「gltd」とは一体どんな保険?わかりやすく特徴と補償内容を解説!

gltd」とは団体長期障害所得補償保険のことです。こちらは団体保険の一種です。役員・従業員が、不運にも病気やケガで長期間に渡って就業が不能となることもあります。

そんな時、休職している役員・従業員の所得を補償するため、企業の福利厚生制度として活用されます。

gltdの「ltd」long term disabilityの略で、groupのgをつけてgltdと呼ばれます。通常は会社を通じてのみ加入できる団体保険です。

加入企業の役員・従業員が病気やケガで、長期間にわたり働くことができない場合、毎月の給与の一部が最長で定年まで補償されます。

しかし、このgltdを導入している会社は大企業がほとんどであり、当然補償対象になるのは加入企業で働く給与所得者です。

そのため、この福利厚生制度について良くわからない方々もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、gltdの特徴と補償内容等について解説します。この記事を読めば、gltdの基本的知識を得ることができ、ご自分の勤務先がこの福利厚生制度を導入していれば、加入をする際に良い参考資料となるはずです。

1.「gltd」について

お腹を押さえる人

私は会社勤めをしていますが、今後働けなくなるか少々心配です。

会社では、就業が難しくなった場合の生活補償まで見てくれるのでしょうか・・・?

事業所の中には、従業員等のための「gltd」という福利厚生制度を設けている場合があります。

こちらでは、gltdとは何か?について解説します。

1-1.ストレス社会はキツイ!

ご自分が現在は健康でバリバリ仕事をこなしていても、無理が重なって病になったり、不運な事故でケガを負ったりすることがあります。

業務中であっても業務外であっても、不運な事態は前触れもなく訪れるものです。

そんな時、被用者保険へ加入している事業へ勤務する給与所得者に、労災補償が下りたり、業務外の場合は「傷病手当金」を利用できたりします。

しかし、生命にかかわる深刻な病気、外傷がなくても深刻な事態に陥る病気があります。それが「うつ病」です。

うつ病は当然、外科手術で完治することはできませんし、それを治す特効薬もありません。そのため、長期療養を必要とするケースが多々あります。

病気やケガの療養もさることながら、長期にわたる精神的な疾患の療養へ、会社が手厚い補償を用意してくれていたら安心です。

1-2.gltdとは団体長期障害所得補償保険のこと

拳を集める

gltd(group long term disabirity」とは、和訳すれば団体長期障害所得補償保険という意味になります。やや長い名称と言えますが、こちらは団体保険の一種です。

会社の役員・従業員が、不運にも病気やケガが原因で長期間に渡って就業が不能になる場合、休職している間の所得を補償する、企業の福利厚生制度として活用されます。

gltdの特色は次の通りです。

  • 被保険者(従業員等)が働けなくなった時点から最長60歳まで補償
  • 入院・自宅療養問わず補償
  • 就業不能の原因となるケガや病気は、業務中・業務外ともに補償
  • うつ病をはじめとした精神疾患も補償範囲
  • たとえ会社を解雇された場合でも、働けない状態が続いているときも補償
  • 保険金は会社でなく、直接被保険者(従業員等)本人へ支払われる
  • 受け取った保険金は全額非課税

1-3.gltdは法人向け

gltd(団体長期障害所得補償保険)は、従業員の方々が「団体」(勤務先の企業、職業団体)を通じて加入します。

そのため、ご自分の事業所がgltdを導入するため、まずはそれを取り扱う保険会社と契約する必要があります。

〇そもそも保険料は誰が払う?

gltdは、それを導入したい事業所が契約者とならなくてはいけません。そうはいっても、保険料を支払うのは100%事業所側でなくても構いません。

事業所が全額負担で契約しても良いですし、事業所と従業員が折半して任意の従業員のみで加入する等、いろいろなパターンが想定できます。

いずれにしろ、企業が契約者となってこの制度を導入しない限り、従業員はこうした保険に加入する機会はありません。そのため、多くの保険料を事業所側が負担しなくても、本制度を作ること自体が福利厚生となります。

