介護施設を利用した場合に掛かる費用について詳しく解説します!

老いは誰にも訪れます。

そして、高齢になった両親が認知症や寝たきりなどになると、介護にかかる期間は読めず、介護にかかる費用が重くのしかかってきます。

また、介護施設を利用するとまとまった費用が必要となります。

今回は、介護施設を利用した場合の費用や在宅介護での費用との比較など、介護にかかる費用について詳しく解説してまいります。

これから介護をしなければならなくて、その費用について不安を持っている方は最後まで読んでいただいて、参考にしてください。

1.介護施設はいくらかかる?

お金と電卓

介護施設を利用するに際して、そこにかかる費用や料金がどれほどのものになるか、ご心配なことと思います。

これから、老人ホーム・介護施設を利用する際の費用体系や平均について、解説いたします。

1.1.代表的な介護施設の費用・料金

老人ホーム、介護施設には、次のようなさまざまな種類があります。

  • 介護付き有料老人ホーム
  • 特別養護老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅

それぞれの施設によって、対象としている方や、果たす役割が異なります。

費用だけで大まかに比較したのが、次の表です。

施設の種類

公的/民間

入居一時金の相場

月額料金の相場

介護付き有料老人ホーム

民間施設

0~数千万円

15~35万円

住宅型有料老人ホーム

0~数億円

15~35万円

サービス付き高齢者向け住宅

0~数十万円

10~30万円

グループホーム

0~数百万円

15~30万円

特別養護老人ホーム

公的施設

0円

6~15万円

ケアハウス(軽費老人ホームC型)

数十万~数百万円

15~30万円

1.2.入居一時金がかかる施設、かからない施設がある

青空と硬貨の入った瓶

高齢者施設は 公的な「介護保険施設」で介護保険の指定を受けた、社会福祉法人や自治体などが運営する特別養護老人ホームなどと、民間施設として民間の企業などが中心となって運営する有料老人ホームなどがあります。

公的な施設としては、

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設

などで、民間が運営するものは、

  • 有料老人ホーム
  • 高齢者グループホーム

などです。

入居に当たっては、介護保険施設には入居一時金が必要なく、月々の利用料の支払いのみで入居できます。

しかし、入居時に民間施設には、入居一時金が必要な場合があります。

2.月額費用の内訳

豚の貯金箱

1か月あたりにかかる金額の総称を月額費用と言います。

老人ホームなどの介護施設で生活するためには、次のように様々な費用がかかります。

  • 居住費
  • 施設介護サービス費
  • 食費
  • 個人で使用する歯ブラシや歯磨き粉などの日用品購入費

また介護保険が適用される介護保険施設と民間施設で料金形態が異なっています。

それぞれの月額費用の内訳は次のようになります。

例:介護保険施設 ユニットケア型特別養護老人ホームへ入居

月額費用の内訳 (要介護3、1か月/30日の場合)

介護施設の費用

※利用者段階が第4段階 市町村民税課税世帯の方の場合。
例:民間施設 有料老人ホームへ入居
月額費用の内訳(要介護3、1か月/30日の場合)

介護施設の費用

次に、月額費用に含まれるそれぞれの費用について紹介します。

2.1.居住費

家とお金

居住費とは、いわゆる「家賃」に相当する費用のことです。

入居する居室のタイプによって、標準的な利用者負担額は違ってきます。

介護保険施設の場合

法令で月々の費用は、一律に定められています。

しかし、個室、多床室、ユニット型などの部屋や施設のタイプによって違っています。

ただし、料金に部屋が南向きや角部屋など部屋の位置による違いはありません。

民間施設の場合

民間施設の場合は、介護保険施設のように、居住費が一律的に法令等で決められているわけではありません。

月額10万円~100万円以上など、立地、建物、居室のグレードや広さ、医療体制サービスとしての看護師の24時間常駐などの内容によりその施設によって異なった料金体制となっています。

