生命保険の保険料の支払方法にはどんなものがあるの?詳細に解説します

生命保険とは、加入契約者(被保険者)が亡くなったり、高度障害状態になったりした場合に、受取人(親族)へ保険金が支払われる保険商品です。

生命保険に加入すれば、大黒柱であるご自分がまさかの事態になっても、ご家族の経済的な困窮を防ぐことが期待できます。

そんな頼もしい備えである生命保険ですが、当然のことながら、その保障を継続するためには保険料を支払う必要があります。

この支払方法は各保険会社によって様々です。支払方法によっては保険料が割安になることもあるので、ご自分の経済状態に合った方法を選びましょう。

一方で、何らかの理由で保険料を支払うことが難しくなり、滞納するような事態も想定されます。最悪の場合は解約を検討しなければならないですが、解約せずに保険料を軽減できる方法もあります。

そこで今回は、生命保険の保険料の支払方法について説明します。この記事を読めば、生命保険の支払方法と、支払う手段、保険料を支払うことが難しい場合の負担軽減措置について、おわかりになることでしょう。

目次

1.生命保険について

  • 1-1.生命保険とは
  • 1-2.保険料の支払い方法は申込の際に決める
  • 1-3.保険会社の責任開始は第1回目の保険料支払が必須条件

2.生命保険の支払方法その1

  • 2-1.生命保険の支払方法は各保険会社によって様々
  • 2-2.月払い
  • 2-3.半年払い・年払い

3.生命保険の支払方法その2

  • 3-1.一時払いとは
  • 3-2.一時払いのメリット
  • 3-3.一時払いの注意点

4.生命保険の支払方法その3

  • 4-1.全期前納払いとは
  • 4-2.全期前納払いのメリット
  • 4-3.全期前納払いの注意点

5.生命保険の保険料を支払う手段

  • 5-1.支払う手段も保険会社によって様々
  • 5-2.支払う手段も変更できる
  • 5-3.保険料を滞納してもいきなり契約は失効しない

6.解約せずに保険料の支払を軽減する方法

  • 6-1.払い済み保険を活用する
  • 6-2.契約者貸付制度を活用する
  • 6-3.自動振替貸付制度を活用する

7.まとめ

1.生命保険について

生命保険でまさかの時に手厚い保障が受けられるのはありがたい。ただし、気になるのは加入してからの保険料の支払方法だ。

まずは、生命保険とは何かをおさらいしたい・・・・。

こちらでは、生命保険の特徴や保険金の受け取り方法、申し込む際の保険料支払方法等について説明します。

1-1.生命保険とは

生命保険とは、加入契約者(被保険者)が亡くなったり、高度障害状態になったりした場合に、受取人(親族)へ保険金が支払われる保険商品です。

○生命保険に加入した場合に受けられる保障

前述した通り、被保険者が亡くなったり、高度障害状態になったりした場合に保険金が支払われます。基本的な保障内容は下表の通りです。

保険金 内容
死亡保険金 被保険者が死亡した場合に受取人(遺族)に下りる保険金です。保険によっては数百万単位から億単位まで設定が可能な場合もあります。
高度障害保険金 被保険者が両眼の視力を失明したり手足の機能を失ったりする等、日常生活を送る際にかなりの支障が及ぶ障害状態を指します。こちらは保険会社によって、被保険者本人だけではなく家族を受取人に指定できることもあります。

また、これらの保険金ばかりではなく、特約という形で様々なオプションを付加できます。主な特約は下表のとおりです。

特約 内容
医療特約 被保険者が病気やケガをした場合に、入院給付金や手術給付金等が下りる特約です。
がん特約 所定の悪性新生物(がん)と医師によって診断確定された場合に、一時金や入院給付金、手術給付金が受け取れる特約です。初期のがんも保障されることがあります。
リビング・ニーズ特約 被保険者が余命6ヵ月以内と判断されるとき、死亡保険金の一部または全部を受け取ることができる特約です。
代理請求特約 被保険者が受取るはず保険金等について、被保険者本人が請求できない特別な事情のある場合、代理請求人が被保険者に代わり保険金等を請求できる特約です。

