大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。
その後、2016年6月より保険ブリッジの記事監修を務める。
各保険会社の個人年金保険が2016年から次々と、新規加入の保険料の値上げや利率の引き下げ、商品によっては販売停止も出てきました。
そして2016年に『あんしん生命の個人年金保険』も例外なく販売停止に。
なぜ『あんしん生命の個人年金』をはじめ、様々な保険会社の個人年金が販売を停止しているのでしょうか。
また今まさに継続加入している人はどうすればいいのか、そして個人年金に代わる物はあるのか?
今回は『あんしん生命の個人年金』を中心に、個人的な年金についてお話ししようと思います。
- 東京海上日動あんしん生命の個人年金保険は、2016年に新規加入を受付を終了した。
- 販売を停止したが既に加入していた人は、最後まで契約時の利率で運用される。
- 民間の個人年金なら、いま多くの方からマニュライフ生命のこだわり個人年金が選ばれています。
- 契約後も相場や家計の状況に合わせてご契約内容を変更が可能。柔軟に資産を築くことができます。
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目次
マイナス金利『あんしん生命の個人年金』老後資金にならず
個人年金保険でも人気商品としてあった『あんしん生命の個人年金』は、2016年の年末以降ホームページにはその商品の名前は見られません。
『あんしん生命 個人年金』の販売停止前
販売停止前のマイナス金利の導入以前では、返戻率が約119%・5年毎の有配当と、かなり貯蓄として評価が良い商品でした。
また、年金受取期間:確定年金の「5年」「10年」「15年」間の3つを選ぶタイプでした。
メリットとしては、年金の受け取りを開始する年齢を、最長85歳まで延長できた商品だったので、公的年金の開始までをおぎなったり、長く据え置くことで老後資金計画を幅広く組みやすいよう考えられていたんです。
無選択型の保険であったため、わざわざ病院へ行って医師の健康診査や告知も不要で、ネット通販で気軽に加入が出来た商品でもありましたね。
デメリットは、一般生命保険の多くの商品で用意されている保険料の払込免除特約がなかったので、高度障害になって収入が途絶えた場合でも支払満了時期まで保険料の払い込みをしなくてはいけませんでした。
※上記は、2015年7月から2017年の販売停止前の商品内容です。
最も売れた商品だった・返戻率・利率
資産運用の雲行きが怪しくなってきた2015年以前には、120%にも届く返戻率が貯蓄として人気でした。
過去の事なので細かな説明はしませんが、それでも『あんしん生命の個人年金』は、販売終了間際まで下記の高利率と返戻率でした。
年間の運用利率が0.33%と、老後資金の貯蓄としては税金も取られず、かなり高い資産運用だったと言えます。
月額保険料20,000円のケース
男性30歳で加入: 年金受取60歳
〈返戻率 106.7%〉払込総額 720万円➡年金76万8,040円
女性30歳で加入:年金受取 60歳
〈返戻率 106.8%〉払込総額720万円➡年金76万8,940円
2016年以降これらの、銀行預金をしのぐ利率や返戻率は、政府のマイナス金利政策で低下していきます。
マイナス金利導入はいつどのように?
「アベノミクス」というフレーズを皆さん聞いたことがあると思います。これは、
一年間の物価上昇率を2%にしよう
と言う、デフレからの脱却する政策なんです。
2013年から導入された政策は、異次元緩和何て言い方もします。
当然そうなると物の価値(値段)は上げざる負えません。
金融市場の不活性な状態で、デフレになると物の買い控えなどが起こり、余計に世の中にお金が回らなくなります。
なのでそれに呼応して、日本が過去行ったことのないマイナス金利政策を2016年に導入を決定しました。
マイナス金利の仕組み
マイナス金利とは、
私たちが普段お金を預けている民間銀行の銀行が「日本銀行」へ預けた当座預金に対して、逆の金利を0.1%付加させる
というものです。
ここで、ちょっと疑問が湧きますよね。
なぜ銀行がお金を預けるのに対して、日銀に金利を0,1%も払わなくてはいけないのだと。
それは、日銀へ預けることで安定したお金を、もっと市場へ流そうと言う目的なんです。
いわゆる経済(お金)を活性化させるということですね。
こんな中、生命保険会社をはじめ全ての金融機関がお金を回す(増やす)ための資産運用の低迷が続いていると言うわけです。
マイナス金利政策いつまで?
