子供が生まれたら、生命保険に加入する方が多いですが、ご自身の生命保険と同じくらい大事なのは、子供の為に子供に掛ける保険です。
一般的にはこども保険と言われる、学資保険を最初に考える方が多いと思います。
教育資金の準備である学資保険も大切ですが、子供の時に最も心配なのは病気です。小さいときの病気は大人の病気と違い免疫機能が発達していない事などで、思わぬ大きな病気になったり、後遺症が残るような症状になったりします。
そして子供の病気は、すぐに入院になることもしばしばある事で、入院してしまった時の治療費や雑費・生活費などお金の不安も大きくなっていきます。
しかし、子供の治療費は各自治体(区市町村)によって内容は変わりますが、中学生ぐらいまでは、子ども医療費助成制度と言う子育て支援策がある事など公的支援をうまく活用することで子育てはしやすくなっています。
今回は、子供の医療保険を検討するのであれば、これだけは知っておいた方が良いという事をポイント化して書いていこうと思います。
また、そのような医療保険が良いのかなども書いていきますので、学資保険や医療保険を考えている方のヒントになればいいと思いますので、必要な部分だけでもいいので読んでみてください。
目次
子供の医療保険に加入するなら抑えておきたいポイント
子供の医療保険に加入を考えているのであれば、押さえておきたいポイントは大きくは4つのポイントになります。細かいポイントも書くともっと多くなりますが、覚えておいて欲しいのは4つです。
・子ども医療費助成制度
・保険会社の医療保険と各共済保険
・保険期間と保障内容など
・子供の入院する確率と罹りやすい病気
この4つは最低でも覚えておいてください。
また、子ども医療費助成制度は特に覚えておいてください。
この制度は各自治体(区市町村)によって、対象の年齢や助成内容が変わってくるので、居住地が変わる可能性がある方(いわゆる転勤族の方)は、ベースになる内容は覚えておきましょう。
そして、医療保険と共済保険の違いも覚えておきましょう。この選択は考え方にもよりますが、子育て期間中は教育資金などお金が掛かる時期ですので、出来るだけ内容がよく安く済む方法を考えてください。
そして、いつまで医療保険を準備すればよいのかも考えておいてください。
子供の為に大人と同じような医療保険を準備してあげて、その子が大人になっても医療保険に新たに加入しなくて済むようにすることもできます。
その事も考えて、どこまで親の責任で準備をしてあげればいいかを考えてください。
子供の医療保険は必要か
そもそも子供に医療保険は必要なのか。
子供が生まれると、子供のために生命保険を検討すると思います。しかしその多くは、もし自分に万が一の事があった場合に、残された家族が生活に困らないため、残された子供の教育費に困らないために加入する事が一般的です。
しかし、その保険はあくまでも自分に万が一のことがあった時の保障であり、子供のためという事に変わりはないですが、子供のためと言う点では完璧ではありません。
子供に掛ける保険と言えば、学資保険がいちばん最初に思い浮かぶ保険だと思います。
その学資保険に医療特約を付ける場合もありますが、子供が病気をした時に必要になるのは医療保険なのです。
しかし子供の医療費には、各自治体などで内容は異なりますが、子ども医療費助成制度と言うものがあり、15歳の義務教育終了までは入院や通院に掛かる治療費は無料になる制度があります。
この様な制度を活用すれば、病気になり治療費が心配になるという事はなくなり、医療保険も必要ないのではないかと考える方もいると思います。
しかし、子供の入院には治療費以外の費用も掛かることもあるので、その費用を補填するという目的で医療保険を準備しておくことは必要かもしれません。
子ども医療費助成制度
子育てをするうえで心配になるのが、子供の病気に対する医療費ですよね。
しかし、少子高齢化が進むにつれて、国や各自治体で子育て支援策が充実してきました。
そのうちの一つが、子ども医療費助成制度なのです。
この子ども医療費助成制度は、各都道府県がベースになる内容を決めて、そのあとに各区市町村で独自の上乗せ内容で子どもの医療費の負担を無くしたり軽減したりする制度なのです。
