合が該当します。

医療機関内の管理のために、インフルエンザウイルス等の強い感染力を持つ感染症の患者を隔離し、他の医療従事者や患者への院内感染を防止することを目的に、医療機関側の判断で特別療養環境室を利用させた場合が当てはまります。

4-3.差額ベッド代をそもそも請求しない医療機関もある

差額ベッド代は医療機関側が自由に徴収額を設定できます。そのため、逆に差額ベッド代を受け取らない医療機関もあります。

全日本民医連」に加盟する病院が代表例で、差額ベッド代が徴収されることはありません。この団体の正式名称は「全日本民主医療機関連合会」です。

この団体は1953年に民主的な医療機関の連合会として結成されました。現在にわたり医療制度を改善するための運動を行っており、生命は皆平等で大切なものという考え方を徹底しています。

その一環として連合会に加盟する各医療機関は、差額ベッド代を一切徴収していません。こちらに加盟する医療機関は、日本全国の47都道府県1,700ヶ所に上っています。

 

5.差額ベッド代の注意点

快適な治療のための環境は魅力的だが、差額ベッド代はやはり無視できない金銭的負担だ。

何とか公的医療保険制度や、公的な税制上の優遇措置は利用できないものか・・・・。

こちらでは差額ベッド代に関しての注意点を解説します。

5-1.医療費が高額になるのは、差額ベッド代が原因のことも多い

実際に手術等を行った費用は保険診療の範囲となり、3割の自己負担で済みます。しかし、3割の自己負担を含めて1ヶ月の入院治療で30万近くになってしまうケースもあります。

患者さんはその高額な請求に驚愕する場合がありますが、特別療養環境室を使用し、差額ベッド代が発生していると仮定すれば妥当な金額といえなくもないです。

例として、退院の際に医療機関側から請求された金額が30万円で、特別療養環境室を利用していた場合をあげます。

1日6,000円の特別療養環境室を利用し、その病室で30日間入院すると次のような計算となります。

6,000円(1日の差額ベッド代)×30日間入院=18万円(合計額)

自己負担分30万円の大半を占めるのが差額ベッド代の18万円と言うことになります。大部屋へ入院すれば0円なので、非常に高額な出費となることがわかります。

5-2.高額療養費制度が適用範囲外

高額療養費制度とは、患者が1ヶ月にかかった医療費を自己負担限度額を超えて支払った場合、その差額分が戻ってくる制度です。

高額療養費制度は、患者に対して大きな医療費となった場合に、その負担を軽減する制度として非常に役に立つ仕組みですが、適用されるのは公的医療保険の範囲内の診療のみとなります。

高額療養費制度は差額ベッド代のみならず、先進医療費、自由診療費、治療のための通院費(交通費)、入院時の食事代(1食460円分)も適用範囲外です。

5-3.残念ながら医療費控除も対象外

医療費控除とは、1年間にかかった医療費を確定申告(または還付申告)で申告することにより、税制上の優遇措置が受けられる制度です。

控除の対象となる医療費は、ご自分のために支払った費用に加えて、家族のために医療機関等へ支払った費用も合わせて申告できます。

また、治療目的であるなら高額療養費制度の適用外となった自由診療や、治療のためにかかった通院費(交通費)も控除の対象になる場合があります。

しかし、差額ベッド代に関してはこちらの制度でも適用外とされ、国税庁のホームページにて税制上の優遇措置は認められないことが明示されています。

 

6.民間保険(共済)等の活用を!

差額ベッド代は公的医療保険制度や、公的な税制上の優遇措置でとても賄うことができないことはわかった。

しかし、そうはいっても、差額ベッド代は軽減したい金銭的負担であることに変わりはない・・・。

その場合に大いにその活用が期待できるのは、民間の医療保険・がん保険や、共済が取り扱う医療保障です。

こちらでは民間の保険商品の活用と、その注意点等を解説します。

6-1.民間の医療保険やがん保険を活用する!

