大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。
その後、2016年6月より保険ブリッジの記事監修を務める。
病気やケガで入院してしまった時にどのくらいのお金がかかるかご存知ですか?
差額ベッド代が多くかかってしまい、困っている方も中にはいらっしゃるかもしれません。
本来、差額ベッド代は患者の方が希望した場合に請求されるものであって、患者の同意なしに支払を強制されるべきではありません。
入院費用を出来るだけ抑えるために、差額ベッド代の詳細や支払わなければいけない場合について解説していきます。
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目次
入院費用の内訳
「入院費用」といっても、金額はピンキリ。
入院期間や病気の種類・治療方法によってかなり変わってくるので、費用を見積もることは難しいですよね。
そこで今回は、公益財団法人生命保険文化センターの資料をもとに、平均金額を見て行きましょう。
しかしあくまでも目安程度に、ケースによって必要金額は変わってくることを念頭に置いといて下さい。
怪我や病気の治療を受けるため通院するとしても「治療費と薬代」ときには交通費もかかります。
ですが入院となると、さらにそのほかのことにもお金を費やすことになります。
そこでまずは「入院に必要な費用の種類」を見ていきましょう。
治療費
治療費とは、薬にかかる費用も含めての代金です。
治療費に含まれるもの
- 投薬
- 注射
- 点滴
- 医師の指示によって行われるさまざまな処置
- 各種の検査費用
- 手術
- リハビリのための費用
入院基本料
入院すると「1日いくら」という基本料金があります。
その基本料金に含まれるのが、以下のものです。
- 医師の診察
- 看護師の看護
- 室料
- 寝具代
病棟の種類や看護師の人員配置によって、費用が増減することもあります。
ホテルなどに泊まる際の「1日料金」と、大体は同じようなものと考えて下さい。
食材代
毎日の食事代は入院基本料とは別計算です。
患者の病気によって食材を分けたり、食べやすく調理された高齢者向けの「特別食」もあり、これらは通常食よりも少し高くなります。
通常食は「1食いくら」という方法で算定されるのに対し、特別食は数十円ごとに加算されていきます。
差額ベッド代
入院する際、基本的には数人で共有する「大部屋」に泊まることになりますが、患者側が個室や2人部屋を希望した場合「差額ベット代」を支払うことになります。
個室は、芸能人や政治家など大部屋を利用したら混乱を招きそうな場合や、警備上などの理由から使用されることが殆どです。
そして、そういったいわゆる「特別な部屋」を利用するためには、当然追加料金が必要となります。
その他の費用
実際に入院生活を始めると、これまでにお話したものとは別に細々とした費用が必要になってきます。
例えば暇つぶしに読む雑誌や本、着替えのための衣服など。
テレビを見るのにお金がかかる、有料制なケースもあります。
また薄味で少量な病院食だけでは足りない人は、別に食費もかかってくることでしょう。
こうした細々とした出費が、積み重なると意外と大金になったりするものです。
公的医療保険の保障範囲はどこまで?
次に上であげた入院中の出費が、公的医療保険で賄えるかどうかを見ていきます。
入院費用の多くは公的医療保険の適用範囲
まず治療費については、大半の治療が健康保険の適用対象です。
これは普段風邪で病院に行く時と同じように、多くの人の自己負担額は3割となります。
ただし高度な技術や特殊な機器を用いる「先進医療」は健康保険の適用外となるため、原則全額自己負担となります。
先進医療は高くつくことが多いので、この点は注意して下さい。
また入院基本料も、健康保険の適用内です。
なので基本的に入院する際は、自己負担分の支払いだけでそれ以外の費用は不要。
ただし先ほども記述した「差額ベット代」などは、全額自己負担となります。
食事については、1食あたりの食事代のうち、患者側が負担する金額が定められています。
これは大きな金額ではありませんが、万が一入院生活が長引いた場合、それなりの金額になるでしょう。
公的医療保険は、
「国民の健康増進に資する」
という考えのもと誕生した制度なので、健康増進のために治療や入院が必要なときは、保険の適用対象となります。
もしそれでも自己負担額が多い場合は、「高額療養制度」という制度も活用できます。
つまり通院治療も入院治療も、必要費については同じものと考えられるんですね。
公的医療保険の適用外となる費用は?
一方、公的医療保険の適用外となる費用には、どのようなものがあるのでしょうか?
