社会人になり改めて思うのが「あの時、勉強しておけば良かった」という思い。
同じような思いをさせたくないと、進学するお子様を持つ家庭では未来の進学や教育について、激論となる事もあるのではないでしょうか。
同時に考えるのが学費の問題。そうなのです。学費については何かと不安が付きまとうモノのイメージがあります。
そんな悩みを解決するのが「教育ローン」という制度です。公的、民間と種類のある教育ローンですが、資金不足の時にはぜひ考えたい制度。しかし簡単に考えるのは危険です。教育ローンは、無償ではありません。ローンはローンということです。
その仕組みをきちんと知って、正しく借りることが大事です。せっかく活用するのであれば、しっかりとその内容を理解してから活用していきたいものです。そこで、今回は「教育ローン」という言葉に焦点を当てて、その仕組みなども見ていきたいと思います。
目次
1:教育ローンのいろは
1-1:教育ローンとは
1-2:民間の教育ローン
1-3:国の教育ローン
1-4:教育ローンの流れ
2:教育ローンと奨学金の違い
2-1:奨学金とは
2-2:奨学金の種類:日本学生支援機構
2-3:審査方法について
3:教育ローンの比較
3-1:低金利の教育ローンとは?
3-2:お勧め教育ローン
3-2-1:イオン銀行 教育ローン
3-2-2:三菱東京UFJ銀行 ネットDE教育ローン
3-2-3:ろうきん教育ローン
3-2-4:JAバンク教育ローン
4:教育ローンの必要性
5:教育ローンの注意点
6:まとめ
1:教育ローンのいろは
では、さっそく「教育ローン」という言葉について整理していきましょう。「教育ローン」とは、子供の教育費を利用用途として活用する金融制度ですが、現在は、社会人やリタイヤ世代がキャリアアップを目的とした資格取得、大学などの学校に通う際にも利用する事が多くなってきています。その為、利用する人は、子供の為だけではなくなっていますので、今後、資格取得を考える方にも知っておきたいのがこの「教育ローン」の仕組みです。
1-1:教育ローンとは
そもそも、教育ローンとは「教育費」を使途として個人向けローンの通称です。
この使途は、原則的に「教育費」に限定されている事が多く、それ以外の利用用途を禁止している場合があります。この教育ローンですが、政府金融機関である「日本政策金融公庫」「銀行」「信用金庫」などの民間金融機関が運営しています。
現在は、郵便局や資格取得学校独自の運営母体がある場合もあります。大きな特徴として、一般のローンに比べて金利や安く設定されている事が多く国の制度を利用する場合には世帯所得での制限が定められています。
現在は、以前に比べて用途の拡大がされつつあり、パソコンの購入や居住費などもカバーできる物がありますが、それぞれに用途条件がある場合もあるので予め内容を確認する必要性があります。「教育ローン」には、「民間」と「公的」の2つがあります。それぞれについても見ていきましょう。
1-2:民間の教育ローン
民間の代表的な教育ローンは「銀行」や「郵便局」などが展開しているものです。
こうした民間の教育ローンは、銀行などで融資をする際に保証会社を介入させることで保証委託契約を借り手に請求する場合もあります。民間の教育ローンは、今ではインターネットでも販売されています。
この商品は比較的金利が低いものが多く、申込から審査までの手続きも簡略化されてきています。
もう1つのパターンは、大学や専門学校が信販会社やノンバンクと提携してクレジットの仕組みを活用していく教育ローンです。一般的な仕組みは金利がアドオンになっていて実質的に銀行や信用金庫の教育ローンよりも金利が高くなる場合もあります。民間でありながら、学校で指定されている場合もあるので選択肢がない場合もありますが、出来るだけ複数の商品を比較する様にしましょう。
1-3:国の教育ローン
「国の教育ローン」という呼び方で親しまれているのが公的な教育ローンです。こちらの制度は、国の施策ではありますが実はいくつかの条件(利用制限)があります。まず、最大の特徴として借入金額の最大350万円までとなります(学生ひとり)。その他にもいくつかの条件があります。その条件についても、整理していきましょう。
【各種条件等】
- 一人あたり最高350万円まで借入可能。(海外留学資金(一定の条件付き)の場合は最高450万円)
