自動車保険の『いくらが正解?』問題!徹底解説いたします!

万が一のことを考えると、強制保険(=自賠責保険)だけでは、なんだか、心もとない・・・

でも、いざ、任意保険(=一般的な自動車保険)にも加入しようとすると、途端に、さまざまな疑問が浮かんできますよね!

「いったい、いくらが正解?!」

誰しも、直面する、「自動車保険、いくらが正解」問題。

ここは、少し落ち着いて、順序立てて考えてみませんか?

そうすれば、きっと、しっくりくる自動車保険がみつかるはずです!

今回は、自動車保険の中でも、とくに混乱してしまいがちな、人身傷害保険や搭乗者傷害保険、車両保険のつけ方などもご紹介していきます。

是非、参考にして、ぴったりな自動車保険をみつけてくださいね!

1.自動車保険の考え方

悩む男性

自動車保険には、加入することが、法律によって義務づけられている自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)と、自由意志で加入することができる自動車保険(=任意保険)の2つのタイプがあります。

加入が義務づけられている自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)は、強制保険(法律によって加入することが強制されている保険)とも言われています。

強制保険の場合、保険料は、普通自動車か、軽自動車で、金額に違いがみられますが、おおむね、1年間(=12カ月)に払い込む保険料は、1万5,000円ほどです。

また、自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)では、補償される内容も、とても、シンプルです。

もしも、自動車を運転している時に、自動車事故をおこしてしまい、同乗者を含めた、自分以外の他の誰かに、ケガを負わせてしまった時に、治療費や、休業補償費、あるいは、万が一の時の障害保険金や、死亡保険金が支払われる仕組みになっています。

ただし、それぞれの保険金の金額には、限度額が設けられています。

たとえば、休業補償であれば、1日につき、5,700円を限度に支払われ、ケガの場合の慰謝料(事故による精神的・肉体的な苦痛に対する補償)は、1日につき、4,200円を限度に支払われます。

その他にも、入院や通院にかかった費用や、診断書の作成費用など、こういった費用も含めて、ケガの場合の保険金額は、120万円まで、後遺障害が残った場合であれば、慰謝料も含めて、4,000万円まで、死亡保険金は、慰謝料も含めて、3,000万円までを限度として、支払われます。

これに対して、任意保険(=自由意志で加入できる自動車保険)では、お相手の方に対する補償だけでなく、事故によって、何か他の人の所有物を壊してしまった場合や、ご自身のケガや、運転しているお車に対する補償も備えることができます。

たとえば、自動車を運転中に、あやまって、建物の壁やブロック塀などを壊してしまった場合、自賠責保険で、補償を受けることはできませんが、任意の自動車保険であれば、修理にかかる費用などをカバーすることが可能です。

一般的には、任意保険(=自由意志で加入する自動車保険)は、自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)でカバーすることが出来ないお車の修理費用や、万が一の時の負担を少なくするために加入します。

また、自動車保険でよく耳にする示談交渉サービス。

示談交渉サービスも、自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)にはありません。

自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)では、自動車事故を起こしてしまい、誰か他の人にケガを負わせてしまった場合に限って、お相手の方への補償として、保険金が支払われることや、また、支払われる保険金の金額にも、限度額が設けられていることもあって、示談の必要性がないと解釈されています。

しかしながら、自動車事故の多くでは、幸いにして、誰もケガをした人がいない場合であっても、事故によって自動車が走行不能になったり、修理するための費用が必要になることがあります。

誰もケガをした人がいない自動車事故は、物的損害事故(モノだけが壊れる事故、略して、物損事故)と言われています。

物的損害事故(=物損事故、モノだけが壊れる事故)ようなケースでは、お相手の方と、双方で話し合いをもって、事故に対する責任の割合を過去の判例に基づいて決め、責任の割合に応じて、負担する金額を決めることになります(責任の割合や、割合に応じた負担金額を決める話し合いのことを、「示談」と言います)。

自動車保険に加入している場合であれば、事故の当事者同士が直接話し合いをすることなく、保険会社を通じて、双方が負担する金額の割合について、話し合いがなされます。

話し合いの結果、決定された金額に異議がなければ、そのまま保険会社を通じて、受け渡しすることやや受け取ることが可能です。

また、自動車事故では、事故の責任の割合の大小にかかわらず、損害賠償金を支払う側を、加害者と言い、受け取る側を、被害者と言います。

お相手のいる自動車事故では、双方ともに、加害者・被害者であることも、多く見受けられます。

刑事事件の被害者・加害者のイメージとは異なっていることにも、少し、注意しておくとよいかもしれません。

1.1自動車保険の保険料

強制保険である、自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)の保険料は、おおむね、次のようになります。

