20代から貯金した方がお得なの?有効な貯蓄方法と注意点を解説!

20代のお若い皆さんは、大学を出て就職したばかりという方々も多いことでしょう。はたまた社会の厳しさに直面し、人生の難しさを感じている20代後半の方々もいらっしゃるはずです。

家族と一緒に住んで勤務先へ向かう方々はともかく、独り暮らしをはじめたり、結婚して一家の大黒柱となったりした人は、それだけいろいろな出費がかさみます。

収入はあっても、その分出ていってしまい、収入UPが待ち遠しいかもしれません。

そうはいっても20代で貯金0という状況は、いささか心許ないことにかわりはありません。

そのため、20代で貯蓄を増やし効率的に貯金していけば、後々、資金面で苦労することは少なくなります。

今回は効率的に貯金を増やすべく、堅実な貯蓄として行う「定期預金」、資金運用で注目される「投資信託」、将来の豊かな資金を確保するための「保険」について解説します。

この記事を読めば、ご自分の貯金を増加させることに役立つ各方法の基本的知識と、20代で貯金を増やす際の注意点がよくおわかりになることでしょう。

1.20代の貯金について

私は大学を卒業して会社の新入社員になったばかり、職場に早く慣れないといけません。

貯金に関してはまだまだ初任給も低いので、貯蓄や資産運用は考えていないのが現状です・・・。

・・・そうは言っても、20代の早い段階から貯金をコツコツ蓄えていかないと、将来資金が枯渇するおそれもあります。

第1章では、 20代の平均貯金額と、20代から貯蓄・資産運用を行う重要性について解説します。

1-1.景気回復が叫ばれているけど

内閣府は、2012年12月に始まった景気回復について、2017年9月時点で4年10カ月に及び、高度成長期の「いざなぎ景気」(1965年11月~1970年7月)」を超え、戦後2番目の長さになったと認定しました。

世界的な金融緩和により海外経済の拡大・円安を背景に、輸出主導で国内景気の回復が長続きしているといわれています。 

景気が拡大しているか後退しているかの判定は、内閣府の「景気動向指数研究会」が行っています。その研究会では、現在も景気回復は継続中と判定しています。

2019年1月まで続くと、6年1カ月に及んだ「いざなみ景気」(2002年2月~2008年2月)を超えて戦後最長となります。

そうはいっても、現在われわれ大衆は景気が良くなり、自分の収益が上がって周囲の方々も豊かさを実感しているといえるでしょうか?

政府から景気回復が叫ばれていても、われわれにその恩恵はあまり届いていないのが現状と言えます。

1-2.20代の平均貯金額は184万円

変額保険ってどんな保険なの?そのリスク・メリット・デメリットを解説します!

総務省が発表した「家計調査報告(2017年)」によれば、日本人全体の平均貯金額は1,820万円という結果になっています。

ただし、これはあくまで日本人全体のデータであり、60歳以上の方々の世帯が平均を押し上げているために、このような平均額が出ているのです。

では、肝心の20代の平均はというと、20代全体として「184万円」程度を貯金していると報告されています。日本人全体のおよそ1/10となっています。

当然20代の方々が 184万円 を均等に貯金しているわけではなく、貯金0の人もいれば、効率的な貯蓄・資産運用で平均の倍以上の貯金に成功している人もいます。

「そうは言っても、自分はマダマダ若いから貯金は心配しなくてよい。」と、思われる方々も多いことでしょう。次項では、20代から貯蓄・資産運用する重要性を解説します。

1-3.20代から貯蓄・資産運用を!