それでは、この状態はいつまで続くのでしょうか?
しかし、それが分かっていれば誰もお金に苦労はしませんよね。
先程も述べましたが、日銀(日本銀行)がマイナス金利政策を導入してからと言う物、金融市場は資産の運用利回りが大きく低下しています。
企業への融資がしやすくなり、新たな設備投資がなされ、そして良質な物を適正価格で売れれば、経済的には素晴らしいお金の流れともなります。
しかしながら、私たちがその恩恵を実感できるとすれば、第一にお給料の上昇ではないでしょうか。
末端の私たちが余裕を持てた時がその時だと思いますが、働きその上で得る収入へ還元されるのは、まだまだ先のようですね。
あんしん生命の個人年金保険に加入済みな場合は?
東京海上日動あんしん生命の『個人年金保険』は、2017年には既に販売を停止しています。
それ以前に加入した人は、一体どういう扱いになるのでしょうか?
生命保険の集客商品だった
個人年金保険の中でもトップにランクしていた『あんしん生命の個人年金保険』ですが、保険料が上がりそのため利率がぐっと下がってしまいました。
また保険料払込み中には、5年ごとにあった配当も改定で無くなってしまいましたね。
2015年の6月以降に改定された商品の内容は販売停止となった今、すでに加入している人はどういう対処をされているのでしょう。
販売停止前の個人年金はどうなる?
2015年6月以前に加入した方や販売停止直前に加入したものは、今後、保険会社の資産運用しだいでこのまま下がってしまうのでしょうか?
この場合、すでに加入している『あんしん生命の個人年金』は、契約した時点での利率で最後まで運用されます。
今回は販売を停止しただけなので、すでに加入している個人年金保険の利率が改定されたり下がったりする訳でなないんです。
インフレに加入すべきじゃない個人年金保険!
個人年金保険の販売停止は、東京海上日動あんしん生命に限ったことではありません。
今現在も多くの民間保険会社は、マイナス金利の導入以降『個人年金』保険などのような貯蓄タイプと言われる商品の返戻率引き下げや保険料の値上げなどをして、売り続けている物もあります。
相次ぐ生命保険の値上げや販売停止
各生保会社は、資産運用として活用できていた貯蓄型の商品で多くの顧客を掴んできました。
しかしそれも、低金利になる前の事です。
それでも、予定利率を下げたりしてやり過ごそうと耐えてきたようです。
マイナス金利政策が導入されて以降は、養老保険や一時払いの商品、とくに個人年金保険の販売が停止している状況です。
貯蓄型では、将来大きなインフレに対して対応が出来ないと言うのも注意しなくてはいけません。
物価が上がって、お金の価値が追い付かなくなるからなんです。
結果、貯蓄を目的とした生命保険は、インフレに大変弱いとも言えます。
ただ1%でインフレが抑えられていれば、なんとか少額のプラスが期待できる商品もあります。
終身保険の保険料支払い30年期間中のインフレ有り無しをざっくり数字で見てみると、以下のようになります。
インフレ無し | 1%のインフレ | ||
①保険料総額 |
330万円 | 287万円 | |
②解約返戻金 |
386万円 | 290万円 | |
益(①-②) | +56万円 | +3万円 | |
返戻率 | 117% | 101% |
黒字にする事が出来ない
国債利回りが不調で、2017年4月に標準利率が1%から0.25%まで引き下げられました。
金融庁が利率を下げれば、保険会社も然りです。そのため保険料の値上げも実施されて行きます。
長期のインフレに向かない保険は、
- 学資保険
- 終身保険
- 個人年金保険
といった貯蓄性の高い商品です。
だからと言って、全く貯まらない掛け捨てがいいかと言ったら、一長一短です。
貯金が出来ない人にとっては、流動的にお金を支払うので、そういう意味ではとても利用価値はあります。
こんな時代のアドバイスとして、保険と貯蓄は切り離して考えてみるといいかもしれませんね。
あんしん生命の個人年金保険に代わる商品は?