12カ月
契約
13カ月
契約
24カ月
契約
25カ月
契約
36カ月
契約
37カ月
契約
自家用乗用自動車 13,410 14,090 21,550 22,210 29,520 30,170
軽自動車 13,210 13,870 21,140 21,780 28,910 29,550

(本土用、単位=円)

一方、任意保険(=自由意志で加入する自動車保険)の保険料は、自動車の型式や、補償を受ける人の範囲、運転者の年齢、事故歴の有無、運転免許証の色など、さまざまな要素を加味して、保険料の金額が決められています。

年間に払い込みむ保険料の金額は、1万円ていどから、場合によっては、数十万円に及ぶなど、保険料の幅が広いことも、特徴的です。

とくに、年齢によって、保険料は、大きく、異なっています。

たとえば、10代から20代前半の方では、年間の保険料が、10万円から20万円になるなど、他の年代に比べてると、ぐっと割高に設定されています。

一方で、30代から50代の方では、10代から20代前半の方の保険料の1/3ていどなど、割安になる傾向がみられます。

自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)には、通常、自動車ディーラーや代理店を窓口として、損害保険会社や共済組合を通じて加入します。

加入先や加入する方法で、保険料が変わることはありません(ただし、12カ月よりは24カ月や、36カ月など、長期間の保険料を一括で払い込むことで割引きを受けることができます)。

一方、任意保険(=自由意志で加入する自動車保険)は、保険会社や、加入方法(インターネットを経由するか、自動車ディーラーや、代理店を利用するか)によっても、保険料に違いがみられます。

2.自動車保険のあらまし

白い車と女性

私たちには、もし自動車事故を起こしてしまった時に、法律上の責任を問われることがあります。

法律上の責任のことを、「損害賠償責任」と言います。

「損害賠償責任」は、民法によって、「不注意から他人に損害を与えてしまった時には、損害を金銭に換算し、その金額を賠償しなければならない」(民法709条)と定められている、非常に、重い責任です。

自動車事故の場合、軽い接触事故などであれば、お相手のケガも軽傷ですむこともあります。

そういったケースであれば、お相手の治療費や、慰謝料などの損害賠償金を、自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)の限度額の範囲内でまかうことも可能でしょう。

しかしながら、死亡事故などの重大事故であるような時、損害賠償金には、治療や入院にかかる費用や、慰謝料以外にも、逸失利益(働いていれば、得ていたであろう金額)が加算されることがあります。

このため、場合によっては、損害賠償金の金額が、数千万円~数億円になるなど、高額になることが、決して、珍しくはありません。

また、重大事故をおこしてしまった場合、自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)の限度額(3,000万円、死亡保険金、4,000万円、高度障害保険金)ではまかないきれないことが、容易に予測されます。

このような時に、経済的な負担をカバーするものが、任意保険(=任意の自動車保険)です。

任意保険(=任意の自動車保険)には、大きく分けると、お相手の方に対する補償(「賠償責任保険」と言います)、ご自身についての補償(「傷害保険」と言います)、ご自身のお車についての補償(「車両保険」と言います)の3つの保険から成り立っています。

2.1賠償責任保険

自動車事故では、誰かケガをした人がいる事故のことを、人的損害事故(=人身事故)と言っています。

通常、自動車事故は、誰もケガをした人がいなければ、物的損害事故(=物損事故)、ケガをした人がいる場合であれば、人的損害事故(=人身事故)と、2つのうちのどちらかのケースに振り分けられます。

人的損害事故(=人身事故)では、自分以外(お相手の方や、車に同乗している人)のケガをした時の治療費や、入通院にかかる費用、仕事を休まなければならなくなった時の休業補償や、慰謝料などが、損賠賠償請求の対象になります。

このような、「ヒト」に対する損害賠償をカバーする保険のことを、「対人賠償責任保険」と言います。

強制保険である自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)は、「対人賠償責任保険」のひとつです。

一方、自動車事故での物的損害は、お相手の方の車や、他の人が所有している物を壊してしまった時にかかる修理費用、買い替えにかかる費用などが、損害賠償請求の対象になります。