20代の方々は、就職しても親と同居しているため出費はあまり心配ないと思う人もいれば、既に独り暮らしをして出費に頭を悩ませている人もいることでしょう。

親と一緒に生活しているから貯金のことは考えなくていい、逆に独り暮らしをして出費がかさみ貯金どころではない、そう考えているかもしれません。

しかし、ご自分が将来、結婚したり、子育てをしたり、現在の会社から独立して起業したりするという、何らかのライフステージの変化が想定されます。

少なくとも退職まで、現在の生活スタイルをそのまま継続するということは考えにくいはずです。

ご自分のライフステージの変化には、必ずと言って良いほどまとまった資金が不可欠となります。所帯を持つといっても、配偶者や子が増えた分、生活費が増加するという程度のものではありません。

ご自分のマイホーム購入費用、配偶者の妊娠・出産費用、子の進学のための費用等、 様々な多額に上る出費が想定されます。その場合に備え、ご自分の貯金は潤沢にする必要があるのです。

2.定期預金について


私もずっとこのまま独身と言うわけではありません。ライフステージの変化に対応できるよう、20代からコツコツ貯金を増やした方が良いことはわかりました。

では、最も堅実な貯蓄の方法はないものでしょうか・・・?

こちらでは、定期預金の活用と、そのメリット・デメリット等について解説します。

2-1.普通預金の金利はないも同じ

貯蓄と言えば、誰しも最初に思い浮かぶのは普通預金です。しかし、普通預金の金利は一部のネット銀行を除き、銀行のほとんどで年0.001%となっています。

つまり、仮に1,000万円を普通預金で預けても100円程度の利息しか付きません。では、普通預金はそもそも、そんなに金利が低いものだったのかといえば、そうではありません。

20代の皆さんにはピンと来ないかもしれませんが、日本には「バブル」(1980年後半~1990年初頭)と呼ばれた時期があり、その時期に金利は2%を超えていました。

その当時は「1億円あれば利子で十分生活していける。」と言われていました。前述した例で言えば、1,000万円を普通預金で預けて20万円程度の利息が付くという計算になります。

普通預金の低金利は、バブル崩壊から長引いた不況が原因と言えます。しかし、現在でも金利が0に近いのは、日本政府の超低金利政策の継続にあります。

この政策が解消されない限り、残念ながら普通預金は単に預けるためだけの目的で利用する以外、使い道が無いことになります。

2-2.定期預金とは

定期預金とは、事前に預入期間を指定して預け入れる貯金のことです。今すぐお金を使う必要のない方々に向いている貯金と言えます。

〇 預入は少額からでOK

定期預金は数十万単位で預金するわけではなく、1,000円単位で預入をすることができます。預入期間は1カ月、3カ月、6カ月、1年、2年、3年、4年、5年という感じで幅広い期間から指定できます。

そうはいっても、預けたお金を使う時期が特に決まっていないならば、自動継続で利用できます。

定期預金は、一度預ければ預入期間を定めておくだけで利息は着実に増えていきます。元本割れなど当然起こさず安全に貯蓄の増加が期待できます。

〇ネット銀行は金利が高い

では、気になる金利はというと、大手銀行や地方銀行とも概ね「年0.01%」となります。1,000万円預けたら1,000円の利息が付くことになります。

そうはいっても、さすがに金利が高いとは言えません。一方、最近急成長しているインターネット銀行では、定期預金の平均金利がおよそ「年0.078%」 になっています。1,000万円預けたら7,800円の利息が付くことになります。

2-3.定期預金のメリット・デメリット

定期預金の特徴は、単に普通預金より金利が高いという点だけではありません。こちらでは主なメリット・デメリットを解説します。

〇定期預金のメリット

(1)貯蓄に適している

定期預金は前述したように期間を定めて預ける預金です。契約期間中は満期まで解約できないことが前提となっています。

そのため、例えば、まとまったお金が手元にあれば、つい高価な商品を買いたくなったり、ギャンブルのような遊興費に使用したりする傾向がある人にとって、定期預金で貯蓄すれば容易にお金を引き出せないことになり、預金は確実に増加していきます。

(2)預金保険制度がある

普通預金・定期預金のどちらにもあてはまりますが、銀行預金が安心である理由として、「預金保険制度(ペイオフ)」が設けられています。

この制度は、万が一、金融機関が破綻したとしても、「ご自分の元本1,000万円まで+その利息分」を、預金保険機構(政府・各金融機関等が出資して作った機関)が保護してくれます。