まず一つ目に、先述した「差額ベッド代」。
入院治療とは、
患者さんを常に医学的に管理された状態において治療すること。
そのためには治療に適した環境が必要となり、病室のような清潔で静かで十分な広さがある部屋が最適です。
とはいえ、必要以上に広い個室は、治療に必須かと言えばそうではありません。
なのでそのような部屋は、健康保険が適用されない仕組みになっています。
差額ベット代が請求されるのは、特別室を利用したときだけではありません。
「1部屋に4人以下で、かつ1人あたりの病室の面積が6.4平方メートル以上」になる場合
と定められています。
この条件を満たす部屋を利用した場合、差額ベッド代を請求されます。
その他、入院期間中に費やした個人的な支出は、もちろん全て自己負担となります。
外出する時の交通費やテレビの視聴費(有料テレビの場合)など、意外と細々とした出費がかさばりそうです。
入院している=仕事が出来ない=収入がない
入院が数日で済めばまだしもそれが数週間〜数ヶ月と延びてくると、経済的負担はさらに大きくなります。
なぜなら、入院期間中は基本的に就業不可なため、収入なしの状態で入院するための出費があるからです。
もちろん、怪我や病気による休業についての規定は、各企業ごとに異なってきます。
なので「入院による収入源の減り」も、人によって違ってきますね。
人によっては短期間の入院なら、有給消化などで殆ど収入が減ることなく済ませられるという方もいるでしょう。
ですが入院が数週間に渡った場合、日割りで給料が差し引かれたり、一定金額が減給されたりとどうしても収入は減ってしまうでしょう。
また自営業者の方にとっては、入院中の”就業できない状態”というのは、かなり大きい損失になるでしょう。
こうした状態に陥ったとき、どうするべきか。
健康な状態のうちに民間の医療保険などの利用を検討し、いざの時のために準備をしておくことが重要となりますね。
入院費用の平均はいくら?
入院時の自己負担額は平均22.7万円
入院経験がある人のうち、高額療養費制度を利用した人および利用しなかった人の直近の入院時の自己負担費用の平均額は、22.7万円となりました。
費用の分布をみてみると、「10万円~20万円未満」が35.3%で一番多く、次いで「5~10万円未満」が17.9%、「20~30万円未満」が16.6%となりました。
入院時の1日当たりの自己負担費用は平均21,000円
自己負担費用の総額を入院日数で割った1日あたりの自己負担費用は、平均で21,000円となっています。
費用の分布をみると、「10,000~15,000円未満」が26.2%と最も高くなっています。
また、「20,000~30,000円未満」の層も15.5%と高くなっていることがわかります。
入院時の入院日数は平均19.7日
入院経験がある人の直近の入院における入院日数は、平均で19.7日となっています。
入院日数の分布をみると、「8~14日」が28.6%、「15~30日」が23.4%となっていることがわかります。
差額ベッド代ってなに?
差額ベッド代とは、
健康保険適用範囲外で患者に請求される病室の費用
を指します。
通常の入院の際には、差額ベット代は請求されません。
しかし、以下の条件を満たす「特別療養環境室(特別室)」と呼ばれる病室に入院する場合は、差額ベッド代が発生することがあります。
差額ベッド室の条件
厚生労働省が定めた規定により、差額ベッド代が発生する差額ベッド室は、療養環境に関する次の4つの条件を満たす必要があります。
- 病室の病床数(ベッド数)は4床以下である
- 病室の面積は1人当たり6.4平方メートル以上である
- 病床ごとのプライバシーを確保するための設備を備えている
- 少なくとも「個人用の私物の収納設備・照明」、「小机および椅子など」の設備がある
これら4つの要件を満たす部屋に入院する場合、差額ベッド代が発生しますが中には、
入院中特別療養環境室に泊まっても差額ベッド代が請求されないケース
があります。
次からは、その違いについて解説します。
差額ベッド代が発生しない条件
「治療上の理由」から特別療養環境室に入院するとき
患者の「治療上の必要」により特別療養環境室に入院する際は、差額ベッド代は請求されません。
具体的に次のような患者は、特別医療環境室への入院が治療上必要とされるため、差額ベッド代の支払いは不要です。
