「車を廃車にする」「しばらくは海外へ…」等、様々な理由で自動車の運転をしなくなった場合の自動車保険はどうしたらいいのでしょうか?
「解約したらいいのでは?」といわれる方が多く、実際に解約手続きをされています。
でも、少し待ってください。簡単に解約をしてしまうのは、もったいないです。今まで安全運転をしてきた方ならなおさら、簡単に解約するのは止めましょう。
今回、自動車保険の「中断」についてご紹介していきます。この方法を利用することで、自動車保険で損をしない様にして頂ければと思います。是非、参考にしてください。
目次
1:自動車保険「等級」の仕組み
既にご存知の方も多い内容ですが、自動車保険の「等級」に関する事柄を整理していきましょう。
復習となる部分も多いのですが自動車保険の「中断」については、この等級と関係する部分が多くありますので、ここからの復讐となります。
1-1:等級とは?
そもそも、自動車保険の等級とは何か。これについて、整理していきます。自動車保険加入されている方は「等級」という言葉を聞いたことがあると思います。まず最初に、この「等級」が何かから整理をしていくことにしましょう。
自動車保険には「等級」と呼ばれる仕組みがあります。この等級は、一般的にノンフリート等級別料金制度と呼ばれる保険料の割増引率を決める上で、とても重要な指標のことです。このノンフリート等級とは、ノンフリート契約(一般的な自動車保険)の契約における保険料負担の割合のことです。
※「ノンフリート契約」=契約者が所有または使用する自動車の総台数が9台以下
※「フリート契約」=契約者が所有または使用する自動車の総台数が10台以上
この様に、一般的な個人契約の保険は、ノンフリート契約に分類されます。
また、このノンフリート契約は原則的に契約期間が1年間となります。
簡単に言えば、等級により各ご家庭が負担する保険料が異なってくると考えて頂ければよいでしょう。同時期に同じ車種、同条件であっても、この等級により保険料の負担額が変わってくることになります。
1-2:等級はどうやって決まるの?
では、この様な等級ですが、そもそもどうやってその等級が決まるのでしょうか。
そもそも等級は、契約している人の交通事故状態により「1~20等級」に分類され、初めて自動車保険に加入した場合には「6級」からの開始となります。1年間の契約期間に交通事故がない、自動車保険を利用していないという条件が整うと、契約更新後の等級が1等級上がります。結果として、保険料の割引率が上がることになります。
逆に交通事故を起こしてしまっていれば、契約更新後の等級が3等級下がる(1回の交通事故で3等級が基本)となりますので、保険料は割高になります。この様に、等級は1年間の交通事故状況により上がったり下がったりしますが、基本的には契約更新後の翌年度からの適用となります。
(補足)新しく2台目以降の自動車保険に加入する場合には「7等級」が適用され、1台目に比べて割引率は高く開始するのが基本です。
参考:自動車保険の割引イメージ▼
等級 |
無事故係数の割増引率 |
事故有係数の割増引率 |
1等級 |
64%割増 |
|
2等級 |
28%割増 |
|
3等級 |
12%割増 |
|
4等級 |
2%割引 |
|
5等級 |
13%割引 |
|
6等級 |
19%割引 |
|
7等級 |
30%割引 |
20%割引 |
8等級 |
40%割引 |
21%割引 |
9等級 |
43%割引 |
22%割引 |
10等級 |
45%割引 |
23%割引 |
11等級 |
47%割引 |
25%割引 |
12等級 |
48%割引 |
27%割引 |
13等級 |
49%割引 |
29%割引 |
14等級 |
50%割引 |
31%割引 |
15等級 |
51%割引 |
33%割引 |
16等級 |
52%割引 |
36%割引 |
17等級 |
53%割引 |
38%割引 |
18等級 |
54%割引 |
40%割引 |
19等級 |
55%割引 |
42%割引 |
20等級 |
63%割引 |
44%割引 |
※この図は、1つの参考として掲載しています。細かな割引率については、各保険会社により異なってきますので、きちんと確認をする様にしましょう。
1-3:等級について知っておきたい基礎知識
基本となる等級の決まり方は、ここまでとしてその他に等級について押さえておきたい事項も整理していきます。
基礎知識(補足)①|保険会社間で情報共有