- 金利 年76%(固定金利)
- 入金が早い 約20日程度で入金
- 返済期間は最大15年
- 世帯年収に合わせた借入限度額の設定
子供の人数 | 世帯年収(所得)の上限額 |
1人 | 790万円(590万円) |
2人 | 890万円(680万円) |
3人 | 990万円(770万円) |
4人 | 1,090万円(870万円) |
5人 | 1,190万円(970万円) |
1-4:教育ローンの流れ
この様に特徴の違う民間と公的な教育ローンですが、加入までの流れは基本的に同じです。
インターネットの普及により24時間の受付が可能になりましたが、まだまだ窓口で相談して申し込む方が多いのが実情です。
これは、やはり内容の確認を重視したい利用者の気持ちの表れだといえます。
そのあとに生じる、加入から審査、そして入金までの流れは基本的に図の通りとなります。
ここで注意するべき事は、インターネットをはじめ全ての加入手続きで不備があれば、再度申請をしていくという事です。もちろん、誤った個所の修正という方法になりますが、すべての書類(手続き)に不備がない状態で初めて審査機関の審査が行われるという事です。ここに時間がかかってしまうと必要な時までに口座に入金されない事になってしまいます。
そうした事を抑制するために、手続きには漏れや誤りが無い様に注意していきましょう。無駄な労力をかけない様に!また、必ず審査がOKとなるとは限らないという事を理解しておきましょう。
もしも、公的教育ローンがNGでも民間に加入するなど、方法案を考えておくこと。そして、何よりも期間に余裕を持つ事が大事です。いずれにしても、基本的な流れを理解しどの程度の日数がかかるかについても、必要な時に間に合う様に余裕を持つ事が大事です。焦ってしまうと、なぜか申請書に記入誤りをしてしまう事になりかねません。
2:教育ローンと奨学金の違い
教育ローンについて理解する上で注意をしないといけないのが「奨学金」との違いです。同じように教育にかかる費用を補填する物ですが、2つには違いがあります。そこで、ここではその違いについて整理していきましょう。
2-1:奨学金とは
そもそも、奨学金とは、学習意欲のある学生に対して発生する学費、そして、生活費を給付または貸与する制度です。
勉学中の経済的負担を軽減し、勉学に取り組むうえでの支援として構築された物です。形態には「給付」と「貸与」の2つがあります。
「給付」は、支給された奨学金を返還する義務がありません。つまり返済は不要となります。しかし、「貸与」の場合には予め定められた期間中に返済をする義務があります。代表的なものが「日本学生支援機構」の制度です。こちらについては、次の事項でもう少しご紹介します。
こうした奨学金の中で高等学校(中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部を含む)に関しては各都道府県にて業務を運営しています。奨学金については、保障を受ける側(学生)が借入元となるなど教育ローンとの違いがあります。
基本となる違いについては、こちらの図を見て頂くのが早いと思います。
基本的に借主の考え方や返済の考え方が違い、実際に「奨学金破産」という言葉も生まれているこの時代です。実際に奨学金(貸与の場合)も教育ローンも返済を行う必要がある物です。必要なお金と返済出来るお金は違います。
このバランスをきちんと考えて借入を考える事は、どちらの制度を利用するにしても必要な事柄です。
2-2:奨学金の代表株「日本学生支援機構」
最も有名な(利用者が多い)のが「日本学生支援機構」の制度です。
この制度を理解しておくと奨学金の基本的な事は理解できるといえます。
そして、大きな変化が起きています。
2018年からは、「給付型」が本格導入される予定です。ますは、この図で制度の内容を理解していきましょう。
基本情報 | 第一種奨学金 | 第二種奨学金 | |
契約者 | 学生本人 | 学生本人 | |
金額 |
国公立大学(下宿なし)の場合…月額3万円か4万5,000円 国公立大学(下宿あり)の場合…月額3万円か5万1,000円 私立大学(下宿なし)の場合…月額3万円か5万4,000円 私立大学(下宿あり)の場合…月額3万円か6万4,000円 |
