今話題の”子宮頸癌”ってどんな病気?初期症状や死亡率について解説!

子宮頸癌というものをご存じでしょうか。

子宮頸癌は「しきゅうけいがん」と読み、言葉は聞いたことがある人は多いと思いますが、実際にどのような病気なのかということを知っている人は意外と少ないものです。

癌と聞くと不治の病のように感じられますが、実際に子宮頸癌とはどのような病気なのでしょう。

1.子宮頸癌とは

【画像】http://女性器お悩み.com/子宮頸癌/子宮頸がん原因.html

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子宮頸癌(しきゅうけいがん)というのは、女性の子宮にできる癌の一種で、子宮癌の中でも最も多いものであるとされています。

子宮の一部である子宮頚部という、子宮の入口である部分から癌ができる症状が子宮頸癌です。

子宮の入口付近にできる癌のため、産婦人科などの診察によって早期発見がされやすい傾向にある癌になります。

また、早期発見ができると治療のしやすい癌であることも特徴の一つですが、この癌が進行しすぎると治療が難しくなってきてしまうので注意が必要です。

これを回避するためにも、早期発見のため定期的に癌検診などを受診することをおすすめします。

子宮頸癌が発生しやすい年齢

一般的な癌は年齢が増えていくにつれてその発生率は上がってくるものですが、子宮頸癌はなんと

20代から30代後半

の間に最も多いとされている癌であるとされています。

2.子宮頸癌の原因

【画像】http://medical-checkup.info/article/hpv.html

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20代から30代後半に多いとされる子宮頸癌ですが、子宮頸癌が発生する原因の一つに、ヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus)というウイルスが関連しているとされています。(ヒトパピローマウイルスの頭文字をとってHPVと略されます)

HPVは主に性交渉などで感染するウイルスで、子宮頸癌であると診断された患者の多くにHPVの感染が認められています。

このHPVは感染しても、症状が出ないうちにHPVが排除されるため、感染する確率が高かったとしても子宮頸癌に至る発症率が低いのが現状。そのため、感染している事実を知らない人が多いのが現状です。

ヒトパピローマウイルス(HPV)が排除されず感染し続けていたらどうなるのか

ヒトパピローマウイルス(HPV)は自然に体内で排除されていくと考えられている性交渉が原因のウイルスですが、これが排除されずに感染したままでいるとどうなってしまうのでしょうか。

HPVに感染した状態が続くと、子宮頸癌が発症すると考えられているので注意が必要です。

また、タバコによる喫煙によっても子宮頸癌が発症することがわかっています。

3.子宮頸癌の初期症状

【画像】http://www.skincare-univ.com/article/008731/

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子宮頸癌は初期状態では全くと言っていいほど自覚症状がありません

そのため気が付かない女性も多いとされているのが現状ですが、症状の一種に「性交渉の最中に子宮頚部による出血」などがあります。

性交渉の最中にもし出血などがあれば、躊躇うことなく検査を受けることで早期発見が可能です。

それ以外にも普段とは違う色をした「おりもの」などが発生した場合も子宮癌の可能性も考えられます。

しかし、子宮癌に分類される多くは自覚症状がない病気のため、気が付くのが遅れてしまう事が多く、子宮頸癌と気が付いた人の多くは産婦人科や定期的な癌検診により発見された人になります。

自力で気が付く人は多くはないというのが実態なようです。

4.子宮頸癌の進行度

【画像】http://me-net.org/?page_id=3990

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癌には○期(ステージ)と呼ばれる癌の進行度が存在しており、子宮頸癌の場合でも同様です。

