自動車保険の走行距離って?押さえるべきポイント徹底解説致します!

「自動車保険は走る分だけ」というフレーズ。

とても、耳なじみのあるフレーズですが、本当にそんなこと、可能なのでしょうか?

可能であれば、それは、どういった自動車保険なのでしょう?

今回は、自動車保険と走行距離の関係や、走行距離で保険料がどれくらい違ってくるのか、具体例をあげて、詳しく解説していきます。

うっかり損しないためにも、今一度、自動車保険の走行距離について、しっかり見直してみましょう!

1.自動車保険の走行距離って?

大自然と自動車

自動車を運転される方でしたら、自動車保険には、「等級」による割引き制度があることは、すでに、よくご存ですよね。

「等級」による割引き制度では、7等級よりも、8等級、8等級よりも、9等級と、「等級」の数字が大きくなるにしたがって、より大きな割引き率の適用を受けることができます。

等級割引き制度(正式には、ノンフリート等級割引制度と言います。)は、保険料の節約につながる、大きな要素のひとつです。

「等級」があがる条件は、ただ、ひとつ。

保険を契約している期間(通常は、1年間)に、保険事故(=保険を使うような事故)をおこしていないこと。

通常であれば、1年ごとに、「等級」は1段階つづ、あがっていき、自動的に、割引き率も、アップしていきます。

自動車保険には、その他にも、保険料が割引かれる、さまざまな要素があります。

たとえば、運転する人の年齢を限定したり、契約車を運転する人の範囲を、本人や家族に限定することでも、保険料を節約することができます。

また、車を使用する目的を、はっきりさせることで、さらに、保険料を、リーズナブルにすることができます。

たとえば、使用目的を、「日常・レジャー」、「通勤・通学」、「業務用」の3つから選択する場合であれば、「日常・レジャー」を選択すると、他の2つを選択するよりも、保険料の節約につながります。

自動車保険では、運転する人の年齢を限定したり、運転する人の範囲を限定したり、使用目的を決めることで、保険料は、どんどんリーズナブルになっていきます。

こういった、車を運転する人の年齢や、範囲などを細かく設定する自動車保険のことを、「リスク細分型」の自動車保険と言います。

「リスク細分型」の自動車保険の中には、車の使用目的を選択する時に、契約期間中(1年間)の走行距離を選択できるタイプのものもあります。

「リスク細分型」の自動車保険では、たとえば、運転する人の年齢が、20代の人よりは、40代の人の方が、事故をおこすリスクが低いとみなされているため、その分、保険料が割安に設定されています。

年間の走行距離の場合も、たくさんの距離を走る人よりも、少ない距離の人の方が、保険料は割安になります。

保険料が割安になったり割高になったりするのは、「事故をおこすリスク」に対する評価が異なっているためです。

「事故をおこすリスク」は、保険会社ごとに異なった評価がなされていますが、各社とも共通して、おもに、損害保険料算出機構という公的な機関から発表されている統計や数値に基づいて、計算されています。

このため、保険会社が違っていても、20代の人よりも、40代の人の保険料は、おおむね、割安に設定されています。

同じく、たとえば、毎日、仕事や、通勤・通学に使う人よりも、週に何回か、ご近所へのショッピングや、レジャーなどに使う人の方が、「事故をおこすリスク」が低いと評価されているため、保険料も割安になります。

しかしながら、中には、「仕事で使うこともあるし、日常でも使う」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

そういった方は、平均して毎月15日以上、仕事で使う予定があるかどうかを、目安にするとよいでしょう。

車の使用目的が、「通勤・通学」の方の場合も、平均して15日以上、通勤や通学に使用する予定があるかどうかを目安に判断していきます。

2.どうすればわかる?走行距離

自動車のおもちゃと人形

それでは、走行距離が選択できる場合は、どうすればよいのでしょう?