○保険金の支払方法

保険会社から保険金が支払われる流れは次の通りです。

  1. 保険事故発生(主契約または特約を設定した際の保険金受取事由発生)
  2. 保険契約者または受取人が保険会社へ連絡
  3. 保険会社から請求書等の必要書類が送付される
  4. 保険契約者または受取人が請求手続きをする
  5. 保険会社が書類を受け取り、支払可否を判断
  6. 受取人へ死亡保険金等を支払う

保険事故発生時に保険金が受け取れるように、契約者は保険料を定期に納め続けることになります。しかし、例えば、「保険料の支払額が○○○万円に達しなければ保険金は下りない。」などということはありません。

○保険の効力発生

保険会社に保険金を支払う保障責任が発生するのは、「責任開始日」と呼ばれる保険の効力が生じる日からです。

この責任開始日からであれば、たとえ保険料を1・2ヶ月程度しか納めていなくても、被保険者に起きたまさかの事態が、保険会社の保険金支払事由に合致しているなら、保険金は契約通りに下りることになります。

気をつけなければいけないのは、契約成立日から必ず保険会社の保険金支払い義務が生じるわけではないということです。

保険会社の責任開始日・契約成立日の関係については、「1-3.保険会社の責任開始は第1回目の保険料支払が必須条件」で解説します。

1-2.保険料の支払い方法は申込の際に決める

生命保険に加入を申し込む際には、対面販売であるなら保険代理店等で、通信販売ではネット等から保険商品を選び、保険金額を設定します。

当然、申込の際に保険料の支払方法も決めることになりますが、やはり支払方法の決定は慎重に行いましょう。

ある程度、貯蓄がある場合には年払いや一時払いを選んでも良いですが、ご自分の生活資金を圧迫しないような支払方法を選ぶべきです。

貯蓄が無くてもサラリーマンのように毎月給与が振込まれるなら、月払いで契約する等、ご自分の経済状態を十分考慮に入れて判断しましょう。

なお、保険を申し込んだだけでは、まだ保険会社の責任開始も保険会社との保険契約も成立していません。

1-3.保険会社の責任開始は第1回目の保険料支払が必須条件

各保険会社の定める生命保険約款によれば、保険金を支払う保障責任が発生する条件は次の通りです。

  • 保険契約申込書の作成・提出
  • 初回保険料の払込
  • 告知(医師による診査)

この全てが完了すれば、たとえ契約が発生したことを証明する書面である「保険証券」の発行前であっても、保険会社は保険契約上の保障責任を負うことになります。つまり、「責任開始日」が発生するのです。

逆に言えば、保険証券が発行されご自宅に送付されても、前記したいずれかの条件を一つでも完了していなければ、責任開始日は依然として発生しないことになります。

○責任開始と契約成立の主なパターンについて

生命保険に加入した場合に、保険会社の責任開始と契約成立のパターンは次の3通りです。なお、共通しているのは契約の申し込みが最初となる点です。

[パターン1]
  1. 保険契約申込
  2. 初回保険料払込み
  3. 告知
  4. 保険証券発行

事例で示すと下表のとおりになります。このパターンの場合、契約が成立した時点で、保険会社は責任開始日まで遡り責任を負うことになります。

パターン1 責任開始日 契約成立日
日付 7/1 7/15 7/20 8/1
契約手順 保険契約申込書提出 初回保険料払込 告知 保険証券発行
[パターン2]
  1. 保険契約申込
  2. 告知
  3. 初回保険料払込み
  4. 保険証券発行

事例で示すと下表のとおりになります。このパターンの場合、契約が成立した時点で、保険会社は責任開始日まで遡り責任を負うことになります。

パターン2 責任開始日 契約成立日
日付 7/1 7/15 7/20 8/1
契約手順 保険契約申込書提出 告知 初回保険料払込 保険証券発行
[パターン3]
  1. 保険契約申込
  2. 告知
  3. 保険証券発行
  4. 初回保険料払込み