実は、保険会社同士で加入者の等級情報はやり取りがされています。これは、自動車保険の乗換え等を不正に行うことを予防すること等を目的としての情報共有です。むやみに情報共有しているということではありません。不正を働いて、等級をごまかして申請する人を見つけるためであり故意ではなく申請を誤っていた場合には、修正の依頼があるだけですので安心してください。
誤った申請を行わないためにも、乗換等を行う場合には現在の契約書(保険証書)を確認し正しい等級で申請をする様にしましょう。
基礎知識(補足)②|契約情報の保存期間
自動車保険を解約しても情報には保存期間があります。基本的に、契約期間満了後の13カ月間は契約内容の履歴が残ることになります。その間であれば、再度契約をしても等級の情報が維持されていますので、解約時の契約情報(等級)からの再契約が行われます。しかし、14カ月目からは以前の情報は初期化され始めて契約した時の等級「6等級」からのスタートになります。
基礎知識(補足)③|無事故係数
安全運転をしておくと年々等級の見直しがされます。最初に自動車保険に加入した場合には、「6等級」から開始し翌年「7等級」となります。これを繰り返していくことで、計算上は14年で等級の最大が20等級となり最高になります。保険会社にもよりますが、凡そ60%くらいまで値引き率が向上することになります。半分以上の金額になる点を理解して頂けますか。この割合が家計にとってはとても大きな割合となります。
基礎知識(補足)④|事故有係数
③と反対に「交通事故」があった場合には、契約更新時に等級が見直しされます。基本的には、自動車保険を使うと更新後は、等級が3等級下がります。これを繰り返すと、等級は最も低くなり保険料も割高になります。
同じ等級であっても、実は事故有と無では保険料の値引き率が変わってきます。当然ですが、事故有の方が割引率は低くなりますので注意してください。
この等級が下がる1つの目安をご紹介していきましょう。下の図を見てください。これは、等級が下がる1つの目安です。保険会社によりこの基準は異なる可能性がありますので、各保険会社に確認をしておきましょう。
等級ダウンの目安▼
交通事故の種類 |
交通事故の主な内容 |
翌年の等級 |
3等級ダウン |
・他人を死傷させる ・下記の対象に該当しない事項が発生した |
事故1件につき3等級下がる |
1等級ダウン |
・盗難、落書き、飛び石などのにより車が破損した(事故ではない) |
事故1件につき1等級下がる |
ノーカウント |
・自分や同乗者のケガ等 |
基本的に等級には影響しない |
こうしてみて頂くと、交通事故による何かしらの対応が生じた場合には、等級が3等級ダウンすることをご理解頂けると思います。
また、事故ではなくても自動車保険を利用することで等級が1等級ダウンすることもご理解頂けると思います。
この様に、自動車事故や保険を利用することで保険等級は見直しされていくことを基礎知識として理解しておきましょう。だからといって、保険会社に事故を隠しておくことはNGです。絶対にやめてください。
《参考:等級の予備知識》
参考までに、等級に関してその他知っておくと良い内容をご紹介します。
参考①|2台目は7等級から開始
自動車保険に加入した最初は、「6等級」から開始します。しかし、2台目の自動車保険に加入すると等級は「7等級」からスタートすることになります。別名セカンドカー割引とも言われいます。このセカンドカー割引については、以下の様な条件が一般的に設けられています。
セカンドカー割引適用条件▼
条件①:対象の車(1台目・2台目ともに)
自家用普通乗用車 |
自家用軽四輪乗用車 |
自家用普通貨物車 |
自家用小型乗用車 |
自家用軽四輪貨物車 |
特種用途自動車 |
条件②:等級
1台目の等級が2台目の保険適用開始日時点で11等級以上であること
条件③:所有者
ア)記名保険者
・1台目と同じ |
・1台目の記名被保険者の配偶者 |
・または、同居の家族であること |
イ)所有者
・1台目と同じ |
・1台目の記名被保険者 |
・1台目の記名被保険者の配偶者 |
・または、同居の家族であること |
上記ア)イ)の両方が揃う必要があります。
2:知ってしますか?「中断証明書」
では、今度は、今回のメインテーマである「中断証明書」についてご紹介していきましょう。この中断証明書とは何か。
まずは、「中断証明書」が何かについてからご紹介していきます。
2-1:中断証明書とは?
