団信とは?住宅ローンを組むとき必ず聞く「団体信用生命保険」を解説

そろそろ、マイホームの購入を考えているあなた!

住宅の購入は人生において大きな買い物の1つであり、悩みは尽きませんよね?

どこの土地を買うのか、どのハウスメーカーでお願いするのか?内装は、デザインは…などといった「家」そのものの悩みはもちろんの事、いくらで買うのか、住宅ローンはどこで組むのか?といった「お金」についても、沢山考えなければなりません。

そんな住宅の購入にあたって、住宅ローンを組む際に必ず耳にするのが「団体信用生命保険(団信)」です。

ここでは、団信についての基本的な知識や、よくある疑問を徹底的にご紹介します。

団信は、住宅ローンを組む際に加入が義務付けられている場合が、ほとんどです。。つまり、逆に言うと団信に加入できないのであれば住宅ローンを組めないという事になるのです。

将来的に住宅の購入を考えているのであれば、今まさに検討している方でも、まだ先の未来で考えいる方でも、必要な知識であることは間違いありません。なぜなら、団信はその名の通り「生命保険」の1つであり、生命保険の加入・見直しにも関係してくるのです。これを読んで、住宅購入の前知識を得るとともに、無駄のない保険加入にも役立ててください。

1.住宅ローンの基礎知識

団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローンと密接に関わりのあるものです。団信を理解するためには、まず住宅ローンについて基礎知識を付けましょう。

1.1.金利のタイプ

住宅の購入のためには、住宅ローンを組むのが一般的です。では、住宅ローンはどこで組めば良いのでしょうか?住宅ローンを利用するにあたり、選ぶ上で重要なポイントとなるのが「金利」です。つい、目先の「金利」の良し悪しでローンを選びがちなのですが、借入金利には主に2つのタイプがあと3つの型があることを知っておかなければなりません。

金利のタイプは主に次の2つ。ずっと金利が変わらず返済額が一定である「固定金利タイプ」、返済途中でも金利が変わり、返済額が増減する「変動利率タイプ」です。この金利プランは、ご自身のライフプランに合った金利のタイプを選択することが大切です。

固定金利タイプ 変動金利タイプ
全期間固定金利型 固定金利期間選択型 変動金利型

借り入れた時の金利が全借入期間を通じて変わらないタイプ

「当初3年間○%」など、一定期間に固定金利が適用されるタイプ

金融情勢の変化に伴い、返済の途中でも定期的に借入金利が変動するタイプ

メリット
・借入後に市場金利が上昇しても、借入時の金利で返済額が確定している。
・借入時に返済期間全体の返済計画が確定する。
・固定金利期間中は返済額を確定できる。
・借入後に市場金利が低下すると、返済額が減少する。
・借入後に市場金利が低下すると、返済額が減少する。
デメリット
・借入後に市場金利が低下しても返済額が変わらない。 ・借入後に市場金利が上昇すると、返済額が増加する。
・借入時に固定金利期間終了後の返済額が確定しないため、返済計画が立てにくい。
・借入後に市場金利が上昇すると、返済額が増加する。
・借入時に将来の返済額が確定しないので、返済計画が立てにくい。
・借入後に市場金利が急上昇した場合、未払利息が発生する場合がある。

このように、金利タイプによってメリット・デメリットががあります。特に、変動金利タイプである「固定金利期間選択型」や「変動金利型」は、返済途中でも金融情勢によって借入金利が変わるというデメリットがあります。そのため、借入金利が上昇すると返済額は大幅に増え、元金がほとんど減らないという可能性もあります。さらに、払うべき利息が返済額を上回り、未払利息が発生するということも考えられます。

変動金利タイプでは、半年ごとに借入金利の見直しが行われますが、毎月の返済額の見直しは5年ごとに行われます。見直し後の返済額は、変更前の返済額の1.25倍が限度とされているケースが一般的です。将来、借入金利が大幅にアップして、毎月の利息の支払額>毎月の返済額となってしまった場合は、超えた分の利息の支払いが繰り延べられることとなり、これを「未払利息」といいます。

1.2.金利の推移

住宅ローンの金利は、どのように変化していくか予測が出来ませんが、長期的な金利動向を踏まえて選ぶことが必要です。では、実際に過去の金利の推移はどのようになっているのでしょうか。以下の表は、民間金融機関の住宅ローン金利の推移です。

