リハビリには医療保険が適用されるの?リハビリの特徴と各給付措置を解説!

ご自分が大きな病気やケガをしてしまい、医療機関で手術を受け入院した場合、適切な治療を受けることができたら、まずはひと安心です。

しかし、患者の誰しもが退院までに以前の元気な自分へ戻るとは限りません。

その後、根気のいるリハビリを行わなければいけない場合もあります。その際には医療保険が適用され、入院や在宅でもリハビリを行うことになります。

しかし、医療保険が適用されるリハビリには期限があります。また、介護保険も利用できる場合はどうするのか?民間の医療保険でリハビリの治療費を請求できるのか?わからないことも多いでしょう。

そこで今回は、医療保険が適用されるリハビリの特徴と、その注意点等について解説していきます。

その際に、介護保険との併用は可能なのか、その他、民間の医療保険の給付金が下りるケースについても解説します。

この記事を読めば、リハビリに関する基本的な知識と各公的保険の給付等について、よくおわかりになることでしょう。

1.公的医療保険について

リハビリは根気のいる治療と言われている。身体の機能等を回復していく作業は地道にしかできない場合もある。

そんなリハビリ治療で公的医療保険が適用されるのはありがたい。

まず公的医療保険についておさらいしたい・・・・。

こちらでは、公的医療保険の特徴と、その適用範囲について解説します。

1-1.公的医療保険とは

公的医療保険とは、公的保険加入者の誰しもが、病気やケガによる治療等の際、3割負担まで医療費が軽減される制度です。

原則として日本に住む方々なら、必ず何らかの公的保険(被用者保険、国民健康保険)へ加入しなければなりません。

公的医療保険には、給与所得者が加入する健康保険(被用者保険)と、それ以外の方々の加入する国民健康保険があります。

保険料を支払う際は、健康保険は給与から天引きされ、国民健康保険は自主的に納付する必要があります。

また、保障内容として健康保険では生活保障(傷病手当金等)が設定されていますが、国民健康保険には生活保障が無い等、利用できる給付の差異も存在します。

1-2.公的医療保険の適用範囲

病気やケガの治療にはほとんどの場合、公的医療保険が適用されます。適用される診療には次のようなものがあげられます。

保険診療の内容
①診察・検査
ご自分の身体に不調・異常があれば、医師の診察、診察に必要な検査を受けることができます。 また、医師が必要と認めたら、往診にも適用されます。
②薬・治療材料
患者の治療に必要な薬は、厚生労働省の指定する「薬価基準」に該当する薬に限り適用されます。また、治療に必要なガーゼ、包帯、眼帯等の治療材料はすべて支給されます。一方、コルセット、サポーター、義手、義足、松葉杖等は支給・治療に必要な期間、貸与してもらえます。
③処置・手術
注射、いろいろな処置・外科手術、放射線治療やうつ病等への精神療法、療養指導、リハビリも対象です。
④在宅療養・看護
難病や末期ガン、リハビリを必要とする患者が在宅で療養できるよう、医師による訪問診療、 指定訪問看護事業者の看護師等の訪問看護・介護サービスが対象となります。
⑤入院・看護
医師が患者にとって必要と認めた場合、公的医療保険で入院することができます。入院中はその療養に必要な世話・看護を受け、寝具も用意されます。利用する病室は基本的に一般室(いわゆる大部屋)になります。

これらの公的医療保険が適用される医療サービスは、医療機関側が自由に料金を設定できず、国から一律に設定されています。

患者にとっては料金が同じであるため、どの医療機関に行っても安心して当該医療サービスを受けることができます。

1-3.リハビリも適用範囲だが

リハビリは公的医療保険が適用される医療サービスの一つです。しかし、リハビリはいろいろな種類に分かれ次のような種類があります。

  • 脳血管疾患等リハビリテーション
  • 運動器リハビリテーション
  • 呼吸器リハビリテーション
  • 心大血管リハビリテーション
  • 廃用症候群リハビリテーション
  • がん患者リハビリテーション
  • 認知症患者リハビリテーション
  • 障がい児(者)リハビリテーション