そもそも「中断証明書」とは何んなのでしょうか。ここでは、「中断証明書」が何かであるから解説していきます。この中断証明書は、実は、結構「重要」なんです。
聞いたことがない人も多い「中断証明書」は知っていると知らないとでは大きく違います。
そもそも、「中断証明書」は、自動車保険を解約した時点での「等級」を保存してくれるアイテムでもあります。「?」と思う方は、ここからご紹介していきます。
これは1つの参考例です。解約時の等級が最大の「20等級」として比較してみましょう。
中断証明書の有無 |
解約時点の等級 |
再加入時点の等級 |
証明書有り |
20等級 |
18等級 |
証明書無し |
20等級 |
6等級 |
これは、解約時点での等級には関係なく適用されます。つまり、6等級以下であっても中断証明を取るとその等級が維持される点に注意しましょう。
この「中断証明書」ですが、実は種類があります。
《中断証明書 種類》
①国内特則による中断・・・中断日の翌日から10年
⇒車を手放す等の理由で中断する場合
②海外特則による中断・・・出国日の翌日から10年
⇒長期間海外渡航をする場合
この様に、国内外の適用により中断証明書が異なってきます。注意する点として、バイク保険などにある「妊娠特則による中断」は基本的にありません。(※「妊娠特則による中断」の有効期限は3年間)この2種類の中断証明はともに、有効期限が10年となります。かなり長期な期間を有することができますので、将来車に乗る場合には取得しておいて損はありません。
こうした中断証明書ですが、発行には手続きが必要です。今度は、その発行手順についてご紹介していきましょう。
最初に確認しておきあいのは「発行条件」です。以下の発行条件を満たしておかなければ、中断証明書を発行することができません。
《発行条件(国内特則》
いずれの条件も満たしておく必要有。
① 中断前の等級が7等級~20等級
② 車を譲渡・廃車等をしている事
③ 発行手続は満期日又は解約日から13ヶ月以内であること
《発行条件(海外特則)》
① 中断前の等級が7等級~20等級
② 発行手続は満期日又は解約日から13ヶ月以内であること。
③ 解約日または満期日から6カ月以内に渡米すること
こうした条件をそれぞれ満たすことで、中断証明書を発行することが可能になります。
では、こうした条件の1つ1つを見ていきましょう。
条件①-共通|中断前の等級が7等級~20等級
この等級は、既にご紹介している通り中断後した後、再契約をした自動車保険の等級基準となります。中断証明書を発行する上では、はじめて自動車保険に加入した際の「6等級」ではNGです。そこから1年以上経過して適用される7等級以上であること。これが前提条件となります。
ただし、例えば中断した契約が6等級であった場合に、自動車保険の満期日まで無事故であった場合には更新後に適用される等級が7等級となり、この「7等級」が適用されます。また、もしも中断した際には9等級であった場合に、自動車保険の満期日までの間に交通事故を起こし「3等級ダウン」をしていた場合には、契約更新後に適用される「6等級」が適用されます。
もしも、6等級よりも低い等級で中断した場合等は、中断証明書を発行するメリットがないため、等級の基準が7等級となっています。
条件②-国内:車を譲渡・廃車等をしている事
自動車保険を中断する際(契約日の満期日・解約日)時点では、以下の項目に該当する必要があります。
・廃車
・売却・譲渡
・リース会社へ返還
・盗難(車が見つかっていない場合)
・車検切れになっている事
・一時抹消
海外特則の場合には、この条件を満たす必要はありませんが自動車保険に加入する対象の自動車がないという状態である必要があるということです。
もしも、もっている車には当分乗ることがない。でも、車は維持しておきたいという方は、「一時抹消」の手続きを行ってください。こうすることでナンバープレートはなくなり、自動車に乗ることはできませんが、自動車税等はかからなくなります。
条件③-共通|発行手続は満期日又は解約日から13ヶ月以内であること
中断証明書を発行するには、申請(発行手続き)をする期間に期限があります。基本的に、自動車保険の満期日又は解約時より13カ月内でなければいけません。この期間は自動車保険を扱っている保険会社により多少異なります。この申請期間が長い保険会社もありますので、自分が現在加入している保険会社での申請期間を確認しておきましょう。
2-2:中断証明書の発行手続き
では、具体的な発行手続きの流れについて、ご紹介します。
まず、発行条件をおさらいしておきましょう。