民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)

民間金融機関の住宅ローン金利推移
※主要都市銀行のHP等により集計した金利(中央値)を掲載。なお、変動金利は昭和59年以降、固定金利期間選択型(3年)の金利は平成7年以降、固定金利期間選択型(10年)の金利は平成9年以降のデータを掲載。 このグラフは過去の住宅ローン金利の推移を示したものであり、将来の金利動向を約束あるいは予測するものではありません。
出典:フラット35「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」より

1.3.返済方法

住宅ローンの返済には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2つの方法があります。それぞれの特徴を理解し、返済終了までの収入・支出の見込みや定年・退職の時期などを考慮し、返済方法や借入期間を選択しましょう。

  • 元利均等返済:毎月支払う返済額が一定となる返済方法です。
  • 元金均等返済:毎月支払う返済額のうち、元金の額が一定となる返済方法です。
元利均等返済 元金均等返済
メリット 返済額(元金+利息)が一定のため、返済計画が立てやすい。

元金均等返済に比べて、返済開始当初の返済額を少なくすることができる。

返済額(元金+利息)は返済が進むにつれ少なくなっていく。

元利均等返済に比べて元金の減少が早いため、同じ借入期間の場合は「元利均等返済」よりも総返済額は少なくなる。

デメリット 同じ借入期間の場合、元金均等返済よりも総返済額が多くなる。

借入金残高の減り方が遅い。

返済開始当初の返済額が最も高く、当初の返済負担が重いため、借入時に必要な収入も高くなります。

1.4.借入期間

住宅ローンは、とても大きな金額となるため、30~35年といった長い期間をかけて返済をするのが一般的です。借入期間を決める際は、退職時の年齢までの期間としたり、退職後も返済が継続するような場合は、繰上返済により退職後の返済額を減らすことも考慮しなければなりません。住宅ローンの商品によって、借入期間・完済時の年齢は異なるため、ご自身の返済計画に合うものを選びましょう。

  • ポイント1【借入期間】:フラット35、財形融資(リフォームを除く)の借入期間は35年が最長となります。また、民間ローンも35年のものが多いようです。
  • ポイント2【完済時の年齢】:フラット35、財形融資では80歳としており、借入申込時の年齢から80歳となるまでの期間、また借入最長期間35年のどちらか短い方が完済時の年齢となります。一般的に民間ローンの方が、フラット35よりも低い年齢を設定されていることが多いようです。

1.5.フラット35とは

CM等でもよく耳にする「フラット35」とは、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する住宅ローンであり、融資実行時に返済終了までの金利が確定する「全期間固定金利型」です。そのため、将来にわたって無理の無い返済計画が立てることが出来るという点で人気があります。

また、フラット35は、平成29年10月から団信基本付帯の住宅ローンになりました。それまで、団体信用生命保険(団信)は任意加入という形だったため、入らなくてもいいが、入る場合は別で契約する必要がありました。保険料が別でかかる)」現在は、基本的に団信(新機構団信)への原則加入の必要がある住宅ローンとなったため、保険料は金利に上乗せされて支払います。なお、団信に加入しなくても申し込みは出来ますが、借入金利の-0.2%が適用される仕組みとなっています。

2.団体信用生命保険(団信)

それでは、団体信用生命保険(団信)について、詳しくご紹介していきましょう。

2.1.団体信用生命保険(団信)とは?

一般的な金融機関の住宅ローンでは、団体信用生命保険への加入が必須となっている場合が多いため、住宅ローンを組む=団体信用生命保険(団信)へ加入するということとなります。

団体信用生命保険(団体)とは、住宅ローンの返済期間中に、契約者が死亡または所定の高度の障害になった場合に、本人に変わって残額を弁済してもらえるという住宅ローン専用の生命保険です。そのため、住宅ローンという高額な融資について返してもらえないリスクを減らすという点で貸す側である金融機関にとっても大切なものなのです。

住宅ローンは借入額が高額であるため、返済期間は長期にわたります。既に普通の生命保険に加入している方であっても、それだけでは普段の生活費をまかなうだけで、住宅ローンも支払っていくのは難しくなってしまいます。返済期間中の万一に備えて、住宅ローンに付随する生命保険については、基礎知識を付けておきましょう。

