「退職金を受け取ったけど、どうにかして運用したい。」
退職金に限らず、手元に大きなお金があったら、どうにかして増やしたいですよね?
そんなあなたに!この記事を読めば、個人年金の一括払いについて、そのメリット、デメリット、そもそも個人年金とはどういったものかについて丸わかりです!
気になる税金についてもご紹介しますので、お見逃しなく!
- 個人年金とは、払込保険料を原資として運用し、契約に基づいて年金を将来的に支払う仕組み。
- 個人年金の加入率は23.4%で、生命保険の加入率と比べると少ない。
- 一括払いのメリットは、保険料が安い、返戻率が高い、元本割れの可能性を減らすことが出来る、短期間で利益を目指せること。
- 民間の個人年金なら、いま多くの方からマニュライフ生命のこだわり個人年金が選ばれています。
- 契約後も相場や家計の状況に合わせてご契約内容を変更が可能。柔軟に資産を築くことができます。
目次
ゆとりある老後を送るために
今回は個人年金の一括払いについてですが、個人年金の概要に入る前に、あなたは老後にどのくらいのお金がかかるのかをご存知ですか?
利用者
老後にかかるお金はどのくらいなのかな?
老後にかかるお金
一人暮らしの場合
家計調査によると、一人暮らしの場合の出費は以下の表が表すとおりです。
項目 | 平均的な生活費 |
食料 | 40,050円 |
住居 | 20,148円 |
光熱・水道 | 11,088円 |
家具・家事用品 | 5,316円 |
被服及び履物 | 5,293円 |
保健医療 | 6,632円 |
交通・通信 | 18,712円 |
教育 | 10円 |
教養娯楽 | 19,395円 |
その他の消費支出 | 32,109円 |
老後の生活費合計 | 158,753円 |
約15万円と出ましたが、たとえば65歳に定年、85歳まで生きたとし、老後にかかる金額の合計は、
158,753円×12か月×25年(85歳-65歳)=47,625,900円
約4,700万円にも及ぶのです。
あなたはこんな大金を用意できますか?
心配になりますよね。
夫婦二人暮らしの場合
次に、夫婦2人で暮らしている場合はどの程度お金がかかるのか見てみましょう。
項目 | 平均的な生活費 |
食料 | 75,244円 |
住居 | 16,330円 |
光熱・水道 | 21,901円 |
家具・家事用品 | 10,802円 |
被服及び履物 | 9,754円 |
保健医療 | 14,936円 |
交通・通信 | 36,399円 |
教育 | 1,469円 |
教養娯楽 | 27,508円 |
その他の消費支出 | 62,940円 |
老後の生活費合計 | 277,283円 |
約270,000円と出ましたが、こちらも先程と同様に65歳に定年、85歳まで生きたと仮定して25年で掛けると、
277,283円×12か月×25年=83,184,900円
なんと、8,000万円を超えます。
一人の場合でも4,700万円ぐらいだったので、2人だとこれくらい掛かってきても当然かも知れませんね。
ゆとりある老後を送るために
ゆとりある老後を送るための公的な制度があります。
それが公的年金制度です。
そこで公的年金制度について説明していきます。
また、誰しもが知っての通り、日本は長生きの国です。老後期間も長くなっており、産業構造の変化(工業化等)、都市化、家族(世帯)の在り方の変化(核家族化)、国民意識の変化などに伴い、子どもからの仕送りなどの私的扶養のみを頼りに老後の生活を維持することは非常に困難ともいえるでしょう。
どれだけ長生きしても、また子供の同居や経済状況など私的な家族の状況にかかわらず、安心・自立して老後を暮らせるための社会的な仕組みとして、公的年金は大きな役割を担っています。