月額3万円・5万円・8万円・10万円・12万円のいずれかを選択 | |
金利 | なし | 0.01%~0.33%(2017年3月に貸与終了と仮定) | |
成績に関する利用条件 | 予約採用の場合 | 高校の成績(奨学金申込み時まで)の平均が3.5以上 | ・高校(もしくは大学)での成績が平均水準以上
・特定の分野で特に優れた才能・能力を認められる ・大学で学ぶことに意欲的で、無事大学を卒業できる見込みがある (上記3つのうちいずれかを満たすこと) |
在学採用の場合 | 大学1年生…高校の最後の2年間の成績が3.5以上 大学2年生以上…大学の成績が、学部(学科)の上位3分の1以内 | ||
収入に関する利用条件 | 予約採用の場合 | 世帯年収922万円以下~657万円以下 | 世帯年収1,300万円~1,009万円以下 |
在学採用の場合 | 世帯年収1,124万円~662万円 以下 | 世帯年収1,502万円~1,012万円 以下 | |
連帯保証人 | 必要(保証料を支払えば不要) | 必要(保証料を支払えば不要) | |
申込先 |
・予約採用の場合…通っている高校 ・在学採用の場合…通っている大学 |
・予約採用の場合…通っている高校 ・在学採用の場合…通っている大学 |
|
申込時期 | 予約採用の場合 | 高校3年生の春頃 | ・高校3年生の春頃
・高校3年生の秋頃 |
在学採用の場合 | 大学入学後の春頃(必要な場合は毎年申請が必要) | 大学入学後の春頃(必要な場合は毎年申請が必要) | |
貸与開始時期 | 予約採用の場合 | 4月~6月 | 4月~6月 |
在学採用の場合 | 4月~7月 | 4月~7月 | |
返済開始時期 | 貸与終了月の翌月から数えて7ヶ月目から、月1回返済 | 貸与終了月の翌月から数えて7ヶ月目から、月1回返済 | |
返済期間 | 所得、貸与総額、分割払いの金額に応じて変わる | 所得、貸与総額、分割払いの金額に応じて変わる |
(補足)予約採用・在学採用の違い
予約採用…高校3年生のときに、在籍する高校から奨学金を予約する
在学採用…大学進学後に進学先から奨学金を申請する
<<新たに導入される「給付型」>>
基本情報 | 給付型奨学金 (平成30年度進学者) |
給付金額 | 2万円~4万円 |
学力・成績に関する申込基準 | あり |
収入に関する申込基準 | あり |
予約採用/在学採用 | 予約採用のみ |
主な申込方法 | 通っている学校を通じて申込む |
申込可能な時期 | 高校3年生の4月~5月頃 (学校により異なる) |
給付開始時期 | 大学入学後の4月頃 |
他の奨学金や教育ローンとの併用 | 可能 |
給付型については、これらかも目が離せません。最新の情報をウォッチしていきましょう。
2-3:審査方法について
教育ローンについては、一定の条件がある事をご紹介しました。では、奨学金についてはどうでしょうか?こちらの表で比較していきましょう。
金利 |
借入金額 |
借入条件 |
|
第一種奨学金 | 無金利 | 月30,000円 ~122,000円(博士課程) | (1) 高等学校又は専修学校高等課程の1年から申込時までの成績の平均値が3.5以上 (2)高等学校卒業程度認定試験もしくは大学入学資格検定に合格した人、又は科目合格者で機構の定める基準に該当する人 (3)日本学生支援機構が定める、家計基準を満たす |
第二種奨学金 | 3%を限度とする「卒業した時点での設定金利」 | 月30,000円 ~月220,000円(法科大学院) | (1)以下の条件のいずれかを満たす
高等学校又は専修学校(高等課程)における学業成績が平均水準以上と認められる者 特定の分野において特に優れた資質能力を有すると認められる者 大学における学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがあると認められる者 (2)高等学校卒業程度認定試験(大学入学資格検定)に合格した人、又は科目合格者で機構の定める基準に該当する人 (3)日本学生支援機構が定める、家計基準をを満たす |
3:教育ローンの比較
公的な奨学金などには無い魅力が沢山あります。ここでは、そのポイントを整理していきましょう。
3-1:低金利の教育ローンとは?