また各自治体で変わる内容は、対象になる子どもの年齢と親の収入によって制限がかかるという事です。
多くの自治体では、未就学児童である幼児の医療費は入院費・通院費共に健康保険の自己負担額を助成する内容になっています。しかし、食事療法費(病院での食事代)は自己負担の場合が多いのですが、自治体によっては食事療法費も助成対象になる場合もあります。
また中学卒業までの児童・生徒に対する、子ども医療費助成制度も関しては、入院費用は健康保険の自己負担額分が助成の対象で食事療法費は自己負担の場合が基本になります。そして通院費は健康保険の自己負担額の一部が助成対象になる自治体がほとんどです。
自治体によっては、親の収入に関係なく助成対象になる自治体や、対象の年齢が18歳の3月31日までと高校卒業の年齢まで子ども医療費助成制度の対象になる自治体もあります。
この様に同じ都道府県内でも自治体(区市町村)によって内容が変わるので、ご自身が住んでいる自治体で調べてみてください。
近年でいちばん子ども医療費助成制度が充実していると言われているのが、北海道の南富良野町と言われ、対象年齢が22歳までとなり、内容も入院・通院に関して健康保険の自己負担額が助成対象になるという事で、いちばん力を入れていると言える自治体です。
そしてこの子ども医療費助成制度は、もちろんですが、その自治体に居住しているという条件で受けることのできる制度になっています。
その点では、東京都でも千代田区・北区は他の23区内の自治体よりも内容は良いですが、千代田区は家賃相場も高い地域という事で、住むこと自体のハードルは高いと言えますね。
そして、地方都市の自治体ほど移住者を増やしたいことから、子育ての支援や生活支援などが充実していると言えるので、興味があればその自治体の支援内容を調べてみてください。
今回は、ここである程度書こうと思ったのですが、各自治体によって違うのであれば、ベースの部分まで調べることで手いっぱいになってしまいました。
それほど、自治体によって内容が変わる制度であるという事です。
医療保険
医療保険とは、病気やケガで入院した時に入院給付金を受け取ることのできる保険です。
病気での入院に掛かる費用は最低でも約9万円+αとなり、この費用などを補填するために加入する事が一般的な考え方です。
また大人の場合は、医療費助成などは無く、公的な医療支援は高額療養費制度と言う健康保険の制度のみである。この高額療養費制度を活用することで、同月内の治療費(手術代含む)を約9万円に出来るのです。
基本的な医療保険は病気のリスクに備える保険で、この保険は30歳代以降の病気になるリスクが高くなる年齢に需要があり、高齢になるほど病気になるリスクと入院するリスクが高くなることから需要が高まります。
この様なリスクに備えるのが医療保険であると言えるのです。
また、健康状態などの審査もあり一度病気や手術を受けると加入しづらくなる保険であるのです。
共済保険
共済保険は、全労済や各都道府県民共済などあります。
この共済保険は、各組合で作られており、組合員だけ加入する事が出来る保険です。
解りやすく言うと、一般的な生命保険会社を小さくしたようなものだと思っていただいていいと思います。
大きな特徴は、1年間で契約者への配当があり、事故が少なければ大きな金額ではないですがお金が戻ってくる事と、保険料が一般的な生命保険会社よりも安いという事です。
基本的な保障内容は、他の生命保険会社の商品と大きな差はないのですが、細かな特約などに違いがありますが、近年では保障内容もよくなってきています。
子供の学資保険や医療保険に関しては、安くて保障内容も充実していると言えます。
学資保険
子供が生まれたら一番先に考えるのが、学資保険だと思います。
この学資保険は、子供が幼稚園・小学校・中学校・高校・大学と進学するうえで掛かる教育費の蓄えとして加入する方が多く、また保険会社もそれをメインに考えて作られた商品であるのです。
この学資保険の内容は、先ほども書いたように幼稚園から大学までの教育資金とするので、入学祝金などの給付金を満期になるまでの節目で、保険会社から給付を受け取ることのできる保険であるのです。