高利率の『あんしん生命の個人年金保険』に代わるような、そして『個人年金』としての機能も果たせる資産投資って何があるのでしょうか。
ここでは、公的年金の補完として資産運用におすすめしてみたいツールをご紹介していきます。
外貨建ての個人年金
『個人年金保険』を海外のお金(米ドル・豪ドル・ユーロなど)で保険料を支払う方法です。
外貨を円に変え換算する為替相場で、この商品に加入する際の為替相場のタイミングがとても肝心となってきます。
外貨で保険金を受け取った際、円に換えた時の為替リスク(円が下回る)は、契約者(受取人)の責任となります。
個人型確定拠出年金(iDeCo)
企業にお勤めしている方はすでに企業型の確定拠出年金で、始めている方も多いと思います。
自営業者向けであった個人型確定拠出年金は2017年から、それまでできなかった公務員や専業主婦も、銀行などの金融機関の運用商品で『個人型確定拠出年金』に加入することが出来るようになりました。
『公的年金』にプラス給付する事になる仕組みで、国の法律で定められたものです。
- 加入者個人の出費
掛け金は月、最低で5,000円から始められます。
自営業者―68,000円/月
会社員・公務員―勤務先が確定給付年金を実施している場合は12,000/月
専業主婦―23,000円/月
- 運用益の非課税・受取金の公的年金等控除の適用
- 資産運用経過が分かりやすい
- 資金運用によって年金額を増減可能
私も、専業主婦として夫の名義で『確定拠出年金』に加入しています。
これは年収103万円以下のパートにも言えますが、これで所得税(住民税)などの節税をしても元々がゼロなので、お得感がありません。
なので、資金に余裕がある場合、夫名義で活用してしてしまえばお得が増すことになります。
積立NISA
2018年の年明けから『積立NISA』と言う商品が売られる予定になっています。
NISAとは、
近年、少額で投資が出来る商品として話題になっているNISA(ニーサ)です。非課税枠も年間の投資金額120万円までと大変お得感がある商品です。
また2016年以降に口座を開いた人は、5年間600万円までが非課税扱いとなっていますし、確定申告も必要ありません。
非課税期間は5年なので、その後も非課税で行いたいときは、新たにNISA口座へ入れ直して株を持ようにしましょう。これをロールオーバーと言います。
その際120万円の枠すべてを使ってしまうと、5年後の株や投資信託が非課税枠で買うことが出来ませんので気を付けましょう。
注意:NISAの口座とそれ以外での資産運用口座を一緒に損益を相殺できません。
積立NISA
これはあくまでも予定なので、2018年の運用開始までに変更の可能性もあります。
年間投資運用額 | 上限40万円 |
非課税運用の期間 | 20年間 |
投資商品 | 投資信託のみ? |
少額を長期の年数を非課税で運用できる利点があります。
20年を最大の40万円で積立てた場合、単純に見ても総額800万円で、これがNISAの最大600万円を上回っているのが魅力とも言えます。
ただ、どんな商品でも手数料がかかったり為替リスクがあるので、きちんと理解した上で活用することを、おすすめします。
個人年金保険のおすすめ商品3選!
松葉 直隆
個人年金保険検討者
そこで、現在30代のうちから加入する人が急増している個人年金をおすすめします。
老後のために個人年金保険に興味はあるけれど、どの保険会社の商品にしたらいいのかお悩みの方。
そんなあなたに保険ブリッジ読者とスタッフが厳選した個人年金保険のおすすめの商品を紹介していきます!