商品を選ぶ先に、どうしても着目するのが「低金利」という言葉です。
でも、この言葉に左右されてはいけません。確かに金利が安いにこした事はありませんが、実はここでいう低金利としてうたわれている金利の差は、数%程度の違いです。
実際に、「低金利 教育ローン」などとインターネット検索をすれば「低金利」をうたい文句にしている商品が複数検索可能です。でも、もともと「教育ローン」自体が低金利な商品ですので、そこでさらに低金利を探しても、あまり大差ないという事です。
また、こうした商品には注目が集まっていくので、倍率も高くなります。こうした商品1本だけを検討するのではなく、賢く複数の商品を比較する事が大事です。
もしも、自分のメインバンクや住宅ローンなどを利用している場合には、そちらの銀行が提供している商品を検討してみるなどの工夫も大事です。基本的に大手の銀行では、教育ローンを展開しています。主な先をご紹介しておきます。
東京三菱UFJ銀行 教育ローン | インターネットから申込み可
最長10年・500万円まで |
みずほ銀行教育ローン | 変動タイプ 3.475% 固定タイプ 4.800% 最長10年・300万円まで |
りそな銀行教育ローン | 変動タイプ 4.475% キャンペーン金利などあり 最長10年・500万円まで |
三井住友銀行教育ローン | 変動タイプ 3.475%(無担保型) 変動タイプ 2.975%(有担保型) 最長10年・300万円まで ※有担保型は3000万円まで |
3-2:お勧め教育ローン
では、それ以外にもあるお勧めの教育ローンについてもご紹介していきましょう。今、人気の商品はこちらです。
3-2:お勧め教育ローン
では、それ以外にもあるお勧めの教育ローンについてもご紹介していきましょう。今、人気の商品はこちらです。
3-2-1:イオン銀行 教育ローン
イオングループの銀行として知名度の高い「イオン銀行」。
ここが展開しているのが/教育ローン「イオンアシストプラン」です。
これはイオン銀行が提供しているフリーローン「イオンアシストプラン」の教育ローン版になります。人気の特徴は「最高700万円までの借入が可能」「資金使途自由」「担保・保証人不要」「下限金利は低金利」です。
ベースが使用用途はフリーということもあり、金利はほかの商品と比べて多少高くなります。しかし、その分、利便性が高いやり取りが可能。最高金額が高額などのメリットもあり人気の商品です。
そして何よりもベースになるのが「資金使途自由」という設定です。もしも、教育資金以外に必要な用途がある場合でも問題ないという事です。複数の先から借り入れをするよいも1本にする事で返済もしやすくなる魅力があります。
3-2-2:三菱東京UFJ銀行 ネットDE教育ローン
基盤もしっかりしており誰でも知っている株式会社三菱東京UFJ銀行の教育ローンが「ネットDE教育ローン」です。
利用者には制限があり就学(予定)者の保護者、または本人(社会人に限ります)になります。それ以外に年齢が満20歳以上であり完済時に満70代の誕生日までが可能であることが必要です。その上で外部機関である保証会社(株式会社ジャックス)の認証がOKになれば借り入れが可能です。
それだけではありません。
前年度の税込年収が200万円以上でかつ、勤続(営業)年数が1年以上であれば、パソコンのEメールアドレスを持つことで、こちらを利用することができます。借入金額は30万円以上500万円以内となります。もしも、医歯薬系学部、研究科、航空パイロット養成校へ進学する場合には、30万円以上1,000万円以内が最大の利用料金となります。
それぞれには、借入期間が決めていて6ヶ月以上10年以内、医歯薬系学部、研究科、航空パイロット養成の場合には、6ヶ月以上16年以内となります。金利は、変動型金利となりますがなんといっても返済もすべてネットを利用できる点は利便性が高い特徴となります。