また、契約者は両親になり被保険者は子供になり、基本的には死亡保障の保険であると思っておいてください。そして契約者に万が一の事が起こった場合には、以降の保険料の払い込みが免除される商品が多くなっています。
またこの学資保険に、医療保険の内容を特約としてつけることが出来るので、子供が高校を卒業するまでや、子供が20歳になるまでや、大学を卒業する年齢(22歳まで)までの期間の保障なので、安く準備することが出来ます。
また、この学資保険で重要なのは、支払った保険料に対していくらの給付を受けることが出来るかと言う「返礼率」を考えることです。商品によっては支払った保険料よりも多くの給付金を受けることが出来ますが、逆に支払った保険料よりも貰う金額が少なくなる場合もあります。子供の教育費の貯蓄だけを考えるのであれば、返礼率重視で検討しその他の医療保障なども求めるのであれば、返礼率は低くなりますので、考え方と使い方を考えて加入しましょう。
子供の医療保険は共済が良いのか
子供の医療保険は、一般的な生命保険会社の医療保険が良いのか、共済のような安い保険でもいいのか迷う方も多いと思います。
結論から言うと、共済保険で充分と言えます。
これは、子ども医療費助成制度があるので、短くても中学卒業する年までは、入院による治療費の心配はありません。これは、各自治体(区市町村)で異なるため、18歳まで入院・通院共に無料になる自治体もあれば、22歳まで無料になる自治体もあります。
また、転勤などの引っ越し等で居住地が変われば、受ける助成制度のない余も変わる可能性もあります。
そうした中で、子供が独立するまでは子供の入院や通院の費用を親が支払うことになります。しかし大人の入院費とは異なり、治療費が無料であるという事はそこまで大きな金額の保障は必要ないという事です。
子供が入院した場合は、入院する病院などにもよりますが、子供の着替えなどの雑費に加えて親が病院に行く費用なども発生します。病状や治療法などで遠くの病院に入院するとなれば、交通費も高額になってくる可能性もあります。
しかし入院1日に5,000円など必要にはなりません。3,000円程の日額の支給があれば充分な金額ではないでしょうか。
一般的な生命保険会社の医療保険では、治療費などの補填を目的に作られている商品であり大数の法則で成り立っていることから、入院日額5,000円ぐらいからの保障の商品がメインになり、比較的保険料も高額になります。
しかし、各共済保険は子供の医療保険として考えるのであれば、入院日額の金額が少し少なくなりますが、保険料は一般的な生命保険会社の保険料とは比べ物にならないくらい安く準備することが出来ます。また子供が独立した後は、子供が自分で医療保険に加入すれば、病気に対する準備ができます。そうなれば、親の責任としてはそれまでの保障を準備してあげるだけでいいので、期間とすれば長くても22歳になるまでの間と考えることが出来ます。
その期間であれば、一般的な医療保険を準備するよりも各共済保険の内容で充分な保障を安く準備することで、子育て期間に掛かるお金を節約し、違うことに使ってあげることが出来ますよね。
子供の入院の確率
子供はどんな病気に罹るかわからないうえに、大人と違い免疫機能などが弱いなど、病気によっては命にかかわるものや、後遺症が残ってしまう可能性もあります。
そんな子供が病気に罹り入院をする確率とはどれぐらいなのか。
厚生労働省がまとめた、年齢階層別の受療率から見てみましょう。
これは、入院と通院とをまとめたものであり、今回は年齢階層だけの数であり、10万人に対しての総数になっていますが、厚生労働省のホームページには男女別の受療率まで書かれています。
年齢階級別にみた受療率(人口10万対)平成26年10月
年齢階層 | 入院 | 外来 |
0歳 | 1,062 | 6,691 |
1~4 | 170 | 6,778 |
5~9 | 92 | 4,422 |
10~14 | 92 | 2,649 |
15~19 | 117 | 1,937 |
20~24 | 165 | 2,240 |
25~29 | 241 | 2,716 |
30~34 | 296 | 3,086 |