〇給付金額の決定について

就業不能となった従業員が受け取ることのできる給付金の月額は、従業員の年収を12で割った金額より少なく設定します。

給付金額の決定には、定額型と定率型の2種類があり、定額型は例えば休業時に一律〇万円という金額を設定します。定額型の場合、年齢別に金額を決めることができます。

定率型は各従業員の標準報酬月額の〇割という形で決定します。定率型の場合は各従業員の給付金額が違いますし、標準報酬月額が変動すると当然給付金額も変わります。

このように事業所にあったやり方、従業員が喜ぶやり方で様々なカスタマイズを加え、事業所独自の制度を設計できます。

〇免責期間・給付期間について

免責期間とは、病気やケガで従業員等が休み始めた日から保険金の支払い開始されるまでの待機期間をさします。

各事業所の休職に関する規程、公的補償(健保組合から受けられる傷病手当金等)を考慮して設定されます。およそ90日〜1,095日の範囲で決定することになりますが、免責期間を長く設定すると、その分保険料は安くなります。

一方、給付期間は給付金の支払が開始されてから〇年までと期間を定める「年満了型」、各従業員が〇歳まで、あるいは定年までと年齢で決める「歳満了型」があります。

その他、従業員の保険料を企業が負担するのは〇年間までで、あとは従業員本人が任意で加入して、従業員が保険料を自ら支払う部分は定年まで、というように柔軟な設計ができます。

2.gltdの特徴について

ミーティング風景

公的な健康保険だけではなく、事業所独自でgltdのような制度を導入してくれていたら本当に助かります!

では、gltdの利点や注意点について知りたいです・・・・。

こちらでは、gltdのメリット・デメリット等を解説します。

2-1.gltdの補償は幅広い!

gltdの補償内容は休職中のみならず、復職した後でも補償対象になる場合があります。

〇毎月の給料のように受け取れる

従業員が就業不能の状態になれば、毎月給料のような形で給付金が受け取れます。業務中や業務外どちらの病気・ケガが原因であっても適用されます。

給付額や支給期間は、前述したように各事業所がその規模、経営状況や従業員数等によって決定していくこととなります。

しかし、gltdを導入した各事業所では、公的な健康保険を上回る補償内容が設定されています。

では、給付金が毎月下りる条件である「就業不能」は何を意味するのでしょうか?

次のいずれかに該当した場合が補償対象となります。

  • 被保険者(従業員)が入院治療を行っている状態
  • 被保険者(従業員)が在宅療養をおこなっていて、全ての業務に従事できない状態
  • その他の状態であること

最後の「その他の状態」については、保険会社によって所定の条件が異なる場合もあります。こちらでは、主な「その他の状態」に該当する事例を取り上げます。

  • 三大疾病(がん、心疾患、脳疾患)、肝硬変や慢性腎不全で60日以上にわたり就業不能状態が認められる
  • 保険会社の所定の高度障害状態に該当した
  • 障害等級1級(または2級)と認定された
  • 事故で身体障害状態となった
  • ストレス性疾患(うつ病等)で60日以上入院した

〇復職後も補償対象になる

被保険者(従業員)がようやく就業不能状態から回復して業務に復帰しても、以前のようにいきなりバリバリ働ける状態ではないこともあります。

就業不能前のようなパフォーマンスができず、その分の従業員の所得が減少することもあるでしょう。

この場合、所得の損失が発生したら、その損失に応じ給付金が下ります。保険会社によって補償の差異はありますが、所得が以前より〇%減少したと認められる場合、その分を給付金で補填することが可能です。

