生命保険の加入条件とは?保険会社の審査や告知とはどんなもの?

記事監修者紹介
松葉 直隆
大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。
その後、2016年6月より保険ブリッジの記事監修を務める。

そろそろ生命保険に加入しようかと考えているけれど、健康面に少し不安があって、加入できるかどうかわからないと思っていませんか?

生命保険の加入条件とはどのようなものなのでしょうか。

加入の際に必要な告知と保険会社の審査についても詳しく説明しますので、今まで健康面で諦めていた方や、審査内容が解らず不安を覚えていた方でも、この記事を読んで安心して保険を申し込めるようになっていただければと思います。

この記事をざっくり言うと…
  • 生命保険とは、加入者同士の助け合いで成り立つ相互扶助制度。
  • 相互扶助で成り立っている生命保険は、リスクが高い人は加入できないこともある。
  • 生命保険の加入は持病がなくとも、肥満・職業・妊娠の有無などによって、加入ができなかったり条件が厳しくなったりすることがある。
  • 保険相談を検討するなら、店舗型では保険見直し本舗、訪問型では保険見直しラボといった無料相談サービスがおすすめ。
  • どこに相談するか迷う人は、平均業界歴11.8年のベテランFP揃いで取扱い保険会社数も30社とトップクラスの保険見直しラボ無料相談をおすすめします

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生命保険と加入条件

生命保険会社は、契約者から保険料を集め、集めた保険料を運用しながら、契約者に万一の事が起こった際には、保険金や給付金を支払うという事業を運営しています。

ただし、生命保険という制度を利用するためには条件があって、誰でも契約出来る訳ではありません。

まずは、その制度としくみから生命保険に加入できる条件とは何かを見てみましょう。

生命保険は助け合いで成り立っている

生命保険は、加入者同士の助け合いで成り立つ相互扶助制度です。

病気やケガというものは人生の中で無いに越したことはありません。

ただ、不幸にして病気やケガに見舞われると、急な出費に悩まされることになります。

その大きな負担を回避するために生まれたのが生命保険です。

保険会社が大勢の契約者から集めた多額の保険料は、病気やケガにあった一部の契約者に支払われます。

個人としてはリスク回避のために保険に加入しますが、保険制度の趣旨としては多くの人の保険料でリスクを被った人の救済を行おうというものになっています。

生命保険に加入できないケースも

リスク回避のための生命保険は、リスクの高い人は加入できないことが多いです。

それは、病気やケガのリスクの高い人が集まってしまうと、全契約者の保険料ではリスクに遭った人全員への給付が賄えなくなってしまうからです。

これでは、相互扶助を趣旨とする保険制度が成り立たず、万一のリスクに備えて保険に加入する意味がなくなってしまいます。

そのため、多くの人の相互扶助の精神を維持するために、加入者が病気やケガをするリスクを平準化する必要があります

従って、病気やケガのリスクの高い人は保険会社から契約を断られることがほとんどです。

生命保険の引き受け基準って?

生命保険の加入者のリスクを平準化するために、保険会社では引き受け基準を設け、加入できる人とできない人を審査します。

基本的に健康な人同士で助け合うというのが生命保険のしくみの前提なので、保険会社では契約前に告知や審査によって、リスクが高すぎる人でないかを調べます。

リスクが高いかどうかは、加入希望者の健康状態や既往歴、危険な職業に従事していないかなどで判断しているようです。

それでは、具体的にはどのような状態だとリスクが高いと判断されるのでしょうか?

病気でないけど生命保険に加入できる?

生命保険は、現在、病気でなくても加入ができないことがあります。

万一に備えて生命保険に加入したいが、今の自分の健康状態に不安があり、加入できるのか気になっていませんか?

以下、具体的なケースをあげて説明していきます。

肥満

肥満とは一般的にBMIによる指標が参考にされており、25以上で肥満と判定され、30を超えるようになると健康上のリスクが高いとみなされるようです。

BMIの計算式は以下になり、18.5~25の範囲が正常とされています。

BMI = 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

生命保険を契約する前には告知書というものを提出するのですが、そこで身長や体重を聞かれ、肥満度だけでなく痩せすぎでないかも問われます。

それは、標準体型からあまりにかけ離れていると病気やケガになるリスク要因が高いと判断されるからです。

事実、肥満体型の方の生活習慣病の罹患率は高く、また、体が加重な体重を支えきれずにケガをしやすかったり、過負荷のために運動器官系の病気が起こりやすいといったこともあります。