病気やケガ、先天的な異常が原因でリハビリを必要とする患者を対象に、それぞれ処置等が異なります。

また、リハビリは医療保険が対象になるのか、それとも介護保険が対象になるのかで、リハビリをする目的も異なります。

詳細については第2章以降で解説していきます。

2.リハビリについて

リハビリは、それが必要となった病気やケガ等の原因によって、それぞれ処置が違ってくることはわかる。

では、リハビリの特徴について詳細を知りたい・・・・。

こちらでは、そもそもリハビリとは何か?医療リハビリと介護リハビリの目的の違いについて解説します。

2-1.リハビリとは

リハビリテーション(リハビリ)は、本来、人間が身体的にも精神的にも、社会的に最も適した生活水準の達成を実現とすることで、自らの人生を変革を目指す、時間を限定した過程を指す言葉でした。

日本におけるリハビリテーションの意味は、病気やケガが原因で心や身体の機能に障害を生じ、生活上の支障が出た場合、多数の専門職種が連携して障害状態の解決を支援する取り組みを指します。

このリハビリの方法については大きく分けて3つの種類があります。

〇理学療法

理学療法とは病気やケガ、高齢、障害によって運動機能が低下した状態にある方々へ行われるリハビリの方法です。

理学療法は、運動機能の維持と改善を目的に反復運動の他、温熱・電気・水・光線等の物理的手段を使用する治療法となります。

理学療法では、固まった関節可動域の拡大、弱った筋力の強化、麻痺状態の回復、痛みの軽減など運動機能に直接作用する治療法が主な内容です。

それに加え、リハビリ対象者の動作練習、歩行練習等の地道な能力向上を目指した治療法がとられます。

こちらの療法を行うのが「理学療法士(PT)」という医療従事者です。

〇作業療法

作業療法とは、リハビリ対象者が食事、排泄行為、入浴のような日常的なの身の回りの生活行為、料理、掃除、洗濯など健康的な生活を維持するための行為等をスムーズに行うための療法です。

運動機能、精神機能、実際の生活行為の練習を通して、社会生活に適応する支援を行う療法となります。

こちらの療法を行うのが「作業療法士(OT)」という医療従事者です。

〇言語聴覚療法

言語聴覚療法とは、失語症や聴覚障害、児童の言葉の発達の遅れ、発声の障害に対し練習やアドバイスを行う方法です。

また、食べ物を食べたり、飲み込めなかったりする方々(摂食嚥下障害)に対し、他の職種の専門家と協働し、リハビリ対象者の能力に応じた食事内容や食事の姿勢、食べ方の検討等、摂食機能療法を実践しながら、評価・練習・指導を行います。

こちらの療法を行うのが「言語聴覚士(ST)」という医療従事者です。

2-2.どんな時にリハビリが必要になる?

病気やケガのため治療を行い、完治できれば問題はないですが、リハビリが必要となってしまうケースもあります。

こちらでは、リハビリが必要になる病気やケガについて取り上げます。

〇リハビリが必要になる病気

該当する病気は、適切な治療をしても完全に身体機能が回復しない深刻な病気に限られます。病気には、身体的な病気・精神的な病気の2つに分かれます。下表を参考にしてください。

主な身体的病気は次の通りです。

身体的な病気(脳)
①脳卒中
脳・心臓の血管にコレステロールが溜まってしまい、血栓ができて血流はつまり、血管自体が破れ細胞に血液を送れなくなり、細胞が死んでしまう病気です。後遺障害では、麻痺、言語障害、感覚障害、高次機能障害、排尿障害が発生する場合もあります。
②脳梗塞
動脈硬化等により脳の血管がつまる病気のことです。それが原因で、十分な栄養や酸素が送られなくなり脳はダメージを受けてしまいます。この病気が発生する前兆には、視野の異常、片半身の麻痺やしびれ、言語障害、動作を思うようにできない等の症状があります。
③脳性麻痺
受精から生後4週までの間に、胎児が何らかの原因で受けた脳の損傷で、引き起こされる運動機能の障害を指します。運動障害・肢体不自由児の発症要因の約70%が脳性麻痺によるものと指摘されています。
身体的な病気(心臓)
①心不全
心不全とは、心臓に何らかの異常が発生し、心臓のポンプ機能が低下、全身の臓器へ血液が十分に送り出せなくなった状態を指します。血液が脳に流れにくくなることで、運動機能・認知機能等に影響が及びます。
②心筋梗塞
動脈硬化が進み血管の内側が狭くなり、血流が不足することで、心筋細胞が壊死を起こす状態を言います。発症当初は、胸部の痛み、圧迫感を感じますが、重症化すると呼吸困難、意識障害を引き起こします。

