抗がん剤費用の平均を正しく知って、将来の不安に備えよう!

3人に1人が罹患する可能性があると言われるほど、私たち日本人の死亡要因の上位に、がんは位置するようになりました。

多くの方が「がん=死」と言うイメージを抱いているかと思いますが、早期発見/早期治療や、先進医療の進歩により、その概念は覆りつつあります。

しかしながら、がんに罹患してしまった場合には、根治を目指し治療に臨むわけですが、ここで多くの方が不安を抱きます。

それが、ずばりがんにかかる治療費です。

中でもがん治療に多用されるイメージの抗がん剤ですが、複数回の投与が必要とされていることは、インターネットやメディアなどの情報で、皆さんご存知ではあります。

しかしながら、実際に抗がん剤に掛かる費用を、正確にご存知の方は少ないでしょう。

そこで今回は、がんに罹患してしまった際の、抗がん剤の費用を事前に知っていただくだけでなく、将来のがん費用に関する経済的不安を払拭するための備えについても、ご一緒に見てまいりましょう

目次

1.がんとは
1.1発生メカニズム
1.2部位別に見るがんの種類

2.状態からみるがんの治療
2.1治療方法の種類
2.2局所療法とは
2.3全身療法とは

3.三大療法とは
3.1手術療法の特徴
3.2科学(薬物)療法の特徴
3.3放射線療法の特徴
3.4その他の療法の特徴

4.胃がんとは
4.1胃がんの抗がん剤治療
4.2抗がん剤の治療費

5.肺がんとは
5.1肺がんの抗がん剤治療
5.2抗がん剤の治療費

6.大腸がんとは
6.1大腸がんの抗がん剤治療
6.2抗がん剤の治療費

7.乳がんとは
7.1乳がんの抗がん剤治療
7.2抗がん剤の治療費

8.がん治療費に対する備え
8.1がん治療にかかる医療費
8.2民間保険会社の活用
8.3おすすめのがん保険

9.まとめ

1.がんとは

抗がん剤のお話に入る前に、まずは私たち日本人のがん罹患率を見てください。

その他が22.4%を占めていますが、三大/五大/七大疾病などとして近年メジャーになりつつある疾病の中でも、とりわけ悪性新生物とよばれるがんによる死因が、実に全体の30%近くを占めているのが、お分かりかと思います。

この章では、そんながんそのものの情報を、紐解いてまいりましょう。

 

1.1発生メカニズム

そもそもがんとは、一体どのようなものなのでしょうか。

がんとは通常、私たちの体内で正常に活動している細胞に対して、何がしかの原因がそれら正常細胞をがん化させてしまう状況を指します。

がん化された細胞は、自身で体内増殖を続け、周りの正常な細胞や組織を破壊しながら、拡散/拡大していきます。

がん化したがん細胞の恐ろしいところは、血液やリンパの流れを利用し、身体中をめぐりながら、そこここで増殖を始めてしまう点にあります。

肥大したがんは、サイトカインと言う、栄養を阻害する悪性物質を発し、それまで正常であった各種臓器機能を傷つける為、栄養障害や臓器不全を引き起こす恐ろしいメカニズムを持っています。

 

 

 

 

 1.2部位別に見るがんの種類

それでは、がんには一体どのような種類があるのでしょうか。

 

がん(癌)の種類別一覧
肺がん
胃がん
大腸がん
肝臓がん
すい臓がん
腎臓がん
腎盂・尿管がん
副腎がん
胆道がん
食道がん
咽頭がん
喉頭がん
口腔がん
膀胱がん
甲状腺がん
上顎洞がん
耳のがん
皮膚がん
悪性黒色腫
悪性リンパ腫
白血病
多発性骨髄腫
骨肉腫
軟部肉腫
脳腫瘍
頭頚部のがん
小児がん

 

ご覧いただくとお分かりのように、心臓を除く大半の臓器、皮膚や粘膜、血液など、あらゆる部位でがんが発生することが、見て取れます。

冒頭でも申し上げた通り、3人に1人ががんでなくなっていると言うことは、これらのがんのいずれか、もしくは複数のがんが約33%の確率で、私たちの身に降りかかってくると言うことになります。

この情報で気がめいってしまう方も多数いらっしゃると思いますが、「がん=死」ではありません。

そこで次章より、がんの治療に関する情報を会得して、闇雲な不安を払拭してまいりましょう。

 

 

 

 

2.状態からみるがんの治療

先ほどご覧いただいた一覧表にありますように、がんには様々な種類があり、発症部位や状態によって、その治療方法は多岐を極めます。

そこでこの章では、どのような治療法が選択されるのかを、大まかに見てまいりましょう。

 

 

 

 

2.1治療方法の種類

まず、がんの治療法は下記2種に、大別されています。

 

局所療法 全身療法

 

そこで次章より、それぞれの特徴などを見てまいりましょう。

 

 

 

 

2.2局所療法とは

局所療法とはその名が示す通り、がんそのものを対象に絞り込む治療方法で、限られた病巣に対してアプローチが行われます。

別の言い方をすれば、病巣が限られた範疇を超えてしまっているケースでは、適用されないと言うことで、代表的な治療方法は下記になります。

 

手術療法 病巣そのものの切除
放射線療法 がんに放射線を照射し、病巣を攻撃
光線力学的療法 レーザー治療の一種でがんに照射し、病巣を攻撃

 

2.3全身療法とは

全身療法は局所療法と異なり、がんの病巣が複数発見されていたり、全身にがん細胞が転移してしまっている場合に用いられ、代表的な治療方法は下記となっています。

 

化学療法 抗がん剤により全身のがんを攻撃
免疫細胞療法 患者自身の免疫細胞を活性化させ、それを利用する

 

がんの進行具合などから、この大別された2種の中から、治療が開始されます。

しかしながら、どちらか一方を利用すると言う訳ではなく、全身療法でがんの活性化を抑え、病巣そのものが縮小した場合、局所療法などでさらなるがん撃退を行う場合などがあります。

 

 

 

 

3.三大療法とは

現在、がんの治療方法のスタンダードとして確立している、最も一般的な治療法が「三大療法」と呼ばれているものです。

そこでこの章では、そんな三大療法の特徴などを、見てまいりましょう。

 

 

 

 

3.1手術療法の特徴

がんの病巣を手術で除去するのが、手術療法です。

進行状況によって、病巣のある臓器周辺の組織や、リンパ節なども、同時に除去する場合があります。

しかしながらこの治療方法の選択には、下記のような条件が伴います。

 

・早期がんである

・ある程度の進行は見られるが、切除可能な範疇である

 

それではここで、手術療法のメリット/デメリットを、見ておきましょう。

 

メリット

・がんの病巣が一気に除去可能なので、検査で検出不能な極小がんが無ければ、完治の確率が高い

 

デメリット

・メスによる切除となる為、傷そのものの治癒や、全身の回復にある程度の期間が必要となる為、患者への負担が多少なりとも発生する

・切除部位によって、臓器や身体の正常機能を失ってしまう可能性がある

・手術が不可能な部位に対しては、用いることが出来ない

・極小転移には、対応できない

 

完治率の高い手術療法は、このようなメリット/デメリットを持ち合わせています。

しかしながら近年、デメリットの削減の為、下記のような対処方法がとられるようになっています。

 