生命保険会社の医療保険やがん保険、共済の医療保障には、入院給付金(共済金)という、入院日額を賄う保障内容が基本的に設定されています。

入院給付金(共済金)の下りる金額は契約内容にもよりますが、1日分で3,000円~15,000円程度です。

ご自分がまさかの事態で入院治療が必要な場合を想定し、事前にこれらの保険商品へ加入していると、1日1万円を超える差額ベッド代であっても十分な金銭的サポートが受けられます。

また、ご自分が治療を終え退院するか、または入院中であっても入院給付金を保険会社等に請求することが可能です。

保険会社が指定する請求書や診断書の添付は必要ですが、手間をかけてもまとまったお金が受け取れる以上、これらの保険商品を利用しない手はありません。

6-2.民間の保険を活用する場合の注意点

差額ベッド代を賄える給付金は大変魅力的ですが、民間の保険や共済を活用する場合に注意しなければいけない次のような点もあります。

①1入院の支払限度日数に注意

保険契約を保険会社に申し込む場合、入院給付金(共済金)に関して、1入院の支払限度日数を30日・60日・120日・200日と契約時に設定することになります。

また、加入した医療保険等によっては、入院給付金は「○○日を超えて入院することを条件に」請求可能と定めている場合もあります。

支払限度日数が短期間(例えば30日・60日など)の場合は毎月支払う保険料も安いですが、2回入院しても、1入院とみなされるリスクに対応できない場合もあります。

入院給付金は一度退院し、同じ病気または関連のある病気で再入院した場合、保険会社等から前回を含めた1入院にカウントされてしまうケースがあります。

例を上げると、保険契約の内容が1入院60日だったならば、前回は40日入院し、退院した翌日から120日が経って、再び前回と関連のある病気で入院し、今回は30日入院した場合は、1入院70日間とカウントされてしまいます。

つまり、10日分の入院給付金は受け取れなくなります。もしも前回の退院日の翌日から今回の再入院までの期間が180日以上あいているならば、それぞれ別々の入院として認められます。

そうはいっても、病気の再発は別々の入院としてカウントされる期間まで小康状態になっているとも限りません。

200日型のような長期間の入院保障ならば、事例のように1入院とみなされる場合でも十分な保障を受けることができます。

前述の例であるなら1入院とカウントされても、再発のために入院した30日分も入院給付金で賄えることになります。

②通算の支払限度日数にも注意

保険会社の保険商品や共済の保障では、概ね通算の支払限度日数も設定されており(概ね700日~1000日程度)、1入院を何度も繰り返しても、通算の支払限度日数を超えれば、入院給付金を受け取れなくなります。

医療保険やがん保険には、終身タイプと呼ばれる一生涯保障の保険商品もありますが、やはり通算の支払限度日数は設定されており、日数上限を超えてしまえばもはや給付金は下りません。

6-3.ご自分の加入している健康保険が役立つことも!

事業所に勤務する従業員の方々であれば健康保険に加入していることでしょうです。この健康保険の場合には、国民健康保険では設定されていない手当金があります。

それが、「傷病手当金」であり、従業員が病気やケガで療養中の場合に支給されることになります。

1日当たりの金額は(支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額)÷30日×(2/3)となります。

一方、健康保険を運営する組合の中には、従業員のために更に手厚い保障が約束されている場合があります。

例えば、本来ならば公的医療保険の適用外となる差額ベッド代まで金銭的にサポートしてくれる健康保険もあります。

健康保険に加入している人は、民間の医療保険へ加入する前に、まずご自分が加入している健康保険組合の保険内容を確認しましょう。

健康保険組合の保険内容だけで十分であるなら、わざわざ民間の保険商品等へ加入する必要はありません。

 

7.まとめ

特別環境療養室は、その利用を拒否することもできますが、どうしても利用しなければいけなくなる場合も存在します。

その場合の金銭的負担を心配するならば、ご自分の健康なうちに民間の保険会社の保険商品や、共済の医療保障に加入して備えておくことも良い方法です。

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