走行距離を選択できる自動車保険では、多少の違いはみられますが、大きくは、5,000km以下、5,000km~10,000km以下、10,000km以上など、5,000kmをひとつの目安にして、年間走行距離は、3つや、4つなどの区分に分かれています。

車に詳しい方であれば、5,000kmと聞くと、下取りにだす時の査定価格の分かれる距離として、ピンとこられるかもしれませんね。

年間走行距離の目安としては、5,000km以下であれば、たまに、近所にお買い物に行く程度で、1週間の走行距離が10~13km以下の方、普段は、あまり自動車を使用されない方が、該当します。

5,000km~10,000km以下であれば、日常的なショッピングの他に、家族の送り迎えや、休日に、ロングドライブを楽しまれる方で、1週間の走行距離が20~27km以下の方、もっとも、一般的な自動車の使い方をされる方が、該当します。

10,000km以上では、毎日、片道25km以上の通勤や通学で、自動車を使用される方が、該当します。

●年間走行距離の目安

ご近所でのショッピングなど 10~13km/週 5,000km以下
片道30分以下の通勤・通学や、休日、ロングドライブなど 20~27km/週 5,000km~10,000km以下
片道1時間以上の通勤・通学や、毎日、長距離で使用 10,000km以上

自動車保険の年間走行距離は、契約時に、1年間に走るであろう距離を、あらかじめ予想して、申告しますが、保険会社によっては、前年の走行距離を申告しなければならないケースもあります。

どちらにせよ、日頃から、意識されている方や、自動車に詳しい方でなければ、「年間走行距離は?」と聞かれても、あまり、ピンとこないのではないでしょうか。

また、自動車保険によっては、選択できる走行距離の区分が、3,000km以下や、7,000km以下、9,000km以下など、さらに、細かに分かれていることもあります。

こういった場合では、より実態に近い走行距離を選択する方が、合理的に、保険料を節約することができます。

正確な走行距離を知りたい時には、次の3つの方法を使って、確認するようにしましょう。

2.1積算走行距離計(ODO=オドメーター)で確認!

自動車のメーターパネル(計器)には、車の速度を計測する速度計(=スピードメーター)や、燃料の残量が示される燃料計(=フューエルゲージ)とともに、積算走行距離計(=オドメーター)が、必ず、表示されています(ただし、車種によっては、操作して切り替えて、表示させるタイプのものもあります)。

積算走行距離計(=オドメーター)には、積算という名前が示すとおり、今までに走った距離が、積算されて表示されています。

また、積算走行距離計(=オドメーター)は、メーターパネルごと取り換える以外で、自動的に、数字が戻ったり、あやまって、リセットされたりすることはありません。

ですから、たとえば、3年間、乗用している自動車の積算走行距離計(=オドメーター)の数値が、2万1,000kmであれば、単純計算すると、1年間の走行距離は、2万1,000km÷3年間=7,000kmということになります。

自動車保険によっては、積算走行距離計(=オドメーター)の数値を申告しなければならないこともありますので、あらかじめ、メーターパネルの中に、「ODO」と表示がされている数値を、確認しておくとよいでしょう。

2.2区間走行距離計(=TRIP=トリップメーター)で確認!

自動車の走行距離計には、今までの累計を示す積算走行距離計(=オドメーター)のほかにも、区間走行距離計(=トリップメーター)があります。

区間走行距離計(=トリップメーター)にも、走行距離が積算されていきます。

ただし、区間走行距離計(=トリップメーター)は、積算走行距離計(=オドメーター)とは違って、任意で、リセットすることができます。

このため、たとえば、給油したタイミングでリセットしてゼロに戻し、走行距離と照らし合わせると、自動車の実際の燃費を計算することができます。

また、給油のタイミングも、区間走行距離計(=トリップメーター)を利用して、知ることができます。

積算走行距離計(=オドメーター)と、区間走行距離計(=トリップメーター)は、メーターパネルの中に、同時に表示されていることもありますが、車種によっては、「ODO(=オドメーター)」と「TRIP/TR(=トリップメーター)」の、どちらかひとつが、表示されていることもあります。

そういった時は、操作して切り替えて、それぞれの数値を確認するようにしましょう。

2.3車検証で確認!