また、過度の痩せすぎは病気に罹っているために一定の体重が維持できないとも疑われます。

病気でなくても、肥満のように医学的に標準からかけ離れている状態にある、ということはリスクが高い=保険金の支払い率が高くなると判断され、加入が断られることが多いです。

職業

普通の人に比べて危険性の高い職業についていると、リスクが高いとみなされ、保障が制限されたり、加入自体が認められないことがあります。

危険物や重量物を扱ったり、水上や水中、高所、高電圧、密閉された地下、高熱を発するなかで作業をする仕事、車の運転を主とする仕事、各種の競技者、大型動物を扱う仕事、格闘行為を伴う職業…。

これらは、一般的な職業に比べどうしてもケガ(病気)をするリスクが高くなります。

上記の職業に就いていても生命保険への加入が断られることは少ないようなのですが、厳しい条件がついたり、保険料が割増となったり、保障の金額が低く抑えられるということが大半です。

具体的な職業をあげるならば、

生命保険に加入する際、厳しい条件がつく場合が多い職業
  • 大工・とび職
  • 爆発物や高電圧設備を扱う仕事
  • 消防士、警察官、自衛官
  • 各種運転手(パイロット、タクシードライバー、トラック運送)
  • ダイバー

無職

無職の人は、保険に加入できないことになっています。

というのは、生命保険は予期せぬケガや病気で、現在の生活水準を維持できない事態を避けるために加入するものだからです。

通常、無職とは現在の生活水準が維持できている状態とはいえません。

さらに、生命保険は保険料収入で維持されており、保険料の支払いが難しい人の加入は制限したい、といった意図もはたらきます。

しかし、仕事についていなくても資産がある方や自営業などで一定収入のある方、主婦や同居の子が被保険者となるとき、定年退職者や年金生活者にあたる方は、保険料の払い込みが十分可能とみなされ生命保険の加入ができます。

妊娠

妊娠は病気ではありませんので、生命保険に入ることはできます。

ただ、妊娠・出産は女性にとって大変負担がかかる行為です。

妊娠中は免疫が下がりやすく感染症にかかりやすくなったり、妊婦に独特の妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病にかかる人も多いです。

出産時には帝王切開などの異常分娩になる方もかなりの数に上ります。

妊娠中に保険に加入したい場合

妊娠や出産時は特別な医療処置が必要な事態におちいるリスクが普通の人に比べると格段に高く、妊娠中の方は保険会社の審査を受け、条件付きの契約になる可能性がとても高いです。

帝王切開手術での出産のほか、妊娠・出産に伴う疾病は不担保(保障されない)になるのは通常のこととなっています。

また、不担保期間も1~5年や、一生涯にわたるなど、期間もいろいろ設定されることがあります。

できるなら出産後に改めて申し込みするほうがいいでしょう。

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持病がある場合は生命保険に加入できるのか

持病のある方は保険会社にとってはリスクが高いため、生命保険に加入しにくいのは確かです。

現在治療中の病気を抱えている方は、場合によっては病気の悪化や合併症を起こす危険があり、保険料の支払いを受ける可能性が高くなる=加入者間の公平性の原則に反すると判断されるためです。

ただし、病気があると診断を受けても、病状の内容や投薬の内容によっては問題なく加入ができるケースも多くあります。

それは現在の病状が安定的していて、通常の人とほとんど変わりないリスクであると保険会社が判断した場合です。

よくある事例を以下にご紹介します。

各種の生活習慣病

健康診断などで高血圧、高脂血症、高尿酸血症と診断されていても加入できることもあります。

服用中の薬の種類や現在の病状(医学的な基準値の範囲内に収まっている)により、一般的な生命保険に健康体の方と同条件で加入できる可能性が高いです。

こういった生活習慣病の場合は通院して治療を受けているかどうかより、基準値内にコントロールできているかが重視されます。

前項に述べたとおり、安定的に推移していればリスクが通常の方と同程度と判断されるからです。

ただし、合併症(の危険性)のある病状の方は、健康状態が悪化する=さらなる治療を受ける=給付金の支払いリスクが高くなるため、一般的な生命保険への加入はできません。

そのため、合併症が予想される病気の方、一例をあげると、糖尿病の方は一般の生命保険に入るのは難しいでしょう。

体の特定部位に関する病気

現在完治しているものの、特定部位に既往症があるという方や、治療中であるという方であっても、特定部位不担保という条件で生命保険に入ることができます。

特定部位不担保とは、病気のあるもしくはあった体の部位を生命保険の保障の対象外とすることになります。

病気のある部位の治療リスクは普通の人に比べ高くなりやすいため、そのリスクを外すことで一般の人との公平性を確保しようとするのです。

例えば、目の手術をした方は眼球および付属部位が特定部位不担保となったり、胃潰瘍の既往歴のある人は胃や十二指腸が特定部位不担保となったりします。

この特定部位不担保には期間の設定があり、年単位で設定されることもあれば、加入の全期間にわたって対象外とされることもあります。

これは保険会社により諸条件が異なることがあるため、審査の結果、生命保険に加入自体ができなかったり、反対に特定部位不担保がつかずに加入できるといったこともあります。