公的年金は、高齢者世帯の所得の約7割を占めるとともに、高齢者世帯の公的年金等の総所得に占める割合が100%の世帯はおよそ6割強も存在することから、この数字は非常に高いと言えますよね。
また、年金を受給している国民は4人に1人と言われる現代において、今や老後生活の柱として定着し、国民生活に不可欠な役割を果たしています。
公的年金には以下にあげる3つの制度が存在し、加入は日本国内に住所のあるすべての人に義務づけられています。
なお、加入する年金制度はそれぞれの働き方で異なります。
制度 説明 国民年金 日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人。 厚生年金 厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務する全ての人。 共済年金 公務員・私立学校教職員など。
国民年金
国民年金への加入は、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の全ての人に義務付けられており、障害・老齢・死亡によって、基礎年金の受給がなされます。
<第1号被保険者>
対象者
農業等に従事する、学生、フリーター、無職の人など。
保険料の納付方法
納付書による納付や口座振替など、自分で納めます。
納められないときは、免除や納付猶予の仕組みがあります。
<第2号被保険者>
対象者
厚生年金保険の適用を受けている事業所に勤務している方は、国民年金に自動的に加入します。
ただし、65歳以上で老齢年金を受ける人を除きます。
保険料の納付方法
国民年金保険料は厚生年金保険料に含まれますので、厚生年金をかける人は国民年金にも自動的に加入することになります。
厚生・共済各制度が、国民年金制度に基礎年金拠出金を交付します。
<第3号被保険者>
対象者
第2号被保険者の配偶者で20歳以上60歳未満の人をいいます。
ただし、年間での収入が130万円以上でかつ健康保険の扶養外の方はは第3号被保険者ではなく第1号被保険者となります。
保険料の納付方法
国民年金保険料は、配偶者が加入する年金の制度が一括で負担します。
厚生年金
厚生年金保険加入者は、同制度を通じて国民年金に加入するため、第2号被保険者に分類されます。
このことから、国民年金の給付である「基礎年金」と「厚生年金」を受けることになります。
共済年金
共済(組合)制度は、国家および地方公務員や私立学校の教員等の常時勤務であれば組合員となります。
※私立学校の教職員共済においては”加入者”
名称 対象者 保険者 国家公務員共済組合 常勤の国家公務員等 各省庁の共済組合 地方公務員等共済組合 常勤の地方公務員等 各地方公共団体の共済組合 私立学校教職員共済組合 私立学校に勤務する教職員 日本私立学校振興・共済事業団
共済組合には「長期給付」と「短期給付」があり、長期給付では年金給付と、短期給付では健康保険と同様の給付が行われます。
- 老齢厚生年金・退職共済年金
- 障害厚生年金・障害共済年金
- 遺族厚生年金・遺族共済年金
原則として、受給権が平成27年10月1日以降に発生する場合は共済組合等の長期給付は厚生年金となり、受給権が平成27年9月30日以前に発生していた場合は共済年金となります。
共済年金については、含まれない期間として平成27年10月1日以降が該当します。
以上が、公的年金についてでした。
松葉 直隆
ここまで説明してきたとおり、公的年金のみでゆとりある生活は不可能だと思われる方は、民間の「個人年金」を活用いただきたいのです。
個人年金とは?
個人年金ってなに?
個人年金とは、払い込んだ保険料を原資として運用し、あらかじめ取り交わした契約に基づいて、年金を将来的に払い込んでおく保険です。
今後は、個人年金の種類、加入率について見ていき、その払込方法とその中でも一括払いについて解説致します。
個人年金の種類
定額個人年金
定額個人年金ってなに?