2.2食費

鶏肉のお弁当

食材費用、厨房維持管理費が食費には含まれています。

また、食事を外部に、施設・ホームの運営会社が業務委託している場合はその費用も含まれます。

介護保険施設の場合

介護保険施設における長期入居の食費は一日3食分が含まれています。

そのため、「外出によって夕食のみ欠食した」などの場合でも請求は一日分とみなし行われます。

ただし、数日の外泊や入院などにより、施設に戻らない場合は食事を止めることができます。

このような場合は、請求されません。

入居者の負担が重くなりすぎないよう、介護保険施設においては、一定以下の所得や資産などの方に対して、自己負担額の限度が4段階に定められています。

これを「自己負担限度額」といいます。

詳細は次の通りです。

(第1段階)老齢福祉年金受給または生活保護受給者

日額:300円

(第2段階)市町村民税非課税で本人の合計所得金額と課税年金収入額の合計が80万以下の方等

日額:390円

(第3段階)市町村民税非課税で本人の合計所得金額と課税年金収入額の合計が80万を超える方等

日額:650円

(第4段階)市町村民税課税世帯の方

日額:1,380円

民間施設の場合

民間施設の場合は公的な料金設定はありません。

そのため、食費の設定に当たっては、食材料費などを事業所が勘案して設定します。

食費の設定については、日ごとに一食にかかる食費を細かく設定して請求している施設と施設によっては、一日分を定額で設定しているところがあります。

また、食費の請求は多くの施設で、欠食した分を差し引いて請求されます。

2.3.施設介護サービス自己負担額

ちょっとだけのポーズをする女性

施設介護サービスは、施設に入居し、介護サービスを受けるためにかかる費用です。

自己負担は介護保険が適用されるためその一部のみです。

介護保険法により、介護保険のサービスを利用する際の、自己負担額は合計所得金額によって次のように決まっています。

  • 160 万円以下の方(単身で年金収入のみの場合、年収280 万円以下の方)は、自己負担は1割
  • 合計所得金額がそれ以上の方は2割または3割負担

になります。

※「合計所得金額」とは、収入から公的年金等控除や給与所得控除の金額、必要経費を差し引いた後、基礎控除や人的控除等の金額を差し引く前の所得金額をいいます。

2.4.サービス加算

サービス加算とは、基本の施設介護サービス費に加え、設備、人員体制の強化、施設で対応するサービスの内容などに応じて加算される金額のことです。

法令で加算の対象となる項目が決められています。

サービスや体制、設備が施設によって違っているため、施設によって加算金額は異なっています。

2.5.上乗せ介護費

チェック項目

上乗せ介護費とは、介護付き有料老人ホームなどの施設に認められている費用です。

職員配置基準は介護保険法により、入居者3名に対し1名の看護または介護職員を配置することになっています。

そのため、介護職員を指定された人員配置を越えて、多く配置したときなどに、負担を入居者に求めます。

なお、事業所ごとで上乗せ介護費は違っています。

2.6.介護保険対象外のサービス費

介護保険対象外のサービス費とは、介護保険の対象とならない、買い物の代行や理美容など、全額実費負担で利用できるサービスです。

2.7.管理費

民間施設の有料老人ホームなどで料金として徴収されることが多い項目です。

呼び名は「運営費」となっている事業所もあります。

それぞれの事業所の判断により、入居者からどんな費用を「管理費」、「運営費」として徴収しているかは異なっています。

一例として、ある事業所では、「管理費」としてレクリエーション用品、設備費、光熱費、燃料費、日常生活消耗品等を徴収しているようです。

2.8.日常生活費

財布とお金

石鹸、歯ブラシ、歯磨き粉等の個人で使用する日用品や、コーヒーや本などの嗜好品にかかる費用です。

また、オムツ代は介護保険施設では介護給付に含まれ、自己負担はありません。

しかし、民間施設では自己負担となります。

2.9.医療費(薬代、入院、往診)