このような、「モノ」に対する損害賠償をカバーする保険のことを、「対物賠償責任保険」と言います。

任意の自動車保険の「損害賠償責任保険」は、「対人賠償責任保険」(=略して、対人)と、「対物賠償責任保険」(=略して、対物)の2つの保険から、成り立っています。

「対人賠償責任保険」(=略して、対人)は、自動車損害賠償責任保険(=自賠責保険)の補償の上積み分として機能します。

2.2傷害保険

「対人賠償責任保険」や、「対物賠償責任保険」は、お相手の方や、第三者に対する補償ですが、ご自身(同乗者も含め)のケガや休業補償に備える自動車保険のことを、「傷害保険」(「人身傷害保険」や、「搭乗者傷害保険」)と言います。

任意の自動車保険は、「損害賠償責任保険」(「対人賠償責任保険」+「対物賠償責任保険」)と、「傷害保険」(「人身傷害保険」や、「搭乗者傷害保険」のいずれか一方、または、両方)の組み合わせで、補償を考えていきます。

また、「傷害保険」(「人身傷害保険」や、「搭乗者傷害保険」)は、他の保険(医療保険や生命保険)と補償が重複しやすいので、注意しておくとよいでしょう。

ただし、ご自身の休業補償は、一般的な医療保険や生命保険でまかなうことはできません。

自動車事故が原因の休業補償は、「傷害保険」の「人身傷害保険」であれば、備えることができます(ただし、「傷害保険」であっても、「搭乗者傷害保険」では、休業補償はまかなうことができません)。

「人身傷害保険」は、車外(自動車を運転していない時)を補償するタイプと、車中(自動車を運転している時)を補償するタイプの2つのタイプから選択することができます。

車内(自動車運転中のみ)を補償するタイプを選ぶと、保険料を抑えることができます。

2.3車両保険

ご自身の車への補償は、任意の自動車保険の中の、「車両保険」で備えることができます。

通常、お相手のいる自動車事故であった場合、ご自身のお車の修理費用などは、相手方に請求することができます。

ただし、自動車事故の損害賠償の金額は、事故における責任の割合に応じて計算されます。

たとえば、仮に責任の割合が40%(相手側):60%(こちら側)であった時、車の修理費用に40万円かかった場合、修理費用の40%にあたる16万円がお相手の方から支払われる金額になり、残り24万円は持ち出しになります。

この時、自動車保険の車両保険に加入していると、持ち出しをする必要がなくなります。

また、自動車事故以外にも、盗難や、あて逃げ(相手がわからない事故)などの被害に遭われた時や、自然災害(台風による水害や、暴風被害)による修理費用や、買い替え費用などもカバーすることができます。

ただし、免責金額(5万円や、10万円など)や、免責される条件(地震や、地震による津波、火災など)がありますから、注意するようにしておきましょう。

3.21歳未満の自動車保険って?

肩を組む若者

任意の自動車保険には、運転する人や、運転しているお車が、どれくらい自動車事故をおこしやすいかといった、自動車事故に対するリスクが、保険料に反映される仕組みがあります。

たとえば、同じ自動車であっても、安全装置のある自動車と、安全装置のない自動車では、前者のほうが、事故をおこす確率が低いと判断されるため、安全装置のある自動車の保険料は、割安に設定されています。

また、スポーツカーと、ファミリータイプのコンパクトカーでは、スポーツカーの方が、割高な保険料が設定されています。

その中でも、最も事故リスクとして重要視されているものが、「運転する人の年齢」です。

各保険会社では、合理的な保険料を算定するために、それぞれ、基準にしている数値があります。

この数値は、公的な機関である損害保険料算出機構によって、計算されています。

この時、さまざまな公的なデータや、統計資料に基づいて、リスク要因が精査されています。

損害保険料算出機構が参考にしている公的な統計資料のひとつに、10代~20代前半の事故率が、他の年代に比べて、特出して高いことが示されたデータがあります。

また、同じデータの中には、30代から50代の事故率が低いことが示されています。

このようなことから、自動車保険の保険料は、運転している人の年齢を、全年齢(10代~20代前半を含む)、21歳以上、26歳以上の3つに区分して計算されています。

このため、10代~20代前半の方の保険料は、どうしても割高になる傾向がみられます。

3.1免許取得後、自分の車を持ちたい方

任意保険の自動車保険には、運転する人の年齢を限定することで、保険料が割り引かれる仕組みがあります(これを「年齢条件」や、「運転者年齢条件」と言います)。

ただし、任意保険の自動車保険の年齢による割引き制度は、21歳以上の人を対象にしています。

つまり、21歳未満の方では、この割引き制度を利用することができません。

このため、任意保険(=自由意志で加入する自動車保険)の保険料は、割引き制度を利用できる年齢の方に比べて、ぐっと割高になります。

21歳未満の方が、免許を取得後、新しく自動車を購入する場合、もし、同居されているご家族の方が、自動車保険に加入していらっしゃるのであれば、セカンドカー割引きを利用することで、保険料を抑えることが可能になります。