定額個人年金とは、将来受け取れる基本年金額が契約時に定められている年金保険を言います。
なお、年金受取開始前に被保険者が死亡した場合は、一般的に払込保険料を最低保証とする死亡給付金が支払われます。
また、同じ定額年金でも外貨建ての場合、円建ての基本年金額は不確定なため、受取時の為替レートによっては円建ての受取総額が払込保険料を下回ることもあります。
定額個人年金の主な種類および一般的な概要は、以下のとおりです。
有期年金
確定年金
年金を受取る期間内に死亡した場合、残存期間の年金またはその時点の年金現価相当額の死亡一時金が遺族に支払われます。
また、他の条件がすべて同じであれば、確定年金と比較して有期年金のほうが支払う保険料は安価となります。
終身年金
なお、男性よりも女性のほうが、統計上、長生きします。
終身年金のポイントは以下のとおりです。
- 他の条件がすべて同じであれば、被保険者が女性のほうが、男性よりも保険料は高くなる。
- 他の条件がすべて同じであれば、被保険者が女性のほうが、男性よりも基本年金額が低くなる。
保証期間付終身年金
保証期間付終身年金は、保証の期間内に死亡した際、残存期間中の年金あるいはその時点の年金現価相当額の死亡一時金は遺族に対して支払われます。
夫婦年金
利用者
夫婦年金とは、夫婦のいずれかが生存している限り年金が支払われる年金です。
夫婦のいずれか一方が死亡しても、その後の年金額に変動はありません。
また、他の条件がすべて同じであれば、夫婦年金のほうが終身年金よりも年金額は小さくなります。
変額個人年金
変額個人年金とは、国内外の債券や株式を中心に運用され、その実績により受け取りが可能な解約返戻金や年金が変動する年金を指します。
変額個人年金のポイント
- 複数の特別勘定から運用ファンドを選べるものも多く、通常、所定の範囲内で手数料なしのスイッチング(ファンドの変更)が可能。
- 年金受取開始時前に被保険者が死亡した場合は、一般的に払込保険料を最低保証とする死亡給付金が支払われる(運用が好調な場合には、死亡給付金の最低保証がアップするものもある)。
- 年金額には原則として最低保証はないが、年金原資や受取年金総額を最低保証するものもある。
個人年金の加入率
次に、個人年金の加入率について見ていきます。
個人年金の加入率は23.4%となっています。
*平成28年度「生活保障に関する調査」 生活保険文化センター
個人年金保険のおすすめ商品3選!
個人年金保険検討者
松葉 直隆
個人年金保険に興味はあるけれど、どの保険会社の商品にしたらいいのかお悩みの方。
そんなあなたに、保険ブリッジのスタッフと読者が厳選した個人年金保険のおすすめの商品を紹介していきます!
それぞれ違うタイプの保険商品を紹介しますので、ご自身に合ったタイプの保険を探してみてくださいね。
おすすめ個人年金保険その1 マニュライフ生命「こだわり個人年金(外貨建)」
松葉 直隆
個人年金保険検討者
マニュライフ生命の個人年金保険の特徴
現在の個人年金保険の商品の中では最も評判の良い保険商品です。
外貨建ての保険と言う事でリスクもありますが、積立利率に関しては為替レートに影響もされますので一概に良い悪いと言えない部分もあります。
- 契約後のライフステージの変化にも柔軟に対応でき、保険料の支払いを停止・再開が出来る事で、無理なく老後に備える事が出来る
- 年1.50%の最低保証
- 1万円以上なら払込額の減額も可能
保険料は日本円で支払いますが、保険金額(死亡給付金や年金額)は米ドルまたは豪ドルの2種類からの選択となります。
これは契約時に選択する事になり、また、受取時は日本円に換えて支払われますので、為替レートに注意するようにしましょう。
マニュライフ生命の個人年金保険の基本情報
契約可能年齢 | 0歳~60歳(保険料払込期間、年金支払開始年齢、年金種類で異なる) | ||||||
払込回数 | 月払、半年払、年払、一括払い(2~12か月分)、前納(2~40年分) | ||||||
払込方法 | 口座振替・カード払 | ||||||
保障内容 | 確定年金(5・10年)、保証期間付(10年)終身年金 | ||||||
おもな特約 | 個人年金税制適格年金特約 |
おすすめ個人年金保険その2 ソニー生命「変額個人年金保険」
松葉 直隆
ソニー生命の「変額個人年金保険」の特徴
この商品は、投資信託などで運用を行う商品であり、8種類の中から自分で運用先を決めて運用する商品となります。
- 確定年金のほかに終身年金も選択が可能
- 払込期間・受取開始年齢もカスタマイズ可能
