入院日数が多い病気ランキング!賢くお得に保険で備える術とは?

万が一のときの治療費やそれに関わる費用をカバーできる医療保険ですが、加入する前に入院日数が多い病気が何であるか知っていますか?それも知らずに保険を契約するのはいささか無謀というものです。

どんな病気がどのくらいの入院日数が必要になるかを知っておけば、保険を契約した後に入院日数制限に引っ掛かることや無駄になることを回避できるようになります。

保険を契約するときには、それに関わる病気や入院のことも知っておくと保険の比較や自分に必要な保険がより見つかりやすくなりますよ。

1.保険に入る前に知っておきたい入院の話

保険に入るときには保障内容や保険料といった保険にまつわる内容を確認すると思いますが、実はそれだけでは保険が無駄になってしまうことがあると知っていますか?

実は保険に入る前には入院が多い病気を知っておいて欲しいのです。病気といっても、入院が必要でないものもありますし、長期入院が必要なものだってあります。つまり病気によって入院日数が異なるのです。

そのためただ入院日数が多い保険に入れば良いというわけでもなく、自分にはどんな病気のリスクがあって、どんな病気に備えたいのかを明確にすることでより保険の無駄をなくすことができます。

1.1 入院が必要となる病気とそうでない病気がある

病気といってもすべての病気が等しく入院が必要になるわけではありません。その人の病気の進行具合や必要性に応じて入院が必要かそうでないかが決められます。

そのため入院に備える保険であっても、通院特約などを付加していない場合には入院しない限り給付金が支払われないといったケースもあります。保険に加入していても、入院や手術の実績がなければ当然給付金は貰えません。

賢く保険を活用するためにも入院や手術が必要な病気をある程度知っておくと良いでしょう。どれだけの病気が入院を必要とするのか、入院日数が多い病気はなんなのか知っておくだけでも参考になりますよ。

1.2 病気によって入院日数が異なる

これも当然の話ですが、罹った病気によって入院日数が異なります。長期の入院が必要なものもあれば、短期…それも1日だけの入院で済んでしまう病気までさまざまです。

保険選びは入院日数を比較することも大切ですが、どのくらいあれば良いのだろう?と疑問に思いますよね。そんな時こそ、どんな病気がどのくらいの入院日数が必要になるのかを知っておきましょう。

自分にリスクがある病気ほど備えておく必要があります。万が一病気になったときに保険で失敗したと後悔をしないためにも全てではなくても良いので、ある程度の日数は目安として知っておくと良いですよ。

1.3 自分にリスクがある病気について知っておこう

病気や事故による入院は突然やってくるものなので、自分にリスクがある病気やケガなんて皆目見当もつきませんよね。しかし病気に至ってはある程度予想を立てることができます。

例えば生活が不規則であれば生活習慣病による病気のリスクが高いですし、がんを持つ家系(近親者にがん患者がいるなど)の場合にはがんのリスクが高いです。喫煙者なら肺がんのリスクも持っていますね。

このように自分の生活習慣や健康状態によってリスクの高い病気が分かります。ある程度予想を立てることでこれからの健康のための対策にもなりますし、保険を選ぶ際にどれだけの入院日数が掛かるのかを目安として参考にすることができます。

1.4 入院が多い病気も知っておこう

自分にリスクのある病気を知っておくことももちろん大切ですが、一般的に入院日数が多いといわれる病気についても知っておくことをおすすめします。

長期の入院にもなると、1年以上入院する病気もあります。そういった病気は誰にでも起こり得る病気なので、自分も例外ではないと考えておくようにしましょう。

病気やケガはいつ起こるか分かりません。万が一の事態に陥っても、慌てないためにも病気についてはある程度知っておいた方が身のためですよ。

病気やケガは誰にでも起こり得るものです。知らなくて損をするよりも知っていた方が得ですよ。

入院が多い病気については以下のような病気が挙げられます。

  • 精神系疾患
  • 認知症
  • 脳血管による疾患
  • 血管
  • 糖尿病
  • 骨折
  • 高血圧による疾患
  • 筋骨格に関わる疾患

これらの病気・疾患は30日以上の入院が必要になります。悪性新生物(がん)系の入院平均は意外とランキング外となる20日以下となり、精神系疾患に比べるとグンと下位にあたります。

こうやって入院日数だけでも知っておくといざという時にも慌てなくて済みますね。

2.入院日数がこんなにも多い病気ランキング10選(平均入院日数)

