4)保険会社の選び方
こども保険(学資保険)に代表される貯蓄型保険は、保険会社が破綻した場合に祝金や満期学資金が減額となる可能性があります。そのため、なるべく破綻リスクが低く経営状態の良好な保険会社の商品に加入することも重要となります。
判断材料となる指標の1つが「格付け」です。S&P(スタンダード&プアーズ)やR&I(日本格付けセンター)といった格付け会社が提出している格付けですので、せめて加入前に保険会社の財務状況等の格付け資料だけでも確認することが重要です。 ざっくりと言うと、格付けの値はAAA→AA→A→BBB→BB→B→CCC→CC→Cの順に低評価となっています。A以上の格付けの保険会社であるかが判断基準の一つです。
A以上ではないというだけで信用に足る企業ではない、と決めつけてしまうのは時期尚早です。格付けで良い評価が出ていない理由や、格付け上位の保険会社と比較した際に優れている点、劣っている点をしっかりと吟味することで、自分の状況に最適な判断を下せるはず。相談窓口等で意見を仰いでみるのも良いでしょう。
5)教育資金の選び方:保険と貯蓄の両方を
ポイントというと少々大げさなのですが、教育資金はこども保険(学資保険)だけにするのではなく、貯蓄と両方用意しておくことで進路の変更等の時に役立てやすくなります。
将来の進路の計画に変更が想定した場合が例に挙げられます。公立の学校中心で想定していたにもかかわらず、中学から私立の学校に入ることになった、ということが考えられます。その場合は想定より早く資金が必要になることでしょう。仮に17歳満期、18歳満期等のこども保険(学資保険)に加入していたとすれば、中学・高校時代の資金を別に用意しなければなりません。もし、生活に余裕がなく毎月の家計から捻出することができないケースは、やはり解約する必要が生じます。いざという時にに慌てないよう保険と貯蓄を両方備えておくことで、進路が変わっても当面は貯蓄を回すとともに、大学受験・大学の資金を保険から支払うことができます。
上記の点に注意を払いながらこども保険(学資保険)を利用し、お子さんの教育資金のしっかり準備をできると良いでしょう。