- 払込免除のしくみがあり、所定の障害状態になれば以後の保険料は不要
リスクを分散して運用が出来るのですが、あくまでも運用実績に基づき保険金額が決定するので、運用が上手くいけば基本年金額より多くの年金額が受け取れます。
ただし、運用が上手くいかなければ、基本年金額よりも少ない金額しか受け取れないというリスクがあります。
あくまでも投資と言う側面があるため、こういったリスクもあると言う事を理解したうえで選ぶのであれば保険料から見ても良い商品と言えるかもしれません。
ソニー生命の個人年金保険の基本情報
契約可能年齢 | 20歳~55歳 | ||||||
払込回数 | 月払・半年払・年払 | ||||||
払込方法 | 口座振替・カード払 | ||||||
保障内容 | 5年・10年・15年確定年金 または5年保障期間つき終身年金・10年保障期間つき終身年金 +運用実績により増額年金あり 払込期間中に死亡した場合、死亡給付金(払込保険料相当額) | ||||||
おもな特約 | - |
ハイリスク・ハイリターンを求めるのであればこの商品は良さそうですが、そうでないのであればこの商品を選ぶのは向かないかもしれませんね。
個人年金保険検討者
松葉 直隆
住友生命「たのしみワンダフル」
松葉 直隆
住友生命の個人年金保険「たのしみワンダフル」の特徴
住友生命の個人年金保険はオーソドックスな円建ての個人年金になりますので、外貨建てや変額保険などのリスクを恐れる方には良い保険となっています。
この保険の対抗商品と言われていたアフラックの「個人年金保険」が販売停止になった事で、円建ての保険の中では1番評判がいい商品といって良いと思います。
- 年金受取開始年齢を遅くして据え置き期間を設ければ年金額を増額できる
- 年間の受取回数も1~12回まで選べる
この保険の特徴は、保険料支払い期間を終了してから据え置き期間(5年)経過後に年金として保険金の受け取りが可能になります。
つまり、この5年を据え置く事で、支払った保険料以上の保険金を受け取る事が出来るという商品になっています。
円建てでもありますのでリスクが低いと言う事で、積立利率等も外貨建てや変額保険と比べると利率が低いのがデメリットです。
松葉 直隆
また、月々の保険料が15,000円以上となる場合は割引もありますので、利率がもう少し高くなる可能性もあります。
リスクが低く安心な商品と言えるので、出来るだけ積立利率・返戻率を高くする方法を見つけて、賢く積み立てるようにしましょう。
住友生命の個人年金保険の基本情報
契約可能年齢 | 0歳~75歳 | ||||||
払込回数 | 月払・半年払・年払 | ||||||
払込方法 | 口座振替・カード払 | ||||||
保障内容 | 5年・10年・15年確定年金 払込期間中に死亡した場合、死亡給付金(払込保険料相当額) | ||||||
おもな特約 | 保険料払込免除、指定代理請求特約など |
また、アフラックのように販売停止になる可能性もあるので、加入を考えているのであればその辺りの動向もしっかりと把握しておくようにしましょう。
3つの個人年金保険商品の中でどれがおすすめか
個人年金保険討者
松葉 直隆
リスクがあっても返戻率・積立利率の良い商品が良いと言う人も居れば、大切なお金だから確実に積み立てたいと言う方も居るでしょう。
マニュライフ生命、ソニー生命、住友生命の個人年金保険の中で確実に積み立てられるのは、住友生命の「たのしみワンダフル」であるのは、間違いありません。
しかし、保険を知っている立場で言うと、マニュライフ生命の「こだわり個人年金(外貨建)」に関しては、そこまでリスクの高い商品とは言えないので、ハッキリとお勧めできる商品と言えます。
外貨建て保険のリスクは、円安・円高という為替の影響を受けますが、変額保険と違い、投資と言う側面はありません。
そのため、受け取る時の為替レートをしっかりと把握さえしていれば、大きく損をする事も無く、円建てで積み立てるよりも多くの年金額を準備出来ます。
また、マニュライフ生命契約後のライフステージの変化によって保険料の支払いが困難になった場合には、一時的に保険料の支払いを停止する事が可能。
再度保険料の払い込みが出来るようになった時に再開する事が出来るので、万が一大きな出費を伴う出来事があっても、解約をせずに置いておけるのです。
個人年金保険検討者
松葉 直隆
個人年金保険は、老後の生活資金のために自助努力をする若い世代である30代に注目を浴びている保険商品と言えます。
それぞれの商品の特徴をしっかりと理解して、自分に合った保険を選ぶようにしましょう。