セカンドカー割引きは、通常、6等級からスタートされる等級が、7等級からスタートできる割引き制度です。

この時、いくつかの条件をクリアすれば、等級を付け替えることができます。

たとえば、同居している親御さんが、すでに、自動車保険に加入しており、現在の等級が、11等級以上であった場合、21歳未満のお子さんが、免許取得後、新しく車を購入するタイミングで、親御さんの等級を、お子さんに譲り、親御さんは、セカンドカー割引きを利用して、7等級からスタートすると、21歳未満のお子さんが、単独で、新たに自動車保険に加入する場合と比べて、大きく保険料を抑えることができます。

この方法は、「掃き出し新規」や、「押出し新規」と言われている加入方法で、ご家庭単位で、自動車保険の保険料を抑えたい時に、有効な方法です。

ただし、ご家庭で所有する自動車の台数が、増減する時には利用できますが、単に、自動車を入れ替えるようなケースでは、利用することができません。

ポイントは、車の台数が増減するタイミングと、自動車保険へ新規に加入する時のタイミングですから、注意するようにしましょう。

3.2 免許取得後は、家族の車を運転する予定の方

たとえば、21歳未満の方が、免許を取得した後、自分の車を購入せずに、しばらくは、ご家族の自動車を運転するような場合であれば、1日自動車保険を利用することを検討してみるのも、賢い方法です。

1日自動車保険は、文字どおり、1日(24時間)単位で加入することができる自動車保険です。

一般的な任意の自動車保険と同様に、お相手の方に対する補償や、ご自身への補償はもちろん、自動車事故によって自力走行が不能な場合のレッカー移動サービスも利用することができます。

また、オプションで、車両保険を付加することも可能です。

その際には、免責金額(5万円や10万円など)に、注意するようにしましょう。

1日自動車保険には、スマートフォンや、コンビニなどで、手軽に加入することができます。

4.傷害保険、いくらが正解?!

道ばたの男性

任意の自動車保険では、自動車保険に加入する際に、保険金額(補償される金額)を設定して加入します。

たとえば、お相手の方に対する補償を備える、「損害賠償責任保険」であれば、対人・対物ともに、保険金額に制限を設けない(=無制限)を選択して加入することが、一般的です。

ご自身についての補償である、「人身傷害保険」と、「搭乗者傷害保険」では、設定する金額や設定方法は、少し異なっています。

4.1人身傷害保険

「人身傷害保険」の場合、3,000万円~無制限(上限金額を設けない)の範囲で、金額を設定します。

「人身傷害保険」は、自動車事故によるご自身や同乗者の方のケガの治療費や、入院費用、休業補償に加えて、万が一、後遺障害を負った時には後遺障害保険金、死亡時には、死亡保険金が、支払われます。

ただし、自動車事故による入院であっても、医療保険で、補償を受けることができます。

また、後遺障害時や、死亡時には、生命保険で対応することも可能です。

このようなことから、「人身傷害保険」を付帯しない自動車保険を選ばれる方も、多くみられます。

「人身傷害保険」を付帯する場合、まずは、他に加入している保険との兼ね合いを考慮し、カバーできないかどうかを、よく確認するようにしましょう。

4.2搭乗者傷害保険

「搭乗者傷害保険」では、自動車事故によって、ご自身や同乗者の方がケガや入院をした時に、一時金として、入通院日数4日以内の場合は1万円、5日以上の場合は10万円など、あらかじめ設定した金額を受け取ることができます。

また、自動車保険の保険金は、通常、示談が行われている最中に、受け取ることはできませんが、「搭乗者傷害保険」の一時金は、入院した時に、すみやかに支払われることが、特徴的です。

ただし、「搭乗者傷害保険」は、「人身傷害保険」を付帯している場合のみ、上乗せとして、付加できることがあります。

「搭乗者傷害保険」も、「人身傷害保険」と同様に、後遺障害保険金や、死亡保険金を設定することができます。

「人身傷害保険」の場合と同様に、まずは、他に加入している保険との兼ね合いを考慮し、カバーできないかどうかを、よく確認するようにしましょう。

5.車両保険、いくらが正解?!