定期預金は、元本割れをしない安心感に加え、1,000万円+利息までの限度はありますが、定期預金を預けた金融機関が破綻しても大損しないという安心感があります。

(3)当座借越の活用

当座借越という名称はあまり聞きなれないと思いますが、要するに同じ銀行へ定期預金があると、その金額の一部まで普通預金残高が仮にマイナスとなっても、トラブルにならないという仕組みです。

この仕組みはクレジットカードや口座振替で費用を支払う場合に便利で、その支払いを行う際に、万が一、普通預金に残高がなくても、当座借越が可能なら、ご自分の大切な信用情報に傷が付かずに済みます。

そうはいっても、残高のマイナスは結局マイナスなので、一時的な借金になります。

よって、利息を払う必要も出てきます。当座借越が利用できる条件は金融機関によって異なるので、気になる人は金融機関のヘルプセンターや窓口に電話等で問い合わせてみましょう。

〇定期預金のデメリット

(1)利息は高いと言えないが・・・

定期預金であっても金利が高いと言えないことについては前述した通りです。さらに、定期預金の利息を受け取る場合は税金も引かれてしまいます。

利息分が1,000円とするなら、そこから20.315%(住民税+所得税+復興特別所得税)分がさし引かれてしまいます。約200円分が税金でとられてしまうので、実際の受取額は800円程度となります。

(2)中途解約はできるものの

定期預金に預けたお金が満期まで引き出せない点はメリットいえますが、逆に急にまとまったお金が必要になっときはデメリットです。

定期預金は原則として満期になるまで、契約期間中は引き出せません。とはいっても、やむを得ない場合なら契約期間中に定期預金を中途解約できます。

しかし、約定金利と呼ばれる契約当初に約束された金利は受け取れなくなり、ペナルティ金利が適用されてしまいます。このペナルティ金利は非常に金利が低く、中途解約したことで普通預金以下の利息しか受け取れない事態も考えられます。

3.投資信託について

定期預金はコツコツ預金を増やせますが、もっと効率的に預金を増やせる方法はないでしょうか?

ある程度のリスクを負いつつ、良い成果があげられる資産運用の方法を知りたいです・・・・。

こちらでは、投資信託とは何か?リスクを軽減し、効率的な資産運用を行う方法等について解説します。

3-1.投資信託とは

投資信託とは、各投資家から集めたお金を資金として、運用の専門家が株式・債券等に投資・運用する金融商品のことです。

〇運用方法

運用会社に所属する「ファンドマネージャー」、「ポートフォリオマネージャー」が、株式や債券、金融派生商品等の金融資産、不動産資産へ投資するよう指図し、その運用成果を各投資家へ分配します。

ただし、運用による利益だけではなく、 運用により生じた損失がご自分(投資家)へ帰属します。また、元本保証もありません。

大きなリスクの回避、着実な資産運用のため「つみたてNISA」と呼ばれる非課税制度が導入されています。

〇つみたてNISAとは

つみたてNISAとは、2018年1月から導入された少額からの長期・積立・分散投資の支援を目的とした非課税制度です。

つみたてNISAは、投資初心者、幅広い年代の方々へ利用しやすい仕組みとするため、次のような工夫が図られています。

対象の金融商品は手数料が低水準で、かつ頻繁に分配金が支払われない等、長期・積立・分散投資に適した「公募株式投資信託」「上場株式投資信託(ETF)」に限定されています(金融庁「つみたてNISAの対象商品」参照)。

金融庁ではこの非課税制度を次のように設定しています。

  • 利用者:日本在住で20歳以上の方( 0歳~19歳:ジュニアNISA口座を利用可能)
  • 非課税対象:一定の投資信託の投資による分配金・譲渡益
  • 口座開設可能数:1人1口座
  • 非課税投資枠:新規投資額は毎年40万円が上限(非課税投資枠:20年間で最大800万円)
  • 非課税期間:最長20年間
  • 投資可能期間:2018年~2037年まで

3-2.ドルコスト平均法は安全?