差額ベッド代を支払う必要のない患者
- 救急患者・術後患者などであるため、症状が重く、安静が求められる患者
- 常時監視が必要であり、適時適切な処置が求められる患者
- 免疫力が低下し、感染症にかかるリスクの高い患者
- 集中治療の実施、著しい身体的・精神的苦痛を緩和する必要のある末期患者
- 後天性免疫不全症候群(エイズ)に感染している患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く)
- クロイツフェルト・ヤコブ病の患者(患者が通常の個室よりも特別の設備の整った個室への入室を特に希望した場合を除く)
1つ目は「病棟管理の必要性」から患者が特別療養環境室に入院する場合です。
これは病院側が病棟管理の必要性から、患者を特別療養環境室に入院させるケースのこと。
例えば、何かしらのウイルスにかかった患者は、他患者への感染を防ぐために、特別療養環境室への入院しなければならないことがあります。
このようなケースは患者の希望ではないため、差額ベッド代はかかりません。
次に同意書による確認に不備がある場合です。
特別療養環境室に入院する際、病院側は患者に同意書での同意の確認が必須となります。
これをもし怠っていた場合にも、差額ベッド代を支払いは不要。
なお、署名欄や室料の記載がなく同意書の内容に不備がある場合も、差額ベッド代の支払いは不要になります。
差額ベッド代が発生する条件
反対に差額ベッド代がかかるケースは、次のものが挙げられます。
1つ目は自ら希望して特別療養環境室へ入院する場合です。
患者の中にはプライバシー確保のため、自ら特別療養環境室を希望することがあります。
そういった場合は、差額ベッド代を支払わなければいけません。
次に病院から提示された同意書に署名をした場合です。
例え治療のために差額ベッド室に入院したとしても、病院から渡された同意書に署名してしまうと、患者側の希望で利用していることになる可能性があります。
その場合、差額ベッド代が発生してくるので注意しましょう。
差額ベッド代の拒否方法や未然にトラブルを防ぐ方法は?
厚生労働省から通知や通達文が届いていても「差額ベッド代の支払いは不要」な状況に該当する場合は、交渉の余地があるでしょう。
入院する時の署名に注意する
差額ベッド代について知識がない人は、医療機関側の言われるがままに署名をしてしまう可能性があります。
私も親戚が入院した際に手続きを行いましたが、署名をする書類は多岐に渡っていました。
後のトラブルを防ぐためにも、一枚一枚しっかりと目を通して内容を理解してから署名をする必要があります。
未然にトラブルを防ぐために
単純にベッドの空きが無いから、個室になるといったケースもあります。
個室といっても、数千円代~1万円を超える部屋もあります。
経済的に苦しければ、交渉せずにそのまま入院するということもないでしょう。
しかし緊急搬送されたときなどは、気持ちの余裕はありません。
治療をしてもらう医療機関と喧嘩するわけにもいきませんから気を遣う所です。
角が立たないように、物の言い方はよく考えて丁寧に話した方が良いでしょう。
経済的な事情も含めて根拠を示しつつ、まずは依頼程度で話をしてみましょう。
医療機関の担当の方がどう対応するかにもよるでしょうが、必要に応じて構成労働省の関連部分もお見せしながら交渉して見て下さい。
支払い後でも返金の可能性も
中には署名後に差額ベッド代に気づき、返金できないか考える人もいるでしょう。
もし同意書にサインをしても「治療上利用が必要だった」「大部屋が満室のため泊まった」ときなどは、厚生労働省の通知などを見せながら返金を求めましょう。
また医療機関に在籍する全員が、差額ベッド代について正しい知識を持っているとは限りません。
もし交渉や知識に自信がない方は、行政機関などの窓口で一度相談してみて下さい。
差額ベッド代を拒否してトラブルが起きたら
厚生労働省が定めた制度では、
「差額ベッド代を払ってでも特別室を利用したい」
という人以外は、差額ベッド代を払う必要は一切ない仕組みになっています。
しかし現に、入院するときに病院側から「差額ベッド室しか空きがない」などと言われ、渋々差額ベッド代を払ったという話が後を絶ちません。
ではこのような時は、どうすれば良いのでしょうか?