2.2.より良い住宅ローンを借入れるために

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生命保険に加入できる状態でなければ、住宅ローンの借入れも出来ないということになりますが、これは借入当初だけではなく借換えの際も同様となるため、健康でいることがより良い住宅ローンを借入れをするためにも必要なポイントです。

健康上の理由で通常の団信に加入できない場合には、生命保険の引き受け基準が拡大された「ワイド団信」であれば加入できる場合があります。ワイド団信付きの住宅ローンは、メガバンクをはじめ多くの金融機関で取り扱いがあります。金利は0.2~0.3%程度高くなりますが、住宅ローンを安心して借入れする手段としては有効です。

一部の民間金融機関では団信への加入が任意となっているため、別で団信に加入する場合は、特約料(保険料)を住宅ローンの返済額とは別に年に一度支払う必要があります。特約料は残高によって決まり、1,000万円あたり年間36,000円の割合で計算されます。また、夫婦が連帯債務者になっている場合には、二人で加入できる「デュエット」があり、夫婦のどちらかが死亡または高度障害状態になった場合には、住宅の持ち分や返済額等に関わらず、残債務が全額弁済されるというものです。

2.2.団体信用生命保険の種類

団信の保障対象となるのは、基本的に死亡・高度障害状態になった場合です。しかし、最近では、三大疾病保障付保険・七大疾病保障付保険・八大疾病保障付保険なども登場しています。各団信の保険種類と、概要は以下をご覧ください。

団体信用生命保険 三大疾病保障付団信 七大疾病保障付団信・八大疾病保障付団信
保険料 保険料の別途支払いは不要 住宅ローン金利に0.3%ほど上乗せ 年齢・ローン残高・借入内容により、別途保険料の負担
保障内容 死亡・高度障害 死亡・高度障害

がん・脳卒中・急性心筋梗塞
死亡・高度障害

がん・脳卒中・急性心筋梗塞・高血圧性疾患・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変(慢性膵炎)

ただし、一部の金融機関は任意加入となるため、加入を希望する方は別途保険料の支払いが必要となります。また、七大疾病保障付・八大疾病保障付の団信で保障範囲を広げた場合、保険料が上乗せされることがあります。保険金が支払われる条件は、金融機関によって異なる場合もあるため、団信加入の際は保険金支払い条件もきちんと確認しておきましょう。

2.3.保険金額と保険料

住宅ローンを借りる先の金融機関が指定する(提携している)保険会社の団信に加入することになります。

住宅ローンの残高を弁済する目的で加入するため、保険金額=住宅ローン残高となり、保険金は金融機関が受け取って住宅ローンの残債に充てるという仕組みとなっています。また、保険料は金利に含まれており、別途保険料の支払いは発生しません。

一般的な生命保険よりも保険料は安くなっていますが、フラット35の新機構団の場合は金利の0.2%が保険料として上乗せされます。

2.4.団信ではカバー出来ないリスク

団信では、死亡・高度障害状態になってしまった時のカバーは出来ますが、病気やケガで働けなくなった時まではカバーできません。つまり、病気やケガで働けなくなっても、住宅ローンの返済は通常通り毎月支払わなければならないのです。

収入が無くなった状態で住宅ローンを支払い続けていくことは、短期間であれば貯金を切り崩すなどで何とかなりますが、長期的に考えると大変困難です。そこで、就業不能時の住宅ローン返済をサポートしてくれる保険が「住宅ローンサポート保険」です。住宅ローンの債務者が病気やケガで働けなくなった時、収入の減少をカバーする保険があれば、このリスクもカバーすることが出来ます。

住宅ローンの返済は、20年・30年と長期に続くものであり、必ず加入しなければならない保険ではありませんが、あらかじめ想定できるリスクへの回避として検討の余地があるでしょう。

3.団信の加入条件

3.1.年齢と健康状態

団体信用生命保険は万が一のことがあった場合、住宅ローンを完済してもらえる制度ですが、名前の通り「生命保険」です。そのため、団信への加入には健康状態などについての一定の加入条件があります。

例えばフラット35で融資を受ける場合の新機構団信について、主な加入条件は以下のとおりです。

  • 申込書兼告知書の記入日現在で、満15歳以上満70歳未満(満70歳の誕生日の前日まで)の方。
  • 命保険会社の加入承諾がある方。「新機構団体信用生命保険制度申込書兼告知書」に基づいて加入の諾否を地域担当幹事生命保険会社が決定します。