個人年金の払込方法
次に、本題の個人年金の払込方法について見ていきます。
払込、というのは保険料の払込です。
さまざまな払込方法
保険料の払込にはさまざまな方法があります。
1種類だけでないのです。
支払いサイクル 概要 月払い 毎月支払う方法で最も一般的です 半年払い 半年に1回支払う方法で、月払いよりも保険料が割引されます 年払い 1年に1回支払う方法で、半年払いよりも保険料が割引されます 全期前納 加入した時に、全期間分の保険料を保険会社に預けてしまう 一括払い 加入した時に、全部の保険料を一括で支払ってしまう
一般的に、ほとんどの人はどの生命保険においても月払いを選択するでしょう。
一方、一括払いは保険料を全期間分一括で支払ってしまい、「支払い済」にしてしまう支払い法です。
自分に合った払込方法を選択しよう
以上のようにさまざまな保険料の払込方法がありますが、ぜひご自身やご家族に合った方法を選択するよう吟味しましょう。
手元に退職金などの大きなお金がある場合でしたら、一括払いをおすすめします。
一方、まとまったお金が手元にない場合やこつこつと毎月貯めていきたい場合は月払いをおすすめします。
なお、月払いよりも半年払いの方が保険料が割引されますし、年払いは半年払いよりも保険料が割引されます。
個人年金を一括払いするメリット
保険料が安い
1つ目に、同じ期間運用するならば保険料が断然安くなることが挙げられます。
ただし、その分当然のことながらまとまった保険料が必要になります。
返戻率が高い
2つ目に、返戻率が高くなるということが挙げられます。
松葉 直隆
元本割れリスクを低減できる
3つ目に、元本割れのリスクを低減できるということが挙げられます。
通常、一定期間内に解約すると払い込んだ資金を返戻金額が下回りますが、一括払いの場合は比較的早い段階で元本割れを回避できます。
短期間で利益を出せる
4つ目に、短期間で利益を出せるということが挙げられます。
最初からまとまった資金を運用できますから、利益が現れてくるのもその分早くなるという仕組みです。
個人年金を一括払いするデメリット
利用者
松葉 直隆
節税効果が薄れてしまう
そもそも個人年金に節税効果があることはご存知でしょうか。
それは生命保険料控除というものです。
契約日が平成24年1月1日以後と平成23年12月31日以前では生命保険料控除の取扱いが異なります。
また、同じ生命保険でも、保険期間が5年未満のものなど控除の対象とならないものもありますので注意が必要です。
生命保険料控除額の金額としては、以下のとおりです。
新契約に基づく場合の控除額
平成24年1月1日以後に締結した保険契約等に基づく新生命保険料、介護医療保険料、新個人年金保険料の控除額は、それぞれ次の表の計算式に当てはめて計算した金額です。
年間の支払保険料等 控除額 20,000円以下 支払保険料等の全額 20,000円超 40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円 40,000円超 80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円 80,000円超 一律40,000円
契約が平成24年1月1日以後のものは、主契約あるいは特約の保障内容によって、その保険の契約等にかかわる支払い保険料などが各保険料の控除に適用されます。
異なる複数の保障内容が一の契約で締結されている保険契約等は、その保険の契約の中で主な保障内容に応じ、保険料の控除が適用されます。
その年に受けた剰割戻金や余金がある際は、主契約ならびに特約各々の支払った保険料の金額を比較し、それに応じて剰余金の分配金額を按分し、それぞれの保険料から差し引きます。
旧契約に基づく場合の控除額
契約が平成23年12月31日以前に基づく旧生命保険料ならびに旧個人年金保険料の控除額は、それぞれ次の表の計算式に当てはめて計算した金額です。
年間の支払保険料等 控除額 25,000円以下 支払保険料等の全額 25,000円超 50,000円以下 支払保険料等×1/2+12,500円 50,000円超 100,000円以下 支払保険料等×1/4+25,000円 100,000円超 一律50,000円
いわゆる第三分野とされる医療保険や介護保険についても、旧生命保険料となります。
支払保険料等=その年に支払った金額-その年の剰余金や割戻金を差し引いた残りの金額をいいます。
新・旧契約の両方に加入している場合の控除額