自動車の後部

一般的に、「車両保険」に加入する際には、「車両保険金額」を設定して加入します。

「車両保険金額」は、保険金の支払い限度額のことで、自動車検査証(車検証)に記載されている、車の型式や、初度登録年月によって、あらかじめ選べる金額の範囲が決まっています。

また、「車両保険」で補償を受ける範囲は、「一般型」と「限定(エコノミー)型」の2つのタイプがあります。

「一般型」と「限定(エコノミー)型」の、おもな違いは次のようになります。

補償範囲 一般型 限定(エコノミー)型
他の自動車との衝突
盗難
火災・爆発
台風・竜巻・洪水・高潮
落書き・いたずら
物の飛来・落下
電柱・ガードレールに衝突 ×
自転車に衝突・接触 ×
墜落・転覆 ×
あて逃げ ×
地震・地震津波・噴火 × ×

「一般型」と、「限定(エコノミー)型」では、簡単に言うと、お相手のいない事故(=自損事故、あるいは、単独事故)と、相手がわからない事故(あて逃げ)の時に、補償されるか、されないかが、ポイントになります。

ですから、自損事故や、あて逃げ被害に遭った時の費用を、自己負担するかどうかについて、考えるようにするとよいでしょう。

保険料は、「一般型」よりも、「限定(エコノミー)型」の方が割安に設定されています。

また、一般的に、車両保険には、「車両価額協定保険特約」といったオプションが自動的に付帯されています。

自動車事故時の車両保険の保険金は、事故時の車の価格(価値)を基準にして算定されます。

つまり、自動車の価格(価値)は、時間の経過や使用状態によって、事故時には、大きく減少してしまっている可能性があります。

このことから、お相手のいる自動車事故の場合、相手方から提示される金額が、思った以上に低いことが見受けられます。

「車両価額協定保険特約」が自動付帯されている車両保険であれば、事故時の車の価格(価値)ではなく、契約時の車の価値を基準にした保険金を受け取ることができます。

このため、お相手からの補償される金額を補填する目的で、車両保険へのご加入を検討される方も、多くいらっしゃいます。

6.車両保険と保険料の関係って?

森と自動車

一般的に、自動車は、購入直後から、時間の経過に合わせて、価格が下がっていきます。

新車で購入の場合、基本的には、カーナビゲーションなどの付属品も含めた「購入時の価格」が、「車両保険金額」になります。

「車両保険金額」が大きい場合、保険料の負担も大きくなります。

このようなケースでは、「免責金額」を設定することで、保険料を抑えることができます。

「免責金額」は、自動車の修理費用や、買い替えが必要になった時に、受け取れる保険金の金額から差し引かれる、「自己負担」する金額のことです。

一般的には、「免責金額」として、5万円や、10万円などから、選択して、金額を設定します。

6.1車両保険をつけた方が良いケース

新車をオートローンなどを利用して、購入している場合、万が一、事故などで、全損になった場合、ローンだけが残ることになります。

車両保険で補償を受けることができると、オートローンの残債返済に充てることが可能になります。

また、高級車の場合、ちょっとした修理であっても、費用が、高額になることあります。

あるいは、生活上、自動車が欠かせない方であれば、全損になった場合、再度購入する必要があります。

この時、車両保険で補償を受けることができると、修理費用や、再購入にかかる費用負担を、軽くすることができます。

ただし、任意の自動車保険では、車両保険を付帯すると、保険料が、跳ね上がることが一般的です。

万が一の時の自動車にかかる経済的な負担と、ご自身のリスクに合わせて、車両保険を検討してみるとよいでしょう。

6.2車両保険をつけない方がよいケース

車両保険は、車の「時価額」であり、自動車の車種や、グレード、型式、年式に応じて、補償額の範囲が決められています。

「時価額」とは、車種や年式、型式などが、同じ程度の市場販売価額(一般の自動車販売店が、販売している価格)のことを言います。

具体的には、オートガイド社というところから毎月発行されている、「オートガイド自動車価格月報」(通称、「レッドブック」)に記載されている価格が参考に決められています。

このため、自動車の「時価額」は、時間が経過するごとに、漸減していきます。

中古車を購入した場合は、車両保険はつけない選択をされている方が、多く見受けられます。

7.まとめ

瓶とコイン

自動車保険では、年齢以外にも、等級が大きく関係しています。

実際、「いざという時には、保険を使いたいけど、等級が下がるのが心配・・・」という声も多いですよね。

こういった時は、やはり、保険会社に問い合わせるのが、一番です。

ちなみに、我が家は、自動車保険に加入後、あまりにも保険を使わない時期が長かったため、通常、3等級ダウンするところが、1等級ダウン、事故有係数期間も1年間ですんだ経験があります(ちなみに、保険金額10万円ていどの物損事故でしたが)。

いったい、どういったマジックが使われたのか、さっぱりわかりませんが、安全運転を続けていると、思わぬご褒美がもらえるかも?!

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