投資に為替変動は避けて通れないリスクと言えます。為替変動は、国内外の好景気・不況期が大きく影響します。

その他にも、国内外の地震や津波、火山噴火等の大規模な自然災害、環境破壊、戦争・テロ等にも為替変動の原因になります。

この変動する為替の影響で、投資家は大儲けすることもありますが、大損してしまうこともあります。このリスクは避けることが難しいように考えられます。

しかし、為替変動のリスクを軽減し、堅実な投資を行う方法もあります。その方法が「ドルコスト平均法」です。

〇ドルコスト平均法とは

ドルコスト平均法は価格が常に変動する金融商品を、一定の金額で、定期的な購入を継続する手法です。

この方法で、価格の安いときは多くの口(株)数を購入します。反対に、価格が高いときは少しだけ 口(株)数 購入します。このやり方を長期間続けることで、平均購入単価を低く抑えることができます。

〇ドルコスト平均法の事例

こちらでは事例をあげて説明します。

  • 1回目(①相場1ドル=100円)→②米ドル100ドル・③日本円10,000円
  • 2回目(①相場1ドル=110円)→②米ドル91ドル・③日本円10,000円
  • 3回目(①相場1ドル=80円)→②米ドル125ドル・③日本円10,000円
  • 4回目(①相場1ドル=120円)→②米ドル83ドル・③日本円10,000円
  • 5回目(①相場1ドル=90円)→②米ドル111ドル・③日本円10,000円

①相場の変動に対応して、②円高の場合は米ドルを多く買い、円安の時には米ドルを少なく買います。当然、③日本円は一定金額のままです。

事例では米ドルが合計510ドルになり、日本円は合計50,000円となります。そして、1ドルあたりの平均コストは98.03円となります。これをみると、相場の変動にもかかわらず平均購入単価を低く抑えていることがわかります。

〇ドルコスト平均法のメリット・デメリット

ドルコスト平均法は、相場がたとえ大きく変動しても、毎回の購入金額は同じです。そのため、たまたま高値で買ってしまった日があっても、次回以降に安く買うことができれば、平均購入単価は軽減することができます。

しかし、その反面、安値のときは一気に大量買いはできず、大損はないものの大きく得もしないという結果になります。

また、長期に運用するため、信託報酬をよく確認して運用する必要があります。信託報酬は、ファンドによっては0.03%~2%程度と大きく差があります。そのため、慎重に各ファンドを比較して、より負担の少ないファンドを検討することが大切です。

3-3.投資信託には便利機能がある

投資信託を希望する方々の中には、自分には仕事もあるので運用はお任せしたいという人もいることでしょう。そんな人のために役立つサービスが、「ロボアドバイザー」と呼ばれるシステムです。

このサービスは、ご自分へ資産運用の提案、補助をしてくれる機能があります。ご自分の希望する投資信託診断、運用プランの提案、自動で資産運用を行うこと等ができます。

資産運用を自動で行ってもらいたいとき魅力的なサービスです。このロボアドバイザーは主にネット証券で扱っています。サービス内容・手数料も各社で異なるので、気になる人は各証券会社のホームページ等で確認してみましょう。

4.保険の活用について・その1

自分の友人は、公的年金なんて信用できないと言っています。でも、私は給与所得者なので天引きされている状態だし。

貯蓄型の保険が将来の貯蓄に有効という話もきいてますが、実際はどんな感じなのでしょう・・・?

第4章では、 将来のご自分のための貯蓄として有効な保険の種類を解説します。

4-1.公的年金はあてにならない?