事例で示すと下表のとおりになります。このパターンの場合、契約が成立しても保障は開始されず、初回保険料払込を確認後、保険会社は保障責任を負うことになります。

パターン3 契約成立日 責任開始日
日付 7/1 7/15 7/20 8/1
契約手順 保険契約申込書提出 告知 保険証券発行 初回保険料払込

○初回保険料の払込の例外

保険会社は前述した3つのパターンのみならず、例えば、初回保険料の払込みを除外し、保険契約申込書提出と告知(診査)が完了した時点で責任開始日とする、責任開始の特約(オリックス生命等)を設けている場合もあります。

また、保険料の支払をクレジットカードで行う場合、保険会社はクレジットカードが有効であるかどうかを確認後、初回保険料を領収したものとして取り扱ってくれること(メットライフアリコ等)もあります。

このように保険会社側が、加入者に配慮した柔軟な対応を行ってくれているケースもあります。

2.生命保険の支払方法その1

保険料の払込は保険の保障継続のためだけではなく、責任開始の面でも必要不可欠であることがわかった。

では、保険料のオーソドックスな支払方法について知りたい・・・。

こちらでは、保険料の月払い・半年払い・年払いについて説明します。

2-1.生命保険の支払方法は各保険会社によって様々

保険料の支払方法は、様々あり毎月コツコツ支払う方法や、年間の保険料を一挙に支払う方法、更には、保険料を1回で全期間分支払う方法等もあります。

支払方法については、それなりに貯蓄等があれば一挙に支払っても構いませんが、後でご自分の生活を圧迫する状態にならないように気を付けるべきでしょう。

また、保険会社・契約を希望する保障プランによっては、支払方法が異なったり、制限されたりします。

保険料の支払方法で不明な点があれば、申込の際に営業担当者等へしっかりと確認しておきましょう。

また、契約途中から支払方法を変更することもできます。変更を希望する際は保険会社のカスタマーセンター等に連絡して、その指示に従いましょう。

2-2.月払い

月払いとは、保険契約をした際の最も基本的な支払方法です。毎月コツコツと支払っていきます。

一般的に生命保険の場合には、終身タイプ(一生涯を保障、終身保険と呼ばれる)と定期タイプ(一定期間を保障、定期保険と呼ばれる)とで、毎月の支払保険料に大きな差があります。

なぜなら、終身タイプの場合は加入者(被保険者)が解約をしない限り亡くなるまで保障対象になるので、確実に保険会社は保険金を受取人へ支払わなくてはなりません。

そのため、定期タイプのように一定期間のみが保障範囲となる場合よりも、支払保険料は高額になります。

定期タイプの場合は毎月の支払保険料が2,000円~5,000円程度であるのに対し、終身タイプは毎月の支払保険料が数万円に上る場合も多いです。

終身タイプの支払保険料を少しでも安く抑えたい時は、次項で説明する半年払い・年払いを検討してみましょう。

2-3.半年払い・年払い

保険料の支払方法には、前述した月払いの他、半年ごとに支払う「半年払い」、毎年1回支払う「年払い」があります。

契約を締結した保険会社によって、半年払は「年2回払」または「半年一括払」というように、年払は「年1回払」または「年一括払」というように呼称が異なる場合もあります。

○保険料は割安になる

一般的に、月払いより半年払いの方が、半年払いより年払いの方が、まとめて払い込む方法をとるほど保険料は割安になります。

支払う保険料が月払いだと高額になる生命保険でも、支払方法を工夫することで料金を抑えることが可能です。

○半年払い・年払いの保険料の取り扱い

この半年払い・年払いで保険料の支払方法を設定した際に不安になる点は、解約などで保険契約が消滅したときや、保険料の払い込みが免除されたときに、既に払い込んだ保険料がどうなってしまうかです。

平成22年4月以降の保険契約の場合は、半年払いや年払いを行っても、まだ保険契約期間が経過していない月分の保険料相当額が返還されることになります。

事例を上げて説明します。

  • 保険料支払方法:年払い
  • 初回保険料払込日:2018年1月15日
  • 月毎の応答日:各月1日
  • 契約応答日:2018年1月1日
  • 契約を解約した日:2018年6月21日
年払い契約