2-2.gltdのメリット

打ち合わせ

gltdが利用できると被保険者(従業員)、保険契約者(事業所)それぞれにメリットがあります。

〇従業員にとってのメリット

従業員とっては、業務中・業務外であっても、病気やケガで働けなくなった時に、十分な備えを得ることができる点です。

gltdを導入した事業所が福利厚生として保険料の全部または一部を負担することになるため、従業員個人の負担は非常に軽減されます。

従業員の中には、結婚や妊娠、子の進学等、ライフステージが変化し、より一層必要な支出が増える方々も多いはずです。

その際、ご自分の不運な病気・ケガによる就業不能は、ご自分の配偶者・子、同居する親族にも大きな影響を及ぼします。

その影響を最小限に抑え、生活補償として役立つ点が大きなメリットです。

また、従業員が負担した保険料については、年末調整で申告すれば所得控除を受けられ、税制上の優遇措置も利用できます。

〇事業所にとってのメリット

一方、事業所にとっては有能な人材の獲得を促進し、人材の流出を抑えるためにgltdを導入することは意味があります。

従業員へ十分なセーフティネットを備えることで勤労意欲も増し、従業員の事業所への信頼もより固くなるはずです。

また、人材採用の場合には従業員を大切にする事業所として、格好のアピール材料となるはずです。

2-3.gltdのデメリット

窓から外を見る人

gltdは補償的な面では、そんなに注意すべき点がありません。しかし、このgltdが大企業はもとより、中小企業にまでその導入が広く普及しているかと言えばそうとはいえません。

gltdは団体保険の1種である以上、gltd導入したい事業所と保険会社がまず保険契約をしなければなりません。

gltd導入できる事業所は、経営規模がそれなりに大きく、従業員を多く抱え、資金の豊富な大企業にどうしても限定されてしまいます。

中小企業に勤務する従業員は、この制度をほぼ利用できないと考えられます。

仮に勤務先がgltdを導入していなくとも、従業員であるご自分が、「公的な健康保険へ加入していれば十分。」と思うなら問題はないでしょう。

しかし、ご自分の勤務先の福利厚生に不安を感じているなら、生命保険会社の医療保険やがん保険、就業不能に関連する保険等へ加入しておいた方が無難です。

3.gltdの補償内容について

車椅子

gltdを導入しているかどうか、私の勤務先に確認したいです。

では、gltdへ加入すれば、具体的にどんな補償をうけることができるのでしょうか?詳細を知りたいです・・・。

こちらでは、gltdの補償内容等について解説します。

3-1.gltdの補償内容

補償内容について、各事業所はいろいろなプランを設定できますが、こちらでは実際の事例をあげつつ補償内容を解説します。

〇補償の仕組み

基本的に就業不能の状態が発生してから、事業所が定めた免責期間を経過すれば、例えば「1口あたり毎月1万円」という形で給付金が受け取れます。

さらに長期間を経過してもなかなか復帰できない場合は、「1口あたり毎月3万円」という形で給付金が最長で60歳程度まで受け取れます。

  • 加入方法:口数加入
  • 補償対象期間:65歳到達日まで
  • 免責期間:90日〜1,095日(事業所により差があります。)

〇補償内容

休職中はもとより復職した後も補償対象になる場合があります。概ね次のように生活補償を設定できます。

(1)就業不能の状態で療養中

  • 補償開始から30か月以内:1万円×加入口数
  • 補償開始から31か月以降:3万円×加入口数

(2)復職したが収入が減少した場合

  • 補償開始から30か月以内:1万円 × 加入口数 × 所得喪失率
  • 補償開始から31か月以降:3万円 × 加入口数 × 所得喪失率

加入口数は従業員の自由に設定できる場合がほとんどだと思います。ただし、上限は設定されているはずです。

また、事業所が100%保険料を負担する場合には、加入口数も固定されていることでしょう。

gltdを導入している事業所であっても、補償内容は千差万別と言えます。事業所から提供された「補償のしおり」等をしっかりと確認することが大切です。

3-2.メンタル等の相談サービスも付帯!