主な精神的病気は次の通りです。

精神的な病気
①うつ病
精神的ストレス・身体的ストレスが重なる場合等、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態を言います。脳がうまく働かず、ものの見方が否定的になり、眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込む等の症状になります。人の生死に直接関係はしないものの、長期的な心のケアが必要になります。
②アルツハイマー病
脳が萎縮してしまう病気のことです。症状は進行し、学習障害・注意障害等が顕著になっていきます。重症度が増すと摂食や着替え、意思疎通等も困難になり、最終的に寝たきり状態となります。また、症状の経過中に被害妄想や幻覚が生じ、暴言・暴力・徘徊・不潔行為等の問題行動も指摘されています。

〇リハビリが必要になるケガ

一見、ケガによるリハビリと言えば、四肢等の骨折のようなケースが思い浮かびます。

しかし、実際のところ、ケガの大小に関わらず、部位により十分なリハビリを受けなければ、なかなか機能が回復しないことが多くあります。

例えば、膝・肩・指・足等、基本動作を行う部位、身体内部で運動の要となる靭帯・頚椎・鎖骨・アキレス腱・股関節等の部位が該当します。

これらのリハビリは、無理せず焦らず、長期的かつ継続的な動作訓練で回復させていくことが必要です。

2-3.医療リハビリと介護リハビリ

リハビリには、医療保険でのリハビリと、介護保険でのリハビリに分かれます。双方とも、在宅や外来・入院等でリハビリを行います。

ただし、この2つはリハビリの目的が異なっています。医療保険でのリハビリの場合は、治療・訓練による機能回復が目的となります。

疾患別にリハビリが行われ、医療機関の専門的なリハビリ治療を受けられますが、リハビリに期限が設けられています。

一方、介護保険でのリハビリは、日常の生活全般をリハビリと捉えて機能維持を図ることが目的です。なお、要介護・要支援の認定を受けた方々が対象となります。

劇的な機能回復は望めないものの、医療保険の場合とは異なり、日数・症状に制限はありません。

リハビリの必要性がある限り、継続してサービスを受けることができます。

次章では、医療保険が適用されるリハビリについて解説します。

3.医療保険が適用されるリハビリ

医療保険が適用されるリハビリでは、疾患別で専門的なリハビリが受けられる反面、期限があるというのは心配だ。

医療保険が適用されるリハビリについて詳細を知りたい・・・。

こちらでは、疾患別のリハビリの種類と期限、その療養給付等について解説します。

3-1.疾患別のリハビリの種類

日本の医療制度では、病気やケガ、障害の種類により、リハビリテーションを分類して専門的な治療法が行われています。

基本的に8種類に分類されています。

〇脳血管疾患等リハビリテーション

こちらでは脳血管疾患等のリハビリ対象者と、リハビリの具体例を取り上げます

(1)リハビリ対象者

リハビリ対象者は次の通りです。

  • 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血や、急性発症した脳血管疾患またはその手術後の患者
  • 脳腫瘍、脳膿瘍、脊髄損傷、脊髄腫瘍や、急性発症した中枢神経疾患またはその手術後の患者
  • 多発性神経炎、多発性硬化症、末梢神経障害や、神経疾患の患者
  • パーキンソン病、脊髄小脳変性症や、慢性の神経筋疾患の患者
  • 失語症、失認及び失行症並びに高次脳機能障害の患者
  • 難聴や人工内耳植込手術等に伴う聴覚・言語機能の障害を有する患者
  • 顎・口腔の先天異常に伴う構音障害を有する患者

(2)リハビリ方法

こちらでは、脳梗塞の患者を例として、具体的にどのようなリハビリを行うのか解説します。

脳梗塞の場合は、できるだけ早くリハビリを開始することで、後遺障害を可能な限り軽減することができます。

なぜなら、リハビリには「6ヶ月の壁」という、リハビリにより身体の機能を回復できる期間があると言われています。

残念ながら、脳梗塞の発症後6ヶ月を経過してからでは、リハビリを実施してもナカナカ回復の効果が得られないと指摘されています。

そこでリハビリは次の段階を迅速に行っていくこととなります。

脳梗塞のリハビリ
①第1段階(脳梗塞発症後:1~2週間)
身体の衰えを防ぐリハビリを行います。発症後すぐなので、麻痺によって身体が動かない状態です。そのため、ベットの上でリハビリを行います。リハビリの方法としては、次のような動作を行います。