「自動車検査証(車検証)」をお持ちの方でしたら、車検証の備考欄で、年間の走行距離を確認することもできます。

軽自動車を含む、一般的な自家用車の「自動車検査証(車検証)」の有効期間は、2年間(ただし、新車の場合は、初回の車検を受けるまでの3年間が有効期間になります)です。

自動車ユーザーの方は、2年ごとに、自動車検査を受けて、自動車登録制度に登録手続きをとることが、法律によって、義務づけられています。

この時、「走行距離計表示値」として、積算走行距離計(=オドメーター)の数値が、「自動車検査証(車検証)」の備考欄に記載されます。

たとえば、「走行距離計表示20,000km」とだけ記載されているのであれば、単純計算すると、20,000km÷2年間=10,000kmが、1年間の走行距離になります。

「走行距離計表示20,000km」と、「旧走行距離計表示10,000km」と記載されている場合は、20,000kmから、10,000kmを差し引いた10,000km÷2年間=5,000kmが、1年間の走行距離になります。

「旧走行距離計表示」には、前回の車検時の積算走行距離計(=オドメーター)の数値が、記載されています。

また、メーターパネルを取り換えるなどで、積算走行距離計(=オドメーター)の数値が、リセットされている場合には、「走行距離記録最大値」として記載されますので、そちらの数値を参考にするとよいでしょう。

3.走行距離が保険料に関係する自動車保険って?

並ぶ自動車

年間の走行距離が選択できる自動車保険には、おもに、次のような保険会社のものがあります。

●アクサダイレクト、●イーデザイン損保、●SBI損保、●セゾンおとなの自動車保険、●ソニー損保、●チューリッヒ保険、●三井ダイレクト損保、など

いわゆる、ダイレクト型や通販型と言われている、保険会社の自動車保険が該当します。

ダイレクト型(=通販型)の保険会社の自動車保険は、とくに、リスク細分化に特化していて、得意としています。

インターネットやコールセンターを通じて、手軽に加入できることも、魅力のひとつです。

3.1自動車保険の年間走行距離の区分って?

代表的な、ダイレクト型(通販型)の自動車保険の年間走行距離の区分は、次のように分かれています。

アクサダイレクト 〇5,000km
〇5,000km〜10,000km
〇10,000km以上
3区分
イーデザイン損保 〇3,000km
〇3,000km~5,000km
〇5,000km〜10,000km
〇10,000km~15,000km
〇15,000km~20,000km
〇20,000km以上
6区分
SBI損保 〇5,000km
〇5,000km〜10,000km
〇10,000km~15,000km
〇15,000km以上
4区分
セゾンおとなの自動車保険 〇3,000km
〇3,000km~5,000km
〇5,000km〜10,000km
〇10,000km~15,000km
〇15,000km以上
5区分
ソニー損保 〇3,000km
〇3,000km~5,000km
〇5,000km〜7,000km
〇7,000km〜9,000km
〇9,000km~11,000km
〇11,000km~16,000km
〇16,000km以上
7区分
チューリッヒ保険 〇3,000km
〇3,000km~5,000km
〇5,000km〜10,000km
〇10,000km~15,000km
〇15,000km以上
5区分
三井ダイレクト損保 〇3,000km
〇3,000km~5,000km
〇5,000km〜7,000km
〇7,000km〜10,000km
〇10,000km~12,000km
〇12,000km~15,000km
〇15,000km~20,000km
〇20,000km以上
8区分

このように、ダイレクト型や通販型と言われている保険会社の自動車保険では、年間の走行距離が、3区分~8区分と、細やかに分かれていますので、お車の使用状況に合った自動車保険を選択することが可能です。

4.走行距離の違いで保険料は変わる?

イエローキャブ

走行距離の区分が異なると、保険料はどのように変化するのでしょう?