医者の問診

gltdを取り扱う保険会社では、各給付金の他にも被保険者(従業員)の健康やメンタルの電話相談も無料で付帯している場合が多いです。

被保険者は基本的に次のような電話相談が受けられます。24時間365日受け付けている場合が多いです。

〇メディカルサポートサービス

主に医療相談や医療機関情報提供サービス等が受けられます。

  • 健康・医療相談:看護師等が健康および医療全般の悩み・質問を受け付けます。
  • 介護相談:看護師等が介護全般に関する悩み・質問に対応します。
  • 健康管理相談:看護師等が栄養・食事・薬に関する質問に対応します。
  • 育児相談:看護師等が育児全般に関する悩み・質問に対応します。
  • 予約制専門医相談:看護師が予約制専門医の活用についてアドバイスします。
  • 健康チェックサポート:看護師等が人間ドック紹介、郵便検診紹介および検診結果に関する悩み・質問に対応します。
  • 医療機関情報提供サービス:看護師等が緊急時の医療機関情報、専門医療機関情報等に関する情報を提供します。
  • 法律・税金相談:法律に関しては弁護士・司法書士が、税金に関しては税理士が相談に応じます(予約・時間制限あり)。
  • 公的給付相談:公的給付に関する相談に社会保険労務士が対応します(予約制)。

〇メンタルヘルスサービス

精神的な問題に関する相談サービスは次の通りです。

  • メンタルヘルス相談:被保険者のメンタルヘルスに関わるカウンセリングを、臨床心理士が行います(平日・土日に相談可)。
  • メンタルITサポート:ホームページにアクセスしてストレスチェック等が可能です。

勤務先の事業所で相談し難い内容でも、保険会社と提携している経験豊かな医師・看護師等が相談に対応してくれるので安心です。

当然のことながら、相談した内容が事業所に筒抜けになることは決してありません。

3-3.保険料は格安!

被保険者(従業員)が保険料を支払う場合には、事業所側の保険料負担率、性別、年齢、職種等によって異なりますが、一例をあげて説明します。

〇毎月10万円の給付金を受け取る場合の保険料表(月払)

年齢 男性 女性
20歳~24歳まで 約850円 約600円
25歳~29歳まで 約880円 約800円
30歳~34歳まで 約950円 約1,000円
35歳~39歳まで 約1,100円 約1,500円
40歳~44歳まで 約1,600円 約2,100円
45歳~49歳まで 約2,200円 約2,800円
50歳~54歳まで 約2,700円 約3,200円
55歳~59歳まで 約2,500円 約2,600円

4.gltdを申し込むには

膝を抱える人

私の勤務先がgltdを導入しているなら、是非加入を申込みたいです。

申込方法はどのように行うのですか・・・?

こちらでは、申込手続きの流れと必要書類等について解説します。

4-1.従業員が加入するには

従業員が加入を希望する場合は、事業所ごとにその方法は異なっていることが想定されます。

例えば、勤務先の総務課・人事課を通して保険会社に申し込む方法や、勤務先のサイトから加入申し込みを行う方法等、いろいろとあることでしょう。

当然のことながら、gltdを導入している事業所の従業員であることが加入の前提条件となります。

基本的に次のような条件を設定している場合が多いです。

  • gltd導入企業およびその子会社または関連会社の在職者であること
  • 毎月給与の支払いを受けている在職者であること
  • 給与から毎月保険料の控除が可能であること

このすべてに合致する必要があります。

4-2.加入手続きの流れ

チェック項目

加入手続きで不明な点があれば、保険会社のカスタマーセンターや、勤務先の担当窓口(人事課・総務課等)で確認しましょう。

gltdを扱う保険会社によっては、前述した条件に合致すればインターネットで手続き可能な場合もあります。

こちらでは紙面で手続きをする場合を想定してその手順を説明します。

  1. 申込書を勤務先の担当窓口または保険会社から取得します。
  2. 内容を十分確認してから申込書に必要事項を記載します。
  3. 必要な添付書類等を収集します。
  4. 申込書等を勤務先の担当窓口へ持参するか、保険会社へ送付して提出します。
  5. 書類に問題が無ければ、保険開始月の翌月から毎月給与控除されることになります。