子宮頸癌の場合には

0期(ステージ)からⅣb期(ステージ)まで存在します。

0期

癌が一番浅い粘膜内に留まっている状態を0期とされています。

上皮内癌(じょうひないがん)とも呼び、子宮頸癌の初期状態を呼んでおり、癌検診などで知ることができます。

Ⅰa期

癌の進行が開始された状態です。

筋層にまで入り込んでしまっており、厚さが5mm以内である状態の事をいいます。

Ⅰb期

Ⅰa期と比べ更に進行した状態のことです。

筋層にまで入り込んだ癌の厚さが5mmを超えた状態の事をいいます。

Ⅱ期

癌が子宮頚部を超えてしまった状態の事です。

子宮頚部を超え膣部の3分の1を超えていない物をⅡ期と呼びます。

Ⅲa期

癌が子宮頚部を超え、膣部の3分の2に到達したものを呼びます。

Ⅲb期

Ⅲa期がさらに進行し、骨盤壁にまで到達し広がった状態の事です。

Ⅳa期

ここからその他の臓器にまで転移してしまう状態になります。

Ⅳa期は膀胱や直腸などの粘膜に到達してしまうとⅣa期です。

Ⅳb期

その他の遠隔臓器に転移した状態の事をいいます。

5.細胞から癌の度合をチェックを行う事もできる

癌の進行度というものは各ステージで分類されていますが、細胞から癌の病状を把握する事もできます。

この度合を「クラス」と呼び、子宮頸癌はこの細胞診からも判断することが可能です。

これは癌細胞の異常度を判別します。

クラスⅠ

クラスⅠの状態は正常な細胞の事を言います。

クラスⅡ

異常な細胞ではあるものの比較的正常を保っている状態です。

クラスⅢa

軽度ではあるものの異常性が認められた細胞がある状態。

クラスⅢb

ほぼ確実に悪性である細胞が認められた状態。

全がんの段階です。

クラスⅣ

確実性のある悪性細胞。

ここからステージ0の癌と認められます。

上皮内癌(じょうひないがん)の可能性がでてきます。

クラスⅤ

確実に癌細胞になっています。

ステージⅠaの状態です。

6.子宮頸癌の死亡率

子宮頸癌は年齢が高くなるにつれて死亡率が高くなってくる傾向があります。

20代から30代後半の女性の多くがこの子宮頸癌を発症させる傾向にありますが、意外とこの年齢層では死亡率が低くなっています。

これには治療法の確立や早期発見などによって治療がなされているからと考えられています。

癌と一言で言ってしまっても、他の癌よりも比較的生存率が高く、治療もしやすい癌であることが有名です。

5年実測生存率と5年相対生存率

子宮頸癌になったからと言って、悲観することはありません。

比較的早期の段階であると死亡率が低くなっています。

各ステージによる死亡率を観てみる前に、5年実測生存率と5年相対生存率について説明いたします。

5年実測生存率とは

5年実測生存率というのは、実際に「癌の治療を始めた人で5年後に生存している人の割合」をこのように呼びます。

5年相対生存率とは

5年相対生存率は「癌になった人と癌ではない人の同性、同年齢である者を比べた割合」の事をいいます。

ステージ別癌の生存率

ステージⅠ

5年実測生存率 90.4%

5年相対生存率 92.2%

ステージⅡ

5年実測生存率 70.1%

5年相対生存率 73.6%

ステージⅢ

5年実測生存率 49.4%

5年相対生存率 52.6%

ステージⅣ

5年実測生存率 20.9%

5年相対生存率 22.9%

7.子宮頸癌の治療法

子宮頸癌は早期発見により完治することが可能な癌であるため、早期に発見してしまう事が最も重要なことではありますが、万が一にも治療を余儀なくされる場合もあります。

子宮頸癌の治療法には各ステージによって治療法が異なっており、進行度の違いによっても同じような治療法になるのですが、治療の度合が違うようです。

ステージⅠからステージⅡの治療法

このステージでは手術による摘出がメインになるようです。

手術の種類には円錐切除術・子宮全摘出手術・光線力学的治療などがあります。

円錐切除術とは

【画像】http://ganportal.jp/gan/cervical-cancer/treatment

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早期に発見された子宮頸癌の治療法に最も使われる方法の一つです。

癌細胞がある子宮の入口部分を円錐形に切除する方法でレーザーやメスが使用されます。

子宮の大部分が残るため、妊娠や出産に影響はないと考えられていますが、早産などのリスクがわずかながらに上昇します。

子宮全摘出手術とは

円錐切除術では取り除けないほど大きくなった癌細胞を切除しなくてはならない場合に選択される方法の一つです。

癌の進行度(ステージ)が比較的軽度であれば子宮だけを摘出する単純子宮全摘出術が使用されます。

光線力学的治療とは

光感受性物質(癌細胞にだけ反応する物質)を子宮に注入し癌細胞をその物質によって包み込み、レーザーなどを照射して子宮内に注入した感受性物質ごと細胞を焼き切る事で癌細胞を死滅させます。

ステージⅢからステージⅣの治療法

ステージが進行するごとに、先に説明した切除方法では対処しきれなくなるため、それ以外にも別の治療法と合わせて行います。

主な治療方法には切除以外に化学療法や放射線治療を行います。

放射線治療を用いた治療法とは

放射線治療は子宮頸癌以外にも使用される治療方法ですが、これには癌細胞を死滅させる効果が期待できるとされています。

放射線治療によって直接癌細胞を死滅させて治療を行う場合がほとんどですが、場合によっては再発を防止するために使用されることもある事で有名な治療方法です。

X線やガンマ線を患部に照射して癌細胞を死滅させることができるので、手術と併用して使用されることが多いとされています。

化学療法を用いた治療法とは

化学療法とは「抗がん剤」と呼ばれるものを利用します。

ただし、抗がん剤は未だに副作用が多いために医師と相談して使用するかどうかを決定するのが基本です。

子宮頸癌の治療法には手術や放射線治療を行う事がほとんどですが、あまりにも進行が進んでしまうと癌細胞の進行を抑えるためにこれが使用されます。

まとめ

子宮頸癌が発症してしまう原因は、HPVと呼ばれるウイルス。

これは性交渉の時に感染すると言われておりますが、そのほとんどが自然治癒によるものになりますが、あまりにも感染が長引くと子宮頸癌に発展してしまいます。

自覚症状がほとんどないとされるこの病気ですが、性交時などによって出血、または「おりもの」がいつもと雰囲気が違う場合に疑うのがこの病気になっていますので、少しでも疑いがあれば躊躇なく癌検診を受けるようにしましょう。

早期発見が生存率を高める最も重要な事ですので、何事も軽視することなく定期的な検診を心がけていきましょう。

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