◆満期日(解約日)までに廃車・他人への譲渡・リース業者への返還が完了している
◆満期日(解約日)までに車検証の有効期限が切れる。
◆解約日までに一時的に抹消登録している
◆中7等級以上であること
既に、ご紹介した発行条件をクリアしていることを確認する必要があります。
《発行手続き》
①発行手続きに必要な書類を準備する
◆中断証明書発行依頼書
◆中断前の保険証券の写し
◆自動車を廃車・譲渡・返還したことを証明する書類
~海外の場合~
◆パスポートのコピー
◆一時的な観光目的の渡航でないという確認書類
②①が準備できたら、現在加入している自動車保険の保険会社へ連絡する
これで、中断証明書が発行されます。
3:中断証明書のメリット・デメリット
では、今度は、今回ご紹介している中断証明書に関するメリット・デメリットについてご紹介していきましょう。
《メリット》
今回、ご紹介している通り、当面は自動車保険を使用しない状況となった際に発行する中断証明書ですが、メリットは既にご理解頂けている通りです。
安全運転を意識していれば、いるほど、自動車保険の等級はあがり自動車保険料の割引率がUPしていきます。中断証明書を利用することで、最大で10年間の間は、この等級を維持し、改めて自動車保険に加入する際に等級を引き継ぐことが可能です。
また、手続き自体も容易で、発行自体が大変だからあきらめるという事態も起きにくいのが実態ですので、中断証明書を発行することでのメリットは高いといえます。
《デメリット》
逆にデメリットですが、実態としてはデメリットはないといえます。
基本的に、どんな保険商品に加入する場合でもメリットとデメリットをきちんと比較してデメリットをクリアにできるかを考えて頂きたいとお話しします。しかし、中断証明書に関しては、こうしたデメリットがないという点が最大のメリットかもしれません。とはいえ、簡単ではありますが手続きが必要なのも事実です。しいて上げるデメリットは、こうした手続きがあるということくらいです。
しかし、将来、再度、自動車保険に加入する可能性を考えるならば、中断証明書を発行するメリットの方が格段に大きいといえます。
4:中断証明書を利用して自動車保険を再開するには?
ここまでは、中断証明書を発行するまで流れ等をご紹介してきました。
今度は、発行している中断証明書を利用して自動車保険を再開(再契約)することをご紹介していきましょう。
中断証明書を発行したのは、当面、自動車に乗らない、自動車を保持しない場合です。しかし、生活環境が変わり改めて自動車に乗る場合や自動車を購入した際には自動車保険に再度加入する必要がでてきます。この場合は、「中断証明書を使った契約の条件」を満たすことで自動車保険に加入することができます。
ここでは、基本的な事項をご紹介します。詳細は、新たに加入する自動車保険により異なりますので、きちんと確認をする様にしましょう。なお、中断前後では異なる会社の自動車保険に加入することが可能です。
《中断証明書を使った契約の条件》
条件①|期間
・中断証明書の有効期間内であること(中断から10年以内)
・新しい車を保持してから1カ月以内であること
(この期間は、保険会社により異なる場合があります。上記は、一般的な期間です。)
・海外渡航を理由中断した場合には、新たな自動車保険適用開始日が出国の翌日から10年以内でかつ、帰国日の翌日から1年以内であること
条件②|所有者、利用用途
・中断前後で車の所有者が同じであること
・中断前後で自動車保険の被保険者が同じであること
・中断前後で車の用途・車種区分が同じであること
《契約時に必要な書類》
・中断証明書
・車検証の写し等、取得した車に関する書類
これらの条件を満たし、必要書類が揃えば、中断証明書を元に自動車保険に加入することができます。
ここで、ご紹介している通り、中断証明書を利用することで中断前の等級を維持して自動車保険に加入することができます。こうして考えれば、中断証明書を発行することに大きな意味やメリットがあることをご理解頂けると思います。
繰り返しになりますが、現在の等級が7等級以上であれば中断証明書を発行する意味があります。ここまでお読み頂きた方は、等級が7等級である場合には中断証明書を発行する意味がある点をご理解頂けるのではないでしょうか。中断証明書は決して、問題がある書類ではなく、いづれ自動車保険に加入する際にはメリットがあることもご理解頂けると思います。
5:中断証明書をなくした!慌てず再発行を!
ここまでご紹介した内容を呼んで頂くと中断証明書が有益であることはお分かりいただけていると思います。でも、こんな「中断証明書を紛失した!」となるとどうすればいいのでしょうか?