繰り上げ返済をする場合には、手数料(5,400円)が必要になりますが、手間を省ける点は今の社会ニーズに沿っているといえます。
3-2-3:ろうきん教育ローン
労働金庫が運営している教育ローンです。
種類としては、「証書貸付型」「カードローン型」の2つがあります。
特徴として、教育関連資金として利用用途が幅広く、低金利という事もあり安心して活用できる教育ローンとして人気です。また、18歳以上~76歳未満までの幅広い年齢で利用する事もできる為、キャリアアップを考える社会人などにも人気です。
ただし注意が必要な点があります。
団体会員の構成員の方、生協会員の組合員及び同一生計家族の方、一般の勤労者の方ではそれぞれ金利が異なります。団体会員の金利が一番安くなりますが、借入金の額に応じて変動する箇所もあるので、詳細は、最寄りの労働金庫にお確かめください。また、金利は原則「固定金利」。団体会員の構成員の方と生協会員の組合員及び同一生計家族の方については、申請により「変動金利」での利用も可能です。最大1000万円までの借入が最長15年で返済する事になります。
返済プランも家計に合わせて3つから選択可能です。「一般プラン=元利均等毎月・加算月併用返済タイプ」「元金据置返済タイプ」「分割タイプ」。繰り上げ返済をしたい場合には、ネットバンキングでも窓口でも可能。その際の手数料が無料という点も魅力です。
3-2-4:JAバンク教育ローン
農家の味方として地名度も高いJAが運営しているJAバンクが提供している教育ローンです。
JAとは、Japan Agricultural Cooperativesの略で日本における農業協同組合のことです。美味しいお米や野菜を提供しているJAは日本人なら誰もが知っています。
しかし、教育ローンの制度は農家の方しか利用できないという物ではりません。ただし、最初に組合員になる申請(料金:3,000円)が必要な点が、他の組織と違うところです。また、大きな特徴とて金利の設定が地域により異なる点です。借入金額や住居地などで金利等が変わってくる為、一度は窓口でしっかりと説明を聞く事が大事です。
この他にも各銀行では、それぞれ特徴のある教育ローンを展開しています。
用途についても範囲が様々ですので、最初からこれだ!と決め打ちせず複数の商品を比較した方がいいでしょう。その為には、必要になるまで少し余裕をもって検討、比較していきましょう。
4:教育ローンの必要性
ここまでで、教育ローンの概要はご理解いただけたと思います。
では、必要か否かという質問ですが、活用できる制度は活用した方がいい。というのが、答えになります。
実際には、学資保険に加入しているが、いざという際に費用が積み立てでは不足していた。などの話もよく聞く話です。また、そもそも学資保管に加入していない場合などは、進学の都度発生する費用が家計を圧迫してしまう場合もあります。十分な貯蓄がある方には、不要なモノになりますが進学や大学生活を送る際の仕送りなどが厳しい場合には、活用していきたい制度になります。
教育ローンは、比較的金利が安い事も魅力ですので、活用する場合にはできるだけ利用用途が広いモノを選択する方がいいといえます。進学にしか使えないという場合には、県外に進学する際の引越しなどの費用には貯蓄を使わなければいけません。
しかし、利用用途が幅広いとこうした出費にも対応できるという事です。前述通り、すべてのご家庭で教育ローンが必要という事ではありませんが、活用したい場合にはぜひ、詳細な内容を確認して上手に利用してください。
5:教育ローンの注意点
教育ローンの注意点は、なんといっても「返済」に関して。
奨学金の場合には契約者(返済者)は進学をする本人です。その為、学校を卒業してからの返済開始となります。