うつ病

うつ病のような精神疾患では生命保険に加入できません。

また、うつ病の治療を終え、完治したといわれた方も生命保険の加入が難しくなっています。

といいますのも、自己の生命・身体に影響を及ぼす可能性のある病状の方がいるからです。

自己の生命に危機を及ぼしたり、ケガを与えかねない行動をする可能性の高い方に、保証を行っていくのは保険のシステムの根幹を揺るがしかねません。

また、生命保険に加入する前の告知で『過去5年以内に「保険会社が指定する病気・症状」で、医師の診察・検査・治療・投薬を…(以下略)。 』といった項目があります。

うつ病は上記の保険会社が指定する病気・症状にあたり、最低5年は生命保険に加入できないものとお考え下さい。

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持病がある場合に加入できる生命保険

これまでの説明してきた通り、持病を抱えていても生命保険に加入はできます。

病状によりますが、一般の生命保険のほか、条件つきの限定告知型や引受基準緩和型加入条件があまりない無選択型(無告知型)があり、これらの保険に加入することができます。

それぞれに特徴がありますが、メリットやデメリットを検討して加入するかどうかを判断しましょう。

では、各保険の内容を詳しくみていきましょう。

限定告知型

限定告知型の保険は、一般の保険に比べ健康状態の告知項目や医師の診査が限定されており、持病などで一般の生命保険に加入を断られた方でも加入できる可能性の高い保険です。

一般の保険の場合、『過去5年の病気やけがの入院・手術』について告知が必要ですが、このタイプの保険の場合は「過去2年」分についての告知となります。

ただし、がんに関する項目は一般の保険と同様に「過去5年分」です。

限定告知型の保険のメリットとしては持病が悪化しても保障が受けられること(加入前に要治療診断を受けたものを除く)、死亡保障が受けられて葬儀費用も賄える点です。

限定告知型は契約期間のある定期保険のほか、終身保険、医療保険など多くの生命保険で販売されています。

限定告知型保険の注意事項
加入条件が緩い分、一般の保険に比べ保険料の設定が高くなっています。
あわせて読みたい
医療保険の加入率ってどのくらい?年齢別・世帯年収別などのデータを紹介

引受基準緩和型

引受基準緩和型は、限定告知型よりもさらに健康状態の加入条件が緩和されている保険です。

限定告知型との大きな違いは、うつ病など精神系の疾患の既往歴があっても加入できる可能性があり、また、限定告知型で加入できない持病のある方も加入しやすくなっているところです。

こういったタイプの保険が設けられているのは、同程度のリスクのある人をまとめることでリスクを平準化し、給付金支払いの公平性を担保することで、相互扶助のしくみである保険制度を運用していこうという意図があるのです。

引受基準緩和型は持病の悪化による保障(加入前の要治療分を除く)や、終身保険(死亡保障)、医療保険(入院・手術時の保障)がありますが、加入基準がゆるい分、保険料が高めになっています。

引受基準緩和型はどちらかというと、次項の加入条件がほとんどない無選択型(無告知型)と、通常の生命保険の中間にあたる保険とイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。

無選択型(無告知型)

無選択型(無告知型)は医師の診査や告知なしで加入できる、基本的にだれでも加入できる生命保険です。

ただし、リスクが高い人でも加入できるため、一般の保険より保険料が2倍程度高くなるうえ、加入できる年齢や保障期間にも制約があります。

また、保険料の払い込み期間は終身型、保障期間は定期型なのが一般的です。

保険金の支払い条件も厳しく設定されており、契約後2年以内の死亡では払込済みの保険料に相当する金額までの支払い額になったり、加入期間が長くなるほど保険料の支払額が保障額を大きく上回ったりします。