住宅ローンを利用するのであれば、一つ目の年齢条件は問題ないでしょうが、もう一つの「生命保険会社の加入承諾」という条件として、契約者の健康状態が重要になります。住宅を購入する場合、物件選びや資金計画だけに目を奪われがちですが、健康であることも大切な要素なのです。ライフスタイルが多様化している現在では晩婚化なども珍しくありませんが、ある程度年齢を重ねてからの住宅購入となると健康状態に問題がある可能性も考えられるため注意が必要です。

3.2.入れない場合の対処法とは

特定の病気を抱えているなど、団信に加入できるような健康状態ではない方の場合は、住宅ローンを利用できないということになってしまいます。そんな方は、団信に加入しなくても契約できる「フラット35」を利用するという方法、または、引受条件が緩和された「ワイド団信」に加入するという2つの方法があります。

そもそも、団信は一般の生命保険と比較すると告知などの基準はやや緩めですが、その緩めの基準でも加入できないのであれば、それだけ病気のリスクが高いとも考えられます。団信に加入せずにいると、万一の場合でも家族に住宅ローンの返済が残ることになるため、対象方法を考えておく必要があります。

「ワイド団信」は、加入条件が緩和されている以外は一般の団信と変わりません。正式名称は「加入条件緩和割増保険料適用特約付団体信用生命保険」と言い、団信への加入条件が緩和される代わりに、保険料を割り増しで支払う特約が付帯した団信のことです。ワイド団信の加入も厳しい方は、連帯保証人をつけることで融資を受けられるケースもありますが、団信で債権を担保する仕組みがないまま住宅ローンを組む事はリスクが高いでしょう。

健康状態に何等かの問題があるのであれば、なおさら不測の事態が発生するリスクも高いため、遺された遺族が大変なのは言うまでもありません。団信なしで住宅を購入する場合は、こうした点をよく考えて、住宅購入そのものをどうするか再考することも必要です。

4.団信の保障範囲

4.1.高度障害状態

死亡は契約者が亡くなることですが、高度障害状態とはどういった状態でしょうか。

契約者が死亡してしまった場合は、直ちに住宅ローンを借入れている銀行に連絡しましょう。連絡が遅れてしまうと、返済が滞納している時などは一部の利息が支払われない場合もあるため注意しましょう。

契約者が高度障害になってしまった場合は、生命保険会社が病院に確認をします。正当な理由がないのに回答を拒んでしまうと、確認が終わるまで保険金の支払いはされません。

では、高度障害状態とはどのような状態でしょうか。ほとんどの金融機関が同じような内容ですが、ここではフラット35の新機構団信においての高度障害状態を見てみましょう。

  • 両眼の視力を全く永久に失ったもの
  • 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
  • 中枢神経系または精神に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
  • 胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
  • 両上肢とも、手関節以上で失ったか またはその用を全く永久に失ったもの
  • 両下肢とも、足関節以上で失ったか またはその用を全く永久に失ったもの
  • 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか またはその用を全く永久に失ったもの
  • 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節上で失ったもの

4.2.疾病保障、がん保障などの特約

最近では、通常の団信の保障に加えて三大疾病保障付き・七大疾病保障付きなどの特約付きの団信も数多く出ています。ただし、所定の状態になったらすぐに保険金が支払われて住宅ローン残高が清算されるもの、一定期間は毎月の支払額が支払われ、その状態が続いた場合にローン残高が清算されるものなど、保険金の支払い方が異なります。保険料についても、銀行負担のもの、金利0.3%程度が上乗せされるもの、月額で支払うものなど金融機関によって差があるため、しっかり確認しましょう。

4.3.保障付団信の比較

国内の主要住宅ローンの団信の取扱状況は以下の通りです。

一般団信 ワイド団信 取扱いのある疾病保障特約付団信
三菱UFJ銀行 七大疾病保障付住宅ローン ビッグ&セブン〈Plus〉
みずほ銀行 八大疾病補償プラス・八大疾病補償
三疾病保障特約付団信
三井住友銀行 八大疾病保障
じぶん銀行 がん50%保障団信
がん100%保障団信
11疾病保障団信
au住宅ローン がん50%保障団信
がん100%保障団信
11疾病保障団信
住信SBIネット銀行(ネット専用住宅ローン) 全疾病保障
住信SBIネット銀行(MR住宅ローンREAL) 全疾病保障
楽天銀行 長期八大疾病就業不能保障特約付団信
ソニー銀行 三大疾病保障特約
新生銀行 安心保障付団信(団体信用介護保障保険)
イオン銀行 八大疾病保障
がん保障特約
りそな銀行 三大疾病保障
七大疾病保障
楽天銀行(フラット35) 新三大疾病付機構団信
アルヒ(フラット35) 八大疾病保障特約プレミアム