・横になったまま体の向きを変える動作を行う

・麻痺している部位を正しい位置に固定する(例えば手の関節等を伸ばした状態にする等)

・麻痺している部位の関節を、麻痺していない手を使い、曲げ伸ばしする

②第2段階(脳梗塞発症後:3週間~6ヶ月)
脳梗塞の回復期のリハビリに移ります。リハビリ方法としては、運動訓練と作業療法の2つを行うことになります。リハビリの方法としては、次のような動作を行います。

・医療機関のリハビリ器具等を用いて、補助をつけながら歩行訓練

・作業療法による基本動作の反復運動、洗顔、排便、入浴、食事等の応用動作の訓練

・麻痺した指の訓練となるサンディング(傾斜のある台の上で板を滑らせる動作)やペグボード(木のボードに木のくぎを差し込む動作)、利き手交換の実施

③第3段階(脳梗塞発症後:6ヶ月~)
回復期に取り戻した身体の機能を、長く維持し続けるように、日常生活の中で訓練していきます。

ずっとリハビリをする人だけで行うのではなく、家屋をバリアフリー化したり、医療機関へ通院したり、訪問リハビリテーションを受けたりして、継続的な身体の機能の維持を目指します。

〇運動器リハビリテーション

手足等に関係する麻痺等のリハビリが該当します。

(1)リハビリ対象者

リハビリ対象者は次の通りです。

  • 手足の複合損傷、脊椎損傷による四肢麻痺や、急性発症した運動器疾患またはその手術後の患者
  • 関節の変性疾患、関節の炎症性疾患、その他の慢性の運動器疾患により、一定程度以上の運動機能・日常生活能力が低下した患者

(2)リハビリ方法

こちらのリハビリ方法は、硬直化した間接等の可動域の拡大、筋力の増強等が図られます。理学療法・作業療法等が実施されます。

〇呼吸器リハビリテーション

呼吸に関する疾患へのリハビリが該当します。

(1)リハビリ対象者

リハビリ対象者は次の通りです。

  • 肺炎、無気肺、急性発症した呼吸器疾患
  • 肺腫瘍、胸部外傷、呼吸器疾患または手術後の患者
  • 慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、慢性の呼吸器疾患により、一定程度以上の重症の呼吸困難・日常生活能力の低下した患者
  • 食道がん、胃がん、肝臓がん、咽・喉頭がん等の手術前後の呼吸機能訓練が必要な患者

(2)リハビリ方法

こちらの場合には、専門スタッフの指導の下で訓練して、正しい呼吸法を取り戻します。

胸郭の可動性を促進し、呼吸をしやすくする呼吸法訓練、肺内に残っている痰を排出させ呼吸を楽にする肺痰訓練、腹式呼吸や上下肢のストレッチによる運動療法等が実施されます。

〇心大血管疾患リハビリテーション

心臓に関する疾患のリハビリが該当します。

(1)リハビリ対象者

リハビリ対象者は次の通りです。

  • 急性心筋梗塞、狭心症発作、急性発症した心大血管疾患または手術後の患者
  • 慢性心不全、末梢動脈閉塞性疾患、慢性の心大血管疾患により、一定程度以上の呼吸循環機能の低下・日常生活能力の低下した患者

(2)リハビリ方法

理学療法士、医師、臨床検査技師が協働して心臓リハビリテーションを行います。

リハビリ方法としては、身体的機能の低下を回復するため、次のような運動療法を行います。

運動療法 内容
レジスタンストレーニング チューブ、ダンベル、バーベル等を利用した筋力運動です。
エルゴ—メータ 身体能力を計測するスポーツ器具です。患者各自の能力に合わせ、スポーツメニューを作成することに役立ちます。
トレッドミル 屋内でランニング・ウォーキングを行う健康器具です。いきなり走り始めるわけではなく、患者に合ったスピード・時間・距離で実施されます。

〇その他

安静による廃用症候群のためのリハビリである「廃用症候群リハビリテーション」、がん患者のためのリハビリである「がん患者リハビリテーション」、認知症になった人のためのリハビリである「認知症患者リハビリテーション」、先天性異常等の方々のリハビリである「障がい児(者)リハビリテーション」があります。

3-2.疾患別のリハビリの期限

医療保険が適用されるリハビリは、残念ながら期限があります。この期限は疾患別で異なります。下表を参考にしたください。

疾患別 期限
脳血管疾患等リハビリテーション 180日
運動器リハビリテーション 150日
呼吸器リハビリテーション 90日
心大血管疾患リハビリテーション 150日
廃用症候群リハビリテーション 120日
がん患者リハビリテーション 入院している間
認知症患者リハビリテーション 入院1か月で週3回
障がい児(者)リハビリテーション なし

3-3.その後はどうする?