(年間)

2018年1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月~12月
保険料 ・契約応答日

1月1日

・初回保険料払込日

1月15日

継続 継続 継続 継続 解約日

6月21日

月毎の応答日

7月1日

6ヶ月払い戻し

3.生命保険の支払方法その2

生命保険は月払い・半年払い・年払いの他、いろいろな支払方法があると聞く。

その他の支払方法についても是非知りたい・・・・。

こちらでは、一時払いという支払方法について説明します。

3-1.一時払いとは

生命保険の全保険期間分の保険料を1回で支払う方法です。年払いや後述する全期前納払いよりも支払う保険料は安くなります。

一時払いは、通常の生命保険の保険料を一度に支払うための方法ではなく、一括で保険料を納める専用の保険商品に関しての支払方法といえます。

つまり、どんな保険商品にも設定できる支払方法というわけではなく、一時払いが設定できる保険商品は限定されていることになります。

3-2.一時払いのメリット

一時払いの生命保険(終身保険)は、一括で保険料を納めるため、その後は手間も無く一生涯保障が約束されるから安心、という面だけではなく次のようなメリットもあります。

①貯蓄を目的とした保障に最適

保険料が安くなることは既に述べましたが、保険料が安ければそれだけ返戻率が高くなります。

終身保険には、解約したらお金が戻ってくる解約返戻金制度が設けられており、加入した年から徐々に返戻率(戻ってくるお金の割合)が上がっていきます。

保険商品にもよりますが、一時払いの終身保険の場合は支払った保険料より受け取れる解約返戻金の上回る期間が早くなり、契約してから5年目以降で利益が出始めると言われています。

ご自分が納得できる返戻率の時に解約すれば、まとまった資金が手に入ることになり、ご自分の老後の貯蓄や子・孫の教育資金として活用することも可能です。

解約返戻率の推移は申込の際に、解約返戻金の「推移表」を受け取りますので、その表を確認しながら解約の時期を決定しましょう。

②加入条件が緩い

通常の生命保険は、年齢制限や、契約成立前に医師の診査をしなければならない等、加入条件が厳しく、場合によっては保険会社から契約締結を拒否されてしまうケースがあります。

しかし、一時払いの終身保険は加入条件が緩く、医師の診査が必要ない場合や、80歳くらいまで加入できる場合がある等、加入しやすい傾向があります。

なぜなら、一時払いは一括で保険料を払うため、支払われた時点で保険会社は保険料が受け取れるかどうかの心配もなくなり、損をすることがないからです。

③節税効果

生命保険や医療保険等に加入して保険料を払っていると、「生命保険料控除」を申告して、税制上の優遇措置が受けられます。

一時払いの終身保険は、支払った保険料がそれなりに高額なるので、より大きな節税効果が期待できます。

ただし、一括で支払うことになるので控除対象になるのは、支払った年だけということになります。

申告の際は、サラーリーマンのような給与所得者は年末調整で、自営業者は確定申告で、生命保険料控除をします。

3-3.一時払いの注意点

こちらでは、一時払いの注意点を説明します。

①一時払いの商品を選ぶ際はご自分の資力を慎重に判断

全保険期間の保険料を一括で納めることになるため、その金額は設定した保険金に応じて、数百万~1,000万円程度に達する場合もあります。

そのため、貯蓄が潤沢にあることが加入の必須条件です。また、一括で納めることでご自分の生活資金が枯渇しないかを十分に検討してから、こちらの支払方法を選びましょう。

②被保険者の死亡時・解約時に保険料は戻ってこない

一時払いは前述した通り、通常の保険を契約した場合に継続して支払う保険料を一度に支払うための方法ではなく、一括で保険料を納める専用の保険商品のための支払方法です。

そのため、第2章の「2-3.半年払い・年払い」で説明した、「保険契約期間が経過していない月分の保険料相当額が返還される」という取り扱いに、該当しないこととなります。

