子どものうちは勉強も大事と言う親は言うもの。
勉強が好きな子どもにとっては楽しいことのひとつですので良いですが、嫌いな子にとっては辛い時間となります。
そんな場合、子どもが勉強しなくて困っている・・・という親御さんも多いのではないでしょうか。
子どもが勉強するように「ご褒美で釣る」というやり方が世の中にはありますが、一見、ネガティブな印象を受けますよね_
しかし、教育論的には悪いと思われる言葉に見えますが「ご褒美で釣る」こと自体は悪いものではありません。
そこで今回は「ご褒美で釣ってもいい理由」についてご紹介していきます。
子供にどのようにして勉強を習慣化させるかお悩みの方はぜひご参考ください。
1. 勉強するやる気が起きる
当然の理由になりますが、子どもに勉強をさせるには「やる気」を起こさせる必要があります。
やる気を起こさせるためにご褒美をあげるというのもひとつの手段です。
親から子どもへ「○○したら□□を上げよう」と約束をします。
しかし、子どもが欲しいと思わないもの、喜びそうにないものをご褒美にしても意味がありません。
子どもが喜びそうなものであることが前提となるため注意しましょう。
2. 勉強するきっかけになる
勉強が嫌いな子どもにとってはそもそも勉強するということ自体が能動的だったりします。
要は言われないと勉強しないという状態です。
しかし、この状態の時に「○○したら○○を上げよう」という「ご褒美を上げる」という要素を足すことで勉強する良いきっかけ作りになると思います。
ご褒美を上げることで能動的姿勢から少しでも積極的姿勢にシフトさせ、勉強するきっかけを作る。
きっかけがあるとないとでは机に向かって子どもが勉強するという状態は作れないと思います。
3. 目標・目的の一つとなる
目標・目的が明確であれば、何のためにこの勉強が必要なのか自分の中で理解できるため、それが勉強するきっかけにつながると言えます。
ただし、ご褒美が目標・目的の全てであってはいけませんが、ご褒美がもらえるということは、やるべきことが完了したということなので、目標・目的を達成できたという達成感を味わうことができます。
4. 考えて行動をさせる
ご褒美が貰える→勉強するという行動に「考えて行動」をすると要素を足します。
どういうことかと言いますとご褒美で「○○したら□□を上げよう」という約束をします。
この「○○したら」が勉強が終えた状態(ご褒美が貰える状態)になると思います。その終えるためにはどうすれば良いのかということを子どもに考えさせることになります。
しかし、いきなり最初から考えさせて直ぐどうすれば良いのか分かる子どもは少ないと思います。
そこで親が少し加わり終えるためにはどうすれば良いのかという答えを一緒に考えるのが大切。
この考えるという工程で親が答えを出さず、子どもに答えを出させるというのも大事になります。
5. 将来を見据えると収益性がある
収益性と表現すると少々難しい表現になってしまいますが、要は将来、社会人になり仕事で働き収入を得る際に影響があるということです。
教育経済学には「教育の収益率」という概念があります。これは「1年間追加で教育を受けたことによってその子どもの将来の収入がどれくらい高くなるのか」と表すものになります。
これについてある実験が行われその研究結果で「教育の収益率」は7%〜10%程度になるとされています。
すなわち1年分追加で教育を受けると将来の年収が7%〜10%向上するという結果。
勉強することが将来の収入に影響していることが解ります。
このため、ご褒美を与えることで子どもに勉強させることは将来の収入を上げることにも繋がります。
注意点
ご褒美を与えること自体は悪いものではありません。
しかし、ご褒美を貰うことが目的化してしまうとせっかく勉強しても子どもの考える力が育たないという面もあります。
小学校低学年の子どもに対しては得策かもしれませんが、小学校高学年〜中学生に対してご褒美を上げることをしていると子ども自身で考え行動するという力が向上しません。
なんでもご褒美を上げれば良いという考えは諸刃の剣になります。
ご褒美を上げることで得たい効果については考える必要があるかもしれません。
あくまで主体は子ども、親はそれをサポートするような立ち位置が良いのかもしれないです。
まとめ
「ご褒美で釣らせて勉強させる」。
敬遠されがちな教育方法ではありますが、大人も報酬があるからこそ働くように、子供にも何かしらの報酬があった方が、モチベーションの向上に繋がります。
何をご褒美にするかは家それぞれですが、家族内でのルールを明確にすることで、子供が勉強に向き合うようになりますよ。