協力医療機関の嘱託医が、医師が常勤していない施設の入所者の健康管理を担当します。

専門的な医療を嘱託医が必要と判断した場合は、他の医療機関を嘱託医の指示により受診します。

いずれも必要な医療費や入院費、薬代などは全額が自己負担しなければなりません。

2.10.入居一時金がかからないホームもある

公益社団法人全国有料老ホーム協会が平成26年度に実施した調査によると、

入居一時金を設定していないホームは13.6%、

入居一時金を設定しているホームは86.3%

となっており、入居一時金を1割以上の老人ホームは設定していません。

3.利用料の支払い方法

ホワイトボードと女性

料金の支払い方法は、入居一時金を支払う方式か、支払わない方式か、複数あります。

次の方式を参考にしてください。

一時金方式(全額前払い方式)

一括して終身に渡って支払う家賃等を前払いする方式。

一部前払い・一部月払い方式(入居一時金を支払う方式)

家賃等の終身に渡って支払う一部を前払いとし、そのほかは月払いとする方式。

月払い方式

前払い方式を行わず、毎月家賃やサービス費用を支払う方式。

選択方式

上記3つのいずれかを選択できる方式。

3.1.入居一時金方式か月払い方式か?

札束と封筒

入居一時金が月払い方式で不要な場合、初期費用が抑えられます。

しかし、その半面、デメリットとして、月々の支払い額が増えてしまうということがあります。

ただし、全額前払いをした場合についてもデメリットがあります。

次に、それぞれの支払い方式のメリット、デメリットを解説します。

3.2全額前払い方式のメリット・デメリット

メリット

大きな支払がその後ないため、経済的な見通しを立てやすい。

デメリット

入居している老人ホームの利用料が、何らかの理由で値下げされても、全額の支払いをすでに済ませているので、差額の返金が行われることはない。

3.3.一部前払い方式(入居一時金方式)のメリット・デメリット

メリットとデメリット

メリット

償却期間が終了する前に退去した場合、「返還金制度」により、入居一時金として支払った額の未償却分が返金される。

デメリット

全額前払い方式に比べて月々の支払いが、高めに設定されていることがある。

3.4.月払い方式のメリット・デメリット

メリット

入居している老人ホームの利用料が、何らかの理由で値下がりした場合、安く全額前払い方式より利用できる。

また、短期間利用を特養への入居待機期間などでするのにも便利なことが言えます。

デメリット

入居している老人ホームの利用料が何らかの理由で値上がりする場合もあるので、経済的な見通しを立てにくい。

4.介護施設にはさまざまな権利形態がある

笑顔の女性

有料老人ホームはその施設種別によって、費用の支払いで得られる住居権利形態が、それぞれの契約内容で異なります。

入りたいホームがどのような権利契約形態になっているかも、月額費用と入居時費用を確認する際に、併せて確認しておくことをオススメします。

主な権利形態は次の3つになります。

4.1.住居の権利形態・利用権方式

歩行補助器具を使う人

この契約方式は、主に介護付き有料老人ホームで権利形態になっています。

入居一時金を支払うことで、終身的に居室や共有スペースを利用できる「介護や生活支援等のサービスが一体」になっている契約方式です。

4.2.住居の権利形態・建物賃貸借方式

この契約方式は、「住居型老人ホーム」のように、外部の事業者と一般の住宅や介護サービスを契約する居住部分と介護等のサービスが個別となっている方式です。

4.3.住居の権利形態・終身建物賃貸借方式

祭壇

建物賃貸借方式の契約の一つで、契約の終了を死亡をもって行うものです。

契約の締結は、都道府県知事から「高齢者の住居の安定確保に関する法律」に基づいて「終身建物賃貸借業」の認可を受けた施設がすることができます。

配偶者は、契約者が死亡した場合でも居住することができます。

5.介護保険施設では医療費控除が受けられる?