ただし、教育ローンの場合には、契約者が両親などになる場合があり契約に応じては、卒業前から返済が開始する事も少なくありません。支払いを開始する時期は異なりますが、必要な事は「返済額」です。どうしても必要な金額であったとしても「返済」ができない事態は避けなければいけません。
その為には、必要な金額と返済のバランスをしっかりと考えること。当たり前ですが、必要な額だけに着目している事も少なくないのが現状です。
こうした事を避ける方法は、1つだけです。しっかりと計画をすること。
単純なようでこれが、本当に必要なのです。実際に、返済がスタートしても返済できない。という事はくれぐれも起こさない様にしていきましょう。同時にできる方法としてあるのが、「併用」という考え方です。
例えば、奨学金と教育ローンを併用するなどです。
奨学金は第一種の審査に合格すれば返済は不要になります。日々の努力により、こうした制度を利用できるとすれば教育ローンで借りた金額を繰り上げ返済する事などもできます。このような工夫は、学校独自の奨学金制度を活用する事でも可能です。これらには、すべて成績や受講態度など学園生活を過ごす中での状況が決め手になります。こうした方法を活用できる様に、日々の学園生活を意識的に過ごす事も大事です。
6:まとめ
ここまでの内容は、如何でしたか?教育、勉学にはどうしても多少のお金が必要になります。
そのお金は、貯蓄をして準備をする方法もありますが、資格をとってスキルアップしたいという思いと、貯蓄をしてから勉強を開始するタイミングが同一とは限りません。意欲がある際に、着実にスタートさせる方法として「教育ローン」は有効な選択肢となります。
ただし、「教育ローン」ありきで全てを決めていく事にはリスクがあります。
今回ご紹介している内容の通り、「教育ローン」は「ローン」です。
つまり、返済が必ず必要であるという事をくれぐれも忘れないでください。前項で記載している注意点で同様の内容になるので、ここでは割愛をしますが十分な計画を持つ事を改めてお願いします。
現在では、子供の進学(大学や高校)だけに教育ローンが活用される時代は終わっています。この記事をご覧いただいている方もその周囲の方も何らかの資格取得を目指して勉強されている場合も多いのではないでしょうか?実際に、数年前に比べて資格取得の勉強をする方は年々、増えてきているのが実情です。資格を取得する事で昇格する場合もありますが、資格を取らなければ仕事ができないという事もあります。
それだけではなく、自分自身のスキルアップの為、または転職の為にというニーズもあります。必要の度合いにもよりますが、自分自身の成長の為、そして、知識がある証明として資格認定試験を受ける人が多くなっている証拠でもあります。
実際に社会人となり、こうした資格の重要性を痛感した方も多いのではないでしょうか?「自分には知識がある」と口にすることは簡単ですが、それを証明する物としての資格取得がいま人気なのです。「人生は一生勉強」といわれる様に、常に学び続ける人には、何とも言えない魅力があります。
この様に誰もが学びを開始できる為に活用して頂きたいのが「教育ローン」です。少し話が遠回りをしていますが、実際に「教育ローン」を使う事で金銭的な側面で諦めていた学びを開始できる為、魔法の様な選択肢でもあります。その使い方や、制限についてはすでにご紹介した通りですがこれらをクリアしているのであれば、一度具体的に検討をして頂きたいと思います。学びは自分の一生の宝になります。諦めるのは簡単ですが、今一度、自分にとって必要な学びについて考えてみては如何でしょうか?大人になり憧れの大学に通うなんて素敵な事も実現します。資格を取り、会社の中でステージアップする。まだまだ、自分の未来は形作れるものです。
ぜひ、「教育ローン」を活用し、そうした夢を実現させてください。そうしたお手伝いが、この記事で出来ればとても嬉しく思います。ぜひ、今から新しい学びをスタートさせましょう。そして、今までとは違う自分への扉を開きましょう。ご健闘を!