・切除範囲を可能な限り最小限にとどめる

・大きく開腹するのを避ける為、内視鏡を使用した腹腔鏡手術や、胸腔鏡下手術を行い、体への負担を軽減する

 

これらにより、以前と比較すると患者さんへの負担が、飛躍的に軽減されるようになっています。

 

 

 

 

3.2科学(薬物)療法の特徴

化学療法とはその名の示す通り、抗がん剤などの薬物を投与することによって、がん細胞を死滅/縮小、増殖抑制させる治療方法で、その手法は下記のようになっています。

 

点滴
注射
内服

 

まずは抗がん剤について、見てまいりましょう。

抗がん剤の投与/接種には、下記の様なメリット/デメリットが存在します。

 

メリット

・血液を通じて、抗がん剤が全身にいきわたるので、手術不可能な極小病巣に効果が見られる

 

デメリット

・脱毛/吐き気/倦怠感/しびれなどの副作用がある

・健康な正常細胞にも影響が出る

・肝臓/腎臓/造血器への障害が避けられない

 

皆さんがお持ちのイメージや情報通り、すべての方にとは言いませんが、少なからず苦しい副作用が、患者さんを襲います。

しかしながら近年では、患者さんの負担軽減のため、副作用を抑えるための薬剤も多用されるようになっています。

また、がん細胞だけを攻撃する分子標的治療薬の開発が進み、実用化されているものもありますので、今後のさらなる開発が待たれるところです。

 

次に挙げるのが、ホルモン療法で、下記のようながんに対して行われます。

 

乳がん
子宮がん
前立腺がん
甲状腺がん

 

これらはモルモンが密接に関係する臓器で、特定のホルモンの分泌抑制、作用制限をすることで、がん細胞の活動の抑制/縮小化や、転移/再発を防ぐことが出来ます。

副作用は抗がん剤治療と比較すると軽いものであるとされていますが、長期継続の治療となる場合が殆どです。

 

 

 

 

3.3放射線療法の特徴

2.2章でお伝えした局所療法で、がん病巣部に放射線照射を行うことで、がん細胞を死滅させます。

治療前検査の技術/精度向上や、放射線照射方法の進歩により、病巣のサイズ/位置を正確に特定出来るようになり、集中的照射が可能になったため、効果が向上しています。

 

そんな放射線療法には、下記のようなものがあります。

 

外部照射 身体の外部からがん病巣に照射
密封小線源治療 放射線物質を密封したカプセルを病巣に挿入
放射線同位元素内用療法 放射性物質を注射/内服

 

放射線として一般的なのは、私たちにもなじみ深いX線ですが、下記のような新しい治療方法も、進歩を続けています。

 

陽子線治療 粒子線を利用
重粒子線治療 炭素イオン線を利用

 

それでは、これら放射線療法のメリット/デメリットも、見ておきましょう。

 

メリット

・年齢/合併症により手術困難な場合でも利用可能

・開腹手術のような、身体的負担が軽減

・通院治療も可能

・臓器機能/形状の温存が可能なので、QOL(Quality of Life:生活の質)が、高水準で維持可能

 

デメリット

・照射部分に炎症が起こる場合あり(放射線障害)

・めまいなどの全身障害が起こる場合あり

・密封小線源治療/放射線同位元素内用療法では、行動制限が一部あり

 

患者さんへの負担が大幅に軽減されているので、文中にもありますように、生きていく上で軽視できないQOLが、ある程度守られているのが嬉しい療法でもあります。

 

 

 

 

3.4その他の療法の特徴

以上までが、代表的ながん療法(三大療法)ですが、近年ではその他の療法として、下記の様なものが、積極的に取り入れられています。

 

治療法 特徴
漢方薬 主に副作用の対策や、全身の免疫力を高めるために、漢方剤などが用いられる。保険が適用される漢方薬もある。
温熱療法 がん細胞が約43℃の熱で死滅する特性を利用し、がんの病巣に集中的に熱を当てたり、全身的に体温を上げたりすることで治療する方法。血行が良くなることで、全身の免疫力が向上するというメリットも期待できる。
理学療法 乳がんや子宮がん、前立腺がんの手術や放射線療法のあとに出現した進行性のむくみ(リンパ浮腫)に対しては、スキンケア、圧迫療法、リンパドレナージ(リンパマッサージ)、運動療法を組み合わせた複合的理学療法が行われ、保険も一部適用される。
緩和ケア 治療による痛みや辛さの軽減を、実施
心的ケア 様々な医療部門のスタッフによりチーム構成され、心のケアや社会的支援を実施。

 

これらは三大療法の補完として行われており、一部ではありますが保険適用もされるようになってきたので、やはり患者さんにとっては、朗報的治療法だと言えるでしょう。

以上、がん療法のあらましを見ていただいたところで、次章より、日本人のがんによる死亡率の高い代表的ながんに関して、とりわけ抗がん剤治療のあれこれを、見てまいりましょう。

 

 

 

 

4.胃がんとは

がんの中でも、とりわけ私たち日本人の罹患率/死亡率が最も高いのが、胃がんです。

まずは、胃がんの基本的な知識を押さえておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこでまずは、胃の構造自体を見てまいりましょう。

最も胃がんが発生する部位は幽門部で、胃の出口や十二指腸へと繋がっていきます。

胃がん事態は、食生活、とりわけ食塩の過剰摂取などが、大きく関わるとされています。

近年身近に聞こえるようになったピロリ菌も、発症要因の一つともされています。

しかしながら早期発見であれば、比較的良好な予後が得られるがんでもあります。

 

 

 

胃がんは、摂取した食物を消化する胃内部の内側に位置する粘膜に発生し、徐々に外側に向かって浸潤していきますが、先ほども申し上げたように、早期発見/早期治療が行われれば、根治が望めるがんであるとされています。

 

 

 

 

 

 

それでは胃がんによる罹患率や死亡率も、改めて押さえておきましょう。

 

 

 

私たちに無くてはならない検索ツールとなったインターネットなどから、生活習慣に関する情報も入手しやすくなり、食生活などへの意識改善がなされ、男女計では死亡要因3位へと変化してまいりました。

そうは言うものの、その死亡者数は46,679人と、決して少数でないことは明らかです。

 

4.1胃がんの抗がん剤治療

胃がんの抗がん剤治療は、下記の2種に大別されます。

 

・術後の再発予防

・転移/再発によりがん病巣が拡大し、手術不能な場合でも、進行度を抑えQOLの維持や延命を図る

 

そんな胃がんの抗がん剤治療ですが、下記の流れで行われます。

 

1:S-1と呼ばれる経口抗がん剤服用を、1年間継続する

2:症状により抗がん剤をカップリングし、投与する

 

このカップリングには、代表的な物として、下記が挙げられます。

 

一般的名称 略号 販売名(製薬会社の商品ブランド名)
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム S-1 ティーエスワン、エスエーワン、エスワンエヌピー、エスワンメイジ、エヌケーエスワン、テノックス、テメラール、EEエスワン、エスワンケーケー
シスプラチン CDDP シスプラチン、ランダ、ブリプラチン
イリノテカン CPT-11 カンプト、トポテシン、イリノテカン
カペシタビン CAP ゼローダ
トラスツズマブ ハーセプチン
ドセタキセル DTX タキソテール、ドセタキセル、ワンタキソテール
パクリタキセル PTX タキソール、パクリタキセル
ラムシルマブ サイラムザ

 

 

 