疾病保障に備える住宅ローンは、どの銀行でも取り扱っていることがわかります。また、商品名をだけを見てみても、各社の住宅ローンの特約内容が異なっていることもお分かりいただけるはずです。

  • じぶん銀行:がんと診断されると、住宅ローン残高が1/2になる「ガン50%保障団信」は保険料が無料。その他、金利上乗せの保障付団信も豊富に取り揃えています。
  • 住信SBIネット銀行(ネット専用住宅ローン):団信だけでなく、病気・ケガを保障する全疾病保障があり、保険料が無料。さらに、女性には「がん診断給付金特約」も無料で付帯することが可能です。
  • 住信SBIネット銀行(MR住宅ローンREAL):団信自体の保障も豊富で、全疾病保障も保険料が無料。交通事故に備えた「団体総合生活補償保険」や地震補償制度もあります。
  • イオン銀行:無料の通常の団信・ワイド団信と、金利上乗せで八大疾病保障付・がん保障特約付が選べます。
  • りそな銀行:金利上乗せで三大疾病保障、七大リスクに備えた「団信革命」など保障付団信が選べます。
  • フラット35:新機構団信に加えて、金利上乗せで新三大疾病付機構団信、夫婦で連帯債務の場合は2人で加入できる「デュエット(夫婦連生団信)」も用意されています。

5.団信に加入する

5.1.告知書の質問項目

団信の審査(診査)内容を知るためには、「告知書」に記載されている審査項目の把握が大切です。ただし、告知書の質問内容は金融機関によって異なります。不安のある方は、住宅ローンを組む予定の金融機関の告知書を、事前に見せてもらうと良いでしょう。

ただし、病歴がある方が必ずしも加入を拒否されるというわけではありません。団信を引き受ける(金融機関と提携している)保険会社では、病名・治療期間・投薬している薬の種類などを総合的に判断して、加入の可否を決定しています。そのため、内容によっては問題なく加入できることも少なくないのです。

5.2.告知書の質問内容例

ここでは、代表的な「告知書」の質問内容を見てみましょう。「告知書」に記載されている質問項目は主に次の通りです。

質問 回答
1.最近3ヵ月以内に医師の治療(診察・検査・指示・指導を含みます。)・投薬を受けたことがありますか。 はい・いいえ
2.過去3年以内に下記の病気で、手術を受けたことまたは2週間以上にわたり医師の治療(診察・検査・指示・指導を含みます。)・投薬を受けたことがありますか。

  • 【心臓・血圧】狭心症、心筋梗塞、心臓弁膜症、先天性心疾患、心筋症、高血圧症、 不整脈、心不全
  • 【脳・精神・神経】脳卒中(脳出血・脳梗塞・くも膜下出血)、脳動脈硬化症、精神病、うつ病、神経症、てんかん、 自律神経失調症、アルコール依存症、薬物中毒 、知的障害、認知症
  • 【肺・気管支】ぜんそく、慢性気管支炎、肺結核、肺気腫、 気管支拡張症、慢性へいそく性肺疾患、肺せんい症
  • 【胃・腸】胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、腸閉塞、クローン病
  • 【肝臓・胆のう・膵臓】肝炎(肝炎ウイルス感染を含む)、肝硬変、肝機能障害、胆石、胆のう炎、膵炎
  • 【腎臓・尿管】腎炎、ネフローゼ、腎不全、のう胞腎、腎臓結石、尿路結石
  • 【目】緑内障、白内障、網膜の病気、角膜の病気
  • 【がん・腫瘍】がん、肉腫、白血病、腫瘍、ポリープ
  • 【その他】糖尿病、リウマチ、こうげん病、貧血症、紫斑病、甲状腺の病気
  • 【女性のみ】子宮筋腫、 子宮内膜症、 乳腺症、 卵巣のう腫
はい・いいえ
3.手・足の欠損または機能に障害がありますか。または、背骨(脊柱)・視力・聴力・言語・そしゃく機能に障害がありますか。 はい・いいえ