特に海で勤務することになった場合には、引っ越し等で中断証明書を紛失してします可能性があります。また、有効期間が10年となれば同じ様に、どこにいったか不明になってしまう可能性もあります。そうした場合には、どう対応したらよいかをご紹介しましょう。
結論から言えば、「安心してください」です。紛失がわかった時点で、中断前に加入していた自動車保険の保険会社、または、新たに加入したいと考えている保険会社に連絡をすればOKです。中断前の保険会社へ連絡した場合には、別途「中断証明書再発行依頼書」などの名称の書類が送付されてきます。そちらの書類に必要事項を記入し送り返せばOkです。後日、再発行された中断証明書を送ってくれることになります。
再発行せずに、新しい自動車保険会社へ連絡をする場合には、中断前の自動車保険会社や加入していた自動車保険の情報を伝えるだけでOKです。これは、自動車保険会社間では必要に応じて、自動車保険の加入状況の情報を連携することができるためです。往々にして、こうしたやり取りは基本的に行われています。これは、自動車保険の乗換えの際に乗換え前の等級情報を正しく連携するなどの理由があるため、予めこうした情報連携の仕組みが整っているから可能なのです。
実際には、どんな情報でも共有化されている訳ではありません。不用意な情報連携はされない仕組みとなっており個人情報の扱いはきちんと決められた手順で行われています。こうしたことを考えると、自動車保険の証書等は一定期間、保管しておくことが良いと思われます。しかし、証書がなくても中断前の加入情報をある程度、伝えることができれば当時の情報を検索することが可能です。とはいえ、10年近く前で情報があいまいであれば、検索に時間がかかる可能性もあります。
こうしたことを避けるためには、やはり中断証明書を紛失しない様にすることが大切だということです。
6:まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、自動車保険における「中断証明書」に関してご紹介してきました。既にご紹介させて頂きましたが、デメリットも少ない(デメリットが考えにくい)中断証明書です。必要に応じて、発行をするなどして対応していくことが良いでしょう。
実は、数年前に比べてこの中断証明書の発行件数は各段に増えてきています。この理由は、現在の社会環境にも影響しているといわれています。現在では、様々な職種で海外展開をしており、「仕事の関係で海外転勤になる。」「長期間、海外で勉強をする」等、日本を離れて生活する方の人口が増えてきています。こうした環境の変化もあり、一度、車を手放し改めて帰国後に自動車保険に加入する人が増えているからこそ、「中断証明書」のニーズは高まってきているといえます。
ただし、この中断証明書については、1つだけ注意をして頂きたいことがあります。それは、「中断証明書」の発行を必ずしも現在の自動車保険を中断する際に確認されるとは限らないということです。対面式に自動車保険を解約する場合等は、解約理由を確認し、その場で外交員から中断証明書の案内がある可能性は高いのですが、ネット等の場合は自分自身で中断証明書の発行意志を伝える必要性があるということです。しかし、増えてきているとはいえ、まだまだ中断証明書を知らない人も多いのは事実です。だからこそ、今回の記事のすべてではなくても、中断証明書の存在を覚えておいて頂ければと思います。
少し話題を変えますが、自動車保険は、車を運転する人の「マナー」です。しかし、自動車保険の更新を忘れてしまったなどの声を聞くこともあります。そもそも論ではありますが、こうしたことを予め理解しておくこと。そして、自動車保険を有効に活用できる様にしておくことも大事です。自動車保険とは、万が一に自分、家族、そして、事故をした相手までを守るものです。そうした中で、自動車保険の保険料は家計には厳しいという声を聞くことも多くあります。
数年間、自動車保険に加入していない人は体感で覚えておいても、久しぶりの運転となれば緊張もしますし、事故を起こす、事故にあう可能性は高くなります。だからこそ、中断後に自動車保険に加入することは「必須」だと考えてください。そして、できるだけ安価に自動車保険に加入するためにも「中断証明書」を是非、活用して頂きたいと思います。
中断証明書は、ある意味、中断前の運転状況の「成績表」とも言えます。事故がなければ、高得点な等級を維持し、そうでないと低い点になります。中断した後(数年後)に保険料などのメリットを受けるためには、この成績表をよくしておくことが必要となります。
結果的に、どんな場合でも安全運転を心がけましょう。という結論になってしまいますが、自動車事故は、本当に悲しい結果を生む事柄です。起きない、起こさないということは自分や家族、そして、見知らぬ人までも守ることになります。自動車事故は、本当に悲しい結果しか生みません。場合によっては、相手が死亡し一生涯、後悔をすることもあります。相手の方や自分もケガをする可能性もあります。こうした際も含めて、自分を取り巻く環境を摩守るための自動車保険への加入は、「必須」ととらえて頂きたいと思います。
中断証明書は、こうした事故を起こしていない証明でもあります。今後、車を手放す際には是非「中断証明書」について検討していただき、将来の再加入に備えて頂きたいと思います。是非、今回の記事を参考に、中断証明書について覚えておいて頂き、必要に際して発行手続きをして頂きたいと思います。せっかくですので、改めて自動車保険に加入する際には、今までの安全運転の結果を踏まえて、できるだけ安価に自動車保険の加入をして頂きたいと思います。
自動車事故で悲しむ人が一人でも少なくなる社会に向けて、安全運転を心がけていきましょう。