どんな病気がどのくらい入院するんだろう?と思ったときに、まずは入院日数が多い病気を知っておきましょう。今回は平成26年9月1日~9月30日までの厚生労働省の患者調査から入院日数が多い病気をトップ10で紹介します。

今回ランキングには含まれていない「がん」ですが、こちらは平均して18日~20日の入院日数です。がんの入院よりも日数が長い病気ばかりがトップとして並んでいるので、がんが一番入院日数が長いと思っている人はその考えが覆されるでしょう。

特に注意して欲しいのは「精神関係の病気」です。

まず入院日数が多い病気やケガを表で表すと以下の通りです。

傷病名  平均入院日数

統合失調症

統合失調症型障害

妄想性障害

   546日
血管性認知症

詳細不明の認知症

   376日
アルツハイマー病    266日
脳血管による病気    89日
高血圧性疾患    60日
結核    58日
骨折    37日
糖尿病    35日
筋骨格系

及び結合織の疾患

   31日
高脂血症    29日

2.1 統合失調症・統合失調症型障害・妄想性障害が最高の546日

一番入院日数が長いのは精神系の病気です。主に幻覚や妄想といった精神面のストレスから発病へと至るケースが多く、病気のせいで普段の生活に支障をきたすレベルになると自分でも病気だと気づいていないことが多いため治療が遅れることが多いです。

入院日数が最も長く1年半以上の入院が必要となりますが、近年では治療も進歩してきているため通院治療が主になってきました。しかし症状が重く、通常の生活も困難なレベルにまで達していると入院による治療が必要になります。

薬や精神的ケアによって治療が進められますが、その間に幻想や妄想といった症状が表れるため他の病気と違い完治が遅くなります。統合失調症の原因はまだ明らかにされてはいませんが、人生の進路や出来事が発病・発症のきっかけになると考えられています。

入院日数の少ないがんや心臓病よりもトップで精神関係の病気が入院日数最長となっています。

2.2 血管性認知症・詳細不明の認知症が次いで376日

2番目に入院日数が長いのは血管性認知症と詳細不明の認知症で376日です。

どちらも認知症による入院となっており、アルツハイマー病とは分けられて考えられています。血管性認知症とは、血管の異常(主に脳)により脳梗塞や脳出血が原因であらわれる認知症のことです。

他の認知症と症状の変化はあまりみられませんが、症状の現れ方に特徴があります。何事もなく過ごしていたのに急に症状が悪化したり、あることは完璧にできるのに、あることは全くできないなど、まばらな行動がみられます。

治療は合併症を引き起こしていなければ通院治療となりますが、人や家庭によっては入院治療を希望する場合もあります。精神病に比べて入院日数は少ないですが、それでも約1年以上の入院が必要になるときもあるので覚えておきましょう。

認知症になると自分のことも家族のことも分からなくなってしまうのでより治療やリハビリに時間がかかります。

2.3 アルツハイマー病が266日

3番目に入院日数が多いのはアルツハイマー病です。認知症の一種であるアルツハイマー病は、初期では軽い記憶障害や思考能力の衰えが見え始めますが、悪化すると日常の簡単な動作さえ難しくさせる病気です。

単に物忘れがひどい、記憶力が低下しているだけだと思っていると、知らない間にどんどん進行をしていきます。入院すると進行を食い止めるための治療やリハビリ、合併症による治療などが相まってこのような入院日数になっています。また進行具合によっては治療・リハビリも困難になるのでより入院期間が長引きます。

しかしアルツハイマー病であっても実際に入院する人が多いわけではありません。多くのアルツハイマー病患者さんは自宅でのリハビリや介護により生活をしています。しかし1度入院するとこれだけ長くの入院が必要になることもあると知っておきましょう。

2.4 脳血管による病気が89日

脳血管による病気が4番目で入院日数が89日となっています。

脳血管による病気とは脳梗塞や脳出血など脳の血管に異常があった際に引き起こされる病気のことです。突然死に至るケースも多いため、命が助かってもその後の検査・治療・リハビリで入院日数が長引きます。

日本人の死亡原因でも上位に位置する病気なだけに、突然の死が恐ろしいといわれています。これらの病気はまとめて脳卒中とも呼ばれていて、血管の破裂から起こる出血による「出血性脳血管疾患」と脳の血管が詰まることによって起こる「虚血性脳血管疾患」の2種類に分かれています。