告知書の1.は最近の健康状態に関する質問です。

この項目は、治療や投薬のみを対象としているわけではありません。「診察・検査・指示・指導を含みます。」という文言の通り、最近通院した方のほとんどが「はい」と答えなければならない項目になっています。もちろん、ここ3ヶ月以内に病院に行ったことがない方は問題ありませんが、「はい」と答えた場合でも、軽いケガなどで完治している場合には問題になりません。逆に、今後も通院しながら経過観察や治療が必要になりそうな内容の場合には、その病名や症状をもとに審査されることとなります。

さらに、最もボリュームがある2.の質問項目を見てみます。

2.では病名を明記しており、これらの病歴がない方は自動的に「いいえ」を選択することができるため、審査を通りやすいということです。ただし、先述したように「はい」の項目がある方は、必ずしも審査が通らないということではありません。

3.の質問項目は、いわゆる「障害状態」についての質問です。団信で保険金が支払われるのは、死亡または高度障害に該当する場合です。そのため、障害を持っている方の場合、内容によっては今後高度障害状態になりやすい可能性も考えられるため、現在の状態に関する告知を必要としています。こちらも、告知書に従って障害の内容を見ながら保険会社で判断することになります。

5.3.告知の際の注意!

告知書に病気の詳細まで書くと、査定で不利になるのでは?と考える方がいらっしゃいますが、これは大きな勘違いです。

先述したように、保険会社では、病名ごとに、治療期間・投薬の種類・年齢等を総合的に判断して加入の可否を決定しています。

したがって、情報があればあるほど正確な判断が下せることに繋がります。詳細を告知せず、記載内容が情報不足だった場合は、想定できる病状の中で一番重い病状にあるという前提で査定結果を出します。

【告知書の記入例】

高血圧症で同じ治療をしているAさんとBさんの2人がいた場合、

  • Aさん:3年間薬を飲んでいるが、詳細記入欄に、単に「服薬中」と記入。
  • Bさん:同じく3年間薬を飲んでおり、「○○(薬の名前)を1日1回服薬中」と記入。

この場合、Bさんは査定に必要な情報を詳しく書いているため、正確な査定結果を出すことができますが、Aさんは飲んでいる薬が不明ということで、保険会社は正確な判断を下すことができません。Aさんが飲んでいる薬を、実際に飲んでいる薬より軽めと想定して査定すると保険会社側のリスクが高くなってしまうため、症状から想定できる範囲内で一番重い薬を飲んでいるものと想定して、加入の可否を判断するのです。

また、保険会社によっては「美点評価」(正直に告知しているため、査定を少し甘くする)という方式で審査結果を出してくれるところもあります。これは、診断書や健診結果などを添付して告知したケースなどで、よく適用されています。告知ひとつで審査結果が変わることは十分考えられるので、告知の際には詳細までしっかり情報を出すことをお勧めします。

5.4.告知の対象となる期間

告知の対象となる期間は、1.には「3か月以内」、2.には「3年以内」「2週間以上」と記載しています。つまり、これらの期間に該当しない場合は、告知する必要はありません。

例えば、次の2つの場合を例に告知の必要性を考えましょう。

  • インフルエンザで4か月前に受診、完治した場合
    • →1.の「3か月以内」には該当せず、インフルエンザは2.にも指定されていない病気のため告知は不要
  • 胃潰瘍にかかり完治。通院をせず3年以上経過している場合
    • →胃潰瘍は2.に指定されている病気ですが、3年以内の治療歴がないため告知は不要
  • 胃潰瘍にかかり、その後通院を経て2年前に完治した場合
    • →2.に指定されている病気で、3年以内に治療歴があるため告知が必要
  • 5年前に貧血症と診断され、その後定期的に通院・投薬を経て1年前に通院を終了
    • →2.に指定されている病気で、3年以内に治療歴があるため告知が必要

告知の必要性を悩まれる方がいらっしゃいますが、対象となる期間内に受けた病歴・通院歴・投薬歴は、必ずありのままを告知しましょう。

5.5.告知義務違反とは?