ペンとメモ帳

医療費控除の制度は、税金の還付を治療費や薬代の領収書を提出することで、受けることができます。

医療費控除が、特別養護老人ホームや、介護老人保健施設などの介護保険施設では受けられます。

ただし、注意していただきたいことは、民間で運営されている有料老人ホーム等では受けられないといとうことです。

控除の対象について次に説明します。

5.1.特別養護老人ホームの場合

特別養護老人ホームの場合の控除の対象は、施設介護サービス費の自己負担と居住費及び食費を合計した金額の1/2となります。

5.2.介護老人保健施設、または介護療養型医療施設の場合

介護老人保健施設、または介護療養型医療施設の場合の控除の対象は、施設介護サービス費の自己負担と居住費及び食費を合計した金額となります。

6.介護にかかる費用はいくら?在宅介護と介護施設を比較

マルバツ

高齢となった両親の認知症や寝たきりなどの介護で重くのしかかるのが費用の問題と言えます。

まとまった費用が必要となるのは、在宅介護でも介護施設の利用でも同じことです。

期間がよめない介護に、年金支給額や貯金残高に余裕がない場合などは、大きな不安となることと思います。

そこで、これからは、在宅介護にかかる費用を算出し、介護施設を利用した場合を比較してみたいと思います。

現在、介護をされている方や、これからの介護に経済的な不安を抱いている方に、経済的な視点から在宅介護と介護施設を検討していただければと思います。

6.1.在宅介護にかかる費用は、月平均5万円

お金と手

在宅介護にかかる費用は、2種類に分けることができます。

それは、

①「介護サービス利用料」で、デイケア・デイサービスやホームヘルパー利用にかかる費用

②「介護サービス以外の費用」でオムツ代や介護リフォームなどにかかる費用

です。

家計経済研究所が2016年におこなった「在宅介護のお金と負担」によると、

月々に在宅介護にかかる費用は平均5万円です。

うち、「介護サービス利用料」は1万6千円、「介護サービス以外の費用」は3万4千円でした。

要介護度別でこの利用料を示すと、次のような表のようになります。

介護制度別の費用

傾向として、要介護が高くなるにつれて、費用が高くなっておりますが、要介護3から要介護4になると全体の費用は変わらないものの、「介護サービス以外の支出」の割合が高くなっていることが興味深いことです。

次に、さらにそれぞれの項目を詳しく見ていきます。

最初に、「介護サービス」の内訳を要介護度別に見ていきましょう。

介護サービスの自己負担

介護保険は、月額の支給限度額が要介護度別に定められています。

介護サービスの自己負担分は、限度額の範囲内でしたら、1割(一定以上の収入がある場合は2割)となります。

しかし、限度額を超えた場合は、全額自己負担となります。

この表では表れていませんが、限度額の範囲内に多くの家庭が収まっていた一方で、少数の限度額を超える世帯では大幅な支出だったことが分かっています。

介護サービスの自己負担の内訳

続いて「介護サービス以外の支出」の内訳です。

こちらのデータでは、4つの項目に大きく分けています。

4つの項目は、おむつや介護食などの「介護用品」と「医療費」「税・社会保険」と「その他」です。

この表を見て分かることは、支出が大きく増えるのは、要介護度4・5になると言うことです。

特に割合が大きくなっているのは、「介護用品」と「税・社会保険」の割合です。

自治体によっては、助成・還付を介護用品に関して行っているところもあります。

また平成30年度に「公益財団法人 生命保険文化センター」が行った調査によると、月額平均7.8万円と算出されています。

しかし、注意していただきたいことは、これは在宅介護に限ったデータではないということです。

6.2.介護期間は平均して5〜10年

介護期間の平均は、前述の「公益財団法人 生命保険文化センター」の調査では、54.5カ月(4年7カ月)となっております。

あくまで要介護度や認知症の有無などを考慮しない全体的な平均を考えて算出しますと、

5万円×54.5カ月=272.5万円

となります。

しかし、現在も介護を継続している人のデータもこの調査には含まれるため、この数字はもっと高くなることと思います。

現在は、さらに平均寿命が伸びているものの、大きな変化が健康寿命にはありません。

現実的な計算方法として、目安として平均寿命と健康に問題がなく過ごせる期間であります、健康寿命の差から導くという方法があります。

2016年度の健康寿命と2017年度の平均寿命が厚生労働省の発表で明らかとなっていますので、その差を導いてみましょう。

平均寿命と健康寿命

その差は、男性は約9年間、女性は約13年間あります。

介護費用は期間が長くなるほどかかります。

在宅介護を仮に10年続けた場合は、600万円以上かかる計算となります。

6.3.介護施設と比較すると、どちらがお得?