4.2抗がん剤の治療費

それでは前述の治療の流れに沿って、それぞれの治療費と治療にかかる期間とを、見てまいりましょう。

 

1:術後の再発予防で使用されるS-1

 

シスプラチン+S-1
薬剤名
1コース(6週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週 第4週 第5週 第6週
S-1 × × 94,920円
解説 1週目から4週目までS-1(カプセル剤)を毎日2回服用。その後2週間、休薬。再発予防のため約1年間(9コース)治療を継続。9コースの治療費合計は854,280円

 

2:転移/再発で手術不可能な場合

 

シスプラチン+S-1
薬剤名
1コース(5週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週 第4週 第5週
S-1 × ×
111,320円
シスプラチン × × × ×
解説 1週目から3週目までS-1を毎日2回服用。2週目(第8日目)にシスプラチンの投与を受け、4週目、5週目は薬を休みます。

 

シスプラチン+カペシタビン
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
シスプラチン × ×
96,740円
カペシタビン ×
解説 シスプラチンを初日に投与され、カペシタビンを初日~14日に1日2回服用し、それ以降は薬を休みます。

 

シスプラチン+カペシタビン+トラスツズマブ
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
シスプラチン × ×
1コース目
268,600円
2コース目以降
235,780円
カペシタビン ×
トラスツズマブ × ×
解説 シスプラチンとトラスツズマブを初日に投与され、カペシタビンを初日~14日に1日2回服用し、それ以降は薬を休みます。2コース目以降はトラスツズマブの投与量が少なくなるために235,780円/コースとなります。

 

イリノテカン
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週
イリノテカン × 26,140円
解説 イリノテカンを初日に投与され、それ以降は薬を休みます。

 

ドセタキセル
薬剤名
1コース(3~4週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3~4週
ドセタキセル × × 68,310円
解説 ドセタキセルを初日に投与され、それ以降は薬を休みます。

 

ラムシルマブ+パクリタキセル
薬剤名
1コース(4週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週 第4週
ラムシルマブ × ×
799,040円
パクリタキセル ×
解説 ラムシルマブを初日と15日目に、パクリタキセルを初日、8日目、15日目に投与され、それ以降は薬を休みます。

 

 

5.肺がんとは

男女問わず、罹患率/死亡率が上昇しているのが、肺がんです。

 

まずは肺の構造自体を見てまいりましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちが呼吸をする上でなくてはならないのが肺です。

呼吸によって得た酸素を肺に取り込み、体内にある二酸化炭素を排出する役割を、担っています。

鼻や口から入った空気は気管を通じて左右の肺へと取り込まれ、その気管支の末端は酸素と二酸化炭素の交換を担う肺胞へとつながっていきます。

左右の肺は非対称で、右側には上葉/中葉/下葉の3つ、左側は心臓に隣接しているため、上葉/下葉とに分かれています。

肺がんには、小細胞がんと非小細胞がんがあり、非小細胞がんは腺がん/扁平上皮がん/大細胞がんの3種となっています。

そんな肺がんですが、大きく分けて肺門部/肺野部に発生します。

肺門部は肺の入り口の太い気管支を指し、扁平上皮がんが多く、肺野部と呼ばれる気管支の末梢から肺胞のある肺の奥の部分には、腺がんという種類のがんが多くを占めています。

肺門部のがんは喀痰細胞診や気管支鏡で見つけやすい半面、X線検査では見つけにくいとされていますが、一方で肺野部のがんはX線写真で見つけやすいとされています。

それでは肺がんによる罹患率や死亡率も、改めて押さえておきましょう。

 

 

ご覧いただくとお分かりのように、肺がんで死亡される方の人数は、全がん中1位となっています。

 

5.1肺がんの抗がん剤治療

肺がんの抗がん剤治療は、下記の2種に大別されます。

 

非小細胞肺がん
小細胞肺がん

 

代表的な物として、下記14種類が挙げられます。

 

一般的名称 略号 販売名(製薬会社の商品ブランド名)
テガフール・ウラシル配合剤 UFT ユーエフティ
カルボプラチン CBDCA パラプラチン、カルボプラチン
パクリタキセル PTX タキソール、パクリタキセル
シスプラチン CDDP ランダ、ブリプラチン、シスプラチン
イリノテカン CPT-11 カンプト、トポテシン、イリノテカン
エルロチニブ タルセバ
エトポシド VP-16 ベプシド、ラステット、エトポシド
ノギテカン ハイカムチン
ベバシズマブ アバスチン
ゲフィチニブ イレッサ
ペメトレキセド MTA アリムタ
ビノレルビン VNR ナベルビン、ロゼウス
クリゾチニブ ザーコリ
ニボルマブ オプジーボ

 

 

 

 

5.2抗がん剤の治療費

非小細胞肺がんの抗がん剤治療は、進行度(早期/中期)で、手術/放射線治療後の再発予防のため行われるケースと、再発/転移により手術による切除不可能な場合とに、大別されます。

 

それでは、それぞれの治療費と治療にかかる期間とを見てまいりましょう。

 

1:術後の再発防止を目的とした抗がん剤治療

 

テガフール・ウラシル配合剤
薬剤名 1ヶ月の治療費 治療費合計
テガフール・ウラシル配合剤 29,100円
解説 1日2回2カプセルを、連日服用します。手術後の再発予防として2年間(24ヶ月間)服用しますので、治療費の合計は698,400円となります。

 

シスプラチン+ビノレルビン
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
シスプラチン
81,660円
ビノレルビン
解説 シスプラチンを初日に、ビノレルビンを初日と8日目に投与され、その後は薬を休みます。4コース治療を繰り返しますので、その治療費合計は、326,640円となります。

 

2:再発、転移等により切除できない抗がん剤治療

 

カルボプラチン+パクリタキセル
薬剤名
1コース(3週間)の服用スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
カルボプラチン
110,680円
パクリタキセル
解説 カルボプラチン、パクリタキセルを初日に投与され、その後は薬を休みます。6コース以内で治療を繰り返します。

 

カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
カルボプラチン
470,310円
パクリタキセル
ベバシズマブ
解説 カルボプラチン、パクリタキセル、およびベバシズマブを初日に投与され、その後は薬を休みます。6コースの治療を行い、その治療費合計額は2,821,860円となります。
6コース終了後、治療効果が得られている場合にはベバシズマブだけの治療(3週間を1コースとし、初日にベバシズマブを投与され、その後20日は薬を休む)を繰り返します。ベバシズマブだけのコースの治療費は、359,620円/コースとなります。

 

シスプラチン+イリノテカン
薬剤名
1コース(4週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週 第4週
シスプラチン
74,080円
イリノテカン
解説 シスプラチンを初日に、イリノテカンを初日、8日目、および15日目に投与され、その後は薬を休みます。6コース以内で治療を繰り返します。

 

シスプラチン+ペメトレキセド
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
シスプラチン
363,370円
ペメトレキセド
解説 シスプラチンとペメトレキセドを初日に投与され、その後は薬を休みます。6コース以内で治療を繰り返します。

 

ゲフィチニブ
薬剤名 1ヶ月の治療費 治療費合計
ゲフィチニブ 201,300円
解説 1日1回1錠を、連日服用します。

 

エルロチニブ
薬剤名 1ヶ月の治療費 治療費合計
エルロチニブ 319,200円
解説 1日1回1錠を、連日服用します。

 