厚生労働省の通知を根拠にして支払いを拒否する
払う必要のない差額ベッド代は、きっぱりと断るのが正解です。
病院は本来、請求できないとわかっていながら、わざと差額ベッド代を請求しているフシがあります。
患者が無知なら、何の疑問もなく払ってくれるからです。
差額ベッド代は無知な人が搾取される典型的な例なのです。
一方で請求をきっぱり断れば病院は意外におとなしく引き下がることも多いようです。
自力で交渉すると看護師や医師との間に角が立つので注意
きっぱりと拒否をするとかえって、悪い結果になるケースもあります。
病院側も商売でお金をとっているので、間違いなく入院の同意書にサインを求めます。
そこで拒否をしてしまうと、看護師や医者と険悪になる事を覚悟しなければいけません。
最終手段として地方厚生局に泣きつく
もしそうなった場合は、厚生省の地方厚生局に相談してみると良いです。
違反なら厚生局から病院に指導してもらい、すでに払った分でも返還を求めることが出来るからです。
そうならないためにも給付金で賄う
疾病入院給付金は手術や病気で入院してた際に、受け取れる給付金です。
現在加入しているもので過不足がないか見直したいが、どのように考えれば良いのかわからないという方は意外と多いかもしれません。
見直しをするときには、ある程度公的医療保険について知識が必要です。
また給付金額を決めるためにも、医療保険に加入するときは加入目的をしっかりと明確にしましょう。
医療機関などの窓口などで払った自己負担金額は、ひと月の上限が決まっています。
つまり、日本には
医療費が高額になった場合、ある一定の金額を超えた分については払い戻される仕組み
があり、これを高額療養費制度といいます。
70歳未満の方は所得別に5段階に分けられ、負担能力に応じて医療費を負担するしくみです。
例えば月に34万円稼いでいる会社員の方が、ひと月の医療費に総額100万円支払った場合、
自己負担限度額は87,430円(80,100円+(総医療費-267,000円)×1%)
となります。これを超えた自己負担分は、払い戻されます。
ただし病院に支払う費用の中でも、以下の費用は高額療養費制度の対象外となります。
- 差額ベッド代(個室)・入院時食事療養費の自己負担分
- 入院時生活療養費の自己負担分
- 保険外併用療養費(保険が適用されない診療を含む療養費の差額部分)
- 家族の交通費
給付金で入院の費用をどこまで賄える?
入院給付金を決める際には、
高額療養費制度の自己負担限度額と、それ以外に必要となる支出分をどれだけカバーするか
がポイントになります。
平成25年に生命保険文化センターが行った「生活保障に関する調査」によると、
実際にかかった入院費用の平均は、高額療養費制度を利用した後の自己負担額で、22.7万円。
また1日当たりの入院費用は平均20,990円で、約半数は10,000円未満です。
さらには長期入院となる場合や、退院後も通院しなければならない場合、住宅ローンや家賃などの固定費を支払えるかどうかが問題となってきます。
上と同じ調査によると、
入院による逸失収入があったのは27.1%、1日当たり入院費用と逸失収入の総額は28,048円、40代平均では4万円以上。
契約できる入院給付金は日額3,000円や5,000円〜10,000円など、ピンキリです。
例えば自己負担額を月9万円と設定したならば、日額は3,000円。
この金額は最低限の入院費用だけカバーしたい人にとっては、十分かもしれません。
しかし個室を選んだ際かかる差額ベッド代や、その他の生活費の補填分など、健康保険で適用されない部分まで保険でまかない場合は、もっと高く金額を設定しなければなりません。
会社員の場合は、会社側から傷病手当金の支給があります。
しかし自営業の場合は有給休暇や傷病手当はないので、入院給付金日額を高額に設定したり、所得補償保険を検討しておくことをオススメします。
当然のことですが、入院給付金を高く設定すれば、その分月々支払う保険料も上がります。
なので中には保険料を抑えるために、給付日額を抑えて余った分のお金を貯蓄する人もいるようです。
医療保険の入院給付金は、”入院”をした時のみ受け取れるお金なため、仮に自宅療養となった場合は、1円も受け取れません。
受け取れる給付金額
入院するときは差額ベッド代だけでなく、
- 食費
- 服代
- 交通費
- 快気祝い
など、様々な雑費の支出があります。
しかし、入院費用全額を賄う必要はありません。例えば、
入院日額5,000円の保険(日帰り入院から保障・手術給付金は1回につき一律10万円)に加入している人
が胃がんを患った場合。
手術をして30日間入院し、高額療養費制度適用後に支払いが40万円かかったとします。
入院給付額:25万円(5,000円×30日=15万円、手術給付金が10万円)
自己負担:15万円(40万円-25万円)
一般的には、先に医療機関などへの支払いである医療費を全額自己負担し、その後加入している保険会社に給付金を請求します。
もし入院給付金を1万円・手術給付金を20万円に設定していた場合、
保険給付金はトータル50万円(1万円×30日+20万円)で10万円のプラス
となります。ですが当然その分、ひと月の保険料も高額になりますので注意して下さい。
なので中々難しい選択ですよね。
ですが近年の医療技術の発達により、入院するケースは減少傾向に。入院しないで通院などで治療をするケースが増加してきています。
突発性の病気で手術や入院することになった時には、医療保険の手厚い保障は頼りになりますが、もちろん保険に加入していても一度も入院しない可能性もあります。
医療保険はいざという時には助けになりますが、不要であれば掛け捨ててしまう人が大半です。
そのため保障は必要最低限に、代わりにいざという時に使える貯蓄を普段から準備しておきましょう。
給付機の支給日数は?