つまり、一時払いで保険料を払い込んでしまうと、契約途中で被保険者が死亡または解約しても、支払った保険料は戻らないことになります。

解約の場合には、解約返戻金制度の返戻率をあてにするしかないですが、5年未満の早期に解約した場合、戻ってくるお金は元本(払い込んだ保険料分)を上回らない場合がほとんどです。

どうしても解約したい場合には、前述した解約返戻金の「推移表」を参考に、ご自分に損失の出ない時期を選んで行いましょう。

4.生命保険の支払方法その3

一時払いはお得だが、一時払いができる保険も限定され、契約が成立すると保険の見直しが難しくなるデメリットもあるということか・・・。

他には、全期前納払いという支払方法もあると聞いた。この方法の詳細も知りたい。

こちらでは、全期前納払いについて説明します。

4-1.全期前納払いとは

全保険期間分の保険料を、一時払いの時のように支払うのではなく、保険会社に「預ける」形をとり1回で支払う方法が、「全期前納払い」と呼ばれています。

一時払い程ではないですが、やはり保険料は安く抑えることができます。年1回または毎月の支払期日がくると、預けたお金から保険料が支払われる仕組みとなっています。

契約途中でご自分が死亡したり、何かの事情で解約したりするのが不安な場合には、こちらの全期前納払いによる支払方法がおすすめです。

4-2.全期前納払いのメリット

全期前納払いは次のようなメリットがあります。

①保険料を滞納するリスクが無くなる

保険会社に預けるという形で全期前納しているので、既にご自分から支払う必要はなくなっています。

そのため、保険料の滞納が原因で、保障継続できなくなるリスクを心配することはありません。

②未経過分の保険料は返還される

保険会社に預けるという形で納付していくことになるので、被保険者が亡くなったり、解約したりする場合には、年払い等と同様に保険契約期間が経過していない月分の保険料相当額が返還されることになります。

当然、被保険者が亡くなった場合には保険金が、解約する場合には解約返戻金が受け取れます。

③節税効果

他の支払保険料と同様に、生命保険料控除で税制上の優遇措置が受けられます。

全期前納払いの場合は、一時払いとは違い、保険料払込み期間中ならば毎年、控除申告が可能です。

4-3.全期前納払いの注意点

全期前納払いは次のような注意点があります。

①全期前納分を支払うことのできる資力が必要

保険会社に預けるという形で納付していくとはいえ、加入している生命保険を全期前納する時には、その総額を賄えるだけの貯蓄等があることが前提となります。

こちらの場合も支払った後に、生活資金に困ることが無いよう、この支払方法が適切かどうかを確認してから決定しましょう。

②前納した保険料は自由に引き出すことはできない

保険会社に預けている形をとるなら、本人の都合で自由に引き出せるのでは?と思う方々もいらっしゃるでしょうが、これは認められません。

契約中に、何らかの理由で家計がひっ迫したような場合には、解約して未経過分の保険料を戻してもらうことになります。

5.生命保険の保険料を支払う手段

ここまでは保険料の支払方法を見てきたが、口座振替やクレジット払いができるかという点も是非知りたい。

この支払う手段について詳細を説明してもらいたい・・・・・。

こちらでは、保険料を支払ういろいろな手段について説明します。

5-1.支払う手段も保険会社によって様々

保険料を支払う手段(払込経路)は次のようなものがあります。支払う手段によっては、保険会社で取り扱っていないものもあります。

①口座振替

最もオーソドックスな方法です。保険会社と提携している銀行等の金融機関から、契約者(被保険者)が指定した口座より、保険料が自動的に振替えられる方法です。

②団体扱

ご自分の勤務先等の団体より、被保険者の給与から天引する方法です。保険会社とご自分の勤務先団体が契約していれば利用できます。

③クレジットカード

保険会社が指定するクレジットカードにより払い込む方法です。契約者(被保険者)にとっては、クレジットカードのポイントが貯まる等、お得な面もあります。

④送金

保険会社が指定した金融機関などの口座に、直接振り込む方法です。手数料がとられてしまうこともあります。コンビニエンスストア等でも振込用紙を使った払い込みは可能です。

5-2.支払う手段も変更できる

例えば、今までは団体扱だったが、会社から独立して自営業者になったので支払手段を変更したい場合や、口座振り込みからクレジットカード払いに変更したい場合には、もちろん支払手段は変更できます。