公的年金は、大きく分けて国民年金と厚生年金に分かれますが、いずれも終身年金でご自分が亡くなるまで受け取れる年金です。

この2つは納付方法も、年金開始時に受け取る年金額も異なりますが、ご自分の老後を支える存在として無くてはならないものです。

ただし、総務省では次のような気になる報告を行っています。総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)平成29年」では、高齢夫婦世帯で年金だけに頼る生活ならば毎月6万円以上の赤字、単身世帯の場合は毎月4万円以上の赤字になるといわれています。

この結果を見れば、老後を公的年金だけに頼るのはリスクがあり、ご自分・世帯の貯金等でカバーする必要があることは、おわかりになるはずです。

4-2.終身保険は貯蓄用?

終身保険(死亡保険)とは、被保険者が亡くなった場合に受取人(遺族)へ死亡保険金が下りる商品です。終身と名付けられている通り、一生涯保障されます。

ご自分が家庭の大黒柱になった時は、遺された配偶者・子のために加入しておくのも良いでしょう。しかし、終身保険はそれ以外にも特徴があり、保険契約者(被保険者)であるご自分が契約途中で解約し、「解約返戻金」を受け取ることができます。

まさかの事態にはまとまったお金をうけとれるので便利ですが、終身保険の返戻率(利息のようなもの)は、各保険会社とも平均1%程度と高くはありません。

また、解約の時期によっては、払い込んできた保険料よりも少ないお金しか戻らないこともあるので注意が必要です。

4-3.将来を考えるなら個人年金保険

ご自分の将来を考え、不足するであろう公的年金を補うためには、個人年金保険への加入が有効です。

個人年金保険とは、ご自分が就業している時からコツコツと保険料を積み立て、ご自分が保険契約時に決めた年齢から、年金の受け取りを開始する商品のことです。

この商品は返戻率が2%~8%と比較的高く、一定期間年金を受け取れる確定年金と一生涯受け取れる終身年金の二つがあります。20代のうちから保険料を積み立てると、毎月の保険料も抑えられ、契約の際に決めた年金額が受け取れることとなります。

公的年金と合わせて個人年金保険の年金を受け取れるなら、ご自分の老後は非常にゆとりある生活が送れることでしょう。

5.保険の活用について・その2

民間の保険の中には、投資のような資金運用面を強調した「外貨建て保険」という商品があると聞きました。

外貨建て保険は、効率よく自分の資金を増やせる商品なのでしょうか・・・?

第5章では、外貨建て保険の特徴と注意点について解説します。

5-1.外貨建て保険とは

米ドルや豪ドルといった外国通貨で支払った保険料を運用し、増益を目指す保険商品です。保険の種類はいろいろあり、前述した終身保険(死亡保険)、養老保険、そして個人年金保険が外貨建てで利用できる場合があります。

当然、それぞれの保障は受けられますが、外貨建ての保険の魅力はハイリターンです。プランや契約通貨にもよりますが、利回りが130%~150%と、元本よりも3割増・5割増のリターンが期待でき、現在人気となっている商品と言えます。

また、 保険加入者はわざわざ円と外国通貨を両替して、保険料を支払うわけではなく日本円でそのまま払い込みOKです。運用は保険会社にまかせておくだけでよいので大変便利です。

5-2.外貨建て保険は貯蓄にあらず

外貨建ての保険は、毎月支払う保険料が比較的割安で、利回りも円建ての保険商品よりもずっと良いです。

しかし、外貨建てである以上、投資信託と同じように為替変動に大きな影響を受ける商品であり、自分の選んだ通貨を発行する国の景気が悪ければ利回りも悪くなります。

さらに、保険金を受け取る際に、円と外国通貨を両替すると円安であれば保険加入者に有利になり、円高であれば不利になります。

そのため、保険金を受け取る時期になっても、相場をよく見て両替するか判断しないと予想外の損失を出す場合があります。

このように外貨建ての保険は堅実な貯蓄のための商品というよりは、ハイリスク・ハイリターンで投資的な性格が強く出る商品であることに、十分留意して加入するべきです。

5-3.トラブルを回避するために

外貨建て保険は最近、高齢者を中心として保険会社とトラブルに発展するケースが目立っています。

〇保険会社は嘘つき?