気になる年間保険料の変化を、【例】を参考に、自動車保険の年間ランキングで、常に、トップにランクインしている、人気のソニー損保の自動車保険で見ていきましょう。

【例】

●運転する人:35歳 男性 東京都在住

●車種:トヨタ プリウス(Sセーフティプラス)

●免許の色:ブルー

●補償の条件:6等級、本人限定、30歳以上限定、車両保険なし

●車の使用目的:日常・レジャー

上記の方の走行距離の違いによる年間の保険料の変化は、次のようになります。

年間の走行距離 年間の保険料
3,000km以下 3万7,360円
3,000km~5,000km以下 4万380円
5,000km~7,000km以下 4万3,100円
7,000km~9,000km以下 4万7,380円
9,000km~11,000km以下 5万290円
11,000km~16,000km以下 5万9,760円
16,000km以上(無制限) 6万60円

上記の保険料は、年間の保険料を一括払いした場合の概算の金額ですが、同じ方であっても、走行距離の違いによっては、最大で、2万円以上、年間の保険料に差額が生じることがわかります。

5.走行距離は、ウソ申告できる?

自動車のハンドル

現在、走行距離を選択できる自動車保険には、年間の走行距離を予測して自己申告するタイプのものと、積算走行距離計(=オドメーター)の数値を申告するタイプの2つのタイプがあります。

年間の走行距離を申告する場合、気になるのが、ウソ申告です。

5.1自動車保険の「告知義務」って?

私たちは、自動車保険を契約する時に、免許証の色や、自動車の使用目的などを、申告する必要があります。

免許証の色や、自動車の使用目的は、保険料の算定にかかわってくるため、事実を正確に、申告しなければなりません。

保険料の算定にかかわってくる項目のことを、「告知事項」と言います。

「告知事項」は、保険会社によって、多少の違いはみられますが、基本的には、自動車の年間走行距離も、保険料にかかわってくるため、「告知事項」に該当します。

各保険会社は、私たちが申告する内容に基づいて、保険契約を引き受けるか否かの判断や、保険料の算定を行います。

ですから、私たちには、「告知」を正確に行うことが、法律(保険法)によって、義務づけられています。

「告知事項」に該当する項目に、事実を正しく申告する(告知すること)義務のことを、「告知義務」と言います。

「告知事項」に該当した項目で、事実とは異なる申告をしてしまうと、保険会社は、「告知義務違反」として判断することがあります。

こういった場合、保険会社は、契約解除や、保険金の支払い拒否などのペナルティを課してもよいことが、法律(保険法)によって、定められています。

自動車保険は、万が一、事故をおこしてしまった時に、お相手の方への補償や、ご自身や、同乗している方に対しての補償を備えるために、加入するものです。

とくに、最近では、自動車事故の裁判で、高額の支払い命令が下されるなど、賠償金の金額が高額になることも珍しくありません。

もしも仮に、事故をおこしてしまった時に、保険会社から、「告知義務違反」と判断されてしまうと、私たちは、契約解除を通告されたり、支払い拒否のペナルティを課されて、肝心の保険金を受け取れなくなってしまうかもしれません。

せっかく、万が一の時に備えて、自動車保険に加入するのですから、くれぐれも、申告は、正確に行うように、注意するようにしておきましょう。

5.2自動車保険の「告知事項」って?

一般的な自動車保険での「告知事項」には、次のようなものがあります。

おもに車を運転する人(=記名被保険者) 〇住所
〇氏名
〇性別
〇生年月日
契約する自動車(=契約車両) 〇車名
〇登録番号
〇車台番号
〇用途・車種
〇型式
〇初度登録年月
〇車両の所有者
リスク項目 〇記名被保険者の免許証の色
〇年間走行距離
〇使用目的
その他 〇共済保険を含む、過去13ヵ月以内に自動車保険を契約していた場合であれば、保険会社の名前と、保険証券の番号
〇ノンフリート等級
〇事故あり係数適用期間の有無
〇事故件数
〇共済保険を含む、他の自動車保険契約の有無

6.走行距離をオーバーしたら、どうなる?