説明をする人

これまで、在宅介護にかかる費用についてご紹介してきました。

これからは、比較のために、在宅介護と介護施設の費用の差についても紹介いたします。

介護施設への入所に際して留意していただきたいことは、月々にかかる費用とは別に、入居一時金といって入居の際に費用が発生する施設が多いということです。

6.3.1.有料老人ホーム

有料老人ホームには次の3種類があります。

①介護付

②住宅型

③健康型

有料老人ホームの設備によって入居一時金は、数十万円から数百万円かかる場合が多いと言えます。

また、数千万円〜数億円かかることも高級有料老人ホームだとあります。

しかし、最近の傾向としては、入居金0円というところも増えています。

家賃や食費を含めると、月額料金は、平均して20〜25万円ほどとなっています。

有料老人ホーム

入居一時金:0円〜数百万

月額料金:平均20〜25万円

仮に、入居一時金が100万円、月額料金が25万円とすると、10年間で3,100万円かかる試算となります。

6.3.2.特別養護老人ホーム

有料老人ホームよりも安価で利用できる特別有料老人ホームは人気の高い施設です。

そのため入居待ちの方も多くいて、入居には条件として原則、「要介護3」以上が設けられています。

入居一時金はありません。

月額は7〜15万円ほどですから、最初に述べましたように有料老人ホームよりも安価となっています。

特別養護老人ホーム

入居一時金:0円

月額料金:平均7〜15万円

仮に月額8万円とすると、10年間で960万円の試算となります。

6.3.3.サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、バリアフリーなど高齢者に向けてに対応し、高齢者が住みやすい賃貸住宅です。

施設によって、入居一時金は0円〜数百万円と差が大きくあります。

家賃や管理費を含めて月額料金は15万円〜20万円ほどでです。

ただし注意していただきたいことは、外部の介護サービスを利用することになるため、要介護度が上がると対応しきれない場合もあると言うことです。

サービス付き高齢者向け住宅

入居一時金:0円〜数百万

月額料金:平均15〜20万円

仮に、入居一時金なし、月額15万円とすると、10年間で1,800万円かかる試算となります。

6.4.経済的なコストだけを考えないこと

お金と人

ケースバイケースで介護は大きく変化するため、今回の試算は、要介護度や認知症の有無を検討しておりません。

在宅介護と老人ホームの費用を平均値で比較しました。

在宅介護のほうがこの数字だけ見ると、費用を圧倒的に抑えられると感じられるているのではないでしょうか。

しかし、留意していただきたいことは、もし高齢者施設を利用することについて、単にかかる費用だけを考えると言うことです。

休日などの時間的拘束やストレスも、家族の介護を数年〜10年以上にも渡って続ける場合は非常に大きなものとなります。

可能性として介護離職を時間の制約やストレスに耐え切れずにしてしまうこともあります。

また、一番防がなければならないことは、介護による親子共倒れ、夫婦共倒れという事態です。

そのため、在宅介護を考えるときは、金銭的コストだけにこだわるのではなく、在宅介護による時間的・精神的コストも考えて判断することをオススメします。

6.5.基本は要介護者の貯金や年金を切り崩す

チャート図

基本的に介護にかかる費用の捻出は、要介護者の貯金や年金からするようにしましょう。

足りない場合のみ介護者が出せば大丈夫です。

こんなことを言うと、あなたは、親の口座に手をつけることに罪悪感を覚えるかもしれません。

しかし、貯金や年金はこの「介護にかかる費用」も踏まえてのはずです。

必ず時間的にも経済的にも介護者が過度な負担を感じてしまうと苦しくなってしまいます。

意識していただきたいことは、介護を無理なく続けるために、経済面での負担を少しでも減らすようにすることです。

7.介護施設費は払えないし、在宅でも診れない場合は?