クリゾチニブ
薬剤名 1ヶ月の治療費 治療費合計
クリゾチニブ 721,500円
解説 1回1カプセルを1日2回、連日服用します。

 

ニボルマブ
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週
ニボルマブ 1,330,650円
解説 ニボルマブを初日に投与され、その後は薬を休み、2週毎に治療を繰り返します。

 

2:小細胞肺がんの抗がん剤治療

小細胞肺がんは、抗がん剤を利用することにより、一時的ながんの縮小や消滅が見られますが、残念ながら根治率が高いとは言えません。

抗がん剤の効力が弱いとされる非小細胞肺がんと比較すると、小細胞肺がんの方が、治療的選択肢が少ない上、生存率は同等/それ以下と言う厳しい現実となっています。

それでは、それぞれの治療費と治療にかかる期間とを見てまいりましょう。

 

シスプラチン+イリノテカン
薬剤名
1コース4週間の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週 第4週
シスプラチン
67,870円
イリノテカン
解説 シスプラチンを初日に、イリノテカンを初日、8日目、および15日目に投与され、その後は薬を休みます。4コースの治療を行いますので、その治療費合計は271,480円となります。

 

シスプラチン+エトポシド
薬剤名
1コース(3~4週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目 4日目以降
シスプラチン
75,410円
エトポシド
解説 シスプラチンを初日に、エトポシドを初日、2日目、および3日目に投与され、その後は薬を休みます。患者さんにより薬の使用を休む期間が異なり、1コースは3~4週間となります。同じ3ヶ月間の治療費をみますと、1コース3週間の場合、3ヶ月間の治療費合計は301,640円、1コース4週間の場合、3ヶ月の治療費合計は226,230円となります。4コースの治療を行います。

 

ノギテカン
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
1週目 2週目 3週目
ノギテカン 86,100円
解説 初日から5日目までノギテカンを投与され、その後は薬を休みます。

 

 

 

 

6.大腸がんとは

かつては欧米人に多く見られた大腸がんですが、食生活の変化による食物繊維摂取不足などを背景に、日本人の間でも多くみられるようになりました。

まずは大腸の構造自体を見てまいりましょう。

 

 

 

 

 

 

 

腸は非常に長い臓器で、その全長は約2mもあり、大きく結腸/直腸/肛門の3類に大別されています。

食物は、小腸から大腸に入るとまず盲腸を通過し、上向の上行結腸/横に進む横行結腸/下に向かう下行結腸、そこからS状結腸を通過した後、直腸を下って肛門から排出されます。

先ほども申し上げた通り、大腸がんの死亡数は食の欧米化などの影響を背景に、増加傾向にあるばかりでなく、今後も増加が見られると予想されています。

しかし、早期に発見して治療すればほぼ治癒が可能なので、こちらも早期発見が大切となります。

 

 

 

それでは大腸がんによる罹患率や死亡率も、改めて押さえておきましょう。

 

 

 

胃がんを抜いて罹患率/死亡者数が1位となった大腸がんの早期発見に対する意識は、格段に上がっています。

 

6.1大腸がんの抗がん剤治療

大腸がんの中でも、結腸がんと直腸がんに関しては、おおむね同じ抗がん剤が、治療の選択肢となっています。

今回は、下記に大別してそれぞれを見てまいりましょう。

 

手術後の再発予防/再発/転移・手術による切除困難な場合

 

一般的名称 略号 販売名(製薬会社の商品ブランド名)
テガフール・ウラシル配合剤 UFT ユーエフティ
ホリナートカルシウム LV ロイコボリン、ユーゼル
カペシタビン CAP ゼローダ
レボホリナートカルシウム ℓ-LV アイソボリン、レボホリナート、レボホリナートカルシウム
イリノテカン CPT-11 カンプト、トポテシン、イリノテカン
フルオロウラシル 5-FU 5-FU、フルオロウラシル
オキサリプラチン L-OHP エルプラット、オキサリプラチン
ベバシズマブ アバスチン
セツキシマブ アービタックス

 

 

6.2抗がん剤の治療費

それでは、それぞれの治療費と治療にかかる期間とを見てまいりましょう。

 

1:手術後の再発予防

 

テガフール・ウラシル配合剤+ホリナートカルシウム(結腸がん、直腸がん)
薬剤名
1コース(5週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週 第4週 第5週
テガフール・ウラシル配合剤 ×
221,200円
ホリナートカルシウム ×
解説 テガフール・ウラシル配合剤とホリナートカルシウム錠剤をそれぞれ1日3回、28日間服用します。その後7日間薬を休みます。5コース続けますので、5コース分の治療費合計は1,106,000円になります。

 

カペシタビン(結腸がん)
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
カペシタビン × 60,480円
解説 1日2回、2週間服用し、残りの1週間薬を休みます。再発予防のため8コース(約6ヶ月間)の治療を続けます。8コースの総治療費は合計483,840円になります。

 

レボホリナートカルシウム+オキサリプラチン+フルオロウラシル(”mFOLFOX6”、結腸がん)
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目以降
レボホリナートカルシウム × ×
112,720円
オキサリプラチン × ×
フルオロウラシル ×
解説 レボホリナートカルシウム(抗がん剤の作用増強剤)、オキサリプラチン、フルオロウラシルを初日に、フルオロウラシルを2日目に投与されます。3日目以降は薬を休みます。術後補助療法では12コースの治療を繰り返し、その治療費合計額は1,352,640円になります。

 

オキサリプラチン+カペシタビン(“XELOX”、結腸がん)
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
1週目 2週目 3週目以降
オキサリプラチン × ×
147,900円
カペシタビン ×
解説 オキサリプラチンを初日に投与され、さらに初日から14日目までカペシタビンを連日服用します。その後は薬を休みます。

 

フルオロウラシル+レボホリナートカルシウム(結腸がん、直腸がん)
薬剤名
1コース(8週間)の治療スケジュール
治療費合計
1週目 2週目 3週目 4週目 5週目 6週目 7週目 8週目
フルオロウラシル × ×
205,080円
レボホリナートカルシウム × ×
解説 初日にフルオロウラシルとレボホリナートカルシウムの投与を6週間受け、7週目、8週目は薬を休みます。再発予防のため半年間、3コースの治療を行い、その治療費の合計は615,240円となります。

 

2.再発、転移等により切除できない大腸がんの治療

以下の治療選択肢(レジメン)は結腸がん、直腸がんのいずれにも使います。

 

レボホリナートカルシウム+イリノテカン+フルオロウラシル(“FOLFIRI”)
FOLFIRI療法は標準的レジメンで、薬の使い方を改良したいくつかのバリエーションが治療に使われています。
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目以降
レボホリナートカルシウム × ×
56,020円
イリノテカン × ×
フルオロウラシル ×
解説 レボホリナートカルシウム(抗がん剤の作用増強剤)、イリノテカンを初日に、フルオロウラシルを初日と2日目に2日間かけて(46時間)投与されます。3日目以降は薬を休みます。

 

FOLFIRI+ベバシズマブ
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目以降
レボホリナートカルシウム × ×
181,230円
イリノテカン × ×
フルオロウラシル ×
ベバシズマブ × ×
解説 レボホリナートカルシウム(抗がん剤の作用増強剤)、イリノテカン、およびベバシズマブを初日に、フルオロウラシルを初日と2日目に2日間かけて(46時間)投与されます。3日目以降は薬を休みます。

 