それぞれ違うタイプの保険商品を紹介しますので、ご自分に合ったタイプの保険を探すようにしましょう。
マニュライフ生命「こだわり個人年金(外貨建)」
まず1つ目は、マニュライフ生命の「こだわり個人年金(外貨建)」という商品です。
現在の個人年金保険の商品の中では評判の良い保険商品です。
外貨建ての保険と言う事でリスクもありますが、積立利率に関しては為替レートに影響もされますので一概に良い悪いと言えない部分もあります。
ただ、他の保険と差別化するのであれば、契約後のライフステージの変化にも柔軟に対応でき、保険料の支払いを停止・再開が出来る事で、無理なく老後に備える事が出来ます。
保険料は日本円で支払いますが、保険金額(死亡給付金や年金額)は米ドルまたは豪ドルの2種類からの選択となります。
これは契約時に選択する事になり、また、受取時は日本円に換えて支払われますので、為替レートに注意するようにしましょう。
ソニー生命「変額個人年金保険」
2つ目は、ソニー生命の「変額個人年金保険」と言う商品です。
この商品は、投資信託などで運用を行う商品であり、8種類の中から自分で運用先を決めて運用する商品となります。
リスクを分散して運用が出来るのですが、あくまでも運用実績に基づき保険金額が決定するので、運用が上手くいけば基本年金額より多くの年金額が受け取れます。
ただし、運用が上手くいかなければ、基本年金額よりも少ない金額しか受け取れないというリスクがあります。
あくまでも投資と言う側面があるため、こういったリスクもあると言う事を理解したうえで選ぶのであれば保険料から見ても良い商品と言えるかもしれません。
ハイリスク・ハイリターンを求めるのであれば、この商品は良いと思いますが、そうでないのであればこの商品を選ぶのは止めましょう。
また、保険料は比較的安いので、リスク分散をしっかりするのであればこの商品を持っておくのも良いかもしれません。
住友生命「たのしみワンダフル」
3つ目は、住友生命の「たのしみワンダフル」という商品です。
この保険は、オーソドックスな円建ての個人年金になりますので、外貨建てや変額保険などのリスクを恐れる方には良い保険となっています。
この保険の対抗商品と言われていたアフラックの「個人年金保険」が販売停止になった事で、円建ての保険の中では1番評判がいい商品といって良いと思います。
ただし、リスクが低いと言う事で積立利率等も外貨建てや変額保険と比べると低いのがデメリットです。
この保険の特徴は、保険料支払い期間を終了してから据え置き期間(5年)経過後に年金として保険金の受け取りが可能になります。
つまり、この5年を据え置く事で、支払った保険料以上の保険金を受け取る事が出来るという商品になっています。
また、一時金で受け取る場合と年金形式で受け取る場合で返戻率が異なり、年金形式で受け取る方が返戻率が高いという事も覚えておきましょう。
また、月々の保険料が15,000円以上となる場合は割引もありますので、利率がもう少し高くなる可能性もあります。
リスクが低く安心な商品と言えるので、出来るだけ積立利率・返戻率を高くする方法を見つけて、賢く積み立てるようにしましょう。
また、アフラックのように販売停止になる可能性もあるので、加入を考えているのであればその辺りの動向もしっかりと把握しておくようにしましょう。
3つのタイプの中でどれがおすすめか
松葉 直隆
外貨建て・変額・オーソドックスと3つのタイプの個人年金保険を紹介しましたが、実際にどの保険がおすすめなのかを解説していきます。
もちろん、それぞれメリットもデメリットもリスクもありますが、考え方は人それぞれ異なりますので、選ぶ商品も異なるでしょう。
リスクがあっても返戻率・積立利率の良い商品が良いと言う人も居れば、大切なお金だから確実に積み立てたいと言う方も居るでしょう。
保険を知っている立場から言うと、マニュライフ生命の「こだわり個人年金(外貨建)」に関しては、そこまでリスクの高い商品とは言えないので、ハッキリとお勧めできる商品と言えます。
外貨建て保険のリスクは、円安・円高という為替の影響を受けますが、変額保険と違い、投資と言う側面はありません。
そのため、受け取る時の為替レートをしっかりと把握さえしていれば、大きく損をする事も無く、円建てで積み立てるよりも多くの年金額を準備出来ます。
また、先ほども少し説明したように、契約後のライフステージの変化によって保険料の支払いが困難になった場合には、一時的に保険料の支払いを停止する事が可能。
再度保険料の払い込みが出来るようになった時に再開する事が出来るので、万が一大きな出費を伴う出来事があっても、解約をせずに置いておけるのです。
保険料の払い込みが少なくなるので保険金の受取額は変わる事になりますが、解約をするよりも無駄が無く、そして無理なく長期的に保険の継続が出来ると言うのも魅力の一つと言えるでしょう。
個人年金保険は、老後の生活資金のために自助努力をする若い世代である30代に注目を浴びている保険商品と言えます。
それぞれの商品の特徴をしっかりと理解して、自分に合った保険を選ぶようにしましょう。
⇛いま個人年金保険で大人気のマニュライフ生命「こだわり個人年金」。
個人年金保険ってどんな保険?