仮に前述した期限が切れてしまっても、医師によって改善の見込みがあり、そのままリハビリを継続することが必要と判断したならば、制限を設けて継続できるケースもあります。

ただし、継続ができない場合には「自費リハビリ」という方法もあります。こちらは、医療保険・介護保険とは違い、完全な自己負担のサービスとなります。

専門スタッフを揃え、脳梗塞・脳出血による後遺症や、骨折後のリハビリに特化したサービスを提供する業者がほとんどです。

サービス料金は1回90分~120分で15,000円~20,000円が目安となります。

4.医療保険と介護保険その1

リハビリは医療保険の他、介護保険でも適用されるはずだ。

リハビリの際はどちらが適用されるのか区別しているのだろうか?

こちらでは、医療保険が適用される場合と、介護保険が適用される場合を解説します。

4-1.リハビリではどちらが適用される?

医療保険が適用されるか介護保険が適用されるかは、リハビリ対象者の年齢や厚生労働大臣が定める特定疾病、また要介護認定に該当したかどうかで決定されます。

なお、医療保険と介護保険の両方に該当する場合は、治療目的の場合を除き、原則として介護保険の適用が優先されます。

介護保険が適用される方が、医療保険のようにリハビリの期限がなく、長期のリハビリを受けることが可能です。

4-2.医療保険が適用される場合

40歳未満の方々でリハビリが必要になった場合、医療保険が適用されます。リハビリの費用は3割負担となり、各疾患別の治療法を期日まで利用することになります。

40歳以上になると厚生労働大臣が定める特定疾病に該当した場合、介護保険が適用されます。特定疾病については次項で説明します。

65歳以上の方々であっても、無条件で介護保険給付を受けられるわけではありません。

お住いの市区町村から要介護認定を受けなければ、医療保険が適用されることになります。

4-3.介護保険が適用される場合

40歳~64歳までの方々(第2号被保険者)は、厚生労働大臣が定める特定疾病に該当した場合、医療保険ではなく介護保険でリハビリを受けることが可能です。

次の16種類の疾病に該当することが必要です。

  • がん(末期)
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靭帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • アルツハイマー病、脳血管性認知症等の初老期における認知症
  • パーキンソン病関連疾患
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
  • 脳梗塞、脳出血等の脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 肺気腫、慢性気管支炎等の慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

一方、65歳以上の方々は介護保険において、第1号被保険者となりますが、ただちに介護保険を受けられるわけではありません。

ご自分・家族が要介護認定の申請を、お住いの市区町村へ行う必要があります。

5.医療保険と介護保険その2

介護保険と医療保険が利用できるならば、治療目的の場合を除き、介護保険が優先されるようだ。

一方で、併用ができるというケースも聞いたことがある。

こちらについて詳細を知りたい・・・。

こちらでは、介護保険と医療保険を併用できるケースについて解説します。

5-1.介護保険と医療保険を併用できるケース

あくまで例外的なケースですが併用が認められるのは次の3つです。

  • 別の診断名で医療サービスを受けた:例えば、脳梗塞後遺症で片麻痺の症状のある人が介護保険を受けていて、その人が足を骨折した場合には、骨折の治療に医療保険が適用されます。
  • 保険が適用される時期の違い:例えば、介護保険に該当する人なら、医療保険の訪問介護が3月で終了し、4月以降になれば今度は介護保険の訪問介護を受けることが可能です。
  • 難病に該当する場合:末期がんのように回復がほぼ不可能な難病の場合は、介護・医療双方からのサポートの必要性から、併用が認められています。