レボホリナートカルシウム+オキサリプラチン+フルオロウラシル(”mFOLFOX6”)
FOLFOXにも薬の使い方を改良したさまざまなバリエーションがあり、mFOLFOX6は外来通院治療用です。
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目以降
レボホリナートカルシウム × ×
112,720円
オキサリプラチン × ×
フルオロウラシル ×
解説 レボホリナートカルシウム(抗がん剤の作用増強剤)、オキサリプラチン、フルオロウラシルを初日に、フルオロウラシルを2日目に投与されます。3日目以降は薬を休みます。

 

mFOLFOX6+ベバシズマブ
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目以降
レボホリナートカルシウム × ×
237,940円
オキサリプラチン × ×
フルオロウラシル ×
ベバシズマブ × ×
解説 レボホリナートカルシウム(抗がん剤の作用増強剤)、オキサリプラチン、フルオロウラシル、およびベバシズマブを初日に、フルオロウラシルを2日目に投与されます。3日目以降は薬を休みます。mFOLFOX6にベバシズマブを加えることにより、治療効果がさらに向上します。

 

セツキシマブ+イリノテカン
薬剤名
1コース(2週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 8日目 9日目以降
セツキシマブ ×
432,260円
イリノテカン × ×
解説 セツキシマブとイリノテカンを初日に、さらにセツキシマブを8日目に投与されます。9日目以降は薬を休みます。上記は1コース目の治療費を示しますが、2コース目以降はセツキシマブの初日投与量が減少するため治療費は321,500円/コースとなります。

 

オキサリプラチン+カペシタビン(“XELOX”)
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
1週目 2週目 3週目以降
オキサリプラチン × ×
147,900円
カペシタビン ×
解説 オキサリプラチンを初日に投与され、さらに初日から14日目までカペシタビンを連日服用します。その後は薬を休みます。

 

XELOX+ベバシズマブ
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
1週目 2週目 3週目以降
オキサリプラチン × ×
348,580円
ベバシズマブ × ×
カペシタビン ×
解説 オキサリプラチンとベバシズマブを初日に投与され、さらに初日から14日目までカペシタビンを連日服用します。その後は薬を休みます。

 

 

 

 

7.乳がんとは

昨今メディアなどで多くみられるようになった乳がんですが、早期発見がキーとなることが、一般的に知識として浸透してきました。

 

そこで、まずは乳房の構造自体を見てまいりましょう。

 

 

 

 

 

 

 

乳房は主に、組織を形成するじん帯と脂肪、またそれらに守られた乳腺葉/乳頭へつながる乳管の4種で成り立っています。

腺房という組織が乳管でつながれたまとまりを乳腺小葉、乳腺小葉が乳管でつながれたまとまりを乳腺葉と呼びます。

乳腺葉は乳頭から放射線状に15~20配置されており、乳頭からつながる乳管を軸とし、ぶどうの房状につながっているのが乳腺葉、ぶどうの房全体が乳腺葉、ぶどうの粒が乳腺小葉とイメージいただくと分かり易いかと思います。

出産に合わせて乳腺小葉で産生される母乳は、乳管を通って乳頭から外へと排出されます。

 

 

 

乳がんが発生しやすい箇所は下記のような割合になっています。

乳房外側上部 53%
乳房内側上部 19%
乳房外側下部 14%
乳首付近 4%

その多くが乳管で発生する乳管がんで、乳腺小葉で発生する小葉がんが続きます。

 

 

 

それでは乳がんによる罹患率や死亡率も、改めて押さえておきましょう。

 

 

 

女性の罹患率で最も多いのが乳がんで、その発症年齢は年々若年化が進んでいます。

また女性特有の疾病と思われがちですが、男性にも可能性があり、女性のそれと比較して予後が悪くなりやすいと言う傾向が見られます。

 

 

7.1乳がんの抗がん剤治療

昨今、乳がんにおける抗がん剤治療方法の研究が顕著で、その組み合わせは多数用意されています。

抗がん剤の種類が増加したばかりでなく、その使用方法にも工夫がなされ、下記のような使用方法となっています。

・手術後の再発予防

・拡大した病変への治療

・手術前にがん病変を縮小化させてから手術を行い、術後に術前に使用されなかった種類の抗がん剤で、再発防止

今回は、代表的な抗がん剤に関して見てまいります。

 

 

 

 

7.2抗がん剤の治療費

それでは、代表的な対乳がんの抗がん剤を、見てまいりましょう。

 

一般的名称 略号 販売名(製薬会社の商品ブランド名)
エピルビシン EPI ファルモルビシン、エピルビシン
シクロフォスファミド CPA エンドキサン
ドキソルビシン DXR アドリアシン、ドキソルビシン
フルオロウラシル 5-FU 5-FU、フルオロウラシル
パクリタキセル PTX タキソール、パクリタキセル
カペシタビン CAP ゼローダ
トラスツズマブ ハーセプチン
ベバシズマブ アバスチン
ラパチニブ タイケルブ
タモキシフェン TAM ノルバデックス、タモキシフェン
アナストロゾール ANZ アリミデックス、アナストロゾール
レトロゾール フェマーラ
リュープロレリン LEU リュープリン、リュープロレリン
ペルツズマブ PER パージェタ
ドセタキセル DTX タキソテール、ドセタキセル、ワンタキソテール
トラスツズマブ エムタンシン T-DM1 カドサイラ

 

それでは、それぞれの症状に合わせた抗がん剤を、見てまいりましょう。

 

1.手術後の再発予防

再発予防処置として、ホルモン剤も同時投与されることが、多くなっています。

抗がん剤治療のうち、下記のEC/AC/FECの同時使用は行われませんがが、そのいずれかとパクリタキセル/ベバシツズマブは同時使用が行われることがあります。

つまり、2種類または3種類の抗がん剤のレジメンが同時使用される場合があり、病状にに合わせて、下記の様なカップリングが行われます。

 

・EC+パクリタキセル

・AC+パクリタキセル+トラスツズマブ

 

それでは、それぞれの治療費と治療にかかる期間とを見てまいりましょう。

 

エピルビシン+シクロフォスファミド(”EC”)
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
エピルビシン
72,050円
シクロフォスファミド
解説 エピルビシンとシクロフォスファミドを初日に投与され、その後は薬を休みます。再発予防のため4コースの治療を行い、4コースの治療費合計は288,200円になります。

 

ドキソルビシン+シクロフォスファミド(”AC”)
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
ドキソルビシン
36,500円
シクロフォスファミド
解説 ドキソルビシンとシクロフォスファミドを初日に投与され、その後は薬を休みます。再発予防のため4コースの治療を行い、4コースの治療費合計は146,000円になります。

 

エピルビシン+シクロフォスファミド+フルオロウラシル(”FEC”)
薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
エピルビシン
78,930円
シクロフォスファミド
フルオロウラシル
解説 エピルビシン、シクロフォスファミド、さらにフルオロウラシルを初日に投与され、その後は薬を休みます。再発予防のため6コースの治療を行い、6コースの治療費合計は473,580円になります。

 

パクリタキセル(”Weekly PAC “)
薬剤名
1コース(1週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目
パクリタキセル 29,380円

 

・トラスツズマブ
患者さんのがん細胞にHER2(ハーツーと呼ばれます)というタンパクがあるかどうかを検査し、ある場合にのみ使われます。

患者さんのうち20~30%の方にHER2があるといわれており、毎週投与法と3週毎投与法があります

 