35~39 | 304 | 3,280 |
40~44 | 330 | 3,382 |
45~49 | 427 | 3,827 |
50~54 | 591 | 4,664 |
55~59 | 772 | 5,361 |
60~64 | 1,064 | 6,514 |
65~69 | 1,350 | 8,309 |
70~74 | 1,820 | 10,778 |
75~79 | 2,635 | 12,397 |
80~84 | 3,879 | 12,606 |
85~89 | 5,578 | 11,373 |
90歳以上 | 8,421 | 9,074 |
この数字で、0歳の総数は60歳~64歳の総数と変わりないことがわかりますが、1歳を過ぎるとその数字は格段に減少し、5歳を過ぎると20歳までは全世代を見ても受療率が少ない年代なのがわかると思います。
一方で、通院の受療率を見ると、高校生の年代である15歳~19歳までの世代になると、入院も通院も少なくなることも解ります。
この表からわかるように、10万人に対しての数字である事と、1歳以降は入院をする確率は低くなるという事です。
そして、この15歳までの年代は、子ども医療費助成制度の対象年齢である事で、入院や通院に関する公的な支援がある事で入院・通院に掛かる治療費の自己負担は無い年代という事も理解しておいてください。
子供が入院しやすい病気と入院日数
子供が入院するのは、どのような病気で何日ぐらい入院するのかを書いていきます。
子供の病気と言っても数多くあり、入院をしなくても通院で治る風邪のような病気から、入院をしないといけない病気まであります。
そして、子供の病気は大人では通院などで治るような病気でも、入院しないといけない場合もあります。
年代によって入院する病気にも変化していきますので、子育て中の方はもちろん、これから子供が生まれるという方で、医療保険を検討している方は、こんな病気の時にはどうしようなど考えてみてください。
子供の病気・入院日数
0歳~6歳
順位 | 病名 | 平均入院日数 | 割合 |
1 | 肺炎 | 6.3日 | 17.4% |
2 | 気管支炎 | 5.8日 | 11.0% |
3 | 喘息 | 6.2日 | 10.5% |
4 | 胃腸炎 | 4.7日 | 6.3% |
5 | 診断名不明確 | 4.8日 | 6.2% |
6 | 腸管感染症 | 5.2日 | 4.9% |
7 | 鼠径ヘルニア | 2.8日 | 4.1% |
8 | 扁桃炎 | 7.0日 | 4.0% |
9 | 先天性疾患 | 5.9日 | 2.4% |
10 | 動脈の疾患 | 12.4日 | 2.3% |
7歳~12歳
順位 |
病名 | 平均入院日数 |
割合 |
1 | 肺炎 | 6.9日 | 3.4% |
2 | 喘息 | 6.3日 | 3.1% |
3 | 盲腸 | 7.8日 | 2.3% |
4 | 胃腸炎 | 5.4日 | 2.3% |
5 | 診断名不明確 | 7.2日 | 1.6% |
6 | 扁桃炎 | 8.0日 | 1.5% |
7 | 鼠径ヘルニア | 2.9日 | 1.1% |
8 | 腸管感染症 | 5.1日 | 1.0% |
9 | 先天性疾患 | 11.8日 | 1.0% |
10 | インフルエンザ | 4.4日 | 0.9% |
13歳~18歳
順位 | 病名 | 平均入院日数 | 割合 |
1 | 盲腸 | 6.5日 | 2.5% |
2 | 胃腸炎 | 9.2日 | 1.6% |
3 | 肺炎 | 7.4日 | 1.0% |
4 | 気胸 | 9.2日 | 1.0% |
5 | 診断名不明確 | 6.2日 | 1.0% |
6 | 神経症 | 48.9日 | 0.9% |
7 | 歯の疾患 | 6.2日 | 0.8% |
8 | 扁桃炎 | 7.6日 | 0.7% |
9 | 急激な動作による事故 | 9.8日 | 0.6% |
10 | 腸管感染症 | 6.0日 | 0.5% |
この表は、高校を卒業する年代である18歳までの年代別の入院をする病気を多い順に並べているものですが、この病気にも年代別で少しずつ変化があります。