入院に加え手術が必要となり、その後の経過観察もあるため2か月以上の入院が必要になっています。さまざまな原因で合併症としても起こしやすい病気なので普段から生活習慣などに気をつける必要があります。

2.5 高血圧性疾患が60日

5番目に入院日数が多いのは高血圧性疾患です。これは高血圧による心臓疾患を指します。

限定した病気というわけではなく、同じ原因(高血圧)による心臓疾患がこれにあたります。合併症を引き起こす恐れもあり、症状が悪化している場合には手術も必要になるため入院日数が約2か月にも及びます。

治療は投薬治療が主ですが、手術が必要になるとペースメーカー移植となるケースもあります。主に原因は高血圧ですが、偏った食事やコレステロールの豊富な食事が原因とも考えられています。合併症に心不全や脳卒中など突然死に至る病気があるので、普段の食生活が偏っている人はリスクがあると考えた方が良いでしょう。

また普段から血圧が高めだと感じているなら早めに治療を開始するようにしましょう。治療が遅れるほど症状が悪化し入院・手術が必要になっていきます。

2.6 結核が58日

6番目に入院日数が多いのは結核で58日です。

結核は結核菌を吸い込み、その菌が活動を始めることによって発病します。健康な人であれば、通常は免疫を作り抵抗し結核菌を抑え込みますが、免疫力が低下すると再び活動を初めてしまうので発病に至ります。

結核は菌を持つ人が咳をすると空気中に放たれふわふわと漂います。それを同じ空間にいる人が吸い込むことで感染します(空気感染・飛沫核感染)。結核は初期の症状が風邪に似ているためただの風邪だと勘違いされて治療が遅れます。それにより悪化してから見つかることが多いため治療に時間がかかり、入院日数が約2か月にも及んでしまうのです。

また結核は肺以外にも脳や腎臓、皮膚などにも菌が感染します。風邪だと思っていても2週間以上続く咳に悩まされる、風邪に似た症状がずっと続いている場合には結核の可能性もあるので早めに受診をしましょう。

2.7 骨折が37日

7番目に入院日数が多いのは骨折です。骨折といっても首や両足など大きな事故をした際の骨折になります。

腕や片足だけの骨折であれば通院だけで済んでしまいますが、骨折の具合や他にもケガをしている場合には入院日数が1か月弱と長期になります。最近は栄養不足による骨粗鬆症での骨折も増えています。

たかが骨折と思っていると、思わぬ事故から複数骨折に見舞われることだって考えられます。他の病気に比べて骨折も入院日数が長いということを頭の片隅にでも置いておきましょう。

2.8 糖尿病が35日

8番目は糖尿病です。通常糖尿病になっても、自宅治療が殆どですが、場合によっては検査や管理、治療のために入院することもあります。主に糖尿病で入院するときは合併症がみられる・疑われるときです。

糖尿病はさまざまな合併症を引き起こすといわれているため、糖尿病の治療と合わせて入院日数が伸びると考えた方が良いでしょう。糖尿病は現代病として、今も多くの患者がいます。正しく治療を行わないと、最悪の場合命を落とすこともあるため注意が必要です。

糖尿病になると食事制限もあり食べたいものが好きなように食べられなくなってしまいます。よりストレスを溜め込み症状を悪化させてしまう恐れもあるので、糖尿病にならないような生活が大切です。

2.9 筋骨格系及び結合組織の疾患が31日

筋骨格系及び結合組織の疾患は主に関節病や骨密度・構造障害、脊髄障害、筋障害などの病気のことです。

これらの疾患による入院は31日と約1か月程度です。治療やリハビリを考えると妥当、といえるところですが、これも人によって状態や治療内容が異なるため長い、短いとは言い切れません。

また日本生活習慣予防協会によるとこれらの病気での入院患者数は1万人にも満たないという結果が出ています(2009年度データ)。入院する確率は低いものの、入院したら約1か月は入院が必要になる可能性はあると思っておきましょう。

最近ではカルシウムなどの栄養不足から関節が弱くなったり骨が削られたりすることにより発病する人が増えてきています。普段から栄養素不足だと自覚している場合には改善するようにしましょう。

2.10 高脂血症が29日

ランキングトップ10最下位は高脂血症で29日です。高脂血症とは血中のLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が多すぎる、または極端に少ない病気のことです。高脂血症とは聞き覚えなくても脂質異常症といえばわかりやすいでしょう。