薬剤名 1コース(1週間)の治療スケジュール 治療費合計
トラスツズマブ
初回 81,760円
2回目以降 48,940円
解説 週に1回投与されます。第1週は第2週以降に比較して薬の使用量が多く、治療費が高めになります。再発予防のため1年間(52コース)の治療を行い、1年分の治療費合計は2,577,700円になります。

 

薬剤名 1コース(1週間)の治療スケジュール 治療費合計
トラスツズマブ
初回 163,520円
2回目以降 130,700円
解説 第1週の初日に1回投与されます。その後は薬を休みます。これを3週間毎に繰り返します。第1コース目は第2コース目以降に比較して薬の使用量が多く、治療費が高めになります。

 

2.2ホルモン剤
ホルモン剤には経口剤と注射剤があり、すべての患者さんに使われるわけではなく、事前の検査を行ってその薬に「感受性」のある方だけに使用されます。

使い方として、5年間タモキシフェンを飲んだ後で、他の経口ホルモン剤を5年間飲むという治療も、行われています。

 

経口ホルモン剤

薬剤名 1ヶ月間の治療費 治療費合計
タモキシフェン 8,700円
解説 1日1回服用します。再発予防のため5年間服用し、5年間の治療費合計は522,000円になります。リュープロレリンの治療と一緒に行う場合があります。

 

薬剤名 1ヶ月間の治療費 治療費合計
アナストロゾール 13,500円
解説 1日1回服用します。再発予防のため5年間服用し、5年間の治療費合計は810,000円になります。

 

薬剤名 1ヶ月間の治療費 治療費合計
レトロゾール 16,500円
解説 1日1回服用します。再発予防のため5年間服用し、5年間の治療費合計は990,000円になります。

 

注射用ホルモン剤

薬剤名 1コース(12週間)の治療費 治療費合計
リュープロレリン 66,890円
解説 12週間に1回投与されます。再発予防のため2-3年間治療します。2年間(8コース)の治療費合計は535,120円、3年間(13コース)の治療費合計は869,570円になります。リュープロレリン単独での治療は推奨されず、必ずタモキシフェンの治療といっしょに行われますので、両剤使用期間中の治療費は12週間(3ヶ月)あたり92,990円になります。

 

2.再発、転移等により切除できない乳がんの治療

再発、転移等の場合、再発予防で使わなかった抗がん剤のレジメンの中から治療に使うものを選択し、効果がある限り使用します。

効果が薄れた時には、別のレジメンを選択して治療の継続を図ります。

 

薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
エピルビシン
72,050円
シクロフォスファミド
解説 エピルビシンとシクロフォスファミドを初日に投与され、その後は薬を休みます。

 

薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
ドキソルビシン
36,500円
シクロフォスファミド
解説 ドキソルビシンとシクロフォスファミドを初日に投与され、その後は薬を休みます。

 

薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
エピルビシン
78,930円
シクロフォスファミド
フルオロウラシル
解説 エピルビシン、シクロフォスファミド、さらにフルオロウラシルを初日に投与され、その後は薬を休みます。

 

薬剤名
1コース(1週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目
パクリタキセル 29,380円
解説 パクリタキセルを初日に投与され、その後は薬を休みます。

 

薬剤名
1コース(4週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週 第4週
パクリタキセル
572,980円
ベバシズマブ
解説 パクリタキセルを初日、8日目、および15日目に、ベバシズマブを初日と15日目に投与され、その後は薬を休みます。

 

・トラスツズマブ
患者さんのがん細胞にHER2(ハーツー)というタンパクがあるかどうかを検査し、ある場合にのみ使用されます。

患者さんのうち20~30%の方にHER2があるといわれており、毎週投与法と3週毎投与法があります。

 

薬剤名 1コース(1週間)の治療スケジュール 治療費合計
トラスツズマブ
初回 81,760円
2回目以降 48,940円
解説 週の初日に1回投与されます。これを毎週繰り返します。第1週は第2週以降に比較して薬の使用量が多く、治療費が高めになります。

 

薬剤名 1コース(3週間)の治療スケジュール 治療費合計
トラスツズマブ
初回 163,520円
2回目以降 130,700円
解説 第1週の初日に1回投与されます。その後は薬を休みます。これを3週間毎に繰り返します。第1コース目は第2コース目以降に比較して薬の使用量が多く、治療費が高めになります。

 

薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
ラパチニブ
225,330円
カペシタビン
解説 ラパチニブは毎日1回服用します。カペシタビンは2週間毎日朝晩2回服用した後、1週間服用を休みます。

 

薬剤名
1コース(1週間)の治療スケジュール
治療費合計
1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目
ラパチニブ
128,450円
トラスツズマブ
解説 ラパチニブは連日服用、トラスツズマブは初日に投与されます。2コース目以降はトラスツズマブの投与量が減り、治療費は95,630円と低くなります。

 

薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
ペルツズマブ
初回
727,820円
2回目以降
464,860円
トラスツズマブ
ドセタキセル
解説 ペルツズマブ、トラスツズマブ、ドセタキセルを初日に投与され、その後は薬を休みます。2コース目以降はペルツズマブとトラスツズマブの投与量が減るために464,860円/コースとなります。

 

薬剤名
1コース(3週間)の治療スケジュール
治療費合計
第1週 第2週 第3週
トラスツズマブ エムタンシン 470,220円
解説 トラスツズマブ エムタンシンを初日に投与され、その後は薬を休みます。

 

 

 

 

8.がん治療費に対する備え

いかがでしたでしょうか。

抗がん剤治療は、時間を要する上に、副作用に苦しむケースが多いばかりでなく、その治療費の高額さが、経済的ダメージを引き起こしかねません。

それでは、どれほどの治療費の用意が必要なのか、次章にて見てまいりましょう。

 

 

 

 

8.1がん治療にかかる医療費

私たちは、公的医療保険への加入が義務付けられており、大きく分けて、「社会保険」「国民健康保険」の2種類とが存在しています。

風邪やケガなどで医療機関を受診した場合、窓口に自身の保険証を提示すると、自己負担額が少なくなって支払が出来るシステムとして、比較的身近に感じられる制度ではないでしょうか。

 

 

 

 

お手元の健康保険証を見ていただくとお分かりのように、公的健康保険は下記の4種類があります。

 

国民健康保険 国民健康保険被保険者証 世帯主
国民健康保険被扶養者証 扶養家族
社会保険 健康保険被保険者証 被保険者
健康保険被扶養者証 扶養家族

 

この制度加入により、下記のように医療費の自己負担額が減ったり、様々な保障を受けられるようになっています。

 

区分
給付の種類
被保険者 被扶養者
病気やけがをしたとき
被保険者証で治療を受ける
療養給付 家族療養費
入院時食事療養費
家族訪問看護療養費
入院時生活療養費
保険外併用療養費
訪問看護療養費
立て替え払い
療養費 家族療養費
高額療養費 高額療養費
高額介護合算療養費 高額介護合算療養費
緊急時の移送 移送費 家族移送費
療養のための欠勤 傷病手当金
 出産/死亡/退職
出産
出産育児一時金
家族出産育児一時金
出産手当金
死亡 埋葬費 家族埋葬費
退職後
(継続/一定期間給付)
傷病手当
出産手当金
出産育児一時金
埋葬費

 

 

 

 

 