5-2.リハビリでは併用はかなり難しい

介護保険サービスは無限に利用できるわけではなく、要介護度によって、1ヶ月間に利用できる上限額が定められています。

そこで、介護保険が適用されるリハビリと、医療保険が適用されるリハビリを併用できればお得とは言えます。

しかし、このような方法は基本的に認められておらず、別々に適用する必要があります。

少なくとも、非常に治療が困難で命の危険も伴い、介護保険と医療保険双方を併用することがやむを得ないような事態でないと、まず認められません。

5-3.リハビリで併用できる例外的なケースとは

厚生労働大臣の定める疾病等罹患している場合、本来なら介護保険対象となっていた人も、訪問看護は医療保険で行われることになります。次の疾病が該当します。

  • 末期の悪性腫瘍
  • 多発性硬化症
  • 重症筋無力症
  • スモン
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 脊髄小脳変性症
  • ハンチントン病
  • 進行性筋ジストロフィー症
  • パーキンソン病関連疾患(一定の条件あり)
  • 多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群)
  • プリオン病
  • 亜急性硬化性全脳炎
  • ライソゾーム病
  • 副腎白質ジストロフイー
  • 脊髄性筋萎縮症
  • 球脊髄性筋萎縮症
  • 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
  • 後天性免疫不全症候群
  • 頸髄損傷
  • 人工呼吸器を使用している状態及び急性増悪期の場合

上記の対象となる介護保険利用者は、介護保険での介護スタッフによる訪問リハビリ・通所リハビリの他、医療保険が適用される訪問看護で行われるリハビリを受けることも、制度上可能となります。

ただし、主治医の同意および市区町村の許可を得て、リハビリを受ける必要があります。

6.リハビリと民間の医療保険

公的な医療保険によるリハビリ給付も大切だが、民間の医療保険では保障が下りるのだろうか?

民間の医療保険の活用の有無も知りたい・・・・。

こちらでは、民間の医療保険とは何か?保障対象となるケースについて解説します。

6-1.民間の医療保険とは

民間の医療保険は、生命保険会社や共済が取り扱う保険商品です。保険加入を希望する人が任意で保険契約を結ぶことで、医療保障が約束されます。

民間の医療保険は商品の種類が非常に豊富で、各社とも創意工夫をして希望者のニーズに合った商品開発を行っています。

民間の医療保険には、「終身型」と「定期型」の2種類があります。保障内容はほとんど同じですが、終身型は一生涯保障となり、定期型は一定期間にわたり保障の対象となります。

6-2.公的医療保険の適用範囲は広いが

民間の医療保険は公的医療保険よりも保障範囲は広くなります。

公的医療保険では全額自己負担になる有料の病室を利用すれば入院給付金の対象となり、医療機関へ通院すれば通院給付金の対象となります。

しかしながら、各保険会社の医療保険をホームページや送付されてきた資料で確認しても、「リハビリ給付金」なる保障はどこにも設定されていません。

これでは、「リハビリは民間の医療保険の保障外なのか?」と、不安を覚える方々もいらっしゃるはずです。

次項では、リハビリが保障対象となるケースを解説します。

6-3.保障対象となるケースについて

民間の医療保険では少なくとも手術治療ではないため、リハビリは手術給付金に該当しません。

しかし、入院給付金の場合なら保障対象となる可能性があります。そもそも入院は医師が必要と判断したときに認められる医療サービスです。

よって、加入した保険のしおりに、例えば「入院の際は外科手術を伴わなければ入院給付金が下りない」または「リハビリによる入院は除く」という旨の一文でもない限り、リハビリによる入院の場合でも給付金が下ります。

また、入院給付金が下りる条件は、あくまで医療法に規定された医療機関に限定されることへ注意が必要です。

民間のリハビリセンターでは、残念ながら給付金が下りないことになります。

7.まとめ

リハビリは患者の根気のいる作業となりますが、医療保険・介護保険を利用し、身体機能の回復・維持に努めましょう。

『保険相談したいけど、結局どこがおすすめ?』

店舗よりも自宅やカフェで相談できる方が移動が楽な上に、保険は一度きりで決められないこともあるはず。
そこで強くおすすめしたいのが、訪問型の無料保険相談サービスである、『保険コネクト 』です。

所属する全てのFP(ファイナンシャルプランナー)が44社全ての保険を扱うことのできる日本最大級の保険代理店です。
保険業界の経験者を採用しており2500人以上と、他社よりも精鋭のベテラン揃いです。

保険相談は結局のところFPが信頼できるかに左右されるため、保険のことは、まず最初に「保険コネクト」で無料相談をしてみるのがよいでしょう。

 「保険コネクト 」を見る