今回は『あんしん生命の個人年金』について詳しくお話していこうと思っていましたが、2016年の10月にはその商品の新規加入がストップしてしまいました。
個人年金と名の付くの全ての商品が無くなってしまうのでしょうか?
私たちがこの先どのようにしてお金を生かせばいいのか、まずは個人年金とはどのような物なのかから説明していこうと思います。
公的年金の不安から
『年金』と言うと、皆さん老後に国から支給される「国民年金」を最初に思い浮かべると思います。では、
「公的年金」と民間保険会社の「個人年金」とは、同じものなのか?
と言う所から説明しましょう。
『年金』とはそもそも、
一定期間内や年ごとに決まった金額の『お金』が支給されること
を言います。
- 国民年金
- 厚生年金
- 個人年金(私的年金)
『年金』には大きく分けてこれらの物があげられます。
まず、このうちの『個人年金』は、毎月払込む保険料を積立てて行くのは同様です。
しかしその支払い期間中に契約者が死亡した場合、それまで払込んできた累計金額と同額の保険金が支払われます。
国民年金は日本の国民なら、20歳から全ての人が加入しなくてはいけない制度となっています。
ただ会社の厚生年金保険や共済組合に加入している人や、その扶養者は別で当てはまりません。
国民年金(義務) 厚生年金(原則義務) 個人年金保険(任意)
↓ ↓ ↓
20歳から(支払免除あり) | 入社から(会社と半分ずつ給料から拠出) | 保険会社との締約(毎月や一時払い等) |
定額の基礎年金 | 定額の基礎年金 | 保険会社からの利回り |
⇓ ⇓ ⇓
基礎年金のみ | 基礎年金+所得に応じた厚生年金 | 元本+返戻金 |
↓ プラスα ↓
個人年金保険 |
このようにして強制的に加入し保険料を払う公的年金は、受給が開始される前の世代が、毎月保険料を払って賄っています。
現・受給者数と支えている世代との、数のバランスがどんどん悪くなってきていて、国や厚生年金が破綻しないまでも、支給金額の目減りを余儀なくされそうな勢いと言われています。
老後の夫婦2人の必要生活費・ひと月およそ28万円。
そして何より、引退した65歳からの老後の生活費は、これら公的年金の金額では、生活水準をかなり下げなければ到底生活していけない金額とも言われていますね。
なので、私たち個人が貯蓄をどうにかして残さなくてはいけないだろうという発想から、銀行貯金や投資・生命保険(終身保険)などを駆使して資産を増やしているんです。
老後のため
特に生命保険会社の『個人年金保険』はリスクも少なく、死ぬ前に年金として受け取れる楽しみがある商品なんです。
保険会社も売り出し当初は、生命保険をもっと身近に知ってもらいたいという考えもあって貯蓄としての高利率の『個人年金保険』を前面に出していた時期もありました。
またその後の近年においては、不景気と多少の好景気を繰り返す中『あんしん生命の個人年金』は、安定した人気商品でもありましたね。
(その理由は後ほど解説していきます。)
資産運用として
公的年金の補完としての『個人年金』は、老後となる60歳や65歳から毎年定額を受け取る保険です。
今では予定利率も下がり最終的にそれほど資産運用として魅力的な商品ではありませんが、それでも多少の返戻金の期待値は預金より高く、確実(強制的)に貯められるという事で、近年加入率は大きな減少も無く、多くの人が用意しているのが事実です。
大きな減少は無くてもマイナス金利政策以降、徐々に減って行っているようです。
『個人年金保険』はメリットだらけ?