またこの他に、医療費支払いに際して活用できる制度が、下記になります。

 

高額医療費の払い戻し申請 自己負担限度額を超過した、支払済みの高額医療費に関して、所定の申請を行うことで全額または一部が還元される
世帯合算 1疾病では自己負担限度額を超過しなくても、同一世帯内であれば合算可能で、自己負担限度額超過分に関して、全額または一部が還元される
多数該当 長期間高額医療費の支給を受ける場合、年3回以上であれば4回目からの自己負担額が軽減される
限度額適用認定証 高額な医療費が見込まれる疾病の場合、あらかじめ保険者に申請をしておけば、受診医療機関での窓口における自己負担額を軽減できる
高額医療費受領委任払制度 保険者へ「医療費支払困難」との申立てをすることにより、高額療養費の請求/受付を医療機関が代行してくれる
高額療養費支払資金貸付制度 医療費支払が困難な場合、保険者に事前に申請をすることで、医療費の8~9割までの貸付金を受ける事が出来る

 

しかしながら、すべての医療費に対して保障がなされているのではなく、様々な規定や制限が存在するため、治療費の全額が保障されるわけではありません。

 

それではここで、厚生労働省発信のデータに基づいた、各がんの入院費/治療費めやすを一覧化したものを、見てまいりましょう。

 

傷病分類
退院患者平均在院日数
入院
3割負担の場合
高額療養費制度
適用後のめやす自己負担額
1日あたり費用 めやす窓口支払総額
胃の悪性新生物(胃がん) 19.4日 14,400円 279,400円 86,700円
結腸の悪性新生物(大腸がん) 17.2日 15,700円 269,300円 86,400円
直腸の悪性新生物(直腸がん) 21.1日 17,100円 360,800円 89,500円
肝の悪性新生物(肝がん) 19.5日 14,900円 289,600円 87,100円
気管・気管支、肺の悪性新生物(肺がん、気管がん) 20.0日 14,400円 288,600円 87,100円
乳房の悪性新生物(乳がん) 12.7日 16,900円 214,900円 84,600円
その他悪性新生物(卵巣がん/食道がん) 20.6日 14,300円 294,200円 87,200円
その他の新生物(子宮筋腫/上皮内がん) 14.6日 17,900円 260,600円 86,100円

 

それぞれ10万円弱の自己資金の準備が必要となっていますが、下記対比表を見ていただくとお分かりのように、全額自己負担診療である先進医療や差額ベッド代は含まれていません。

 

保険適用 保険適用外
初診料・再診料 差額ベッド代
手術・麻酔料 入院中の食事代
検査料 入院中の日用品・衣料
注射料 先進医療代
投薬料 診断書作成費用
入院料 交通費
放射線治療料

 

 

 

 

そこで、がんの場合の先進医療技術のいくつかを例にとり、その自己負担額を見てまいりましょう。

 

先進医療の種類
技術名一覧
(調査時期)
平成26年7月1日~平成27年6月30日
(調査時期)
平成27年
6月30日時点
平均技術料 平均入院期間 年間実施件数 医療機関数
陽子線治療 2,680,804円 13.0日 3,012件 10機関
重粒子線治療 3,086,340円 12.1日 1,889件 4機関
内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術 235,644円 6.2日 102件 9機関
ペメトレキセド静脈内投与及びシスプラチン
静脈内投与の併用療法肺がん(扁平上皮
肺がん及び小細胞肺がんを除き、病理学的見地から
完全に切除されたと判断されるものに限る。)
1,031,929円 26.7日 111件 37機関
内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分
切除術腎がん(長径が七センチメートル以下であって、
リンパ節転移及び遠隔転移していないものに限る。)
927,130円 13.3日 105件 14機関

 

先進医療の患者数が1年間で約1.5万人と言われていますが、もし自身や近親者が先進医療を必要とした場合、実に100万~300万円の自己資金を、治療費として準備しなければならないと言うことになります。

どのような世代であれ、日常にかかる生活費や教育費、住宅ローンを抱える中で、これらの金額を別途銀行などの金融機関で貯蓄していくのは、決して容易ではありません。

 

 

 

 

下記は、現時点で全額自己負担となる先進医療にかかる、治療費の一覧です。

 

技術番号 先進医療技術名 年間実施件数
1件当たりの自己負担金額(円)
33 重粒子線治療 1889 3,086,341
22 陽子線治療 3012 2,680,805
73 自己腫瘍・組織を用いた活性化自己リンパ球移入療法 17 1,583,422
72 樹状細胞及び腫瘍抗原ペプチドを用いたがんワクチン療法 102 1,052,441
3 凍結保存同種組織を用いた外科治療 20 827,496
117 自家嗅粘膜移植による脊髄再生治療 1 752,300
134 腹腔鏡下広汎子宮全摘術 41 732,109
77 多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 9877 535,218
25 経頸静脈肝内門脈大循環短絡術 13 444,375
49 泌尿生殖器腫瘍後腹膜リンパ節転移に対する腹腔鏡下リンパ節郭清術 29 419,828
74 自己腫瘍・組織及び樹状細胞を用いた活性化自己リンパ球移入療法 116 397,019
28 骨髄細胞移植による血管新生療法 31 309,101
121 腹腔鏡下仙骨膣固定術 31 301,158
1 高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術 138 301,000
128 内視鏡下甲状腺悪性腫瘍手術 81 267,016
55 末梢血単核球移植による血管再生治療 15 262,240
61 非生体ドナーから採取された同種骨・靱帯組織の凍結保存 112 260,036
129 内視鏡下頸部良性腫瘍摘出術 102 235,645
112 最小侵襲椎体椎間板掻爬洗浄術 2 223,200
54 末梢血幹細胞による血管再生治療 13 207,154
130 FOLFOX6単独療法における血中5-FU濃度モニタリング情報を用いた5-FU投与量の決定 1 180,000
115 多血小板血漿を用いた難治性皮膚潰瘍の治療 24 169,778
37 硬膜外腔内視鏡による難治性腰下肢痛の治療 35 159,082
13 悪性高熱症診断法(スキンドファイバー法) 5 155,120
123 食道アカラシア等に対する経口内視鏡的筋層切開術 379 151,624
84 角膜ジストロフィーの遺伝子解析 10 122,400
114 急性リンパ性白血病細胞の免疫遺伝子再構成を利用した定量的PCR法による骨髄微小残存病変(MRD)量の測定(検体の採取以外の業務を受託) 17 113,272
92 実物大臓器立体モデルによる手術支援 607 105,509
39 自家液体窒素処理骨移植 22 102,455
114 急性リンパ性白血病細胞の免疫遺伝子再構成を利用した定量的PCR法による骨髄微小残存病変(MRD)量の測定(自施設のみで実施) 5 96,53

 

先ほどの抜粋データ同様に、安価なものでも10万円前後、内容によっては300百万円を超過する治療も含まれており、非常に高額な治療費が必要であることが、お分かりいただけることと思います。

更には、保険適応の認定を受けていない抗がん剤の使用や免疫療法は、全額自己負担となっていしまいます。

この医療費は決して少額ではないばかりか、かなりの自己資金の用意が必要となるのは明白です。

しかしながら、日常の生活を送りながら、将来の医療費に向けて、これだけの金額を用意するのは、並大抵のことではありません。

それでは一体どのような備えをしておけばよいのでしょうか。

 

 

 

 