6歳までは比較的入院する確率が高いのは、先ほども書いた0歳の入院確率も関係してきますが、12歳までで一番多い理由は肺炎による入院であるという事がわかります。
6歳までに特に多いのは、肺炎・気管支炎・喘息などの呼吸器系の病気が原因ですが、主に小児喘息と言われる病気で、成長すると共に治っていく病気であると言えます。
その事から、7歳以降では入院する割合が10%を切る割合である事も納得できるのではないでしょうか。
また7歳以上では、この呼吸器系の病気もありますが、胃腸炎や扁桃炎などの病気での入院が多くなってきますが、入院する割合を見ていくと決して多い数字ではないと言えるのです。
入院に掛かる費用
入院に掛かる費用と言うのはどれぐらいの金額がかかるのか。
一般的な大人の方が入院をした場合の入院に掛かる費用は、約15万~20万円だと言われています。これは、治療費+食事代+雑費+差額ベッド代などになり、治療費だけ見ると高額療養費制度を活用することにより約9万円で収まるのですが、入院に掛かる費用は治療費だけではないという事です。
治療費以外に掛かる費用は、入院時の食事代が1日約1,000円、雑費であるパジャマ代や下着類などの着替えを買い替える金額や、新聞・雑誌などのいわゆる本当の雑費などになり、また手術後の体調や仕事上の立場などの理由で大部屋ではなく個室で入院する場合などは、差額ベッド代などが掛かってきます。
それをすべて足していくと、15万円~20万円ほどの金額がかかるのが一般的な金額と言えるのです。
では、子供の入院になると同等の金額なのかと言うと、少し変わってきます。
治療費に関しては、居住している自治体によって変わりますが、子ども医療費助成制度によって年齢によっては治療費の自己負担額がなくなる場合が多いですが、その他に掛かる費用がどれぐらいになるのかという事になります。
子供の入院になると、場合によっては病院に泊まり込みになる場合や、家族・親戚などのお見舞いに掛かる費用など、大人の入院の時に掛かる費用よりもその他雑費がかかることが考えられるのです。
それ故に、子ども医療費助成制度がある事で、治療費の心配は少なくなりますが、その他の費用に関して言えば、思わぬ費用が子供の入院にはかかると思っておいてください。
それを考えたうえで、医療保険などの加入を考えていきましょう。
子供が入院した場合の親の収入減
子供が入院した場合に親の収入が減少することがあります。
これは、病気の種類や症状・治療法や親の仕事などにもよると思いますが、付き添いが必要な場合や毎日病院に行くことで、仕事に支障が出る場合があります。
共働きの場合などは、どちらかが仕事を休まなければいけない事もあると思います。またパートなどをしている場合にも、出勤に数が減ることもあります。
この収入の減少は、近年では共働きも増えたことで、2人の収入で生活をしている場合などは、家計に直結する問題になりかねないという事です。
この様な場合はどうするのか、ご自身の医療保険や収入保障保険などは自分の病気に対する保障であるので、もちろんですが給付金は支給されません。
このような時に、子供の医療保険を準備していれば不測の事態にも対応できるという事になります。
子供の入院には、治療費や雑費以外にも思いもよらないところに影響が出ることがあるのです。
子供の賠償責任
少し話はずれますが、子供の心配事は病気だけではありません。
ここ数年大きく話題になっているのが、この賠償責任と言うものです。
「子供がボール遊びをしていて、民家の窓ガラスを割ってしまった」「遊びに夢中になっていて通行人とぶつかりケガをさせた」「自転車に乗っていて歩いている人とぶつかりケガをさせた」など子供ならではの事故が最近話題になっていますね。
昔は「ごめんなさい」で済んだことでも、現在は弁償や治療費や慰謝料と言われることも少なくありません。
子供の時はとにかく周りを気にせずに、友達同士で遊ぶことが多いですよね。小学生ぐらいの年齢なら特にそんな時期だと思います。
そして、窓ガラスなどの物的な破損で数万円の金額で話が終われば良いのですが、ケガをさせてしまった場合などは、数万円では済まず場合によっては数千万円の賠償額になる事もあります。