30歳代・40歳代などの世代には、老後の貯蓄は大変興味がある事と思います。
いわゆる働き盛りの方が、若い内にいかにして老後の蓄えとして安定した貯蓄をするか。
そういう考えには少なからずリスクは出来るだけ避けながら、お得に増やしたいと当然思っているはずです。
老後の資産運用において、纏まったお金があればそれを投資信託(株式・債券など)や民間保険会社の『積立て型の終身保険』や『個人年金保険』を進めているのをよく見かけます。
老後に備えた積立型の生命保険として売れている『個人年金』は、その利率が銀行などの定期保険を大きく上回っているのが事実です。
- 途中解約しなければ元本割れのリスクが無い
- 利回り(返戻率)がかなり良い
- 個人年金保険料控除が受けられる
- 流動的にお金を貯められる
- 数十年先の物価の変動に対応できるか不確実
- お金の引き出しが自由に出来ない
- 生命保険としては月掛保険料が高い
個人年金保険は「貯蓄が出来る生命保険」
同じ年金でも、生命保険会社の「個人年金保険」は払い込んだ分は確実に年金支給されるため、崩すことが出来ない貯蓄というように捉え、備え加入します。
それでは、どれほどの蓄えが期待できるのでしょうか。
利回りの良い定期預金
保険会社の貯蓄タイプと言われている年金式商品には、
- 学資保険
- 養老保険
- 個人年金
などが存在します。
これらには解約返戻率という満期以降での高い返戻金がありますが、これは銀行預金で言う利息(複利)と同じではないんです。
例えば18年後が満期となる貯蓄タイプの保険を見てみましょう。
例)保険料100万円を一時払い 例)現金100万円を年複利0.10%で18年預ける
1,150,000円 | 115.00% | ←18年後→ | 1,014,498円 | 0.10% |
※銀行預金の税金20%を加味しています。
これを見ても分かるように、解約返戻金が満期後に115%約束されている保険商品と約同額の銀行利息にするのであれば、最低でも複利が年1%は必要だという事になります。
保険会社が決める予定利率によってそのパーセンテージは変化しますが、保険会社も銀行と変わらず世の中の経済状況にも影響されています。
では「なぜ銀行の利息より良いのか」と言うと、保険会社の予定利率は運用利回りとも言い、多くの保険商品の保険料を運用し、そこで得た会社の利益から標準利率を元に算出された返戻率で、私たち契約者に還元しているからなんです。
もう一つの選択『変額個人年金保険』
保険会社は、顧客からの保険料(資産)を株式などに投資し運用して初めて『個人年金』の年金や解約返戻金率が決定します。
そこで『変額個人年金保険』と言う商品は、その利率が変動する商品なんです。
先程も述べましたが利率は、解約などの返戻率とは違います。あくまでも、
年金原資を運用するに当たって付加される配当
です。
左の図が、運用する年金部分(年金原資)が払い込んだ保険料より多くなった結果の『変額個人年金保険』です。
上の図のように上手く運用実績が得られれば、より多くの利回りが期待できますが、運用のタイミング次第で元本を割ってしまうと言うデメリットがあるのも『変額個人年金保険』の特徴でもあります。
商品によっては、運用する資源を最低保障する物やそうではない物もあるので、よく内容を見定めることが大切です。
定額となっている『個人年金』は加入の際にすでに決められている利率で運用貯蓄されて、年金として受け取って行きます。
なので昨今のような標準利率が低い場合に加入したら、その利率はあまり魅力がないものとなってしまいます。
生命保険料控除の効果
自営業の方は確定申告、会社員の方は年末調整で『生命保険の保険料』は、生命保険料控除に使えます。
その年の一年間で支払った保険料を、我々各々の所得に対して、所得・住民税が引かれるお得効果があります。
生命保険料控除額 × 個人ごとの所得に対する税率=引かれる税額
年末調整の書類を記入たことがある人は知っていると思いますが、その年に支払った保険料の全てが控除されるわけではないので気を付けて下さい。
控除の制度が新しくなり、2012年1月以降加入の生命保険は控除対象保険料額と控除額が違います。
対象は、
- 一般生命保険
- 個人年金保険
- 介護医療保険
で適用されます。
所得税(新制度)
1年間の支払った保険料 | 控除額が |
20,000円以下 | 支払保険料と同じ金額 |
20,000円超、40,000円以下 | 支払保険料÷2+10,000円 |
40,000円超、80,000円以下 | 支払保険料÷4+20,000円 |
80,000円超 | 40,000円 |
限度は各4万円で、「一般生命保険」+「個人年金保険」+「介護医療保険」=120,000円 |
旧制度(2011年12月末日以前加入の保険)
限度は各5万円で、「一般生命保険」+「個人年金保険」=100,000円 |
住民税(新制度)
1年間の支払った保険料 | 控除額が |
12,000円以下 | 支払保険料と同じ金額 |
12,000円超、32,000円以下 | 支払保険料÷2+6,000円 |
32,000円超、56,000円以下 | 支払保険料÷4+14,000円 |
56,000円超 | 28,000円 |
限度は各2万8千円で、「一般生命保険」+「個人年金保険」+「介護医療保険」=70,000円 |
旧制度(2011年12月末日以前加入の保険)
限度は各3万5千円で、「一般生命保険」+「個人年金保険」=70,000円 |
個人年金保険料税制適格特約
『個人年金保険』に、控除を受けるための『特約』がある事を知っていますか?
