『患者申出療養制度』の知っておくべきポイントを徹底解説!

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2016年4月から開始された『患者申出療養制度』ですが、TVなどで何度か取り上げられていたので、耳にしたことがある人も少なくないと思います。

しかし、まだあまり浸透していないため、初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか?

「そもそも患者申出療養制度ってどんな制度?」
「どういう時に役に立つの?」
「患者申出療養制度があっても保険に加入しておいた方が良い?」
など、まだまだ知らないことが多いですよね。

そこで今回、患者申出療養制度について具体的に分かりやすく元保険外交員が徹底解説いたします。

患者申出療養制度の仕組みや利用方法、注意するべき点やメリット・デメリット、私たちとどのように関わっているのかなど知って得する情報満載!

これから医療保険やガン保険の見直しを検討しようと思っている方、また、いざ患者申出療養制度を活用する時に困らないためにも、この機会にぜひ理解を深めておきましょう。

 

目次

1.患者申出療養制度って何?
1.1患者申出療養制度とは
1.2.患者申出療養制度ができてどう変わるのか?
1.3.先進医療との違いは?

2.患者申出療養制度のメリット
2.1.治療の選択幅が広がります
2.2.自己負担額が軽減できます
2.3.身近な病院で治療が受けられます

3.患者申出療養制度のデメリット
3.1.それでも高額な治療
3.2.健康保険外治療の負担が減るわけではありません
3.3.申し出をしてからすぐに適用されるわけではありません

4.医療保険やガン保険との関係性
4.1.民間の保険と組み合わせて活用しましょう
4.2.ご加入の保険を再確認しておきましょう
4.3.今後、患者申出療養制度に対応した保険が増える

5.患者申出療養制度を利用する時は?
5.1.かかりつけの医師に相談しましょう
5.2.金銭面での負担を考えましょう
5.3.自分の受ける治療法について学びましょう

6.患者申出療養制度について懸念される問題
6.1.私たちが正しい判断ができるのか?
6.2.今後、高額な自由診療が増えたらどのように対応するべきか?
6.3.民間の保険でどこまで補えるのか?

7.患者申出療養制度の注意点
7.1.健康保険適用外の治療費が軽減されるわけではありません
7.2.自己負担額がとても大きいことに変わりはありません
7.3.最終的には自分で判断しなくてはいけません

8.まとめ

1.患者申出療養制度って何?

1.1.患者申出療養制度とは?

自分に合ってるのか不安な人

2016年4月から新たに開始された『患者申出療養制度』ですが、同年10月に初めて適用が認められたこともあり、TVでも何度か取り上げられていました。

もともと日本では、健康保険を使って治療を行うものと、健康保険の対象外の治療(いわゆる保険の効かない自費の治療)を同時に行う混合診療を禁止しており、健康保険適用の治療と健康保険適用外の自由診療を同時に受けた場合、本来3割負担(一般的な成人の場合)で治療を受けられるはずの健康保険適用の治療も10割負担(全額自己負担)になってしまう仕組みになっていました。

そこで、この患者申出療養制度の適用を認められたケースでは健康保険の使える治療は全額自己負担ではなく本来の3割負担(一般的な成人の場合)で受ける事ができ、健康保険の効かない健康保険適用外の治療も併用して受けられる『保険外併用療養』として同時に治療することが可能になります。

この他にも、患者申出療養制度は健康保険の効く治療では改善の見込みがない患者が、身近な医療機関で前例のない健康保険の効かない治療を希望した場合に、安全かつ病気に有効的などの一定の条件を満たせば治療を受ける事が出来ると言う制度なのです。

【ポイント1】

・患者申出療養制度は、保険外併用療養が可能になるため、健康保険の使える治療は3割負担のままでできる

・一定の条件を満たせば、身近な医療機関で保険外治療を受けられるようになる

 

1.2.患者申出療養制度ができてどう変わるのか?

それでは患者申出療養制度ができたことによって、私たちにとっては何がどう変わるのでしょうか?