8.2民間保険会社の活用

がんに罹患した際の協力な助けとなるのが、民間の保険会社が展開している「がん保険」です。

がん保険はその名が示す通り、がんと言う疾病に特化している保険です。

一般的な医療保険との大きな違いは、下記をご覧いただくとお分かりのように、「広く浅く」疾病をフォローする医療保険とは異なり、がんのみをその保障対象としている点にあります。

 

 

 

 

 

それではここで、がん保険で保険金の支払い対象となる例を、いくつか見てまいりましょう。

 

どんな時に 支払例
がんと診断(確定)されたとき 診断給付金
がん治療を目的として入院されたとき 入院給付金
がんで入院した後、退院されたとき 退院給付金
抗がん剤治療のため通院されたとき 通院給付金
がんで所定の手術を受けたとき 手術給付金
がんの緩和ケア(末期医療)受けたとき 緩和ケア給付金
がんの先進医療を受けたとき 先進医療給付金
がんで後遺障害になられたき 後遺障害給付金
がんで自由診療を受けられたとき かかった費用分の保険金

 

一般的な生命保険が死亡時に保険金を受け取れる仕組みであるのとは異なり、がん保険は契約者本人が生存中に活用出来るので、闘病する患者さん本人ばかりでなく、看護などで患者当人を支える家族にも、とても心強い保障内容となっています。

ここで一旦がん保険の主要POINTを、抑えていきましょう。

 

がんに特化 がんに対し手厚い保障がメリットであるが、がん以外の疾病/ケガに対する保障が無い
支払限度日数無制限 医療保険には1入院当たりの支払限度日数が入院給付金に対して設けられているが、がん保険は原則無制限
待機期間 契約日から90日間は保障が無い為、待期期間中の診断は無効となり、保障対象外
診断給付金 がんと診断を受けた時点で給付金受給が可能で、回数無制限(前回のがん宣告より2年以上が必須などの条件あり)

がん保険と一口に言っても、その一番の売りは様々です。

 

 

 

 

下記は保障内容から見た、がん保険の一覧です。

 

種類 特徴 加入理由の例
入院給付金型 一般的ながん保険。がん入院給付金の日額をベースとして、診断給付金/手術給付金などの保障額が決定。特約として様々な保障が選択可能。バリエーションが豊富で、保険期間/保険料払込期間など選択肢が多数。 どのようながんに罹患(発病)するか分からないので広範囲ながんのリスクを備えたい。
とにかく一生涯保障が継続させたい。
実損補填型 損保系の保険会社に多いがん保険。健康保険の自己負担(3割)の医療費や家族の介添え費用などを補償する保険。自由診療の費用も補償する保険もあり。 がんはお金が掛かっても最新の治療方法を使っても治したい。
医療費だけではなく、治療にかかわる諸経費も自己負担を減らしたい。
診断給付金型 入院給付金/手術給付金などがなく、診断給付金のみを保障する保険。がんになったときにまとまったお金が必要だという方には有利。 まとまった預金がないため、入院や手術の前にお金が必要。
がんに罹患(発病)してもできる限り入院などをせずに治したい。
がんに罹患(発病)したとき、相殺されない借入金などが心配。
収入保障型 がんになり、就労できずに収入が減ってしまうリスクを保障する保険。毎月、年金の形で保険期間が満了するまで保険金が給付される。

 

ここで大切にしていただきたいのが、加入目的です。

保険商品を選択する際に陥りやすいのが、不安に備えようと言う気概が先行してしまい、知れば知るほど「あれもこれも」と備えを強化してしまう点にあります。

あくまでも優先したい保障を絞り込み、家計から捻出しても負担とならない保険料内で構築するのがベターです。

 

 

 

 

8.3おすすめのがん保険

おすすめのがん保険商品をご紹介する前に、最新トレンドをご紹介しておきましょう。

 

 

 

 

がん保険の最新主力商品は、「診断給付金の充実を図り、治療法を給付条件とする」タイプです。

 

治療法自体を給付の条件とすることで、第3章でご覧いただいた、三大治療と呼ばれる「手術+放射線+抗がん剤」の集学的治療のいずれかを受けると、通院治療でも給付金が受け取れるようになっています。

これは前述にもありますように、医療の進歩による影響が大きく、がんの治療は従来とは異なり、日帰り入院や手術、通院による治療が多く選択されるようになっている現状が、背景としてある為です。

入院せずとも保障を得たいと言う、ユーザー側のニーズが色濃く反映されていると言う訳です。

今回のような抗がん剤治療に対応可能な保険としては、うってつけであることは、間違いないでしょう。

 

それではここで、ファイナンシャルプランナーやライフプランナーであるプロが勧めるがん保険ランキングを、見てまいりましょう。

 

人気ランキング
商品名
保険会社名
月額保険料目安
おススメPOINT
特徴
30歳男性 40歳男性 50歳男性
1 スマイルセブン 朝日生命 1,830円 2,780円 4,240円 発病後、早い時点で一時金が受取可
がんを含む七大疾病での一時金が受取可
がん/急性心筋梗塞/拡張型心筋症/脳卒中/脳動脈瘤/慢性腎不全/肝硬変/糖尿病/高血圧性疾患で所定状態になった時、一時金が受取可
一時金は前回の受取から2年経過後であれば、以降は無制限
がんは診断確定後、急性心筋梗塞/拡張型心筋症/脳卒中は治療のための入院開始または手術で支払い対象となれる
2 終身ガン保険プレミアム チューリッヒ生命 3,210円 4,250円 6,210円 通院治療に手厚い
同月にの複数回投与を受けた場合、毎月受ける治療給付金の支払回数無制限
主契約はがん治療を直接目的とし、抗がん剤/ホルモン剤/放射線治療を受けると、月ごとに給付金受取可
がん診断/入院/手術/先進医療/緩和療法/がん診断後のストレス性疾患による給付金など、特約が充実
3 ガードエックス メットライフ生命 2,217円 3,479円 5,574円 1年ごとに年金感覚で一時金の受取可
必要な保障のみ選択可
基本保障には、診断確定されたがんについての手術/放射線照射/抗がん剤のいずれかの治療を受けた場合、または最上位の進行度を示す病期と診断され、入院/通院をしたときの一時金が組み込まれている
一時金は1年1回、通算5回まで受取可
がん診断/先進医療/入院/通院/特定の女性がん手術/健康支援給付金など、各種特約で治療の選択肢を広げられる

 

多くの商品が展開されている昨今、抗がん剤に特化した特約なども用意されているので、希望に沿った保険内容を各社検討し、保険料を払い続けられるだけの経済的体力を加味した上で、慎重な保険選びを行いましょう。

9.まとめ

いかがでしたでしょうか。

がんに罹患した際の治療費もさることながら、三大療法の一つとして活用される率の高い、各種抗がん剤の治療期間や治療費など、詳細なデータをご覧いただきました。

ライフプランニングを行う際に重要なのは、「何に対して、いくらの保障を得たいのか」と言う点になります。

抗がん剤に掛かる費用を把握し、一般的ながん治療に関する公的保障制度活用による自己負担額を算出すれば、おのずと必要な保障額が見えてまいります。

がんを闇雲に恐れるのではなく、罹患の可能性を視野に入れ、万が一の前に打つべき手段が、がん保険なのです。

今回の記事を活用していただき、ご自身のライフプランにマッチしたがん保険を見つけて、大きな安心を手に入れていただきたいと思います。

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