悩む男性

非常に多いケースとして、高齢者の方が何とか自宅で生活が出来ていて、転んで骨折したとか、または、急な病気で入院してしまって、それを機に介護が必要な状況に陥ってしまうことです。

しかし、施設は金銭的な面から難しい、かと言って介護保険のサービスを在宅でフル活用したとしても在宅介護は困難となった時にどうすればしよいのか。

最後に、そのようなケースになってしまった場合の対策について解説していきます。

7.1.入院を機に在宅生活が困難になるケース

歩道を歩く高齢者

内閣府の調査によりますと、

65歳以上の一人暮らし高齢者の増加は男女ともに顕著であり、昭和55(1980)年には男性約19万人、女性約69万人、高齢者人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%であったが、平成27(2015)年には男性約192万人、女性約400万人、高齢者人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%となっている。

という結果がでており、高齢者の方で在宅独居生活している方は沢山いらっしゃいます。

一人で在宅でなんとか生活できていても、在宅生活がひょんなことから困難に陥るというケースはよくあることです。

非常に多いケースが、病気で入院してしまい、入院している間にADL(日常生活動作)が低下し、在宅で生活することが困難になるケースです。

そうなった場合に、そのような人達はどうしたら良いのでしょうか。

まず、考えうる方法としては、次の点について対策を取ることです。

  • 在宅の生活が何が問題で困難なのか
  • 在宅での生活が何を補充すればできるようになるのか

例えば、入院したことによって、元々歩けていた人が、歩くことが困難となってトイレに行くことができないので在宅での生活は困難になったとします。

このような場合の解決法としては、介護保険の中には、「特定福祉用具購入」のサービスを利用することができますから、介護保険を申請して、1割の自己負担でその中にあるポータブルトイレを購入すれば解決できます。