高齢者の言い分はやはり「元本割れを起こし損をした!」、「営業マンに騙された!」と、激高する方々も多く、問題となっています。

保険会社にしても、営業担当者にしても高齢者を騙すつもりはなかっと思いますが、説明不足である感は否めません。

〇加入する前の心構え

外貨建ての保険は、円建ての保険と比べて仕組みが非常に複雑でわかり難く、リスクも保険の中では高い部類に属します。

そのため、内容が良くわからないまま、利回りの良さだけに納得し加入することはたいへん危険です。保険内容が不明な場合は放置せず、必ず営業担当者に納得するまで質問しましょう。

しかし、「それでも腑に落ちない、不安だ。」と感じた場合は、加入は見送ることが無難です。

6.20代の貯金はここに注意すべき!

外貨建て保険や投資信託は、効率的な資産運用は見込めますが、その分リスクも無視できないことはわかりました。

では、20代の方々が貯金を増やす際に注意すべき事柄を教えてください・・・。

第6章では、 仮想通貨・クレジットカードに関する注意点等を解説します。

6-1.仮想通貨は儲かりますか?

仮想通貨とは、インターネットを通じて不特定多数者の間で物品・サービスの対価に使用できる通貨です。中央銀行のような公的発行主体や管理者は存在しませんが、専門の取引所を介して円・ドル・ユーロ等の通貨と交換できます。

仮想通貨で投機(短期間の価格の浮き沈みでお金を得る試み)は行うことができます。最近話題になり、「億り人」なる造語も登場しましたが、仮想通貨はその価値の浮き沈みの激しさから「ギャンブル」にたとえられます。

当然のことながらギャンブルと非常に似た側面がある以上、ご自分の預金を着実に増やす方法としては、不適格と言えます。

仮想通貨で投機を行いたいならば、あくまでご自分の余剰資金の何%かの範囲内で楽しむ程度にしておきましょう。

6-2.クレジットカードは良いけれど・・・

社会人ともなれば、クレジットカードを作った方々もいらっしゃることでしょう。現在は毎月の手数料が無料のクレジットカードが人気で、ポイントも高還元のサービスを売りにした業者が多いです。

また、お金の無い時でも、クレジットカード払いなら、ご自分の口座から引き落とされるのが翌月以降なので、給与が振り込まれれば問題ありません。

〇リボ払いは悪魔のささやき?

便利なクレジットカードではありますが、「リボ払い」という支払い方式には要注意です。

このリボ払いは正確には「リボルビング払い」という消費者金融・クレジットカードの返済方法の一つです。

クレジットカード会社では、例えば「リボ払いに変更すると〇〇〇〇円分のポイント進呈」と、利用者の興味をそそるキャンペーンを良く行います。

〇気が付けば大ピンチということも

しかし、リボ払いは借入額が増えても、毎月の返済額が変わらないので、借金をしたという感覚が薄れがちになり、そのうち利息の負担が激増する事態に陥る場合もあります。

つまり、利息ばかり払い続けて元本がほとんど減らないという悪循環となり、多重債務に陥るのは大半がこのケースである、と指摘されています。

お得なキャンペーンに乗せられ、安易なリボ払い利用は控えた方が無難です。

6-3.困ったらファイナンシャルプランナーに相談!

ファイナンシャルプランナーとは、税金、保険、教育資金、年金制度等において総合的な資金計画を立て、安心した人生設計の実現のためアドバイスをする有資格者のことです。

ご自分の預金をどう増やしたら良いか、効率的な方法をいろいろな側面からアドバイスしてくれます。

特に独立系ファイナンシャルプランナーは、個人で事務所を経営しているので、企業や金融機関から距離を置いています。

そのため、中立で有益なアドバイスが期待できます。相談料は有料になりますが、ご自分の預金を増やすための指針となる助言を得られるので、一度相談してみてはいかがでしょうか。

7.まとめ

20代の方々は、まだまだ毎月の給与は低いかもしれませんが、そんな中でも堅実に貯金を増やしていけば、将来のための資金として必ず役に立つことでしょう。

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