例えばガンになってしまった場合、健康保険の使える治療や投薬では改善する見込みや効果がなかったとします。

そこで、まだ日本では国の承認は受けておらず未承認薬ではあるが、海外ではガンに対して有効的で効果がみられた症例が多数出ていると言われれば、保険の使えない自費の治療だとしても試してみたいと思いませんか?

ガンと言う病気が、完治に向けて改善する見込みが少しでもあるのなら、金銭面で可能な限り色々な手を尽くしたいですよね。

今までは、健康保険適用の治療と健康保険適用ではない治療を同時に受ける混合診療が禁止されていたので、健康保険の使える治療も全額自己負担でしたが、患者申出療養を申請して治療の安全性かつ患者の病状の治療に有効的であると判断された場合に、混合治療も可能になるので健康保険の使える治療は全額自己負担ではなく本来の3割負担になり、その分の治療費が軽減されます。

また、現在治療中の身近な医療機関では治験や未承認薬などの先進的な治療を取り扱っていない場合に、臨床研究中核病院に実施計画や実施状況などを報告することで、治療を受ける事が出来るようになります。

自己負担額が減ることと、限られた医療機関だけでなく身近な医療機関で自由診療を選択することができるという意味から治療の選択幅が増えるということになります。

次に申出を行える主なケースですが、現在、治療の一環として先進医療を受けているが身近な医療機関で先進医療を行っていない時や現在も過去にも患者申出療養制度を実施していない医療機関で実施してほしい時などです。

治療を受けたいが、受けられる医療機関が他県であったりと、遠い場合は金銭的な問題以外にも時間や体力的な事も負担になってしまいがちですが、患者申出療養制度を使う事で負担を軽減する事も可能になりますよね。

1.3. 先進医療との違いは?

先進医療は、国が定める医療として以前から保険外併用療養が認められているので健康保険適用の治療と混合することが可能であったが、患者申出療養制度は今の時点ではまだ、治験の段階であったり国が承認していない薬などの国に定められていない治療法を患者自身が希望する場合に保険外併用療養として治療していくことが可能になるという違いです。

その他に、先進医療はまだ限られた医療機関でしか受ける事ができないが、患者申出療養制度を使う事によって患者自身が希望して治療を申し出た後、診査の結果承認が下りれば身近な医療機関で治療を受ける事ができるという事です。

【ポイント2】

・先進医療は国の定めた医療なので、既に保険外併用療養が認められているが、治験や未承認薬は保険外併用療養が認められていないため、申出を行って認めてもらわなくてはいけない

2.患者申出療養制度のメリット

2.1.治療の選択幅が広がります

そもそも患者申出療養制度と言うのは、完治の難しいと言われる病気の患者さんが希望した治療を幅広く迅速に受けられる事を目的として設けられた制度でもあり、また今後保険適用にしていけるよう治験や未承認薬の実績データの収集を目的としているとも言われています。

そのため、現在の健康保険適用内の治療では治療の見込みがない困難な病気や改善の見込みがない病気などの場合、保険適用外の治療も受けられるようになることから、治療の選択幅が広がる事につながります。

また、限られた医療機関でしか受ける事のできない治療も患者申出療養制度を活用する事によって身近な医療機関で受ける事が可能になりますので金銭面・体力面・時間などの負担を軽減でき、この点でも治療の選択幅が増えると言えるでしょう。

【ポイント3】

・限られた医療機関でしか受ける事ができなかったために、その医療機関が遠くて諦めていた人も身近な医療機関で治療を受けられるようになるため治療法の選択幅が増えます

・健康保険の使える治療が全額自己負担ではなくなるため、その分の治療費が軽減され金銭的に余裕もでき様々な治療を選択できるようになる

2.2.自己負担額が軽減できます

今まで混合治療ができず自由診療を選択した場合は健康保険適用の治療も全額自己負担だったのが、患者申出療養制度を活用することで保険外併用療養として認められるので健康保険適用の治療は3割負担で済むため自己負担額はそれだけでも軽減することができます。

また身近な医療機関で治療を受ける事ができれば、治療の度に遠方の医療機関に行かなければいけない事もなくなるため交通費や場合によっては宿泊費用などの負担も減らすことができます。