この病気を放っておくと血管が詰まる恐れがあることから心筋梗塞や脳卒中など突然死に至る病気へと発展することがあります。治療は投薬治療や食事療法が主です。

他にも普段の生活習慣内容によって合併症を引き起こしやすくなることから治療に加えて生活指導が行われることがある病気です。

3.平均した入院日数から分かること

入院日数が多い病気は500日以上と驚きの結果ですよね。

では全体的に平均するとどのくらいの入院日数が必要になるのでしょうか?それをここで詳しくみていきましょう。

また今回のデータはあくまでも全体的な数値でしかありません。年齢や時代によってその患者数や入院日数が異なるので、これが全てと思わないようにしてください。

大切なのはどんな病気が入院日数が長い傾向にあるのか、またどれだけの入院日数を目安として保険選びをしたら良いのかです。

3.1 全体的な入院日数は31日程度

先ほど紹介した以外にも入院日数が10日以上の病気は存在します。それを含めて平均すると全体的な目安としては31日程度の入院が必要になります。

そのため保険選びをするときは1入院の入院日数限度と通算入院日数限度を見比べる必要があります。1入院で●日以上、通算で●日以上と保険ごとに決められているので、単に入院日数と書いてあっても詳細まで確認すると良いでしょう。

せっかく契約したのに入院日数限度が少なくて全然カバーできなかった、なんて事態になったら元も子もないですからね。

3.2 必要な入院日数は年齢によって異なる

当然の話ですが、必要な入院日数は年齢によって異なります。病気の治りが早い若い年代の方と、体力も回復力も落ちて治りの遅い高齢者ではその入院日数が異なります。

比較的年齢が上がるにつれて入院日数が長くなる傾向にありますが、これも本人の体調や体質にも左右されるので、一概には言えません。しかし年齢が上がるにつれて治療の困難さなどを考えると、やはり自分の年齢に合わせて入院日数も多めに考えておいた方が良いでしょう。

目安としては平均31日でも、自分が40代、50代であるなら+5日~10日と考えた方が安全です。また保険を選ぶときは給付金の支払い基準もきちんと把握しておきましょう。

3.3 精神病はとくに入院日数が長い

ランキングを見ると精神病が特に入院日数が長いことがよく分かります。

精神疾患は入院が必要なほどに悪化してしまうと回復までが長いため入院が長引いてしまいます。アルツハイマー病なども早期の発見・治療ができれば進行を食い止めることができますが、これも発見や治療が遅れると入院を長引かせる要因になります。

特にうつ病などの精神疾患は本人が認めない・気がつかないと悪化が進行し、早期回復が難しくなるため長い入院が必要になります。手術は必要ではないものの、投薬やその他の費用を考えると入院日数だけでなくさまざまな面で大きなお金が必要になってきます。

身も心も常に健康であれば良いですが、ストレス社会といわれる現代では難しいことのように思えます。自分もいつ精神病に罹るか分からない、という不安がある人は特に保障の厚い保険を選ぶ方が良いでしょう。

3.4 どんな病気に備えるかによって加入する保険が異なる

どんな病気に備えるかによって加入する保険が異なります。

精神病の恐れがあるなら入院日数が手厚い保険に、通院が主となる病気に備えるなら通院特約や通院が主契約として組み込まれている保険に…と自分の目的に合わせて保険を選ぶようにしましょう。

人によって保険の選び方は異なります。多くの人が加入している保険は確かに魅力的ですが、その保険が本当にアナタに合っているとは限りません。がんに手厚く備えたいならがん保険、と自分のニーズによって加入する保険を選ぶようにしましょう。

4.保険加入で失敗しないために

どんな病気がどれだけの入院日数が必要かを知ることができたら、いざ保険を選んでみましょう。

医療保険やがん保険と病気をカバーする保険がありますが、これらは直感で選ぶのではなく、しっかりと比較して選ぶことが大切です。

自分に欲しい保障や入院日数、保険料など比較すべきポイントは多々あります。保険選びは人生にとって大切なものです。自分の生活や万が一の際に支えてくれる保険だからこそ、適当な考えで決めてはいけませんよ。

保障を無駄にしないためにもしっかりと見比べてきめましょう。

4.1 入院日数がどのくらい保障されるか比較する

保険を選ぶときは入院日数がどれだけ保障されるかを確認しましょう。1入院●日、通算●日と各保険は決めています。保障内容がほぼ同じ保険もあるので、そういった保険は保険料の安さや他のサービスの充実さを重視して決めると良いでしょう。