なお、加入希望者はいつでも都合のつく日に加入申し込みを行えるわけではなく、基本的に申込締切日が設定されています。期日までに提出して申込を行いましょう。

4-3.加入の際の必要書類と注意点

個人向けの保険申込の場合より必要な書類は簡素化されています。こちらでは申込の際の注意点も合わせて解説します

〇必要書類

基本的に次の2種類の書類が必要です。

(1)加入申込書

務先の担当窓口または保険会社から取得し必要事項を記載します。インターネットで申し込める場合は、必ず紙面で提出しなければならないわけではありません。

(2)告知書

保険会社によっては「健康告知書」とも「被保険者健康告知書」とも呼ばれています。こちらには、ご自分の傷病歴や持病、現在治療中の病気やケガあるか等を記載します。

こちらも、インターネットで申し込める場合は、紙面で提出する必要がありません。

ただし、名称はどうであれ告知書と呼ばれる書類には、ご自分の健康状態や傷病歴・持病等を正確に記載または入力する必要があります。

〇告知書の記載は正確に!

gltdへ加入する場合、医師による診査が不要なことも多いです。それを良いことに、加入審査が不利となるからと、告知書へ記載する傷病歴や持病等について、虚偽内容を告知したり、黙っていたりするケースも考えられます。

ただし、このように告知書へ正確な記載を怠ると、被保険者にとって困った事態が起こることもあります。

後日、正確な告知を行わなったことが発覚した場合、保険会社から契約の全部または一部を解除されてしまい、給付金を受け取りたいときに保険が利用できなくなることもあります。

ご自分の傷病歴や持病を不安に感じたならば、まずは保険会社のカスタマーセンターへ連絡し、加入が可能かどうかを確認してから申込手続きを行いましょう。

5.gltdの保険金請求について

足の指の治療

いざgltdで利用して、保険金請求をしなければならない事態となった時、どのような手続きを行うのでしょうか?

保険金請求手続きについて詳細を知りたいです・・・・。

こちらでは、保険金請求手続きの流れと必要書類等を解説します。

5-1.従業員が保険金請求をするには

実際に、被保険者が就業不能状態となり、保険金(給付金)を請求する場合には、インターネット等で気軽に申し込むことはできず、紙面での請求及び審査となります。

請求の際には、被保険者(従業員)の主治医や、勤務先の担当者の協力が必要不可欠となります。

また、保険請求に関して保険金請求書へ添付する書類は、被保険者の症状等によって収集する書類がそれぞれ異なります。

非常に大量の公的書類等が必となる場合もあるので、ご家族の協力も不可欠となります。

5-2.保険金請求手続きの流れ

薬とお金

保険金請求は一度、保険会社の審査が通れば、あとは復職するまでずっと保険金(給付金)が受け取れるとは限りません。

保険会社の所定の条件で「保険金支払認定期間」というものが定められており、この期間を経過しても再度就業ができない状態であるならば、再び請求手続きを行う必要があります。

なお、再び請求手続きを行う場合、免責期間は再び発生しないのでご安心ください。

こちらでは、保険金請求の流れを説明します。

(1)契約者(事業所)から保険会社に被保険者の就業不能状態を報告

被保険者(従業員)やその家族は、いきなり保険会社へ保険金請求をせず、被保険者(従業員)の就業障害が発生したことを、まず勤務先の事業所へ伝えます。その後、事業所から保険会社に報告を行います。

(2)免責期間を経過

定められている免責期間で被保険者の様子を見ます。この時期に被保険者側は事業所から指示を受けながら必要書類を収集しておく方が良いでしょう。

(3)必要書類を収集し提出・審査へ

保険金(給付金)請求に必要なすべての書類を保険会社へ提出して、審査が開始されます。

(4)保険金(給付金)の支払い開始

書類を提出し審査を経て1ヶ月後くらいから、被保険者の指定口座へ直接、保険金(給付金)の支払いが開始されます。

(5)再度の請求手続きへ

保険金支払認定期間を経過しても、再度就業ができない状態ならば、再び請求手続きを行います。

5-3.保険金請求の際の必要書類

請求書類は被保険者(従業員)傷病のケースごとに、必要な書類は異なります。

〇請求する場合に共通した書類

  • 保険金請求書:被保険者側の記載の他、勤務先担当者・医師から証明してもらう必要があります。
  • 同意書:公的機関や関係先等へ調査を行うため必要な書類です。
  • 保険金請求権者と確認できる書類:印鑑登録証明書、戸籍謄本、住民票等が該当します。