ほかに、通常は保険の加入期間が長いほど解約返戻金の返戻率が上がるものですが、無選択型の保険の場合は加入期間が長いほど返戻率が低下していきます。

場合によっては、加入せずにそのまま貯蓄したほうがよいこともあります。

無選択型は保険料が高く、保障範囲も限定的なうえ、様々な不利な条件もあるので加入には慎重を期したほうがいいでしょう。

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生命保険の審査とは

生命保険の契約に必要な重要事項を伝えるため告知を行いますが、この内容が保険の加入にあたって問題がないかどうか、保険会社が審査を行います。

保険会社が行う審査は主に3つあります。

保険会社が行う審査
  • 加入者の健康状態
  • 危険な職種に従事していないか
  • 不正利用を目的としていないか

審査の期間は通常1週間から2週間程度です。

保険会社の審査基準に適合しないと生命保険の加入が断られたり、条件付きの保障内容になることがあります。

ただし、各保険会社によって基準が異なっているため、ある保険会社では加入を断られても別の保険会社では問題なく加入できるということがあります。

健康状態の審査

健康状態の審査は生命保険の加入前に必ず受けるもので、基本的に告知書をもとに行われます。

保険会社は加入希望者が前項の加入基準に沿った、保険金支払いのリスクが高い人でないかを審査します。

告知の内容や契約内容(高額な死亡保障など)によっては、医師による診査(対面による告知)や健康診断書の提出が必要になることがあります。

告知をもとにした審査結果により、条件付きの加入措置を受けることがあります。

職業の審査

一般の職業に比べて危険度の高い職業に従事している方の場合、条件付きの加入になったり、ときには生命保険の加入を断られたりすることがあります。

具体的な例は既に説明しましたが、危険度の高い職業についている方は、保険料負担の公平性を考慮して、一般の職業についている人より保険料や保証金額で差をつけていることが多いです。

あまりにリスクが高いと判断されると加入を断られることがありますが、現在そういったケースは少なくなっています。

また、保険支払いのリスクの高さとは違いますが、日本の法令により暴力団のような反社会勢力に属している方は保険契約を断られます。

倫理上の審査

生命保険の審査には不正利用防止のためのものもあります。

生命保険はその性質上、払込んだ保険料よりも多額の保証が受けられることがあります。

そのため、保険金目的の不正利用を防止するために、契約者の収入や資産に比べて高額の保障でないかも審査しています。

まれなケースですが、高額すぎる保険だと判断された場合、保険会社で契約を見送ったり、制限をかけることがあります。

収入のない無職の方もこれに抵触する恐れがあり、保険の加入は原則見送られます。

生命保険の審査に必要な告知とは

生命保険の審査に必要な告知は告知書もしくはホームページの手続き(告知)画面によって行い、契約者や被保険者の健康状況や職業、収入状況を申告します。

誤解しやすいのですが、生命保険の営業員には告知の受領権がありませんので、口頭で上記の状況を伝えていても無効です。

口頭での告知受領権は保険会社が指定した医師に限られており、指定の医師の診査時に伝えます。

告知書の概要

生命保険の加入者は、保険会社が加入の審査に必要な事項、例えば自らの健康状態や職業、収入の状況などを告知書で伝えます。

生命保険の契約者や被保険者は、保険会社が契約内容を引き受けするかどうかの判断材料となる、契約上の重要な事項を伝える義務があるのです。

ただ、一般の人には契約上ふさわしい重要事項が何であるか判断は難しいので、保険会社が指定した事項を告知書のなかで回答するかたちをとります。

告知書では現在の状況をありのままに正確に伝えましょう。

告知書のなかで不明点や申告方法がわからないときは、保険会社のカスタマーセンターなどの窓口で案内してもらえます。

告知書の主な質問事項

保険契約に必要な重要事項を保険会社に伝える手段となる告知書は、会社によって質問の文言が違っていたり、尋ねられる項目が会社によって増減することがあります。

質問の内容はYes/Noで答えられるものが多いですが、職業や収入などは記入を行います。

告知書で聞かれる主な質問の例
  • 被保険者の職業
  • 最近3ヵ月以内に医師の診察・検査・治療・投薬をうけたことがありますか
  • 過去2年以内に健康診断・人間ドックで異常の指摘(経過観察や再検査、要治療)をうけたことがありますか
  • 過去5年以内に手術や入院をしたことがありますか
  • 過去5年以内に初診から終診までの期間が7日間以上にわたる医師の診察・検査・治療・投薬をうけたことがありますか
  • 女性の場合)現在妊娠していますか