交差点と自動車

もしも、申告した走行距離よりも、オーバーしてしまった時には、どうなるのでしょう?

自動車保険には、「告知義務」のほかにも、「通知義務」といったものがあります。

6.1自動車保険の「通知義務」って?

「通知義務」とは、「告知事項」に変化が生じた時に、滞りなく、保険会社に連絡をしなければならない法律上の義務のことを言います。

「告知義務違反」と同様に、「通知義務違反」と判断された時にも、保険会社は、契約解除や、保険金の支払い拒否などのペナルティを課してもよいことが、法律(保険法)によって、定められています。

たとえば、お引っ越しや転勤などで、住所が変わることにともなって、自動車のナンバープレートも、変わることがあります。

あるいは、契約する時には、自動車を、「日常・レジャー」用として使う予定であったところ、急遽、「通勤・通学」用として、使うことになることもあります。

こういった時は、すみやかに、保険会社に連絡する必要があります。

一般的な自動車保険では、次のようなケースの時に、私たちは、保険会社に対して、「通知義務」があるとされています。

●「通知義務」が生じるケース

〇自動車の用途・車種が変わった時
〇住所変更や破損によりナンバープレート(自動車登録番号標)が変わった時
〇自動車の使用目的が変わった時

一般的に、ダイレクト型や通販型と言われている保険会社の自動車保険で、年間の走行距離は、「告知事項」に該当しています。

ですから、私たちは、契約する時には、正確な数値を申告しなければなりませんが、申告した数値をオーバーしたからといって、連絡する必要があるかというと、必ずしも、そうとは限りません。

結論から申しますと、年間の走行距離は、変化があった時に、必ず、保険会社に連絡しなければならない、「通知義務」に該当しているかいないかは、ご加入先の自動車保険の保険会社によって、「通知義務」があるとしているところと、とくに、「通知義務」として、設定していないところの、2つのケースに分かれています。

6.2年間の走行距離は「通知義務」?

年間の走行距離を、「通知義務」としている自動車保険の保険会社は、おもに、次のようになります。

●「通知義務」がある、おもな自動車保険の保険会社

●アクサダイレクト、●ソニー損保、●チューリッヒ保険

年間の走行距離を、「通知義務」とはしていない自動車保険の保険会社には、おもに、次のようになります。

●「通知義務」がない、おもな自動車保険の保険会社

●イーデザイン損保、●SBI損保、●セゾンおとなの自動車保険、●三井ダイレクト損保

年間の走行距離がオーバーした時、おもな、保険会社の対応は、次のようになります。

●年間の走行距離がオーバーした時の対応

通知義務の有・無 オーバーした時の対応は? 追加保険料の有・無
アクサダイレクト あり すみやかに、保険会社に連絡をして、契約内容の変更手続きをする 原則、あり
イーデザイン損保 なし 走行距離の申告は、原則、前年走行距離を申告するため、次回、更新時にオーバーした距離(年間走行距離)の走行区分を選択して申告する なし
SBI損保 なし 走行距離の申告は、原則、前年走行距離を申告するため、次回、更新時にオーバーした距離(年間走行距離)の走行区分を選択して申告する なし
セゾンおとなの自動車保険 なし 走行距離の申告で、オドメーターの数値を入力するため、自動的に走行距離の区分が適用される(原則、任意で選択することはできません) なし
ソニー損保 原則、あり すみやかに、保険会社に連絡をして、契約内容の変更手続きをする。ただし、2年目以降の契約については、「こえても安心サービス」が付帯されている時には、連絡・変更手続きとも、不要 原則、あり
チューリッヒ保険 あり すみやかに、保険会社に連絡をして、契約内容の変更手続きをする 原則、あり
三井ダイレクト損保 なし 走行距離の申告は、原則、前年走行距離の実績を申告するため、次回、更新時に、オーバーした距離(年間走行距離)の走行区分を選択して申告する なし

