保険の全体像がイチからわかる。超初心者向け保険の教科書

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また火災保険で注意が必要なのが「建物」のみを保障の対象とするのか、「家財」も保障の対象とするのか選択する必要があることです。

もしも火災が発生した場合、被害の範囲は建物のみではなく家の家電や家具などの家財にも及ぶはずです。しかし、家財も保障対象とすれば保険料は値上がりします。

さらに、火災保険の保険料は自転車保険のように一律ではありません。建物が木造なのか?鉄筋コンクリートなのか?耐火基準は?建物が立っている環境は?などの条件によって大きく保険料が変わります。

雑誌やパンフレットの例がじぶんに当てはまるとは限りませんので、保険の見積はきちんと実際のじぶんの建物の条件で算出しなければなりません。

地震保険も同様です。地震による建物や家財の損害に備える保険が地震保険ですが、地震のリスクが高いと予想されている地域は保険料が高くなります。

4-4 身体の補償を目的とした保険

続いては病気や事故による入院、通院、死亡などで生じた損害を填補する損害保険です。

生命保険の保障と似た内容の保険もありますが、旅行傷害保険やスポーツ障害保険など損害保険ならではの保険があります。

旅行傷害保険は加入したこともある方が多いのではないでしょうか。旅行中のケガや病気に対する補償を受けることができます。

スポーツ傷害保険はスポーツのプレー中に起こる事故に備えることができます。自分のケガだけでなく他のプレーヤーの身体やモノを傷つけてしまった場合も対象となります。

地元のサッカーチームに所属する甥っ子はスポーツ損害保険に加入しています。サッカーは相手と接触することも多く、保険に加入していた方が親として安心なのだそうです。

4-5 その他の補償を目的とした保険

上記には分類できないこれ以外の損害保険はいくつかありますが、その1つが盗難保険です。

特定の持ち物が盗難にあった場合に、その損害を補償してくれる保険です。

火災保険や旅行傷害保険に盗難補償を付帯したり、自動車保険やバイク保険にも付帯させるケースがあります。

このように損害保険はその保障が必要な一定期間加入するのが一般的です。生命保険とは異なり、しっかり「損害保険だ!」と意識せずに加入していたり、保険のお世話になった経験がある方も多いのではないでしょうか?

私も自動車保険の任意保険の付帯サービスを利用した経験があります。車のバッテリーあがりで車が動かなくなってしまうというアクシデントのときに、自動車保険のサービスを利用しました。

身近な場所で支えてくれる損害保険。生活環境に応じて必要な保険を選択して、安心して毎日を過ごしたいものですね。

 

5 公的保障は何があるの?

ここまでみてきた生命保険と損害保険は、個人や企業が選択加入する保険でした。

私たちが住んでいる日本には国が国民の損害リスクを保障してくれる「公的保障」があります。

公的保障は具体的にどんな状態になったときに、どんなことを保障してくれるのか知っておきましょう。

5-1 遺族年金があります

まず、はじめにご紹介するのが遺族年金です。

年金と聞くと、高齢になったときの生活を維持するために高齢者を対象に一定額のお金をもらうものだと考えている方が少なくありません。

しかし、それは年金の一部である老齢年金の部分だけを指したものです。

年金には生命保険に似た機能をもつものがあます。それが「遺族年金」です。

遺族年金は家計を支えている人にもしものことがあったとき、残された家族に支払われる年金です。

加入している年金や子どもの年齢や人数によって支給される額が異なります。

国民年金 厚生年金 共済年金
子どもあり
(18歳未満)
子1人 84,358円 134,441円 134,441円
子2人 103,575円 153,358円 153,358円
子供なし 妻40歳未満 0円 49,783円 59,733円
妻40-64歳 0円 99,091円 109,041円
妻65歳以降 65,741円 115,525円 125,475円

※詳しくは日本年金機構の遺族年金ページでご確認ください。

家計を支えている人にもしものことがあった場合に、残された家族のために保険を検討する場合に「遺族年金」があることを意識せずに必要保障額を計算してしまう人が少なくありません。

今のじぶんの条件でどのくらいの額を受取れるのか、おおよその額を把握しておきましょう。

5-2 働けなくなったときには障害年金

生活を支えている人が亡くなった場合に、残された家族に支給されるのが遺族年金です。しかし、亡くなりはせずとも病気やケガで働けなくなってしまったら生活は困窮します。

そんな事態に支払われる年金が障害年金です。

障害年金が支払われるにはは、初診日当日に国民、厚生、共済年金のいずれかに加入しており一定期間保険料を払っており、障害の程度が条件を満たしていることが条件となります。