あらかじめ知っておくと、風邪を最近引いたばかりなのに生命保険の加入手続きをしてしまうような無駄をしなくて済みます。

審査結果が悪くてもがっかりしないで

審査の結果、謝絶(保険会社が契約を引き受けしない)や条件つきになったとしても、保険会社によっては審査や診断書の提出で再審査を実施するケースがあります。

また、あいまいな告知内容ですと、当該リスクの程度が測れない =  判断できないリスクは回避が上策と考える保険会社にとっては謝絶の回答になる可能性があります。

謝絶後に再申し込みすることはなんら問題ありませんので、告知書の内容を詳しく記入したり、補助となる資料を用意することで、審査内容が変わる可能性があります。

そして、審査基準は保険会社によって違いがありますので、1社で謝絶されても他社では加入できたということもよくあります。

審査結果が良くなかったとしても、再審査を受けたり、他社を検討するようにしましょう。

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告知義務違反

告知義務違反とは、故意もしくは重大な過失により、事実を秘匿して告知しなかったり、事実でない告知をする行為です。

告知義務が加入者に課せられるのは加入者間の公平性を担保するためです。

生命保険は相互扶助の制度にのっとり運営されています。

一部の加入者が健康状態を偽り、保障をより多く受けるようになってしまうと、保険会社の負担が高くなってしまいます。

それは保険料のアップというかたちで加入者に転嫁されたり、生命保険の運営が厳しくなる事態に発展する可能性もあります。

それを防ぐため、保険の加入者が告知義務違反をした場合、保険契約を解除したり保険金の支払いを行わない処置がとられることになります。

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告知義務違反で何が起こるのか

告知義務違反が保険会社に発覚すると、保険会社には契約の解除の権利が生じます。

告知後2年を超えると解除権はなくなるのが通例と思われていますが、裁判では2年を過ぎた後でも告知義務違反が認められた例があります。

また、保険法では契約締結から5年経過した場合、保険会社の解除権が消滅するとあります。

5年という長期間の間、何事もなければ通常の人と変わらないリスク状態にあると判断されるようです。

ただし、告知義務違反は保険制度を覆しかねない行為なので、年数が経過すればいいというものではありません。

いずれにしても、故意であれ、不用意であれ不実の申告をして保険に加入すること、つまり、保険会社からしてみれば事実と違うことを元に契約をするということは、他の多くの善良な加入者の手前、できないということです。

告知義務違反が発覚するきっかけ

保険会社が告知義務違反を感知するきっかけは、加入者が告知書を提出するときと、保険会社に保険金の支払い請求をしたときが多いです。

告知書に不審点があり保険会社の審査で虚実を調査されて発覚したり、保険金請求時の診断書にて加入時点に病気であった事実が指摘されたため、告知義務違反が判明するということがあります。

また、加入当時罹患していた病気が保険金支払い時に完治しており、保険支払いの対象とは別の病気だったとしても、告知義務違反として取り扱われ、その後の契約に重篤な影響(契約解除や厳しい条件の付与)が出ることがあります。

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うっかり告知義務違反をした場合どうするか

告知義務違反をするつもりはなくても、後になって事実を告知していなかったことに気づいたら、早めに保険会社に連絡しましょう。

例えば、多忙で健康診断を受けたのを忘れており、結果も未開封のままにしていたものが実は要検査になっていたというケースや、たまに眠れないのは病気だとの認識がなく、病院から処方してもらった薬を常備薬感覚で保管しているケースなどがあります。

自分が告知義務違反をしていると気づいたらどうしたらいいのでしょうか。

告知後まもないころで、入金手続きが済んでいないなら、告知漏れ分の追加告知を行います。

契約後、健康な状態のまま2年間経過するとそのまま契約が継続となることもあるようですが、そうともいいきれません。

告知漏れした事項に関連する病気にかかった場合、契約が破棄になる上、保険金の支払いがされない可能性が高いです。

また、全く関連性のないケガや病気になった場合、保険金の支払いが行われる可能性はありますが、その後の契約が解約となることがあります。

いずれにしても、早めに事情を話して保険会社の判断を待つ必要があるでしょう。

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まとめ

生命保険の加入条件について説明してきました。

生命保険には病気でなくても職業や肥満、妊娠をしているかなどによって、加入時に条件がつくことがあります。

持病のある方は条件つきの限定告知型や引受基準緩和型、無選択型(無告知型)の保険に加入することもできます。

生命保険の加入時には告知書をもとにした審査があり、事実を隠したり虚偽を申告すると告知義務違反に問われ契約が解除されますので、しっかりと正確に記入を行いましょう。

忙しいからと契約をおろそかにしていると、いざというときに困ります。

長年つき合うことになる保険の契約は、営業の人に言いなりのままでなく、車や家など大きな買い物をするのと同様な慎重さをもって契約するようにしましょう。

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