保険によってはプラン毎に入院日数が異なることもあります。そういった細かいところまで確認するのは時間もかかりますが、より保険選びで失敗しないためにも比較することをおすすめします。

何も考えないで保険契約をするのと、しっかりと比較して保険契約するとでは全く違う結果になりますよ。

4.2 どのくらいの保障が欲しいか明確にする

どのくらいの保障が欲しいか明確にすることはとても大切です。

保険を比較するといっても、保障の手厚さはピンキリです。保障が低い(薄い)のと高い(手厚い)のを比べても、そりゃあ高い方が誰だって良いですよね。

でも人によって必要となる保障の限度が違いますし、比較するときも似たような保険を比較しなければ手厚い保障の方が生き残っていきます。自分にとって必要な保障があやふやになってしまうので、まずはどのくらい手厚い保障が必要なのか、保険料はどのくらいなら支払っていけるのかなど目安となるものを明確にしておきましょう。

4.3 自分にリスクがありそうな病気を把握しておく

自分にリスクがありそうな病気を把握しておくことも大切です。がん家系であるならがんになるリスクも人よりも高いので、がんに備える保険が欲しいですよね。

また生活習慣が乱れ、生活習慣病の恐れがあるなら3大疾病にも備えたいところです。このように自分の生活や健康状態に併せて、リスクがありそうな病気をピックアップしておくと入院日数の目安や特約が必要な保障が見えてきます。

自分は健康だと思っていても、低血圧・高血圧・メタボ・貧血…とさまざまな特徴からリスクがありそうな病気はある程度予想が立てられますよ。しっかりと将来のリスクを把握しておくことも、生きていくうえで大切なことです。

4.4 今の健康状態も視野に入れておく

保険加入ははっきりいって健康状態が良好でなければ難しいです。

最近では持病持ちの人も入りやすい保険が登場してきていますが、これらは条件の引き上げや保険料の割高がデメリットとして目立ちます。こうしたデメリットがなく、通常の保険に加入したいと思うのであれば、今の健康状態にもよく気を遣うようにしましょう。

直近の健康診断書などを元に健康について一度考えてみましょう。保険加入といっても、誰でもすぐに加入許可が出るわけではありません。健康に異常がみられる場合には、治療をしてからの加入になることもあるので注意しましょう。

5.医療保険に加入はしておくべきか?

かといっても、本当に医療保険が必要かどうか分からない、必要性を感じない人もいるでしょう。

医療保険への加入は賛否両論です。公的な保障だけでカバーできると主張する人や、そんな必要性を最初から感じないという人がいる一方で、医療保険は人生の支えとなる、万が一の際にとても頼りになるという人もいるからです。

人の意見も参考になりますが、大切なのは自分にとって「必要かどうか」です。自分の人生なんですから、自分が必要ないと感じたら加入しない、必要と感じたら加入する、で良いんですよ。

ただ保険の必要性を感じているなら、簡単に決めないようにしましょう。

5.1 万が一に医療費をカバーできる貯蓄があるか

保険が必要かどうか迷ったときは、万が一の病気やケガの際には大きな医療費をカバーしきれるほどの貯蓄があるかどうかを判断基準にしてみましょう。公的医療保障制度も頼れるため、民間の保険に加入せずともそちらだけでカバーしきれるのであれば保険に加入する必要性は低いでしょう。

しかし逆に、公的医療保障制度を利用しても全然カバーできない!というのであれば、安い保険料の保険でも良いので最低限の保障はつけておいた方がいざという時に役立ちます。

入院に加え手術が必要になると大きなお金が必要になります。それをカバーできるほどの貯蓄がないのであれば、保険に加入しておいた方が安心できるでしょう。

5.2 自分に合う保険を見つけられるか

保険の必要であっても、自分に合う保険でなければいけません。

保険に加入するには保険料を支払う必要がありますし、保障内容も異なります。そのたくさんの保険の中から自分に合う保険を見つけなければいけないのです。

自分が必要に感じない保障がたくさんついていても、お得とはいえませんし、使い道がない保険になってしまいます。必要のない保障は捨て、必要である保障を付けるのは当然のことです。

保険料が先か、保障が先かは人によって異なりますが、きちんと自分のニーズを明確にして、自分が必要だと感じた保険に加入するようにしましょう。

5.3 どのくらいの保障があれば安心できるか明確か

保険によってどのくらい保障が手厚いかが異なります。

入院だけの最低限の保障で良いのか、入院・手術・通院も全て手厚い保障が良いのか、まずは自分で明確にしてみましょう。保険選びはあいまいなまま進めると、最終的に保険の見直しをしたり解約することになり無駄や損を生んでしまいます。