障害年金の受給要件を満たさない場合でも「障害手当金」であれば受給できる場合があります。

障害等級は障害の程度によって1級から3級に分けられています。

障害年金の受給額は、平成26年 年金制度基礎調査によると厚生年金保険に加入していて3等級の方の平均が月額56,289円。2等級の方は115,651円。1等級だと153,399円。

国民年金で2等級の方の平均が月額65,491円。1等級だと80,844円だそうです。

上の数値はあくまで平均で、実際の受給金額は加入していた公的年金や障害等級の違い、配偶者や子どもの有無などによっても金額が変わってきます。

5-3 公的な医療保険があります

さらに、私たちが住んでいる日本には公的な医療保険があります。

すでに当たり前になりすぎていて、意識していないかもしれませんが、健康保険などが適用される医療費の場合の自己負担は基本的に70歳未満で3割におさえられています。

窓口で3000円の医療費を支払い「高いな」と感じていたとしても、もしも公的な医療保険がなければ10,000円支払う必要がある治療を受けているわけですから、ありがたいですね。

また、高額療養費制度というものも存在しています。1ヶ月の医療費の総額が100万円であっても自己負担額は約9万円程度に抑えられる仕組みです。

治療内容によっては対象外となるものも存在するので、それらについても保障を求める場合であったり、自己負担をさらに減らしたい場合は、個人で医療保険を検討することとなります。

 

6 法人保険ってなんだ?

ここまで様々な保険をご紹介してきましたが、最後に「法人保険」と呼ばれる保険をご紹介します。

法人保険は契約者を個人ではなく、法人にして加入するタイプの保険です。

法人という立場の特性上、単なる保障だけではなく税金対策、退職金の準備、福利厚生など様々な目的で加入することができます。

法人保険は、誰を保障するのか?という被保険者で二分することができます。

経営者にかける「経営者保険」と、従業員にかける「福利厚生保険」の2つにわけで法人保険の基礎をご紹介します。

経営者の方は、法人保険の基礎知識も身につけて、従業員の為にも経営者の為にも、上手に保険を利用して安心を増やして頂ければ幸いです。

6-1 経営者保険メリットとは

貯蓄性のある生命保険は、個人でも貯蓄目的で利用されることの多い商品ですが、法人の場合は退職金等の資金を積み立てるのに利用できます。

終身保険以外の保険は、保険料の全部または一部が損金に算入されるので節税になります。

また保険を適切なタイミングで解約して解約返戻金を受け取れば、退職金や大規模な出費に充てることができます。経営悪化のリスクに備えることもできるのです。

医療保険に関しては、終身タイプの医療保険の保険料を短期払いにし、払込が終了してから経営者個人に名義変更するというプランがあります

在職中は病気・ケガの場合に給付金を受け取れるので、、もしもの時の治療費や、経営者が働けないことによる赤字を経済的にサポートしてくれます。

医療保険も保険料は全額が損金に算入されれるので、節税対策にもなります。

そして、保険料の払込が終わったら、保険の契約者名義を会社から個人に変更します。

このようにすれば、経営者・役員は退職後、一生涯にわたり、保険料を1円も支払うことなく、医療の保障を受けられるというメリットがあります。

このように契約者を経営者にすることにより、様々なリスクに備えることができます。

6-2 福利厚生保険のメリットとは

続いては従業員を被保険者とする福利厚生保険をみていきましょう。

「福利厚生保険」は、従業員の福利厚生の制度を効率よく整えるために活用される保険です。

一定の条件をみたす従業員を全員にかけることが原則となっています。従業員と一緒に、経営者や他の役員にもかけることができます。

福利厚生保険は「養老保険」「医療保険」「がん保険(解約返戻金なし)」の3つがあります。

養老保険は、従業員を被保険者として加入することで、従業員自身の退職金と、遺族のための「死亡退職金」の制度を同時に整えることができます。

この制度により、従業員に万一のことがあった場合や従業員の老後への心配を和らげることができます。

医療保険とがん保険は、従業員が病気になったときには会社に対して所定の給付金が支払われ、その全部または一部を「見舞金」として従業員に支払うことができます。

こういった会社の福利厚生制度は従業員の心身の健康に配慮しているという姿勢を示すことができます。

会社にとっても従業員にとってもメリットが大きな福利厚生保険ですが、1つ注意点があります。

福利厚生に保険を活用するのであれば「福利厚生規定」が必要となります。

もしも「福利厚生規定」を作成しておかなければ、保険金受取の時に従業員や遺族とトラブルになる可能性や税務調査が入った時保険料の損金算入という扱いが否定されてしまう可能性があります。