保険選びにおいて、給付金の支給日数は大事なポイントになってきます。
1回の入院で給付される日数の上限は、30~1,000日までと保険商品によってバラバラ。
また、給付対象となる入院の通算日数も保険によって上限が決まっており、700~1,095日などが一般的です。
例えば入院給付金を5,000円に設定したとき、支給日数別の1入院の支給金額は以下のようになります。
60日×5,000円=30万円
120日×5,000円=60万円
180日×5,000円=90万円
730日×5,000円=365万円
1000日×5,000円=500万円
支給日数の違いだけで、30~500万円まで支給金額に差が出るんですね。
しかし支給日数が60日、日額が5,000円でも必要な入院費用はほぼ賄えます。
入院が長期になる可能性のある脳血管疾患が心配な方などにとっては、1入院の上限日数が120日の保険を選ぶと、安心ですね。
また「1回の入院」の定義を理解しておくことも重要です。
仮に重い病気にかかって再発や併発・転移し、退院してから180日経たないうちに再入院したとき、基本的に保険会社側は「1回の入院」とカウントします。
そのため合計で80日間入院したとしても、給付日数の上限が60・80日の保険だった場合、オーバーした分は支払われません。
また、給付対象となるのは入院した何日目からなのかも確認しておきましょう。
保険の種類によっては、
- 日帰り入院も1日と数えて保障する
- 2日以上入院したら1日目から保障する
- 5日以上の入院で5日目から保障する
などのタイプがあり、特約で日帰り入院を付けられる保険もあります。
しかし給付対象の幅を広げる分、保険料も高くつきます。
そのほか、日帰り入院の給付金の有無も決めておきましょう。
病気によっては手術があっても、日帰り入院で済む場合があります。
MEMO日帰り入院と通院の違いは、医師が入院の必要性があると判断したかどうかによります。
入院日と退院日が同じ日で、入院料の支払いがある場合には日帰り入院に該当します。
自分がどのような病気にかかって何日間入院することになるのか、最初から分かっている人はいません。
家計などの自分の状況を一度整理して、医療費はどのように準備しておくのが最適かを検討しましょう。
医療保険の保険料を安く抑えるために
医療保険の給付金を高く設定すれば、その分月々の保険料も高くなります。
「月々の保険料を安く抑えながらも、いざという時のために安心の保障をつけたい…」
そんな方におすすめの契約方法が、
入院保障のベースとなる医療保険は一生涯の終身医療保険で日額5千円とし、上乗せで日額5千円を10年自動更新型の定期医療保険で契約する方法
です。
定期医療保険は、終身医療保険よりも保険料が安くなります。
デメリットは、保険を更新するときに保険料が上がってしまうこと。
しかし年々収入も上がり、子供にもお金がかからなくなってきたとしたら、少し保険料が上がったとしてもそこまで家計に響かないのではないでしょうか?
定期医療保険は自動更新型ですので、万が一病気になって給付金が支給された後でも更新が可能です。
付加できる特約には、がん保障などもあります。
保険料の見積もりや加入の申し込みは、ネット上で簡単に行えますので、この機会にぜひ検討してみて下さいね。
まとめ
差額ベッドは、入院した際の環境の向上を図り、また入院した方が入院生活をより快適に送れるよう設置がなされた病室を指します。
基本的には入院する方の希望で選択する病室になり、病院側は、入院する方の同意なしに差額ベッド代が必要となる部屋に入院をさせて差額ベッド代の請求をすることは不可能です。
また、差額ベッド代が必要となる部屋への入院に対する同意がない患者を治療等の都合で入院させた場合も、病院側は差額ベッド代の請求は不可能となります。
このように、差額ベッド代は、原則希望しない限り支払う必要がないものですので、差額ベッド希望が無いのであれば、確認しないまま差額ベッド代の支払いに関する同意書にサインをしないように入院時によく注意しましょう。
しかし、現実には大部屋に空きがないなどの理由のもと、差額ベッドの同意書にサインをすることを強く求める病院もあるようです。
入院する際に病院側と揉めるといったことは誰しも避けたいところですよね。
こういった場合も、大部屋希望である意思表示をしつつ、冷静な判断と対応が必要となってきます。