そんな時に必要になってくるのが、この賠償責任保険なのです。
医療保険も生命保険も学資保険も必要ですが、子供が大きくなってくると親の目の届かないところで何をしているかわかりません。
ある日帰ってきたときに、「人にケガを負わせた」や「窓ガラスを割った」などと帰ってくるかもしれません。そんな時にも備えておく必要もあるのです。
医療保険には関係のない話ですが、子供の保険と言う点では、外せない保険であると思うので、書いておきました。
まとめ
子供の病気は生まれてから5歳くらいまでは入院する確率が高く、また喘息や気管支炎など呼吸器系の病気が多く、成長に伴い治っていく事で入院する確率が減っていきます。
また15歳以上になると入院する確率も減り病気へのリスクも減っていく事も解ります。
子供の病気への備えは、乳幼児期に一番必要であり入院に備える必要があるのです。
しかし、少子高齢化問題が大きくなることで、国や自治体が子育て支援に力を入れることで、子供の医療費が無料になる制度も充実してきました。そして自治体(区市町村)により内容が変わりますが、基本的には15歳までの義務教育中の子どもに関しては入院・通院ともに医療費の自己負担額が助成の対象になり無料または減額されることで、子供の医療費の心配はなくなります。そして自治体によっては、その対象年齢が18歳までの自治体もあれば、北海道の南富良野町のように22歳まで医療費の助成がある自治体もあります。
このような子ども医療費助成制度を活用すれば、医療保険の必要性は感じなくなることでしょう。
そうしたなかで、子供の医療保険は「子ども医療費助成制度が無くなってからでいい」と考える方もいます。
しかし、子供の入院には治療費以外の費用が必要になる事と、場合によっては親の収入が減少し家計に影響が出る可能性もあるのです。最近では完全看護の病院が圧倒的に多くなり、保護者が泊まり込むようなことも少なくはなっていますが、それでも手術を行った後などは泊まり込むこともあり得ます。また子供が入院するので泊まり込みではなくても、毎日病院に行くことでその交通費なども掛かってきます。
この様に子供の入院には、大人の入院に掛かる費用とは異なる費用が発生するうえに、子育ての期間は教育費や生活費が多くかかります。
そのことで、出来るだけ安く子供の病気に対する準備をしたいと考える方も多いと思います。その場合の選択肢として、医療保険ではなく共済保険が選択肢に入ってくるのです。共済保険は手軽に加入する事が出来る保険であり、大人の医療保険の代わりとしては物足らない保障なのですが、子供が大きくなるまでのあいだの保障としてみるのであれば、十分な保障額であると言えるのです。
そして多くの方は、学資保険に加入した時に医療保障も特約としてつけてしまう場合もあります。これは子供が独立するまでの教育資金のための保険であるので一緒にしてしまうことは合理的だという事です。ただ、医療特約を一緒にすることで給付金が減額されるかどうかの確認だけは怠らないでください。
子供の医療保険もすべての生命保険に関して言えることは、いつまで保障がいるのか、その保障はなぜいるのか、公的な支援はどのような支援があるのかなどを理解したうえで、準備してください。
訳も分からずに、「子供が生まれたから何か良い保険はないか?」と聞かれることがよくありますが、そういう方たちにどんな保険が必要かと聞くと、8割ぐらいは「学資保険が必要だ」と答えます。
しかし、なぜ保険に加入するのかの目的をはっきりしていれば、学資保険にこだわる必要もなければ、生命保険(死亡保障)で同じ準備が出来る事、また病気の備えにしても公的支援やどの年齢が入院しやすいなどを知っているだけで、医療保険か共済保険かの選択肢が増える事と、家計の節約にもなります。
結婚・出産・子育てとお金のかかる時期に、よりニーズに合った商品を安く準備することで、万が一の時にも安心できるうえに、節約できたことにより家族旅行などにも行けるかもしれません。抑えておきたいポイントさえ抑えてしまえば、保険は解りやすい物なのです。
少しでも、子供の医療保険を検討している方のヒントに慣れればいいと思い書きました、長い文章でしたが読んでいただきありがとうございました。