告知において健康状態に不安のある方で、「嘘をついてでも審査に通過したい」と考える方がいらっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、書かなければバレないということは無く、万一の時に保険金が支払われないため、告知義務違反は絶対にしてはいけません。

告知義務違反(性格に健康状態について告知する義務)いついては、保険会社は非常に厳しく管理します。契約者が死亡した際に疑わしい点があれば徹底的に調査し、調査が入り保険金が支払われなかったケースも少なくありません。契約から何年経っていても、悪質な(意図的な)告知義務違反に対しては、いつでも契約を解除できることになっています。

例え、担当者に「告知書に書かなくても良いですよ」と言われたとしても、あなたの住宅ローン担当者は保険査定のプロではありません。万一の場合に保険金が支払われないということは、家族の誰かが住宅ローン返済を続けなければならないということです。きちんと正しく告知して、万が一に備えましょう。

6.団信に加入したら、生命保険を見直そう

6.1.死亡保障の金額

これまでご紹介したように、民間の住宅ローンでは保険料がローン金利に含まれている事がほとんどです。そのため、利用する方は自分が団信という「生命保険」に加入していることを意識していないケースが多いのです。しかし、既に生命保険に加入していて、その中に万一の場合の住宅資金の保障額も含まれているのであれば、それは重複して加入していることになります。住宅ローンを利用するときには、既に加入している生命保険の見直しも併せて行いましょう。

減額した分の保険料は、住宅ローンの繰上返済の資金に充てたり、長期療養等で返済ができなくなるリスクに備えて「長期所得補償保険」などの損害保険に加入するなど、効率の良い運用プランに組み替えることができるため、賢いやり繰りが可能です。

6.2.生命保険見直しのポイント

生命保険の保障額は、残された家族の生活費、子どもの教育費、死後の整理資金などから考えます。このうち、生活費の中に入っている住居費を賃貸住宅に住む前提で考えていた場合は、死亡保障の金額を減らすことができます。

住宅購入後は、住宅ローン分は団信でカバーされるため、ほかの生命保険では不要になります。ただし、購入したことで、修繕費用や固定資産税などの維持費が新たに必要になるので、その分は必要な金額と考えましょう。

このように、遺族の住宅費を多めに考えていた場合は死亡保障の金額を減らせますが、住宅費まで見込んでいなかった場合には住宅の維持費分を増やす必要があります。

6.3.夫婦で住宅ローンを借り入れした場合

夫が一人で住宅ローンを借り入れし、夫に万一のことがあった場合には住宅ローン残高は団信によって精算されてゼロになります。しかし、最近では夫婦共働きで住宅ローンも夫婦それぞれが借り入れするケースが少なくありません。この場合に気をつけたいのが、どちらか一方に万一のことがあるとその人の分は団信で清算されますが、残された配偶者の住宅ローンは引き続き返済していくことになります。

このような事態を想定し、収入が一人分になり住宅ローンの返済をしながらも生活ができるかどうかを検証する必要があります。

例えば、夫の住宅ローンが3,000万円・妻の住宅ローンが1,000万円の場合、夫に万一のことがあると夫の分の住宅ローンはなくなりますが、妻には1,000万円の住宅ローンが残ります。このとき、妻が残りの住宅ローン1,000万円に見合った金額で生命保険に加入していれば、夫に万一のことがあった場合でも残りの住宅ローンも返済することが可能です。

もし一人の収入で生活が苦しくなってしまうのであれば、このように保障額を計算すると安心でしょう。なお、フラット35「デュエット」という団信に加入すれば、どちらかに万一のことがあった場合にはローンが全額清算されるようになっています。その他、一部の金融機関でも同様の保障がある団信を取り扱っています。

7.まとめ

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンの返済期間中に契約者が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、本人に変わって残額を弁済してくれる住宅ローン専用の生命保険です。一般的な金融機関の住宅ローンでは、団信の加入が必須となっている場合が多く、借りる方の家族・金融機関の両方を守る保険という役割を持っています。

医療の発達によって、これまでよりも長寿が進むと共に、数年前であれば亡くなっていたはずの症状も死には至らず治療できるようになっています。つまり、病気による死亡者数は減っているのに対して、通院等による闘病生活を送っている方は増加傾向にあるということです。医療がどんなに発達しても、闘病生活が経済的負担になることは変わりません。その闘病生活中の方でも、住宅ローン返済が継続してあると経済的負担は計り知れません。

そのため、最新の住宅ローンでは疾病保障(将来への備え)で競い合っています。疾病保障特約のデメリットは、付帯するのにお金がかかることですが、負担する保険料と商品内容のバランスをしっかり確認して、住宅ローン選びを行うことをお勧めします。

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