福利厚生に保険を活用することになったら「福利厚生規定」を作ってくださいね。

 

7 保険選びの基本ステップ収入保障保険ポイント

これらの基礎知識を踏まえた上で、保険選びの基本ステップを確認していきましょう。

7-1 まずは現状を把握すべし

保険選びで最初にすべきことは、会社であっても個人であっても現状は把握です。

  • 年金に加入していると思っていたが、実は年金保険料を支払っていなかった。
  • どんな保険にどんな目的で加入しているのか実は理解していない
  • 貯蓄の総額が不明でもしもの時にどのような経済状況になるのかわからない。
  • 親が知らないうちに自分名義の保険を作っていたことを知らなかった。

このような事態は珍しいことではありません。

まずは現在の資産状況、加入している保険、家計の状況の棚卸をすることが、一番大切なステップとなります。

7-2 必要保障額を試算してみよう

次にすべきことは必要保障額です。もしものことが起きた場合に、どのくらいの保障が欲しいのか必要保障額を試算してみてください。

保障額が高額になればなるほど、保険料も高くなります。現在と少し先の未来の家計の状況を予想しながら検討します。

家の購入や、進学、車の購入、海外旅行などの夢を持っている方は、ぜひライフプランニングをしてみてください。

保険は上手く利用すれば、夢を実現するサポートにもなります。面倒だと思わずに、ざっくりとした内容で十分なので、ぜひワクワクしながらライフプランを立ててみてください。

家計の現状が楽ではない場合は、無理なく払える保険料を基準に保険商品を探した方が賢い保険商品を選択できる場合もあります。

すでに保険に加入している方も、ぜひ必要保障額を算出してみてください。場合によっては、過剰な保険に加入しているケースもみつかるかもしれませんよ。

7-3 保険の賢い選び方とは

保険の賢い選び方とはなんでも安い商品を選んだり、とにかくオプションが多い商品を選ぶことではありません。

自分のほんとうの夢と、ありのままの現状を知り、それらをサポートしてくれる保険を選ぶのがもっとも賢い選択です。

また、自分自身の生活環境が過去にシュミレーションしたとおりに展開するとは限りません。

ぜひ定期的に保険を見直してください。年に1度加入している保険を確認してみたり、住宅購入や進学など生活環境が大きく変わる時期にFPさんに相談してみるのも良い選択です。

保険商品自体が時代の変化とともに進化しているので、定期保険を機械的に更新するのではなく、新しいタイプの保険に乗り換えた方が得をする場合も少なくありません。

現状把握と定期的な見直しという基礎的で難しくない行動ができるかできないかが、保険で損をしないカギとなります。

保険の見直しをきっかけに自分の夢を再確認できたり、やめられなかった悪い生活習慣を絶つきっかけになる方も少なくありません。

ぜひ、この記事を読んだことを機に現状把握してみてください。

8 まとめ

ここまで超初心者向け保険の教科書ということで保険の全体像をご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

予想外に公的保険に守られていることを知った方もいらっしゃるかもしれませんね。

ちょうど昨日、わたしの手元に日本年金機構からねんきん定期便が送られてきました。

よく意味が理解できないからと、よく読みもせずに捨ててしまっている方が多いかもしれませんね。

確かにねんきん定期便のハガキには老齢年金しか記載されていません。

しかし、実際には家族の生計を担っている人にもしものことが起きた場合には、遺族年金が支払われますし、何らかの理由で働くことができなくなってしまった場合には障害年金だって受給できます。

これらのことを理解していただけれたのであれば幸いです。

プロではない方は保険商品の細部まで理解する必要はないと思います。

しかし、まったく知識がないというのも問題です。

今回の記事を理解できるレベルになれたのであれば、おそらくファイナンシャルプランナーや保険の営業さんの説明がぐっとわかりやすくなったはずです。

保険の基礎は自ら学び、家計の現状や将来への夢を描きながら、必要であればファイナンシャルプランナーや保険の営業さんなどプロのアドバイスを求めましょう。

そして、最終的にはみなさんが自ら適切な保険を選択できる賢いお客さんになっていただければ幸いです。

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