新契約と旧契約の両方に加入している場合の保険料は、生命保険料あるいは個人年金保険料とは別に、次のいずれかを選択して控除額を計算することができます。
適用する生命保険料控除 控除額 新契約のみ生命保険料控除を適用 (1)に基づき算定した控除額 旧契約のみ生命保険料控除を適用 (2)に基づき算定した控除額 新契約と旧契約の双方について
生命保険料控除を適用
(1)に基づき算定した新契約の控除額と(2)に基づき算定した旧契約の控除額の合計額(最高4万円)
生命保険料控除額
各控除額の合計額が生命保険料控除額となり、合計額が12万円を超える場合はそれ以上の控除はうけら得ません。
生命保険料の控除を受ける際、確定申告書の「生命保険料控除」の欄に加入している生命保険を記入するほか、支払った保険料の金額や控除対象であることを証明する書類あるいは電磁的記録印刷書面を添付するか、確定申告書の提出の際に提示します。
ただし、契約が平成23年12月31日以前で、年間に支払っている保険料が9千円以下のものならびに年末調整の際すでに控除を受けたものは除外です。
以上が生命保険料控除についてですが、個人年金の保険料は、年末調整のときに生命保険料控除の対象とされ、節税対策としても有効です。
さらにお得に!個人年金を受け取る際の税金
一括払いのメリットがわかったところで、個人年金をさらにお得に受け取る方法に迫りましょう。
その時大事になってくるのが、受け取る際には税金がかかるという点です。
- 契約者と受取人が同じ場合
- 契約者と受取人が異なる場合
で、違ってくるというところです。
それぞれ個別に見ていきます。
契約者と受取人が同じ場合
契約者と受取人が同じ場合、所得税ならびに雑所得がかかります。
雑所得とは、所得税の一つです。
下記のいずれにも該当しない所得をいいます。
- 利子所得
- 不動産所得
- 配当所得
- 事業所得
- 給与所得
- 退職所得
- 山林所得
- 譲渡所得
- 一時所得
雑所得の計算方法は、以下のとおりです。
雑所得の金額=総収入金額-必要経費
必要経費=年金金額×(払込保険料の合計額/年金の総支給合計額)
例えば、以下条件の場合を考えてみましょう。
年金受取額が60万円の10年確定型個人年金保険、払込期間30年、年間保険料24万円
まず、必要経費を算出します。
必要経費:60万円×(720万円(払込保険料の合計額=30年×24万円で算出)÷600万円)=72万円
次に、所得税を算出します。
雑所得:60万円-72万円=-12万円
この場合、マイナスとなりましたので所得税はかかりません。
もしも結果がプラスとなった場合も38万円の基礎控除が所得税にはあります。
個人年金以外に所得がない場合は税金は38万円までならばかかりません。
契約者と受取人が異なる場合
注意事項契約者と受取人が異なる場合には、所得税(雑所得)と贈与税がかかります(2年目以降は所得税のみ)。
契約者と受取人が異なる場合は、受取人が契約者から、年金を受け取る権利を贈与されたとみなされ、贈与税が発生します。
110万円の基礎控除があり、110万円までなら、税金がかかりません。
贈与税額の算出方法は以下のとおりです。
一般税率の場合、税率と控除額は以下となります。
基礎控除後の課税価格 | 200万円 以下 |
300万円 以下 |
400万円 以下 |
600万円 以下 |
1,000万円 以下 |
1,500万円 以下 |
3,000万円 以下 |
3,000万円 超 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
税 率 | 10% | 15% | 20% | 30% | 40% | 45% | 50% | 55% |
控除額 | ‐ | 10万円 | 25万円 | 65万円 | 125万円 | 175万円 | 250万円 | 400万円 |
例えば、個人年金の総額が300万円の場合、贈与税課税対象額は以下計算式となります。
300万円ー110万円=90万円
上の表にあてはめると、390万円の贈与税は10%ですので、190万円に10%をかけた(この場合控除額はない)19万円が贈与税額となります。
まとめ
以上、個人年金の概要や一括払のメリットおよびデメリット等の解説でした。
個人年金の払い込みを一括にすることによるデメリットはありますが、それ以上に払い込む保険料がぐんと安くなるなどメリットもあります。
松葉 直隆
もちろん一括払いだけではなく、一般的な月払いや全期前納などもありますので、検討してみて下さい。
この記事が個人年金の一括払いを考える際の一助となれば幸いです。