お金をかけるものだからこそ、慎重に決めなければいけません。自分の生活や将来を支える保険だからこそ、簡単に済ませずにきちんと自分の意思で決めるようにしましょう。

5.4 今の健康状態は良好か

見落としてしまう人が多いくらいの今の健康状態。実はより良い、安い保険に入るためには今の健康状況や直近5年程度の健康状態が良好でなければ加入が難しいのです。

保険は加入者の助け合いで成り立っています。そこに病気がちな人を加入させてしまったら、その人ばかりに給付金を支払うことになり、保険社会は成り立たなくなってしまいます。

それを防ぐためにもこういった健康告知が必要になるのですが、今の健康状態や喫煙状況はどうでしょうか?もし病気持ち、通院中であると、通常の保険加入は難しい可能性があります。こういったことも保険選びに関係してきます。

より良い保険を選び取るためにも、普段の健康状態にはよく気をつけておくようにしましょう。

6.他にも知っておきたい病気や入院の話

最後に他にも知っておきたい病気や入院の話をしましょう。

実はランキングで載っていた病気であっても、100%入院するとは限りません。医師がその必要性を感じなかったり、病気が軽い場合には入院はせずに通院のみの場合もあります。

また自宅での療養が可能であればそちらを優先するときもあります。このように入院日数が多い病気であっても必ず入院するわけではないので、そこまで身構えることはないといえるでしょう。

他にも保険によって対象となる入院や通院、手術が異なるので、保障内容を隅々まで把握しておく必要もあります。少々面倒のように感じますが、それだけ大切なことですよ。

6.1 平均日数が多い病気でも入院する確率は低い

平均入院日数が多い病気であっても、その病気にかかった人が100%入院するとは限りません。

そのため実は入院日数が多い病気に罹ったとしても、入院する人の割合は1%に満たないこともあるんです。例えば1万人の人がいたら、その中から長期入院する人はほんの僅かでしょう。

自分の身近な知り合いで考えてみると、長期の入院が必要になる人がわんさかいるわけではありませんよね?そのため300日以上も入院日数が必要だ!と極端に考える必要はありません。

6.2 精神病でも入院するとは限らない

うつ病や認知症、総合失調症など精神的な病気でも必ずしも入院が必要になるとは限りません。

身近にもうつ病を患っている人や認知症の人がいる場合でも、入院している人は少ないでしょう。それくらい通院を中心にリハビリを続けたり治療を続けるケースが多いのです。

保険で保障される入院日数は長ければ長いほど良いですが、こうして入院する確率やケースを考えると、実はそもそもの可能性が低いといえます。

厚生労働省の傷病分類別にみた受療率(人口10万対)で計算すると入院日数の長い総合失調症でもその確率は0.13%程度です。自分がこの数値の中に入るかどうかはまだ分かりませんが、こんなにも入院する確率が低い事実があることも一つの目安として捉えておきましょう。

6.3 保険によって対象となる入院や通院が異なる

多くの人がよく引っ掛かってしまう問題ですが、保険によって給付金が支払われるケースが異なるので注意が必要です。

例えば免責事項で●日以上の入院実績がないと入院給付金は支払えません(●日以上で1日目から支払います)などの記載があると、その条件を満たしていないと支払い対象にはならないのです。

またどんな入院のとき、どんな通院のときと免責事項に事細かに書かれている保険も中には存在します。そのため表面だけのアピールに釣られて契約してしまうと、いざ入院・手術・通院給付金申請をしたときに痛い目に遭ってしまうのです。

保険選びは謳い文句だけでなく保障内容や免責事項全てに目を通したうえで契約することをおすすめします。保険会社はマイナスになる面についてはあまり大きく発表していません。そのためどれだけ自分が進んで調べるか、理解するかが大切ですよ。

7.まとめ

普段は保険の内容や保険料に目を向けていても、いざどのくらい入院する日数や確率があるのだろうと確認してみると驚きの結果ですよね。

ですがより保険を選びやすくするためにも入院日数やその確率、また病気の特徴などを知っておくことはとても大切なことです。自分にリスクがある病気のことを知っておくだけでも、より保険で備えやすくなりますよ。

保険は人生の支えとなりますが、できればずっと健康で過ごしていけるように健康には気をつけましょうね。

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