おおむね、年間の走行距離を、積算走行距離計(=オドメーター)の数値や、オドメーターの数値を参考に、前年の走行距離の実績を申告するタイプの自動車保険に、通知義務はありません。

また、申告した走行距離がオーバーした時に、追加保険料が発生することもありません。

一方、契約する時に、年間の走行距離を予想して、申告し、契約を結ぶタイプの自動車保険には、「通知義務」があります。

「通知義務」がある保険会社の自動車保険では、たとえば、予想年間走行距離を、3,000km以下として、契約したところ、契約期間の途中で、4,000kmになってしまった時には、すみやかに、保険会社に、その旨を連絡する必要があります。

また、「通知義務」がある保険会社の自動車保険で、走行距離の区分が変化する場合には、区分に応じた保険料と、変更前の保険料に、差額が発生することがあります。

この場合、差額の保険料を負担することで、継続して、補償を受けることができます。

7.申告した走行距離より少ない時、保険料はどうなる?

信号とタクシー

オーバーした時と同じように、気になるのが、年間の走行距離が少なかった時ですよね。

たとえば、年間の走行距離を、10,000km以上として契約した時に、実際には、5,000kmしか走らなかった場合、一般的な自動車保険では、走行区分が、違っています。

この時、走行区分による保険料に差額が生じていますが、差額保険料の返還を受けることは、できるのでしょうか?

申告した年間走行距離よりも、実際の年間の走行距離が少ない時の、おもな、保険会社の自動車保険の対応は、次のようになっています。

保険会社名 保険料の返還の有無 申告した距離よりも、少ない時の対応
アクサダイレクト あり 保険料の追加や返還が発生した場合とも、残りの保険期間(契約期間)に応じて、月額保険料で調整
イーデザイン損保 なし
SBI損保 なし
セゾンおとなの自動車保険 なし
ソニー損保 あり 保険期間(契約期間)中の「走行距離」が、距離区分の上限キロ数より「1,000km以上」少なかった場合は、差額保険料に相当する金額を、翌年の継続契約の保険料から、割引かれる
チューリッヒ保険 原則、なし 原則、保険料の返還を受けることができません。ただし、保険期間(契約期間)の途中で、車の使用頻度が、極端に、少なくなり、申告よりも走行距離が、明らかに少なくなるようなケースでは、契約内容を変更することが可能
三井ダイレクト損保 なし

おおむね、年間の走行距離を、あらかじめ、予想して申告するタイプの自動車保険では、走行区分が変わることで、契約期間中の保険料に差額があった場合、毎月の保険料で調整されたり、翌年の保険料から、割り引かれることがあります。

そういったケース以外では、翌年の契約更新時に、走行区分を変更することが、一般的です。

つまり、通常、自動車保険の保険期間(契約期間)中に、走行区分が変わることで、保険料に差額が生じる場合に、保険料の返還を受けることはできません。

ただし、実際の走行距離が、申告している走行距離と、あまりにもかけ離れる場合、その旨を保険会社に連絡すると、契約内容を変更できることもあります。

その場合、自動車の使用目的が、たとえば、「通勤・通学」から、「日常・レジャー」に使用するなど、大きく変更していることもありますので、そちらも、忘れずに、申告するようにしましょう。

8.まとめ

並木通りと自動車

以上、自動車保険の走行距離について、みていきましたが、いかがでしたか?

ざっくり言ってしまうと、たとえば、事故をおこしてしまった時に、申告していた走行距離と、実際の走行距離が異なっていることが判明するようなケースでは、差額分の保険料を納めることで、自動車保険での補償を受けられることが、一般的です。

そうはいっても、ただでさえ、事故で気が動転している時に、走行距離の違いを指摘されて、さらに、焦るような事態になることは、避けたいものですよね!

メーターなどで、しっかりと、確認するように、心がけておきましょう。

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