〇事故による傷害の場合

  • 事故日時・事故原因とその情報が確認できる書類:就業障害状況報告書、事故証明書が該当します。

〇死亡、身体障害状態、就業障害状態の場合

  • 死亡診断書(写)または死体検案書(写)
  • 医師の診断書
  • 入院通院申告書
  • 休業損害証明書 等

〇他の保険契約等で保険金が支払われた場合

  • 支払内訳書 等

6.会社を辞める場合

仕事道具

gltdに加入できたのは良いですが、自分がもしも独立する等の理由で退職する場合はどうなるのでしょうか?

退職を踏まえて、自分で新たにどんな保険へ加入するべきか知りたいです・・・。

こちらでは、退職したら加入した方が良い保険等について解説します。

6-1.やはり解約は必要

何らかの理由で転職するにしても、退職するにしても、勤務先の事業所を離れる以上、加入していたgltdは中途解約をする必要があります。

解約の際は、お電話等で直接保険会社へ報告する必要があります。その後は、保険会社の担当者の指示に従い解約手続きを行います。

退職の手続きでは、事業所側との手続き、そしてご自分の加入する公的保険の切り替え等、いろいろなことを行う必要があります。

その際、忘れずに保険解約の手続きも行いましょう。

6-2.退職は慎重に

親指を立てる2人

独立してご自分がやりたい仕事だけをしたい、転職してより自分の才能を生かす職場で働きたい、と希望する方々も多いことでしょう。

しかし、個人事業主になる場合は当然、gltdのみならず被用者保険(健康保険)で設定されていた生活保障は無くなります。

転職する場合でも、転職先がgltdを導入していない企業であるかもしれません。

gltdはまさかの時の就業不能を賄う保険ですが、いざgltdを利用すれば非常に頼もしい補償がうけられるのは間違いありません。

この恩恵が受けられなくなるリスクも踏まえて、独立または転職を決めることが賢明です。

6-3.個人事業主やフリーランスはどすれば?

ご自分が事業所勤めから独立するにしても、最初から自営業者・自由業者であった場合でも、やはり共通しているのは「生活保障は無い」ということです。

gltdはおろか、勤務先の健康保険では当たり前のように設定されていた「傷病手当金」すらありません。

国民健康保険は生活保障に関する制度は無く、ご自分が就業不能になれば、回復して働き始めるまで収入は0です。

〇まずは医療保険等を考える

個人事業主になったら、給与所得者の時より「体が資本」になるのは言うまでもありません。

そのため、ご自分が病気・ケガをした場合のことを想定し、国民健康保険はもちろんへ民間会社の医療保険へ加入し、発症すれば深刻な事態になる「がん」を保障するがん保険へも加入しましょう。

加入した保障プランによっては、潤沢な給付金が下り、治療期間中の生活費を賄うことも可能です。

〇gltd(団体長期障害所得補償保険)と似た保険とは?

gltdと似た補償内容を備えた保険へ入りたい、と思う方々もいらしゃることでしょう。

この場合には次の2つの保険が該当します。

  • 所得補償保険:被保険者が就業困難な事態になったときに保険金を受け取れる商品です。契約する際は被保険者が仕事に就いていることが前提となります。原則として保険期間は1年間となります。
  • 就業不能保険:被保険者が働けなくなる状態となっても、住居費や食費のような、生活に必要な支出を賄う目的で加入する保険商品です。

7.まとめ

ビルの風景

gltdは、導入した事業所によって補償内容、保険料もそれぞれ異なります。

まずは、ご自分が勤務する事業所で、どのような保険内容となっているかを十分確認しておきましょう。

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