排泄したものは破棄する必要がありますが、その場合はヘルパーを介護保険で利用し、破棄してもらえば大丈夫です。

もちろん、家族ができるのであれば、介護保険費を抑えることは家族が対応することでことでできます。

在宅で生活する方法には、このように、担当のケアマネージャーと何が必要になってくるのかを考え、色々なサービスを十分に補う方法があります。

7.2在宅での生活が困難になってしまった場合

病院の一室

先述しました、介護保険のサービスを在宅で充足しても生活が成り立たない時には、施設への入所について検討する必要があります。

介護の施設には色々な施設があります。

それらの施設の中で、本人の状態にあった施設を検討する必要がありますが、一番本人や家族が気になるのが施設費ではないでしょうか。

10万以下で月の施設費を抑えるならば、特別養護老人ホームまたは老人保健施設です。

入居には条件が多数ありますが、所得段階に応じて10万以下で入居できます。

入所を検討するのであれば条件について施設相談員と相談することをオススメします。

グループホームや有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅が上記施設以外であればあります。

しかし、現状としては、これらの施設で月額が10万以下のところはなかなか存在していません。

7.3医療依存度が高く、施設で対応してもらえないケース

説明をする医師

施設によっては、医療の必要性が高い方に関してはなかか受け入れをしてもらえない場合があります。

そのような方に関しては医療療養型病院か介護療養型病院への入院が必要になるわけです。

しかし、国の施策として介護療養型病院は廃止傾向にあるため、この病棟については減少傾向にあります。

そうすると、検討しうる方法としては医療療養型病院となります。

ただし、現状は、医療区分に該当しない患者様の受け入れは医療療養型病院も難しいのです。

入院の条件として

  • 人工透析をしている方
  • 吸引が必要な方
  • 酸素が必要な方

等々、各条件があるので入院はそのどれかに該当すれば可能です。

しかし、療養型病院への入院は、国が定めている医療区分に該当しなければ難しいのです。

ただ、年金だけで生活している高齢者の方であれば、病院に入院する時にかかる費用は医療保険になるので食事代も含めてひと月に4~5万程度になります。

そのため、介護施設費よりもかなり安くはなっています。

7.4.「お金もない」、「在宅での介護も難しい」となった時どうすればいいのか

膨れる女性

「お金もない」、「在宅での介護も難しい」となった時、あくまでも、本人の状態にもよりますが、生活保護を申請し、保護受給者でも入居できる施設を探す方法があります。

ただし、介護施設で生活保護受給者を受け入れている施設は多くないので、入所は各施設へ相談することにはなります。

もちろん本人の状態で、施設の体制的に受け入れができるのかを確認する必要があります。

また、月の負担額が有料老人ホームなどで8~9万円とかなりや安く設定している施設もあります。

オススメすることは、各施設に相談して料金を確認してみることです。

大勢の方が、お金がなく、困難になった在宅生活で、次に療養場所をどこにすればいいのか悩まれています。

そのため、相談員が各施設、病院には存在していて、本人の状態に合った施設を検討し、相談には乗ってくれます。

しかし、介護施設を見つけるのに、一点張りにお金がないから施設費が払えないけど、家では診れない」だと見つかりません。

お金がないのであれば、家族がフォローして介護保険サービスを利用しながら在宅で診る覚悟をするのか、家族が施設費を何とか工面するのか考え決断することが必要です。

もちろん公的な制度で生活保護制度などが存在しますが、家族に扶養能力があると判断されれば保護制度の利用による受給はできません。

となると、在宅で家族が頑張って診るのか、て施設へ入居するためのお金を工面するしかの方法しかないのです。

施設や病院で、「お金がありませんから施設費は出せないし、在宅でも診れません」という方を、なんとかしてくれるところはありません。

そこをなんとかするのが家族ですし、悩んでなんとかする必要があります。

そのための相談窓口について、次の表で紹介しておきますので参考にしてください。

<主な相談窓口と専門家>

地域包括支援センター

介護が必要になった場合の相談先です。介護保険だけでなく、広く介護についてアドバイスしてくれます。

ケアマネージャー活用
(介護支援専門員)

ケアプランを作成してくれます。介護保険の担当者として、一番身近な存在です。

社会福祉協議会(社協)

生活福祉資金貸付制度の窓口です。福祉サービスや金銭管理のサポートも行っています。

福祉事務所

生活保護などを扱う市区町村の窓口です。生活保護以外でも利用できる制度があれば紹介してくれます。

民生委員

住民の立場から、地域での生活の相談を受けてくれます。自分の地域の民生委員を確認しておきましょう。

社会福祉士

社会福祉制度に精通し、福祉に関する相談を受けてくれます。福祉施設に属していることが多いです。

社会保険労務士(社労士)

社会保険と労働問題の専門家です。年金や公的医療保険について相談できます。

ファイナンシャル・プランナー(FP)

生活にかかわるお金の問題やライフプランの相談を受けてくれます。介護や老後の生活設計に詳しい人もいます。

8.まとめ

悩む老夫婦のイラスト

今回は、「介護施設を利用した場合に掛かる費用について詳しく解説します!」という題名で解説してまいりました。

介護施設にかかる費用と在宅介護にかかる費用についても解説しておりますので、在宅介護の費用が少なくて済むことがお分かりかと思います。

しかし、期限の分からない在宅介護にかかる時間的、精神的、肉体的にかかってくるストレスは非常に大きなことではないでしょうか。

その負担は、介護施設を利用することで軽減することができます。

また、介護施設や介護サービスの費用は医療費控除の対象になりますから、申請時に必要な領収書等はきちんと管理しておいて、税金のメリットを上手に活用して、介護にかかる費用について少しでも経済的な負担を軽減できるようにしましょう。

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