この特約を加入時に付けることによって『個人年金保険』で生命保険料控除が始めて受けられるのです。
特約を付加していなければ「一般生命保険」の枠に入れることとなります。
この特約を付けることで保険料が高くなることは無いので、年間の限度額を他の保険で越えているようなら付加し、申告を分けるといいでしょう。
保険料控除・種類 | 対象 |
---|---|
個人年金保険料 | 税制適格特約が付いている個人年金保険の保険料 |
一般生命保険料 | 税制適格特約が付いていない個人年金保険や終身保険、学資保険、定期保険、収入保障保険 |
介護医療保険料 | 入院・通院等の医療保険、ガン保険の保険料 |
『個人年金保険料税制適格特約』を付けたら、注意して欲しいのが以下です。
- 保険料払込期間が10年以上で、なお且つ受給年齢が60歳以上
- 年金の受取人となるのは、契約者か、その配偶者にしなくてはいけない
- 年金の受取人は被保険者と同じにする
- 一時払いは、支払い期間が一括の為10年以上と言うのをクリアー出来ないので対象外
- 減額などで一部だけを解約した場合に発生する解約返戻金や配当金は、年金原資積立に回される
個人年金の受け取り方
個人年金の受取り方は、加入する商品によっても違ってきます。
そのなかで、
- ある一定の期間内で受け取る「定期年金」
- 亡くなるまでの一生受け取る「終身年金」
の2種類があります。
「定期年金」の受取
5年や10年間といった期間を60歳以降から受取ることになる「定期年金」は、ここではさらに年金の種類が別れます。
①確定年金
契約時に定めた年数に分けて、年金が受け取れます。
その間途中に死亡された以降の年金支給は遺族が受け取る事ができ、一時金として一括で受け取る方法もあります。
②有期年金
こちらも10年間などの支払い期間にした場合、その年数に分けて年金が受け取れます。
しかし、受け取り開始から10年未満の内に亡くなった場合、それ以降の年金は受け取れません。
「終身年金」の受取
人の寿命など予知できるわけもなく、誰もが長生きできるわけでもありませんし、長生きする人もいらっしゃいます。
①終身年金
文字通り、一生亡くなるまで年金を受け取ることが出来ます。
なので受け取り開始から20年や30年と長生き出来れば、とても有意な積立て保険と言えますね。
しかし1年や2年でなくなった場合は、年金は支払われません。
年金原資として積み立てていたお金が数字的にいくら残っていても受取れない、という意味では公的年金も同じですね。
②保障期間付き終身年金
生きている分だけ一生涯受け取れ、亡くなれば年金受け取りがゼロとなる「終身年金」に「10年間は年金受け取りの保障をします」という商品です。
受け取り開始から5年で死亡した場合、10年保障で補てんします。
なので亡くなっても残りの5年間分が、遺族へ支払われるようになります。
老後のために積立てている『個人年金』は、後に遺す伴侶の生活も考えておきたい物です。
ただ、遺族(配偶者など)が受け取り続けることが出来る、保障期間無しや確定年金タイプは、それだけ保険料も割高になっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
資産の運用で安心して積立てられていた『あんしん生命 個人年金』を考えていた方も多くいたかと思います。
今回は私自身、老後資金の準備や資産運用にとても便利であった『個人年金』を『あんしん生命 個人年金』の販売停止を例に色々考えさせられましたが、皆さんもこれを機に生命保険や貯蓄のツールを見直してみるといいかもしれません。
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