自己負担と言うのは、実際にかかった治療費だけではなく医療機関へ行くまでの移動費・交通費や遠方であれば宿泊費用、また付き添い人がご家族であればご家族の収入の減少など様々で、このような自己負担を総合的に見て身近な医療機関で治療を受けられると軽減できると考えられています。

2.3.身近な病院で治療が受けられます

何度も重複してしまいますが、患者申出療養制度を活用することで限られた医療機関だけではなく患者の病気に治療に安全かつ友好的と認められた場合には実施計画や実施状況を臨床研究中核病院へ報告することを前提に、身近な医療機関でも受ける事ができます。

例えば、身近な医療機関では先進医療や治験、未承認薬の治療の前例がない時に患者申出療養を患者の希望で申し出て、これらの治療を受けられるようする事や、他の保険医療機関で患者申出療養を実施しているが近くの保険医療機関ではまだ実施されていない場合に受けられるようにすることができるのです。

3.患者申出療養制度のデメリット

3.1.それでも高額な治療

いくら自己負担額が軽減されると言っても、先進医療や治験、未承認薬を使って治療を開始するとなるとかなり高額になってしまいます。

ガンに効果的で体にも負担の少ないと言われる先進医療の重粒子線治療を使うとなると技術料だけで300万円以上かかると言われていますし、治験や未承認薬では一週間に100万円以上かかる(種類によってはもっと高いものもたくさんあります)とも言われています。

さすがにこれだけの大きな金額を貯蓄で補う事はとてもじゃないけど無理に等しいですよね。

そのため、万が一治療が困難な病気になってしまったら、どのような形でお金を準備するのかも考えておく必要があります。

【ポイント4】

・患者申出療養制度を利用しても自由診療などの健康保険が使えない治療はとても高額なのです

3.2.健康保険外治療の負担が減るわけではありません

患者申出療養制度について勘違いしてしまいがちな点は、健康保険外の治療費が減ると思ってしまう事です。

『自己負担額が軽減される』と聞くと自由診療の自己負担額が軽減するのでは?と思ってしまうかも知れませんが、あくまでも健康保険適用の治療が全額自己負担だったのを、患者申出療養制度を申し出ると3割負担で済みますよ、ということなので患者申出療養制度を申し込んでも治験や先進医療、未承認薬での治療を選択した場合については全額自己負担になります。

そのため患者申出療養制度を申し出ても申し出なくても、健康保険適用外の実際にかかる治療費については変わらないのです。

この部分を勘違いして、『患者申出療養制度を使えば負担軽減されるから自由診療を選択しても何とかなるだろう』と知らずに治療を開始してしまうと高額な請求で大変なことになってしまいますので注意しましょう。

3.3.申し出をしてからすぐに適用されるわけではありません

先進医療の場合、申出をしてから治療を開始できるまで約3ヶ月~半年はかかると言われているので、先進医療に比べると早く適用されますが、前例のない初めての医療機関で治療を受けたい場合は約1か月半(6週間)は審査に日にちが掛かると言われています。

しかし、患者申出療養制度を申し込む前に最も重要な、『治療方法や治療についての知識を患者自身が知る』という点でも納得のいく治療法を探す事や、選択した治療方法が自分に合っているのか調べる事に時間がかかってしまうと思われるので、有効な治療法があると聞いて、直ぐに治療が開始できるわけではありません。

前例のある場合であれば約2週間程度と比較的早めですが、迅速と言われると少し疑問を感じてしまいますよね。

【ポイント5】

・申出をしてから診査に6週間はかかります

4.医療保険やガン保険との関係性

4.1.民間の保険と組み合わせて活用しましょう

先進医療に関しては、生命保険にオプションとして付加できる先進医療特約などが最近では主流になってきているため、先進医療を受ける時の技術料を約2,000万円まで保障(保険会社によって金額は異なります)を付加することでいざという時に役に立ちますし、ガンで自由診療を選択する時にはがん診断給付金特約を付加しておくと、まとまった一時金を受け取ることができるので、治験や未承認薬などの高額な治療費に使う事ができます。

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