変更を希望する際には、保険会社のカスタマーセンターに事前に問い合わせて、その指示に従いましょう。

また、インターネットで契約内容を変更できる場合もあるので、保険契約を行った保険会社のホームページで確認してみましょう。

5-3.保険料を滞納してもいきなり契約は失効しない

例えば、口座振替で支払うはずだったのに指定口座に入金し忘れていたり、送金が止むをない事情でできなかったりする場合は割とあることです。

保険会社は保険料の滞納が一度あったからといって、いきなり契約を失効することはなく、各社とも猶予期間を設けています。

保険会社の猶予期間の一例を上げます。下表を参考にしてください。

保険会社

(商品名)

月払い払込猶予期間 半年払い・年払い払込猶予期間
アフラック

アフラックの終身保険

払込期月の翌月1日~末日まで猶予 払込期月の翌月1日~翌々月の契約応当日まで猶予
明治安田生命

ベストスタイル

払込期月の翌月1日~末日まで猶予 払込期月の翌月1日~末日まで猶予
住友生命

スミセイの終身保険

払込期月の翌月1日~末日まで猶予 払込期月の翌月1日~翌々月の契約応当日まで猶予
メットライフ生命

終身保険つづけトク終身

払込期月の翌月1日~末日まで猶予 払込期月の翌月1日~末日まで猶予
太陽生命

保険組曲Best

払込期月の翌月1日から翌々月の末日まで猶予 払込期月の翌月1日~翌々月の末日まで猶予

ほとんどの保険会社では長くとも払込期月の翌々月の末日までが猶予期間となっています。

滞納したことがわかった場合は、できるだけ速やかに保険料を納付しましょう。

6.解約せずに保険料の支払を軽減する方法

何らかの事情で家計の状況が苦しくなり、毎月の保険料支払が滞る場合、やはり解約するしかないのだろうか?

できれば、保険を継続できればありがたいのだが・・・・。

こちらでは、保険を解約せずに継続するための方法について説明します。

6-1.払い済み保険を活用する

解約返戻金を活用した保険料の支払を軽減する方法です。つまり、受取人が受け取る保険金額を減らし、解約返戻金を一時払いすることで、以後の保険料を払い済みにとする制度です。

終身保険の場合は、一生涯保障の金額は減ってしまいますが、解約返戻金に関しては再び増え続けることになります。

注意すべき点としては、基本的に主契約に付加していた特約・配当金等が消滅してしまいます。また、この制度を一度利用すると元に戻すことはできません。

払い済み保険を活用する場合には、本当にこの制度の活用が必要かどうかを慎重に考えてから判断しましょう。

6-2.契約者貸付制度を活用する

契約している終身保険の解約返戻金の一定範囲内で、貸し付けを受けて保険料の支払いが滞ることを防ぐことができる制度です。

こちらの場合なら、保険金額が減ることもなく保障継続をすることは可能です。

ただし、貸付である以上、保険会社所定の利息が付いてしまい、その分も返済する必要があります。

この返済も滞ってしまう場合には、返済額が解約返戻金の額を上回ってしまうリスクがあります。

その場合、契約した保険自体が失効してしまい、保険の効力がなくなってしまいます。

6-3.自動振替貸付制度を活用する

解約返戻金の範囲内で、支払保険料を自動的に保険会社側が立て替え、保険契約を有効に継続させる制度です。

自動振替貸付の適用は概ね、最低6ヶ月からとなっています。適用分は次の通りです。

  • 月払い→6ヶ月の保険料額
  • 半年払い→半年分の保険料額
  • 年払い→1年分の保険料額

こちらの貸付制度も、立て替える保険料とその利息が解約返戻金を上回る場合、自動振替貸付は適用されず契約が失効します。

7.まとめ

生命保険でまさかの事態に備えることは大切ですが、保障を継続するには、保険料がご自分にとって払うことが容易な金額なのか、支払方法はご自分の経済状態にあっているか等を、良く検討して申込を行いましょう。

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